すのこベッドのカビの取り方!原因から完全除去までの手順

すのこベッド

すのこのベッドもカビが生える!すのこと言えば通気性が良い、通気性が良ければ湿気が無くなる、湿気が無くなればカビ防止になる…そう思っていた方は要注意です。どうして風通しが良いすのこベッドにカビが生えてしまうのでしょうか?その理由とすのこベッドのカビを落とし方やすのこベッドにカビが生えるのを防止する方法をまとめました。

すのこベッドでもカビが生えてしまう原因

すのこベッド

すのこベッドなら通気性も高いのでカビの心配がないと思っていませんか?

確かにすのこベッドは木と木の隙間のおかげで布団と床の間に空気の流れができてカビが生えにくくする効果はありますが…すのこの木の部分には布団が直接あたりますよね?この部分に湿気がたまるとカビが生えるのです。

すのこベッドのカビが繁殖する3つの条件をご紹介します。

60%以上の湿度

カビは湿度が60%以上で繁殖を始めて80%を超えると猛スピードで増殖していきます。

人間は寝ている間にコップ1杯の汗をかくといわれていますが、コップ1杯もの汗を敷布団やマットレスが吸いとれば当然湿度は高くなります。

ちなみに、湿度が高い時期というと梅雨をイメージしますね。雨が多い季節は布団周りのカビにも注意が必要ですが、実は冬も湿度が溜まりやすいのです。

というのも、冬は寒くてしっかり布団をかぶってしまうから。布団の中の湿度が上がり、その結果すのこベッドもカビやすくなるというわけです。

20~30℃の温度

カビは20℃を超えると急に活発になり、28℃前後でもっとも繁殖します。繁殖に適した温度は、人間とそれほど変わらないということですね。ただし中には、0℃を下回っても繫殖するカビや、高温で死滅しないカビもいます。

つまり、温度を調節してカビを防ぐのは難しいということ。布団を天日干ししたり、すのこベッドを干すだけでは、カビを完全に死滅させたり予防することはできません。

ただし28℃前後になる時間を極力減らすことで、ある程度カビの増殖を抑えることは可能です。

カビの栄養になるもの(ホコリ、汗、髪の毛など)

カビのエサは、たんぱく質や脂肪、炭水化物などです。「ほこり」「汗」「髪の毛」などが、それにあたります。敷布団やマットレスには必ずついているものばかりですね。またお子様がいる場合、食べこぼしやおねしょなどがカビの栄養になっている場合もあります。

このように、すのこベッドの敷布団やマットレスはカビが増殖する条件がそろっていますので、すのこベッドの木材にカビが移っても不思議ではありません。

《 ポイント 》

  • 60%以上の湿度があるとカビが繁殖し始める
  • 20~30°Cの温度がカビの活動に適している
  • たんぱく質、脂肪、炭水化物などの栄養分がカビのエサになる
  • ホコリ、汗、髪の毛などがカビの栄養源となる
  • 食べこぼしやおねしょもカビの栄養となる

すのこベッドのカビの除去方法

すのこ

カビが生えてしまったすのこベッドの木材からきれいに取り除く方法として、アルコールや漂白剤を使用する方法があります。完全に取り除くのは難しいですが、ある程度の効果は期待できます。

アルコールで除菌する

アルコールスプレーを直接噴射後、乾燥させてからきれいにふき取ることで、表面のカビを消毒除去できます。

使用するもの

  • アルコール除菌スプレー(エタノールでもOK)
  • キッチンペーパーまたはティッシュ
  • マスク
  • ゴム手袋

手順

  1. ゴム手袋とマスクをつける
    すのこベッドのカビに直接触ったり吸い込まないようゴム手袋とマスクをしましょう。
  2. アルコール除菌スプレーを吹きかける
    カビの生えている場所にアルコール除菌スプレーをたっぷり吹きかけます。すのこの木が濡れるくらいしっかりかけてください。
  3. 乾くのを待つ
    アルコール除菌スプレーが乾くのを待ちます。アルコール除菌スプレーを吹きかけてすぐ拭くとカビの色素が広がる可能性がありますので気をつけましょう。
  4. カビをふき取る
    乾いたキッチンペーパーやティッシュですのこベッドのカビを拭き取っていきます。キッチンペーパーやティッシュはカビがついたらどんどん捨てて新しいものに変えます。裏面にして使ったりしないでください。
  5. 乾燥させる
    すのこベッドのカビがきれいにとれたら、日当たりが良く風通しの良い場所でしっかり乾燥させます。ベッドが重くて移動できない場合、アルコール除菌スプレーは揮発性が高いので放置していれば乾燥しますので大丈夫です。

