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不要な香水の処分に困っている人は多い?
様々なシーンで使い分けたい香水ですが、その処分に困っている人は少なくありません。香水のボトルでいえば、ガラス製のものもあればプラスチック製のものもあります。スプレー部分の材質も様々です。
また、香水そのものの処分も悩ましいといえるでしょう。ゴミの分別化が厳しくなり、香水の処分もしっかりと行いたいものです。ここでは、香水の正しい捨て方について紹介します。
香水の正しい捨て方4つ
香水の正しい捨て方は、コツさえ掴めば難しいものではありません。香水は、「ボトル」「中身」「分別方法」「回収業者への依頼」の4つのプロセスにしたがって捨てることになります。
地域のルールによって多少異なるものの、捨て方の基本は同じです。ここでは、香水の正しい捨て方について、4つのプロセスごとに紹介します。
香水の正しい捨て方1:香水のボトルを開ける方法
香水の捨て方において、一番の難関がボトルを開けることになります。不要となった香水を捨てるには、ボトルとスプレー部分を分解することが必要です。スプレー部分は、ねじ式のものもあれば、きつくはめ込まれたものもあります。
また、ボトルの材質もガラス製をはじめ様々あり、材質に合わせて道具を用意することが大切です。香水のボトルを開ける際には怪我をしないように注意しましょう。
用意するもの
香水の容器から安全にスプレー部分を取り外すには、いくつかの道具を用意する必要があります。ねじ式とはめ込み式によって、若干異なるものの「軍手」「新聞紙」「マイナスドライバー」「ニッパー」が基本です。
「軍手」は容器やスプレー部品で怪我をしないために、「新聞紙」は香水がこぼれた際に床などを汚さないために使います。「マイナスドライバー」「ニッパー」はスプレー部分を取り外す際の道具です。
開ける手順
ボトルを開けるには、まず新聞紙を床に敷き、怪我防止の軍手を付けましょう。スプレー部分のふちにマイナスドライバーを差し込み、てこの原理を利用して引き上げます。
適度にスプレー部分が引き上がったところで、ニッパーを使用して縦に切り込みを入れましょう。スプレー部分が緩んできたところで、剥がすように取り外せば完了です。
なお、香水はにおいが強いので、窓を開けるなどの換気対策をしておきましょう。
香水のふたが固くて外れない場合の対処方法
古い香水など、ふたが固くて外れない場合、輪ゴムやドライヤーを使用する方法がおすすめです。香水のスプレー部分にマイナスドライバーを差し込もうにも、ふたが開かないこともあります。
この場合、輪ゴムをふたに巻き付けると、摩擦力が強くなり比較的簡単に外せるでしょう。また、気圧の関係でふたが外れなくなっている場合、ドライヤーでふたを温めることで外れやすくなります。
香水の正しい捨て方2:香水の中身の捨て方
香水は中身を捨てる際も注意が必要です。種類によってアルコールの含有量が異なるので、誤った捨て方をするのはリスクがあります。
また、においが強いのでトイレや洗面所、キッチンに流すのも得策ではありません。室内ににおいが充満することが想定されます。新聞紙などに染み込ませるのが一般的です。ここでは、正しい香水の中身の捨て方について紹介します。
用意するもの
香水の中身を捨てる際には新聞紙や布、ビニール袋などを用意しましょう。中身の液体部分を捨てるには、新聞紙などに吸い込ませます。そのため、新聞紙もしくは不要となった布を用意することが必須です。
また、ビニール袋は中身の液体を吸い取った新聞紙や布を入れるために使います。手においが付かないように、ビニール製の使い捨て手袋もあると便利です。
中身を処分する手順
中身を処分するには、まずビニール袋に新聞紙や布を詰め込みます。新聞紙や布は、処分する香水の分量により調節しますが、液体が残らないよう多めに詰め込むのがコツです。
新聞紙や布を詰め込んだビニール袋に、処分する香水を少しずつ流し込みます。全て流し込んだ後は、輪ゴムで固く封をすれば完了です。
このとき、室内ににおいが充満するので、窓を開けるなど換気には注意しましょう。
香水の正しい捨て方3:ゴミの分別と収集場所
香水を捨てる際には、ゴミの分別と収集場所に注意しましょう。ゴミの捨て方については、自治体によってルールが異なり、罰則が設けられている地域もあります。
安易に捨てることなく、自治体のルールに従って捨てることが鉄則です。また、外したスプレー部分などは怪我をしやすいことも考慮しましょう。ここでは、ゴミの分別と収集場所にかかる注意点を紹介します。
