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炊飯器の正しい捨て方
炊飯器の捨て方は、主に3パターンあります。キーとなるのは、炊飯器のサイズです。一人暮らし用とファミリー用では捨て方が変わることがあるので、自分の炊飯器のサイズを測っておくことが大切です。
不燃ゴミとして捨てる場合
炊飯器の1辺の長さが30㎝以内におさまる、小ぶりの炊飯器であれば、自治体によっては不燃ゴミとして出すことが出来ます。
その場合は自治体のルールに従ったゴミを出すときの半透明袋などに入れて、そのまま出せるケースが多いです。一方、新型でない炊飯器のほとんどは1辺30㎝以上であるため、不燃ゴミとして出すことは難しいようです。
不燃ゴミで出せるメリットは、手軽に処分できる点と、無料の回収なので処分のためのコストがかからないという点です。
ただし、炊飯器に液晶パネルの表示が付いているものは、電池が内蔵されているものが多く、電池が内蔵されたままでは不燃ゴミとして出せない自治体もあります。取り外す方法が分からないという時は、メーカーに問い合わせをすると教えてもらえるでしょう。
粗大ゴミとして捨てる場合
最大の1辺の長さが30㎝を超えるサイズの炊飯器は、粗大ゴミとして処分することになります。
粗大ゴミは有料になり出し方は、地域によって異なりますが、①事前に申し込みをする②回収のためのシールや券を購入する③自宅の前や集積所に指定された日に出す、という手順が多いです。申し込みは、電話のほかインターネットでも申し込みができます。
粗大ゴミは大きさや処分する品目によって料金が変わってきます。申し込みをする前には、炊飯器のサイズを測ってから申し込みをしましょう。また、粗大ゴミは不燃ゴミと違い、指定された日時にしか出せません。
タイミングによってはなかなか自分の希望と合わないこともありますので、引っ越しなど期日がある場合は、早目に申し込みをしておいた方が良いでしょう。
小型家電リサイクル法
小型家電リサイクル法に則り、炊飯器の回収を推奨している自治体もあります。
小型家電リサイクル法とは、家庭用の小型家電を資源として再利用しようという法律です。多くの小型家電には、鉄や金、銅などの有用金属が含まれています。炊飯器は小型家電リサイクル法の対象なので、回収してリサイクルできるというわけです。
回収してもらえる場所は、主に区役所や公民館、図書館など市が運営する施設となっています。持ち込む前に回収方法について問い合わせておくと、安心ですよ。回収を行っていない自治体もありますし、回収していても「ボックスに入るサイズのみOK」としている自治体も多いので要注意です。
ただし回収は、環境省・経済産業省からの認定がある事業者に限定されています。無許可の事業者に持ち込むとトラブルになる恐れがあるので、気をつけてください。
《 ポイント 》
- 炊飯器の捨て方は、サイズによって不燃ゴミ、粗大ゴミ、小型家電リサイクル法の3パターンがある
- 不燃ゴミは1辺が30cm以内の小型のものに限定されることが多い
- 粗大ゴミは有料で、申し込みが必要な場合がある
- 小型家電リサイクル法では、指定の回収場所で無料回収される
- 自治体によってルールが異なるため、事前に確認が必要
炊飯器の捨て方は自治体で違う
炊飯器の捨て方を3パターン紹介しましたが、実際には自治体によって細かな差があります。自治体のルールに則り捨てないとトラブルになる可能性も。主な市町村の炊飯器の扱いを取り上げ、それぞれ解説します。
新宿区
新宿区では、「金属・陶器・ガラスごみ」として炊飯器を捨てられます。ただしこれは30㎝を超えないもののみ。一辺の長さが30cmを超えるものは、粗大ごみとして処分することになります。
これは炊飯器の内釜も同じなので、内釜だけ捨てるのであれば「金属・陶器・ガラスごみ」として捨てられる可能性が高そうです。
渋谷区
渋谷区では、30㎝を超えるものは「粗大ごみ」、それ以下は「不燃ごみ」として捨てられます。また渋谷区では、炊飯器を小型家電リサイクル法の対象として回収しています。指定の小型家電回収ボックスのサイズ(28cm×13cm)に入るもののみとなっているので、自宅の炊飯器が当てはまるかどうか確認しましょう。
横浜市
横浜市の場合は、炊飯器の周りがプラスチック製か金属製かで異なります。プラスチック製の場合は、縦横高さの全てが50㎝未満であれば「燃やすごみ」で出せます。縦横高さの全てが50㎝以上であれば「粗大ゴミ」になります。
金属製の炊飯器の場合は、縦横高さの全てが30㎝未満であれば「小さな金属類」となり、30㎝以上は「粗大ゴミ」となります。そして外側がプラスチック製の炊飯器でも中の釜やうち蓋は金属製であることが多いです。
その場合も、金属製のルールに従うようになり、「小さな金属類」「粗大ゴミ」のどちらか分かれ別にして捨てるようになります。