漂白剤でカビを落とす

漂白剤

漂白剤の薄め液を30分間潜ませた布で覆い、その後完全に拭き取ることでカビを洗い流すことができます。

使用するもの

  • 衣料用漂白剤
  • 洗面器
  • タオルまたは布
  • マスク
  • ゴム手袋

手順

  1. ゴム手袋とマスクをつける
    すのこベッドのカビに直接触ったり吸い込まないようゴム手袋とマスクをしましょう。
  2. 漂白水を作る
    洗面器に衣類用漂白剤を入れ、水やぬるま湯で5倍に薄める
  3. 漂白水をつける
    タオルまたは布を漂白水に浸し固くしぼります。
  4. すのこベッドのカビの上に敷く
    すのこベッドのカビの上に漂白水を含ませた布やタオルを敷いて30分放置します。
  5. 濡れ雑巾で拭く
    30分後、すのこベッドのカビの部分を濡れた雑巾で漂白水の洗剤が無くなるまで拭き取ります。この時カビがついた面を使いまわさないでください。
  6. 乾燥させる
    日当たりが良く風通しの良い場所で完全に乾燥させましょう。

注意点
すのこベッドのカビを奥まで完全に除去することは難しいです。また、カビの色が残る可能性があります。カビが残っている部分をサンドペーパーで削り落とす方法もありますが、木材が傷みますので新しいすのこに代えることをおすすめします。

《 ポイント 》

  • アルコール除菌スプレーでカビに直接噴霧し、乾燥後に拭き取る
  • 漂白剤を5倍に薄めた漂白水を30分間布で覆い、拭き取る
  • 完全除去は難しく、カビの色が残る可能性がある
  • サンドペーパーで削る方法もあるが、木材を傷める
  • 取り除き後の日光消毒も有効

すのこベッドのカビの予防対策

すのこ

湿度管理や換気、清掃に加え、除湿グッズを有効活用することで、カビ発生を抑制できます。定期的確認が大切です。

布団を敷いたままにしない

布団を敷いたままにしておくと、すのこと接触している部分にカビが生えてしまいます。カビを予防するために、朝起きたら布団を畳む習慣をつけましょう。

マットレスの場合はすのこからおろして、壁などに立てかけておくことをおすすめします。

でも実際には毎朝重いマットレスを立てかけるなんて面倒でやっている時間がない…という方は、週に1回でも良いのでマットレスを立てかけて湿気を取り除きましょう。

布団のたたむ方向を変える

布団をたたむときは、いつも同じ畳み方・同じ方向に畳むのをやめて、日別に畳む方向を変えてみましょう。いつも同じ畳み方だと、重なっている部分に湿気がたまってしまうためです。

今日は布団の表から畳んで、明日は布団の裏から畳む…など、一か所に湿気がたまらないように畳むのがおすすめです。折り畳みで布団の面が重なる箇所は湿気が抜けにくいので、全体的に乾燥するようにしましょう。

洗えるシーツを使う

すのこベッドにカビを生やさないためには、布団を清潔に保つことも大切です。とくに敷シーツは、自宅で簡単に洗濯できるものを選びましょう。ウールなら吸放湿効果が高いので、季節問わずサラサラを保てます。

すのこベッドも干す

ちょっと大変ですが、すのこベッド自体を干すことでカビを予防できます。干すといっても吊るせるわけではありませんので、実際にはベッドを移動させるだけになります。

天気が良く風通しの良い場所にすのこベッドを移動させて、置き室内干しするだけでカビの予防に効果的です。

こまめに換気する

部屋や窓を閉めっぱなしはNGです。湿気は家の床や壁からも室内に入り込んできますので、室内の空気を循環させることでカビができにくい環境になります。朝起きたらまずは窓を開けて、夜の間に溜まった湿気を外へ逃がしましょう。

寝室を掃除する

寝室に落ちている皮脂や髪の毛、ダニなどは、すべてカビのえさになります。これを元にカビが繁殖してしまうので、寝室の掃除はこまめにするようにしましょう。えさとなるものを取り除けば、カビの発生を抑制することができます。

除湿マットを使う

布団の下に敷く「除湿マット」を使うことで、すのこベッドも同時に除湿できます。カビを防ぐだけでなく、ノミやダニを寄せ付けない、布団がサラサラになるなど、メリットがたくさんあります。中には、干し時が分かるセンサーが付いている高性能なマットもありますよ。

置き型除湿剤を使う

すのこベッドの下に除湿剤を置くと、湿気がこもりやすいベッド下を重点的に除湿できます。この部分は部屋の換気をしてもなかなか除湿できない場所なので、除湿剤があるとカビを抑えられるでしょう。ただし目に入りにくく置いたことを忘れる可能性があるので、定期的に交換するよう気をつけてください。

エアコンの除湿機能や除湿器を使う

空気がじめじめして湿度が高いときは、エアコンの除湿機能や除湿器を使いましょう。カビは湿度が60%を超えると繁殖しやすいので部屋の湿度を上げないことがカビの予防になります。

でも湿度がなさすぎてからから状態ですとお肌がかさかさになりますので、40%程度の湿気はあったほうが良いようです。

湿度計を設置する

今まで説明した通り、カビを予防するには、湿度が最大のポイントになります。とはいえ寝室の湿度がどれくらいなのか、実際には体感で分かりにくいですよね。

そこで寝室には、湿度計を設置することをおすすめします。湿度は部屋の場所によって違うのですが、だいたいの目安にはなりますよ。湿度が高ければ換気をする、除湿器を使うなど、こまめに確認して対処することが重要です。