燃えるゴミと燃えないゴミに分ける
香水を捨てる際には自治体のルールに従って、燃えるゴミと燃えないゴミに分けましょう。瓶の部分が燃えないゴミ、空きビンもしくは割れ物に分類されます。
スプレーの金属部分は金属ゴミ、スプレーのチューブ部分がプラスチックゴミとなるのが一般的です。
なお、先に紹介したビニール袋に入れた香水の中身は燃えるゴミに分別されます。収集場所やゴミを出す曜日などは自治体や地域のルールに従いましょう。
香水の正しい捨て方4:不用品回収業者に頼む
使わない香水が大量にある場合や、捨て方がわからない場合には不用品回収業者に依頼するのも1つの方法です。不用品回収業者であれば面倒な分別の必要はなく、ボトルのまま引き渡すことができます。
また、不用品回収業者の大半は自宅まで回収に来てくれるので、大量に処分する際も心配ありません。
なお、処分にかかる費用は業者によって異なりますが概ね3,000円~6,000円程度が相場だといえるでしょう。
香水の捨て方の注意点3つ
香水は手順に従って処分すれば問題ありませんが、誤った捨て方をすると様々な支障を引き起こします。液体部分はアルコールを含有しており、分量が多くなるとにおいも強くなります。
したがって、安全に処分するには正しい捨て方で処分する必要があります。ここでは、誤った捨て方をすると、どういった事象が発生するのか、また注意点を紹介します。
香水の捨て方の注意点1:中身をトイレや洗面所やシンクに流すのはNG!
香水にはアルコールや油分が含まれているため、トイレや洗面所、シンクに流すことはやめましょう。万が一、流してしまうと強いにおいが長期間にわたって残ってしまい、気分が悪くなることも考えられます。
また、配管を傷めてしまう危険性も高く、大がかりな修繕を必要とすることもあります。もちろん、配管の修繕になれば修繕費も高額になります。不必要な出費をなくすためにも、安易に香水を流すのはやめましょう。
香水の捨て方の注意点2:中身を残したまま捨てない
香水の中身を残したまま捨てると、損害賠償を請求される可能性があります。香水に含まれるアルコール分は、消防法で指定される第4類引火性液体です。つまり、法律で取り扱いが定められた液体になります。
したがって、中身が入ったまま捨ててしまうと、消防法に抵触する可能性を否定できません。さらに、何らかの損害を与えてしまうと損害賠償の対象になりかねないことを理解しておきましょう。
香水の捨て方の注意点3:瓶ごと燃えるごみに出さない
香水を瓶ごと捨てる行為は、マナー違反です。瓶ごと捨てる際、容器を分別して中身をビニール袋などに移し替えるのは面倒な作業になります。
しかし、瓶ごと捨てる行為は大変危険であり、誰かに分別の手間を押し付ける迷惑行為だといえるでしょう。可燃ゴミや不燃ゴミに混ぜ込んでも、どこかの工程で分別しないといけないことを忘れてはなりません。
捨てる前にできる香水のアレンジ5つ
香水の処分に困ったら、アレンジを施して楽しむのも1つの方法です。使わなくなったけれど、状態も良く捨てるにはもったいないと感じることも少なくありません。また、捨て方がよくわからない、難しいと感じる人もいるでしょう。
こういった人におすすめなのが香水をアレンジして使用することです。ちょっとした工夫で、処分しなくても再利用できるアレンジ方法を紹介します。
香水のアレンジ1:ルームフレグランスとして使う
気に入った香りの香水であれば、ルームフレグランスにアレンジするのがおすすめです。少し手を加えるだけで、市販のルームフレグランスにはない、お気に入りの香りで部屋中を満たすことができます。
用意するのは竹串もしくはリード、ニッパー、アトマイザー用の詰め替えノズルや容器です。なお、ルームフレグランスにアレンジする場合、そのままでは香りが強すぎるので、無水エタノールで薄めると良いでしょう。
手順
ルームフレグランスにアレンジするには、まず、使わなくなった香水を無水エタノールで薄めておきます。このとき香水がこぼれないよう、ビニールシートを敷いておくのがコツです。
次に容器に挿す竹串の、尖った先端部分をニッパーで平らにカットしましょう。ルームフレグランスを注ぐ容器を用意し、詰め替えノズルで薄めた香水を注ぎ込みます。最後に容器に竹串を挿せば完成です。
香水のアレンジ2:芳香剤として使う
余った香水は芳香剤にアレンジすることも可能です。市販の芳香剤はイマイチ気に入らない、リラックスできないという人もいるでしょう。気に入った香りであれば、芳香剤として使いましょう。
用意するのは適当な容器と無香料の消臭ビーズです。無香料の消臭ビーズは手ごろな値段で販売されています。さらに、カラフルに仕上げたい場合は水性ペンが数色あると良いでしょう。