川崎市
川崎市も横浜市と同じように、縦横高さのどこかの最長辺が30㎝未満であれば「小物金属」として回収してもらえます。決まったごみ収集日に、袋などに入れず朝8時まで集積場所に出せば無料で回収してもらえます。最長辺が30㎝以上は「粗大ゴミ」となります。
大阪市
大阪市の炊飯器の捨て方は、「粗大ゴミ」の扱いです。他の自治体と同じように30㎝以上は粗大ゴミとなるようなので、炊飯器をまるごと捨てたいときは「大阪市粗大ゴミ収集センター」へ依頼しましょう。ただしパーツだけであれば普通ゴミとして捨てられます。
京都市
京都市は、炊飯器を捨てる場合「大型ゴミ」の分類となり、「大型ゴミ受付センター」に連絡する必要があります。ただし高さ30㎝・幅40㎝・奥行40㎝、以内の炊飯器であれば小型家電の回収の協力を呼び掛けているため、無料で回収ボックスまたは家電量販店で回収してもらえます。
福岡市
福岡市では炊飯器の大きさに関わらず、福岡市指定の「燃えないごみ用」袋に入る大きさで、袋が破れるような重さでなければ「燃えないゴミ」として回収してもらえます。
袋の口はしっかりと結ぶことと、袋が破れていないか確認してから出しましょう。福岡市指定の「燃えないごみ用」袋は大45リットルが45円、中30リットルが30円、小15リットルが15円となっています。
《 ポイント 》
- 新宿区は30cm以内なら不燃ゴミ、それ以上は粗大ゴミ
- 渋谷区は30cm超は粗大ゴミ、それ以下は不燃ゴミで回収
- 横浜市はプラスチック製なら50cm、金属製なら30cmが基準
- 川崎市も30cmが基準で、それ以下なら小物金属として回収
- 大阪市は粗大ゴミ扱い、福岡市は燃えないゴミの袋に入ればOK
炊飯器を処分するタイミング
炊飯器がまったく使えないなら捨てるしかありませんが、単に「調子が悪い」だけなら捨てるかどうか迷いますね。
どのような時に処分するべきか解説するので、捨てるかどうか悩んでいる方は参考にしてください。
電源ボタンやセンサーが反応しない
炊飯器についている電源や保温のボタンが反応しない炊飯器は故障している可能性があるため、処分のタイミングでしょう。また、温度センサーが反応せず、温度調節が上手くいかなくなると、ご飯がおいしく炊けません。
味だけでなく、正しい水の量で焚いているのにべチャッとしたり、底の部分が焦げてしまったりする場合はセンサーが適切に反応できていないことが考えられます。
内釜のコーティングが剥がれている
内釜のコーティングが痛みはじめると、温度センサー反応せずご飯の炊きあがり具合が悪くなります。まずは内釜だけの取り扱いがあるか、確認しましょう。
古い機種だと内釜の販売を終了している場合があります。炊飯器の内釜は基本的にその機種のものでないと動作しないため、例え本体が故障していないとしても、残念ですが処分のタイミングと考えてよいでしょう。
ご飯から変なニオイがする
正しい方法でお米を炊いているのに、炊いたご飯や保温しているご飯から変なニオイがしてきたら、炊飯器を処分するタイミングでしょう。内釜を清潔に保ち、古いお米でもないのに、この現象が続く場合は内部の構造がおかしくなっていることが考えられます。
購入から6年経過している
購入から6年以上経過している場合も、捨てるタイミングです。というのも、多くの炊飯器は製造から6年経過すると、パーツの取り扱いをしていない可能性が高いからです。問題なく作動している場合はいいのですが、万が一故障したときは交換する部品がなく、捨てるしかなくなることもあります。
保証期間が終了している
炊飯器の調子が悪くなったら、まずは保証期間を確認しましょう。保証期間内の修理・交換であれば、無料でやってもらえる可能性が高いです。無料とはならなくても、割安で修理できることがほとんど。
保証期間が終わっている炊飯器は、修理はできるものの新品を買った方がいいほど費用がかさむ場合もあります。もったいない気もしますが、捨て時と考えて買い替えを検討してもいいかもしれません。
《 ポイント 》
- ボタンやセンサーが反応しない場合は処分するタイミング
- 内釜のコーティングが剥がれたら交換できない場合は処分
- 変なニオイがする場合は内部の故障が考えられるので処分
- 購入から6年以上経った古い機種は部品交換できない可能性大
- 保証期間内は無料修理できるが、期間後は高額の場合もあり処分を検討
炊飯器の捨て方の注意点
電池が内蔵されていないか
炊飯器を捨てるときの注意点としては、炊飯器に電池が使われているかどうか確認することです。炊飯器によってはリチウム電池が内蔵されていますが、リチウム電池は燃えないゴミには出せません。
電池は他のゴミと分けて出さないと、廃棄の時に電池が発火の原因となり他のゴミに火が燃え移り火災になる可能性もあるとのことです。電池のゴミ分別も自治体によって異なるため、リチウム電池が内蔵されている炊飯器か処分前に確認を忘れ無いようにしてください。