《 ポイント 》

  • 布団を敷いたままにしないで朝畳む習慣をつける
  • 布団のたたみ方向を日替わりで変える
  • 洗えるウールなどのシーツを使う
  • すのこベッド自体を定期的に干す
  • こまめに換気し、寝室の掃除をする
  • 除湿マットや置き型除湿剤を使用する
  • エアコンや除湿器で湿度を下げる

すのこベッドの木材の種類と特徴の比較

すのこベッド

すのこベッドの木材の種類は「桐(きり)」「ヒノキ」「杉」「パイン材」がありますが、除湿効果を一番に考える場合は「桐(きり)」か「ヒノキ」です。

すのこベッドを買うときは、まずは材質や効果などを覚えておきましょう。まずはそれぞれの木材の特徴と効果をご紹介します。

桐(キリ)

桐の特徴は「除湿効果」「断熱効果」「軽量」です。桐の「除湿効果」は他の木材に比べて湿気に強く、湿度が高くなると膨張して気密性を高め湿気が入るのを防ぎます。

逆に乾燥すると木が収縮して蒸れないように通気性を良くします。この特徴はすごいですね。湿度にあわせて膨張と収縮で湿度調整するなんてまるで生きている木みたいで、すのこベッドの材質として適しています。

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ヒノキ

ヒノキ風呂に入ったことありますか?ヒノキのバスタブで入浴するとヒノキ特有の良い香りがしてとても癒されます。

ヒノキの「ヒノキチオール」という成分はリラックス効果があるだけでなく、強い抗菌作用があります。また、湿度にも強いのでヒノキのすのこベッドは最強です。ただし、ヒノキは高級木材ですのですのこベッドも価格が高くなります。

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杉(スギ)

杉は、材質として柔らかく加工しやすいという特徴があります。また、杉は断熱効果もあり湿気を吸い取ることができますのですのこベッドに向いています。杉の木は価格も安いので、手軽に使ってみたい方におすすめです。

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パイン材

パイン材は日本でおなじみの松です。パイン材は森林の香りがしてとても癒されますがこの癒し効果の正体は「フィトンチッド」という成分です。またパイン材は柔らかい肌触りで温かみがありますのですのこベッドに向いています。

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木材種類別!良いとこランキング

  • 除湿効果:桐・ヒノキ
  • 断熱効果:桐
  • 抗菌作用:ヒノキ
  • 軽量:桐
  • 耐久性:ヒノキ
  • 見た目:ヒノキ・パイン材
  • リラックス効果:ヒノキ
  • 価格が安い:杉

予算やお住まいの状況や木材の特徴などを検討してご自分にあった木材のすのこベッドを選びましょう。

除湿効果も断熱効果もある桐は、単に湿気に強いだけでなく、抗菌作用がある、価格がお手ごろ、それでいて長持ちします。重いのが少々問題ですが、それ以上にメリットが多いのですね。ヒノキもすのこベッドの材質として優秀ですが、価格が高いのでハードルが高く感じるかもしれません。

ちなみに「樹脂すのこ」というものがありますが、樹脂ですのでカビが生える心配はありません。また軽いのでお掃除のときの移動も簡単です。

《 ポイント 》

  • 桐は除湿効果と断熱効果が高く軽量
  • ヒノキは抗菌作用が強く湿気に強いが高価
  • 杉は加工しやすく安価で断熱効果もある
  • パイン材はリラックス効果が高く肌触りが柔らかい
  • 除湿力と耐久性が高いのは桐とヒノキ

まとめ

すのこ

すのこベッドでもカビが生えることをご説明しましたがいかがでしたでしょうか。

すのこベッドは風通しが良いので布団の湿度が下がりやすくカビの発生を抑えることができますが、いくらすのこベッドでも、敷布団やマットの水分が多ければ布団の湿気を取り除くことに限界があります。

最低月に1回は敷布団やマットレスをどけて風通しの良い場所で乾燥させましょう。一度カビが生えたら完全には消すことができませんので、日ごろの注意が必要です。朝起きたら布団をたたむ習慣をつけましょう。

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よくある質問

  • カビの落とし方は?

    小さなカビの発生であれば簡単に落とすことができますが、黒カビにはカビキラーなどの塩素系漂白剤を使わないと、なかなか落としきれません。

    他にも、片栗粉と塩素系漂白剤を混ぜ合わせた洗剤や、重曹とクエン酸を混ぜ合わせたスプレーなどもカビに有効のようです。カビの発生した場所や状態に応じて洗剤も使い分けましょう。

    >> 詳しくはこちら

  • 黒カビの落とし方は?

    水周りの黒カビには塩素系の漂白剤と片栗粉が効果的です。風呂場のタイル目地の黒カビは取りにくい場所ですが、酢と重曹を使うと効率的に落とす事が出来ます。壁やマットレスなど水洗い出来ない場所は、消毒用エタノールが便利です。

    >> 詳しくはこちら

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