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お風呂の床の黒ずみ汚れの掃除方法
きちんと掃除しているつもりでも、気がつくとお風呂の床に黒い汚れが付いている、ということはありませんか。
お風呂の黒ずみは「カビ」が原因の場合と、垢や皮脂が原因の場合があります。
カビと垢や皮脂による汚れとでは、掃除の仕方が異なります。カビは菌の一種なので、少しでも落とし残りがあれば、そこからまた繁殖してしまい、いつでもお風呂場のどこかに黒ずみがあるという状態になってしまいます。
垢や皮脂が原因の汚れに対しては、お風呂用洗剤を使った掃除が効果的です。カビが原因の黒ずみは、通常のお風呂用洗剤では菌を死滅させられないので、カビ専用の洗剤を使って、根こそぎ除去しましょう。
皮脂や垢による黒ずみ(茶色っぽい)の場合
お風呂の床掃除は、黒ずみの原因に応じて、掃除用洗剤を使い分けるのがベストです。
皮脂や垢が原因となった黒ずみは、真っ黒ではなく茶色がかった黒なので、見分ける目安にしましょう。皮脂や垢の汚れが黒よりも茶色に近い場合は、赤カビが発生している可能性もあります。
皮脂や垢の汚れだけなら、お風呂用洗剤でもきれいになりますが、赤カビが発生している場合は、カビ対策も必要になります。
ここでは、皮脂や垢によるお風呂の床の汚れを掃除する際に必要となるアイテムと掃除手順を紹介していきます。お風呂の床掃除の参考にしてみてください。
皮脂や垢が原因で、お風呂の床に黒ずみが発生していると考えられる場合は、掃除前に次のものを用意しておきましょう。
掃除前に準備するもの
- 洗剤(赤カビが混じっていれば重曹、汚れのみならお風呂用洗剤)
- 掃除用スポンジ・キッチンペーパー(汚れがひどい場合)
掃除の手順
床の黒ずみに赤味(茶色)が混ざっている場合は、赤カビが発生している可能性があります。赤カビの混じった汚れの場合は、まず重曹溶液を作りましょう。
《重曹溶液の作り方》
- 1Lのお湯をアルミ製以外の鍋で沸騰させます
- 大さじ5~6杯の重曹を少しずつ①の鍋に入れます 発泡するので一気に入れるのは避けてください
- そのまま20~30分沸騰させます④火からおろして冷めたらスプレーボトルに移し替えて使います
《手順》
- 汚れに洗剤を吹きかけて、掃除用スポンジでこすります
- 汚れが落ちづらい場合は、キッチンペーパーを洗剤で浸して、汚れの上に湿布し、時間をおきます
- キッチンペーパーを取り除き、スポンジでこすります
お風呂の床の黒ずみ汚れにおすすめの洗剤3選
皮脂や垢が原因と考えられる、お風呂の床の黒ずみ落としに向いている洗剤を紹介します。
皮脂や垢が原因となる汚れは酸性の汚れなので、汚れ落としにはアルカリ性の洗剤が適しています。水垢はアルカリ性の汚れなので、水垢落とし用の洗剤は、皮脂・垢汚れには不向きです。
除菌率99.9% クエン酸の激落ちくん 粉末タイプ
クエン酸は合成洗剤ではないので、環境にやさしく、水回りの洗浄と除菌が行えます。
クエン酸が得意とする汚れは「水垢」なので、お風呂の床の黒ずみが赤みがかって茶色に近い場合は、黒ずみが落ちない可能性もあります。
汚れの成分がわからない場合は、まずクエン酸を使った本洗剤で、お風呂の床から水回り全般を一通り掃除しましょう。汚れが残っていたら、赤カビ対応の洗剤も試してみましょう。
本製品は水垢全般に強く、除菌効果もあるので、お風呂の床だけでなく、キッチンやトイレの水回りでも活用できます。
シャボン玉 重曹
本商品は、弱アルカリ性なので、赤カビが発生したお風呂の床掃除に有効です。重曹は合成洗剤ではないので、環境にやさしい掃除アイテムとしておすすめです。
重曹溶液を作って、スプレーしたり、浸けおきしたりします。お風呂の床のガンコな赤カビは、重曹溶液に浸したキッチンペーパーを使って、湿布状態でしばらく放置します。
重曹が汚れを浮かせてくれ、汚れを根こそぎ除去できます。水垢汚れには効果がないので、クエン酸と組み合わせて使うと、水垢もヌメリも除去できます。
サンスター水まわり用輝き洗剤キーラ
本商品は、ホテルの清掃に長年使われてきた業務用洗剤を一般家庭向けに販売したものです。
市販されているお風呂掃除用洗剤に比べると高価ですが、業務用ということもあり効果には期待ができます。水回りの黒ずみを落とせるだけでなく、磨き効果もあり、除菌・消臭もしてくれます。クエン酸で水垢を落とし、4つの洗浄成分でヌメリも落としてくれます。
