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本がカビ臭い理由
本は湿気の影響を受けやすく湿度の高い環境では湿気を吸って酸化した臭いになります。乾燥した風通しのよいところに保存しておけば酸化や臭いは防ぎやすいですが、風通しの良くない場所では湿気の影響からカビ臭くなりやすいです。
また、カビの臭い以外にも本は周りの環境の匂いの影響を受けやすいため、喫煙している場所に置いてある本はタバコ臭がしみついたり、お香やアロマの香りも付きやすいです。各家庭には独特の匂いというものがあり、家庭で保管している本には生活臭なども付くようです。
他にも、古本屋や新古書チェーン店などでリサイクルされる本は、殺菌消毒されていることが多くアルコールの臭いが残っていることもあるそうです。臭いが気になるときはマジックリンなど住居用クリーナーを少量混ぜたぬれ雑巾でカバーを水拭きしてみましょう。
臭いの主な原因がカバーというケースもあるようです。注意点としては本の素材によっては水拭きによって傷めてしまうこともありますので気を付けて下さい。また、カビが付着している本には安易な水拭きは厳禁です。
本のカビの臭いを取る方法3選!
新聞紙と炭と重曹を使う
新聞紙は湿気を吸って消臭効果も期待できる身近なアイテムです。また、炭には臭いの分子が炭の穴に吸着すると言われています。重曹には臭いを中和させる効果が期待できます。
どれもナチュラルな材料のため、この方法は特に絵本など子供が使う本がカビ臭いときにもおすすめです。
用意するもの
- 新聞紙
- 小分けの炭
- 重曹
- 炭を入れるネット
- 本が入る大きさのビニール袋
手順
- 小さめの炭を用意してネットに入れます。
- 新聞紙に重曹をすり込むようにして、絵本の間に挟んでいきます。
- 全てのページに同じように新聞紙に重曹をすりこませ1ページずつ挟みます。
- 特にカビ臭が気になるページには重曹を多めに念入りにすりこませましょう。
- 全てのページに挟んだら最後に本全体を新聞紙で包みます。
- ビニール袋に新聞紙で包んだ本と1の炭を入れて密閉します。
- そのまま1週間ほど放置しておきます。
臭いの度合いによっては完全にカビの臭いを取り除くことは難しいかもしれませんが、臭いが薄まることにはかなり効果が期待できるようです。
使用する新聞紙も古い新聞紙はすでに周りの臭いを吸い取っている可能性があるため、できるだけ新しい新聞紙を使うほうが良いそうです。
絵本ほど大きくない単行本などは新聞紙をカッターで切って挟んでいくと良いでしょう。新聞紙の大きさは本から少しはみ出すくらいの大きさがおすすめだそうです。
カビの臭いがきつい場合は全部のページに挟むほうが効果的ですが、臭いがそこまで気にならないときは数ページ間隔で挟むのでも良いでしょう。
消臭剤を使う
手軽な方法としては市販の置き型消臭剤を使う方法です。カビの臭いを取った後は部屋の消臭剤として使うことができます。香り付きの消臭剤はカビの臭いと混ざりかえって逆効果になる可能性があるため消臭剤は無臭タイプを選びましょう。
用意するもの
- 無臭の置き型消臭剤
- 本が立てられるサイズの袋または段ボールなど
手順
- 袋や段ボールの中に本をページが開くように立てて置きます。
- 本のページ側に消臭剤が向くよう消臭剤を置きます。
- 本と消臭剤が直接接触しない程度の距離で置いてください。
- 袋の口を閉じるまたは段ボールのフタをかぶせ密閉します。
- このまま1週間程度放置しておきます。
1週間たってもカビの臭いが取れない場合はもう少し延長して様子をみてみましょう。
コーヒーの出しがらを使う
コーヒーの出しがらには脱臭・消臭効果があると言われています。焙煎後のコーヒー豆の表面にはたくさんの小さな孔が空いていて「炭」と同じ多孔質構造のため臭いを吸収することが可能だそうです。
コーヒーを飲んだら実践してみたい方法ですが、使ったままの出しがらは湿っているためしっかりと乾燥させる必要があります。
コーヒーの出しがらを乾燥させる方法
- 出しがらは水分を軽く切って新聞紙の上に広げます。
- 日光が当たる場所で1日以上天日干しをして乾燥させます。
- 風通しの良い場所で天日干しをすると粉が舞ってしまうので注意しましょう。
天日干しではなく、電子レンジで数分加熱して乾燥させる方法やフライパンで炒って乾燥させる方法もあります。
フライパンで炒る際は細かな出しがらは焦げやすいので火加減に気を付けて下さい。また、出しがらの乾燥が不十分ですとカビが発生することもあるためよく乾かしてください。
カビの臭いを取る方法
用意するもの
- 乾燥させたコーヒーの出しがら
- 出しがらを入れる袋
- 本が入るサイズの袋
手順
- 乾燥させたコーヒーの出しがらをビニール袋に入れます。
- 本と1の消臭袋を袋の中にいれて封をします。
- 3日程度そのまま放置しておきましょう。
本のカビの臭いを取るときの注意点
スプレータイプの消臭剤や消毒剤の使用
ファブリーズやアルコール消毒などスプレータイプは、水分のため本が傷んだりシミの原因になります。また、水分によってページが波打ったりインクがにじんでしまうことも考えられますので注意しましょう。
強い香りを用いる
香水やポプリ、アロマなど良い香りのものでカビ臭を緩和させる方法は、かえって臭いが混ざりひどくなるケースもあります。用いるのであればカビの臭いがある程度なくなった状態で行うのがおすすめです。
市販のカビ取り剤を使う
カビ臭やカビがついているからと本に市販されているカビ取りスプレーなどを使うのはNGです。
紙を傷めるのと印字なども漂白されてしまうこともあります。カビの臭いだけでなくカビが付いているのが気になる場合、水拭きはかえってカビ菌を広げてしまうこともあるのでやめましょう。ビニール袋に本を入れて天気の良い日に日光に当ててみましょう。
カビ臭い本でも買取してもらえる?
カビの臭いがついた本を買取店などで買取してもらうことは、人気の本でも減額になったり買取不可になることがあるようです。ある程度臭いが落ちていれば買取をしてもらえるかもしれませんが、臭いをとるのに数日から1週間程度はかかります。
買取を検討する際は、日数に余裕をもって消臭対策をしておく必要があります。売れる可能性の高い本の場合は、臭いが残っていても買取店によっては引き取ってもらえることもあるようです。
臭いが取れなかったからといって諦めずに、問い合わせしてみるのも良いでしょう。
本のカビ臭いに関するQ&A
A.湿度がたまりにくくなるよう本棚と壁に隙間を作っておきましょう。また、除湿剤や除湿シートを置いて湿度をコントロールします。また、ホコリがつくことのカビ発生の原因になるため、本の上にクリアシートなどを置いてホコリが付くのを防ぐのもおすすめです。
さいごに
本についたカビの臭いを取るのは大変です。デリケートな紙はやり方によっては傷めやすくインクがにじんだり取りかえしがつかない状態になることもあるでしょう。
また、手で直接触れる物なので安全なものでカビの臭いを取り除きたいですよね。一度ついたカビの臭いを取るには時間もかかりますのでカビが発生しないような環境で保管することも大切でしょう。