目次
ガスボンベの基本的な捨て方
一般的な自治体におけるガスボンベ(スプレー缶、エアゾール缶形状の物)の捨て方は、以下の通りです。
- ガスボンベを振って中身が残っていないか確認する
- 中身が残っていた場合はガス抜きをして出し切る
- 自治体が指定した処理を行う(穴あけなど)
- 空になった缶を指定されたごみの日に出す
ガスボンベを振って中身が残っていないか確認する
使用済みのカセットガスボンベを振ってみて、サラサラと水の動くような音がしないか確認します。音がしたり、容器の中で液体が動いたりした場合は中身が残っています。中のガスを出し切ってから処分する必要があります。
中身が残っていた場合はガス抜きをして出し切る
ガスボンベの捨て方に必要な「ガス抜き」を安全に行う手順をご説明します。
ガスボンベのガス抜きをする手順
- 必ず火の気のない屋外に行く
ガスボンベのガス抜きは、風通しの良いところで行います。屋内で絶対にやらないでください。部屋の中に残存したガスが何らかの影響で発火し爆発してしまう危険性があります。 - ノズル部分を下にして硬い地面に押し付けガスを抜く
ガスボンベのノズル部分を下にしてコンクリートなどの硬い地面に押し付けてガスを抜きます。ガスボンベのメーカーによっては、ガス抜きキャップ(中身排出機構、残ガス排出用、ボタン)、が装着されています。ガスボンベのキャップを外しキャップの上についたヘコミ部分にボンベノズル部分に押し当てるとガスを容易に抜けます。 - ガスボンベを振って中身が残っていないことを確認する
ガスボンベのガスが全て抜けたと感じたら、もう一度カセットボンベを振ります。そこで音がしない場合はガス抜きが完了しています。
自治体が指定した処理を行う(穴あけなど)
ガス抜きをしたガスボンベに穴あけを指示している自治体もあります。これは缶の中から完全にガスが抜くことが目的です。しかし、スプレー缶に穴をあける際に火災事故が起きてしまう事件もあることから、穴あけをしないようにしてする自治体が増えています。
ガスボンベに穴を開けてから捨てるか穴を開けてはいけないかは本文のとおり自治体によって違いますので、まずはお住まいの自治体の方針を確認しましょう。
穴を開けて捨てる場合は中のガスをしっかり抜いてから。いずれも屋外でおこなうようにします。
キリや千枚通しなどで開けようとして手元が滑ると怪我をする可能性もあるので、専用のガス缶穴あけグッズを利用されることをおすすめします。最近では100円ショップでも販売されているのですぐに入手することができるでしょう。
空になった缶を指定されたごみの日に出す
ガス抜きが完了したガスボンベの捨て方は、他のゴミとは一緒にしないで、中身が確認できる透明の袋、または半透明の袋に入れてゴミ出しをします。自治体によってガスボンベの捨てる際のゴミの日が違いますので、お住まいの地域の収集日を必ず確認してください。
ガスボンベの主な都市(自治体)のゴミを出す日
資源ゴミの日 | 中央区、品川区、大阪市、船橋市など |
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可燃ゴミの日 | 横浜市、名古屋市など |
不燃ゴミの日 | 千代田区、世田谷区、北区、目黒区、荒川区、浦安市など |
有害危険ゴミの日 | さいたま市など |
家庭ごみの日 | 北九州市など |
ほんの一例を挙げるだけでもガスボンベを出す日が「何ゴミの日」か違いますので、お住まいの地域ごとに、どの日に出せば良いか確認してください。
その他の捨て方や処分方法
ガスボンベの捨て方がわからない方や、捨てる手間を省きたい方は、有料になってしまいますが個別で資源回収業者に依頼すると安心です。未使用のガスボンベならば、リサイクルショップに販売することも出来ます。お近くのリサイクルショップに問い合わせてみましょう。
ガスボンベの捨て方でやってはいけない3つのこと
1.ガスが少しでも残った状態で缶に穴を開けない
ガスが入った状態で穴をあけると、ガスが噴出して途中で止まらなくなり危険ですので絶対にやめてください。
2.キッチンでガス抜きをしない
ガスを放出するとき少量だからといってキッチンで行うのは大変危険です。キッチンはガスがこもりやすく火気もあるため絶対に避けてください。
シンクで行うとガスがシンクに溜まりしばらく時間が経った後で引火してしまう危険があります。キッチンの換気扇の下でカセットガスボンベのガス抜きをしたら外に出たガスが給湯器で引火してしまったという事例もあります。
3.車の近くでガス抜きをしない
屋外でのガス抜きも駐車場などはガソリンを入れた車が並んでいます。引火による大事故の危険があるので車の近くで作業することは避けてください。
ガスボンベの捨て方で注意したいこと
ガスボンベには寿命があります。中身であるガスの寿命ではなく、最も劣化速度が速い「ゴムパッキン」の寿命で定まります。
ゴムパッキンは外から見ることができないため、どの程度の劣化が起こっているか確認することができませんが、メーカーによると約7年程度が安全に使用できる期間であるとされています。