手順
適当な大きさの瓶に、無香料の消臭ビーズを入れます。瓶に入れた無香料の消臭ビーズに、使わなくなった香水を吹きかければひとまず完成です。
しかし、無香料の消臭ビーズは無色のものが多く、そのままでは色どりに欠けます。そこで、好みの色の水性ペンを瓶の底に塗りましょう。消臭ビーズをかき混ぜると簡単に色がつき、鮮やかな色に仕上がります。
香水のアレンジ3:サシェ(香り袋)にする
かわいいサシェ(香り袋)も残った香水のアレンジ方法です。少し古くなった香水の場合、直接肌につけることに抵抗を感じる人も少なくありません。サシェ(香り袋)であれば、直接肌に触れることなく、バックなどに入れておくと良い香りで中身が充たされます。
サシェ(香り袋)を作るのは、難しいと感じる人もいますが、コツを掴めば簡単です。なお、用意するのは香水のほかに、コットンや布、リボンです。
手順
サシェ(香り袋)作りのポイントは袋の部分です。布を裏返しにして、袋状になるように半分に折り合わせます。波縫いもしくは本返し縫いで縫い合わせ、裏に返せば袋の完成です。
縫うのではなく、手芸用ボンドやグルーガンで接着しても良いでしょう。袋の中に香水を吹き付けたコットンを入れて、リボンや紐で結べばサシェの完成です。香りが薄くなったら、袋の中身を新しいものに交換すると良いでしょう。
香水のアレンジ4:部屋の掃除に利用する
残った香水は部屋の掃除に利用することもできます。用意するのは霧吹きタイプのボトル、拭き取り用の布又は雑巾、ビニール手袋です。香水に含まれているアルコール分は窓やガラス、鏡の掃除には最適だといえます。
ただし、フローリングや壁紙などの掃除には不向きです。材質によっては、白けたり艶がなくなることも少なくありません。香水を掃除に利用する場合は、窓やガラス、鏡の掃除専用と割り切って使いましょう。
手順
部屋の掃除に香水を使用する場合、無水エタノールで薄めておきましょう。薄めた香水は、霧吹きタイプのボトルに注ぎます。
ボトルに注いだ後は、窓やガラス、鏡などに直接吹き付けて使用するのが一般的です。汚れが浮き上がったところで、乾いた布でふき取れば、油汚れまで取り除けるでしょう。
なお、香水で掃除をする際には、直接に触れないよう、ビニール手袋などを使用しましょう。
香水のアレンジ5:アロマバスとして使う
残った香水を簡単にアレンジするならアロマバスがおすすめです。お風呂にお湯を溜めて香水を1プッシュするだけで、バスルームが上質な香りに包まれます。入浴剤のような体を芯まで温かくする効果は見込めませんが、リラックス効果は期待できます。
ただし、プッシュのし過ぎには要注意です。お湯の蒸気で香りが大きく広がり過ぎると、香りに酔ってしまうことがあります。
香水を販売・買い取りで処分する方法とは?
未開封で製造から3年未満の香水は捨てるのではなく、買い取りなどを利用することをおすすめします。香水の使用期限は概ね3年であり、それを過ぎると変色したり、本来の香りが期待できません。
使っていない製造から3年未満の香水は、商品としての利用価値があるといえるでしょう。特にブランドの香水は人気が高く、買い取ってもらえる可能性があります。
ここからは香水を販売・買取で処分する方法を詳しく紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
リサイクルショップ・フリマサイト・オークションサイトに出品する
未開封のブランド香水はリサイクルショップをはじめ、フリマサイトやオークションサイトで人気です。リサイクルショップの場合、出品は簡単ですが、やや相場よりも価格が低くなることを覚悟しておきましょう。
個人間でのやり取りになりますので、トラブルとならないよう細心の注意を払って売買することが必要です。
香水の買い取りサービスに売る
香水の買い取りサービスを利用すると、相場価格での買い取りが期待できます。ブランド品を扱う買い取りサービスでは、専門のスタッフが商品の状況などをこまかくチェックするのが通例です。
また、フリマなどとは異なり、個人間でのやり取りがなく、買い手の有無に関わらず換金できるのも大きなメリットです。
正しい香水の捨て方を知ろう
香水は第4類引火性液体であり、簡単に捨てることはできません。中身は新聞紙など吸収させ、それをビニール袋などに入れるのが正しい捨て方です。
なお、香水のボトルは金属とビンなどに分別して、指定された曜日・場所に捨てるのがマナーです。
どうしても処分に困る場合は、ルームフレグランスやサシェなどにアレンジしてみると良いでしょう。