目次
スプレー缶の正しい捨て方
一般的な自治体におけるスプレー缶の捨て方は以下のとおりです。
- スプレー缶を振ってみて中身が残っているか確認する
- 中身が残っている場合は中身をすべて出し切る
- スプレー缶に自治体が指定した処理をする
- 空になったスプレー缶を各自治体が指定したごみの日に出す
①スプレー缶を振ってみて中身が残っているか確認する
使用済みのスプレー缶を振ってみて、中で液体が動くような音がするか確認します。スプレー缶の中で液体が動いている場合は中身が残っています。中身を全部出し切ってからスプレー缶の処分をする必要があります。
②中身が残っている場合はガス抜きをしてすべて出し切りる
スプレー缶の中身によってすべて出し切る方法は異なります。種類ごとの中身の出し方をご説明します。どのスプレー缶の中身を出し切る時は必ず火気厳禁です。スプレー缶には可燃性のガスが入っているので爆発してします危険があります。
生活用品の場合
ヘアスプレー、シェービングフォーム、デオドラントスプレー、消臭スプレー、脱臭スプレーなどは人に対して使用する製品なので無害です。ヘアムースやシェービングフォームなど液体と混合されている場合を除いて、空中に放出しても問題はないので、スプレー缶のノズル部をコンクリートなどの硬い地面に押し付けて中身を出し切ります。
スプレー缶のメーカーによっては、ガス抜きキャップ(中身排出機構、残ガス排出用ボタン)が装着されているのでスプレー缶のキャップを外しキャップの上に付いたヘコミ部分にスプレー缶のノズル部分を押し当てると、容易にガスを抜くことが出来ます。
液体と混合されている場合は、大きめのビニール袋の中に新聞紙やトイレットペーパーを千切って入れてそこにスプレー缶の中身を噴射させます。マスクを装着したり、風向きに注意したりして作業中に吸い込まないように注意してください。
噴射した後の新聞紙やトイレットペーパーが入った袋は、数時間口を開いた状態で風通しの良い場所に置いてから、しっかり口を閉じて燃えるゴミの日に捨ててください。すぐに口を閉じないで数時間おくのは、袋の中に溜まるガスを抜くためです。すぐ閉じてしまうと、袋の中でガスが充満してしまいます。引火して爆発してしまう危険があるので、しばらく口をあけておきガス抜きをしましょう。
塗料系・殺虫剤系スプレーの場合
DIYブームによってスプレー式の塗料がご家庭にある機会も増えていると思います。また、殺虫剤はどこのご家庭でも用意していると思います。これらの中身は液体と混合されています。この処理方法は、先ほど記述した「液体と混合されている場合」と同じ手順となります。
液体と混合されているスプレー缶を出し切る手順
- 大きめのビニール袋を用意します
- 新聞紙などの水分を吸い取るものを袋の中に入れます
- 袋の中にスプレー缶の中身を全て噴射させます
- 袋を開けたまま風通しの良い場所で数時間放置します
- 袋を閉じて燃えるゴミの日に捨てます
※作業中は中身を吸い込まないようにマスクを装着しましょう。
※噴射後の袋には火気を近づけないでください。
③スプレー缶に自治体が指定した処理をする
中身を出し切ったスプレー缶に穴あけを指示している自治体もあります。これは、スプレー缶の中から完全に中身を抜くためです。しかし、スプレー缶に穴をあける際に火災事故が起きてしまった事件もあることから、穴あけをしないようにしている自治体も増えています。
④空になったスプレー缶を各自治体が指定したごみの日に捨てる
中身を出し切ったスプレー缶のごみの出し方は他のごみと一緒にしないで中身のわかる透明または半透明の袋に入れてゴミ出しをします。自治体によってスプレー缶を捨てる際のゴミの日が違いますので、必ずお住まいの地域の収集日を確認してください。
スプレー缶の主な都市(自治体)の収集日
- 資源ゴミの日…大田区、大阪市、船橋市など
- 可燃ゴミの日…横浜市、名古屋市など
- 不燃ゴミの日…世田谷区、練馬区、目黒区、浦安市など
- 缶ペットボトルの日…川崎市
- 小型金属類・スプレー缶の日…京都市
- 特定品目の日…浜松市
ほんの一例を挙げるだけでもスプレー缶を出す日が「何ゴミの日」か違います。東京23区でも統一されていません。お住まいの地域ごとにどのゴミの日に出せば良いのか必ず確認してください。
※「世田谷区 スプレー缶 捨て方」というように自治体名と一緒に検索すると、各地域のゴミ出し方法が掲載しているページが見つかりますので試してみてください。
スプレー缶の捨て方でやってはいけない3つのこと
1.中身が少しでも残っている状態でスプレー缶に穴をあけてはいけない!
スプレー缶の中身が残っている状態で穴をあけてしまうと、ガスの圧力によって噴出し途中で止まらなくなり、大変危険ですので絶対にやめてください。
2.キッチンでスプレー缶のガス抜きをしてはいけない!
スプレー缶の中身が少量だからといって、キッチンで中身を抜くのは大変危険です。スプレー缶には、可燃性のガスが使用されています。キッチンはガスがこもりやすく、火気もあるので絶対に止めましょう!
シンク内で行うとシンク内にガスが溜まり、しばらく経った後で引火してしまう危険があります。キッチンの換気扇の下でスプレー缶のガス抜きをしたら、外に出たガスが給湯器で引火してしまったという事例もあります。
3.車の近くでスプレー缶のガス抜きをしてはいけない!
屋外でスプレー缶の中身を抜く場合も注意が必要です。駐車場などには、ガソリンを入れた車が並んでいます。引火による大事故の危険があるので、車の近くで作業することは避けてください。
中身が出ない、使い切れない場合のスプレー缶の捨て方
中身が出ない、使い切れないスプレー缶の場合、自治体によっては透明または半透明の袋に「中身入り」を一目でわかるように表示をすれば、スプレー缶のゴミ回収日に出せます。また、消防署や自治体に問い合わせをすると、持ち込みや回収をしてくれる場合もあります。有料になってしまいますが資源回収業者に依頼をすれば回収し処分してくます。
スプレー缶の捨て方で注意したいこと
古いスプレー缶で製造されて15年以上経過しているものは、今では使用が禁止されている材料やフロンガスが使われているものがあります。あまりにも古いスプレー缶を処分する際は、安易にガス抜きをせずに処分方法を各メーカーに問い合わせてください。
最後に
スプレー缶の中身は液体の「内容物」と「ガス」になっています。日々の生活でいろいろな製品で使用しているスプレー缶ですが、捨て方を間違えるとごみ収集車の中で引火し、火災を起こして爆発を起こすような大きな事故につながる可能性があるので大変危険です。お住まいの地域の自治体の指定した捨て方を必ず守って捨てるようにしてください。