ガスボンベの容器は鉄製品ですので、保管状態が悪ければ次第に錆びていきます。目安として、製造から7年以内で外見に錆が無く、缶を振ると液体の「チャプチャプ」という音がする、または異臭がしないような場合は、基本的に使用出来ると考えて大丈夫です。
一方で製造から8年以上経過している、ボンベに錆がある、変形しているなどの場合は、使用には注意が必要です。使えるかもしれませんが、使用した時に異臭や異音がした場合、すぐに使用を中止してください。
長い年月が経過しているカセットガスの使用は、自己責任での使用となるので使用せずにはそのまま廃棄することをおすすめします。古いガスボンベでも、通常のガスボンベと同じように廃棄すれば問題ありません。
1998年にJISの内容が改訂されてガスボンベメーカーごとの互換性が保たれるようになりました。20年も前になりますから存在していることは皆無かもしれませんが、もし1998年以前に製造されたガスボンベがあれば、現在のカセットコンロとは互換性上に寿命も過ぎていますので処分してください。
ガスボンベの捨て方で困ったらお客様センターへと問い合わせる
カセットボンベに関するお問い合わせ窓口
カセットボンベお客様センター:
TEL:0120-14-9996 (受け付け時間:平日10:00~17:00)
各メーカーには下記よりお問い合わせください。
ブランド品名 | 販売者名 | 電話番号 |
---|---|---|
アイ・ボンベ | アイシステムネットワーク(株) | 03-5405-5643 |
イワタニカセットガス | 岩谷産業(株) | 0120-156-269 |
クッキングファイヤー | (株)グリーンウッド((株)千石) | 0120-117-446 |
ニューファイヤー | ||
だんらん | 小池化学(株) | 048-721-1688 |
マイクッカー | ||
パルエース | ||
サンボンベ | (株)サン・シリンダー・サービス | 048-758-8075 |
ガス・サン | ||
マイフレーム | (株)穂高製作所 | 0263-82-3151 |
RF | 日本瓦斯(株) | 0120-239-055 |
にぎわい | ||
ジョイファイヤー | ||
レインボーフレーム | ||
ガスボンベ | 象印マホービン(株) | 0120-345-135 |
ミニガスボンベ | ||
タイガー カセットボンベ | タイガー魔法瓶(株) | 0570-011101 |
コン郎 | (株)東海 | 0120-099-807 |
シャトル | 東邦金属工業(株) | 0120-006-891 |
ジョイック | ||
デイリー | ||
トーホーハンディガス ゴールド | ||
トーホーハンディガス ミニ | ||
シャトル JH | ||
ファミリーカセットボンベ | ||
キャプテンスタッグ | パール金属(株) | 0256-35-3117 |
キャプテンスタッグ CB-120 | ||
めぐみ・なべっ子カセットボンベ | エア・ウォーター・ゾル(株) | 06-6222-8225 |
マイボンベL | (株)ニチネン | 0120-551-256 |
マイボンベ・L | ||
マイボンベ・アルファ | ||
火子ちゃんボンベ | (株)TTS | 0120-700-130 |
Regardez(ルガルデ)ボンベ | ||
ファイヤーシェフボンベ | ||
サカエ富士 ガスカートリッジ | 榮製機(株) | 0533-73-1190 |
キガ パワーガス CB | (株)スノーピーク | 0120-010-660 |
参照:一般社団法人日本ガス石油機器工業会
最後に
手軽に使えるガスボンベですが、ガスボンベは捨て方を間違えてしまうと、回収する清掃車の中で引火して火災や爆発を起こしてしまったり、大きな事故を起こしてしまったりする可能性があって大変危険です。お住まいの地域の自治体の指定のやり方を守って必ず捨てるようにしてください。
今回はカセットコンロ用のガスボンベのお話しでしたが、ヘアスプレーや殺虫スプレーなど日常的にガスを使っている商品は他にも多数あります。
それらの捨て方もカセットコンロのガスボンベと同じ捨て方となりますので参考にしてみてください。
ガスを出し切った缶に穴を開けるか否か、またどのゴミの陽に出すのか等、自治体によって方針が全く違いますので、お住まいの自治体の捨て方を必ず確認するようにしてください。
家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。
まず捨てる前は中のガスをしっかり抜くようにします。その際に気を付けなければならないのは必ず屋外でガス抜きをすることです。
そして次の段階のガス缶に穴を開けるか開けないかは自治体によって違ってきます。お住まいの自治体ではどのような処分方法が指定されているかを確認しましょう。穴あけが必要な場合は専用のグッズも売っていますので、それらを利用すると簡単に穴を開けることができます。穴あけ作業も屋外でやるようにしましょう。