炊飯器は使用可能な状態か
炊飯器の処分方法を間違えると、大きく損をするケースがあります。例えば自治体が粗大ゴミとして指定している場合、数百円ほどの処分費用が必要です。基本的に炊飯器を捨てる場合は、お金がかかる可能性が高いのです。
一方で、まだ使える炊飯器は業者に買い取ってもらえることがあります。買取相場は、おおよそ1,000円~30,000円。人気機種であれば、より高値が付きやすくなっています。
このことから、炊飯器を処分するときは「まだ使えるか」を確認した方がいいでしょう。処分費用がかかるどころか、臨時収入になる場合もあります。
《 ポイント 》
- リチウム電池内蔵の場合、電池を取り外してから処分する
- まだ使える状態なら業者に売却できる可能性がある
- 売却する場合は丁寧に掃除して状態を良くする
- 取扱説明書や付属品があると買取額が上がる
- 買取業者は信頼できるところを選ぶことが大切
使える炊飯器を買い取ってもらう方法
まだ使える炊飯器なら、捨てずに買い取ってもらう方法もあります。どんな場所で買い取り可能なのか、いくつか紹介します。
リサイクルショップ
リサイクルショップでは状態によっては買取を拒否されることもありますが、状態が良い炊飯器は活用するとよいでしょう。買取が成立するためのポイントは、製造から5年以内で、問題なく作動し見た目も目立った汚れがないか、などがあげられます。
フリマアプリ・ネットオークション
普段からフリマアプリ・ネットオークションを利用している人であれば、処分する手段の1つとして良いでしょう。うまくいけば希望通りの金額で買い取られる可能性もあります。
あまりネットオークションに慣れていない場合は、商品の情報を適切に記載する手間や送料のコスト、やりとりの手間など考えるとあまりおすすめはできません。
販売店で下取り
炊飯器を新しく買い替える場合は、電気屋さんで下取りしてもらうのもおすすめです。古い炊飯器を下取りすることで、新しい炊飯器が安くなる可能性も。タイミングによっては下取りキャンペーンを実施していることもあるので、電気屋さん情報をチェックしておくのもいいでしょう。
不用品回収業者
忙しい方には、出品や下取りと比べて手間が少ない不用品回収業者がおすすめです。無料で回収してもらえるのはもちろん、状態が良ければ、買取してくれる可能性があります。他の家電もまとめて出すと高値で買い取ってくれることもあるので、引っ越しの際にも便利です。
ただし中には高額請求する悪徳業者もいるので、自治体から「一般廃棄物収集運搬業」の許可をもらっているか事前に確認してください。
出張買取
出張買取のメリットは、自宅まで来て買い取ってくれるため、自分で梱包を行ったり持ち込んだりする必要がないことです。申し込みも電話やインターネットでできるため、時間が無い人や車の運転をしない人には都合の良いサービスです。
《 ポイント 》
- リサイクルショップなら状態が良ければ買取してもらえる
- フリマアプリやネットオークションで売却可能だが手間がかかる
- 新しく買う時に古い機種を下取りに出せば安くなる
- 不用品回収業者は引っ越し時に便利でまとめて出せる
- 出張買取は自宅まで来てくれるので便利だが業者選びが大切
買取を依頼する際の注意点
丁寧に掃除をして状態を良くしておく
買取を依頼する際は、炊飯器をできるだけキレイにしておくことがポイントです。キレイにしようとゴシゴシ磨くと傷がつき、かえって買い取り額が下がりますので気を付けて下さい。
取扱説明書や付属品をそろえておく
取扱説明書や付属品のしゃもじなどがそろっていると、買い取り金額大きく変わってきます。どこかにしまいこんでいる場合でも、買い取り額が左右されるポイントなので、時間を割いてでも探してみましょう。
身分証を用意する
買取を成立させるためには、運転免許証や保険証などの身分を証明する物が必要になるケースが多いです。あらかじめ用意をしておくとスムーズです。
買取業者は慎重に選ぶ
出張買取サービス社の中には悪徳と思われるような業者も存在しているようです。炊飯器以外の品物を二束三文で買い取っていくような「悪徳両者による押し買い」などの被害にあわないためにも、信頼できる業者に依頼しましょう。
《 ポイント 》
- 丁寧に掃除して状態を良くすることが大切
- 取扱説明書や付属品をそろえておくと買取額が上がる
- 身分証明書を用意しておく必要がある
- 悪徳業者に引っかからないように注意が必要
- 信頼できる業者を選ぶのが一番大切
まとめ
炊飯器を自治体のゴミとして処分する場合、不燃ゴミか粗大ゴミで出すことができます。不燃ゴミには自治体によってルールがさまざまなため、不燃ゴミとして出せるかは、自治体のルールを確認する必要があります。その他の処分方法も何通りかありますので、環境にあった選択ができるでしょう。