お風呂の床の黒い汚れが黒カビの原因の場合
お風呂の床や壁などに、濃い黒のシミを見つけてしまったら、「黒カビ」による汚れの可能性があります。「黒カビ」は汚れがガンコで、落とすのに苦労するカビです。この場合には、カビ専用のお風呂用洗剤を使うのがおすすめです。
環境にやさしい洗剤としては、クエン酸と重曹の併用がおすすめです。重曹の発泡作用とクエン酸の洗浄力が混ざることで、根本から黒カビを除去できます。ここでは、黒カビによるシミを落とす手順を紹介します。
黒カビでお風呂床が黒ずんでいる場合は、次のものを用意して、掃除をしてみましょう。クエン酸は小さじ1杯を200mlの水に溶かして、水溶液を作っておきます。スプレー容器に入れておきましょう。
用意するもの
- クエン酸(掃除用のもの)
- 重曹(掃除用のもの)
- 酵素系漂白剤
- 歯ブラシ(使い古しで構わない)
用意した掃除アイテムの一部、または全部を使って、お風呂床の黒ずみを落としましょう。黒カビがたくさん繁殖していると、クエン酸や重曹といった環境にやさしい洗剤では落としきれないこともあります。この場合は、市販の黒カビに効く洗剤を別途用意して使いましょう。
掃除の手順
- 黒ずみの部分にクエン酸溶液をたっぷりと吹きかけます
- クエン酸溶液で湿らせた黒ずみ部分に重曹をふりかけます
- 重曹が水分と反応して発泡するので、汚れが浮き立ってくるまでしばらく待ちます
- 汚れが浮いてきたら、歯ブラシでやさしくこすりますクエン酸と重曹で汚れを取り除ききれなかったら、重曹と酸素系漂白剤を練って、汚れ部分をパックしてみましょう。
黒カビによるお風呂の黒ずみにおすすめの洗剤3選
黒カビが原因の黒ずみは、放置してしまった時間が長ければ長いほど、クエン酸や重曹だけの力では除去するのが難しくなります。
市販の洗剤にも「カビ」にポイントを絞った商品や、「黒カビ」そのものにポイントを絞った商品も多く販売されています。
ここでは、黒カビが原因となっている黒ずみに有効な洗剤を3つ紹介します。
カビキラー カビ取り剤 特大サイズ
黒カビにポイントを絞った洗剤なので、黒カビを落とすのはもちろん、黒カビの「予防」としての効果もあります。
カビは、表面的に落としても、菌の根が床や壁の素材に入り込んでいることが多く、すぐに同じ場所から発生してしまいます。カビキラーを使って黒ずみの掃除をしておけば、そのとき発生している黒カビを根こそぎ落とせるので、再発生を防げます。
カビにポイントを絞っているものの、除菌効果もあるので黒ずみを除去するだけでなく、水回りの気になる臭いの発生も防げます。
カビ取り侍 液スプレー
本商品は、黒カビだけでなく赤カビや白カビ、青カビも含めたカビ全般に効果があります。カビの除去率99.9%をうたっているので、お風呂掃除で使ったときの効果は十分期待できます。
使った後は水拭きか水洗いが必要になりますが、お風呂掃除だけでなく、水洗い可能な場所やモノにも利用可能です。本商品だけで20畳分の箇所に使えますが、カビがそれほど繁殖していない場所が多いのなら、さらに希釈して使うことも可能です。
ウルトラハードクリーナー バス用 防カビプラス700
本商品は、お風呂掃除にポイントを絞った洗剤で、お風呂場で想定される汚れ全般を考慮されています。「湯アカ」「水垢」「石けんの残りかす」による汚れに加え、「風呂カビ」に効く成分をプラスしているので、汚れの原因を考えなくても風呂場の汚れを落とせます。
お風呂掃除のための洗剤なので、汚れだけでなく除菌効果もあり、お風呂場に発生しがちな嫌な臭いも防げます。
お風呂の床の黒ずみを防ぐポイント
お風呂の床の黒ずみを、一生懸命掃除してピカピカにしても、すぐに薄汚れてきて、隅にはまた黒ずみが見られる、という経験のある人も少なくないでしょう。
お風呂の掃除は大変なのに、汚れるのはとても早いという印象のある場所といえるかもしれません。お風呂の床の黒ずみを除去したら、再度の黒ずみを防ぐためにポイントをおさえたメンテナンスをしましょう。
ここでは、黒ずみを防ぐためのポイントを紹介します。
換気をする
カビの大好物は湿気です。お風呂を使ったままにしておくと、湯船やシャワーから発生した蒸気でお風呂場全体に湿気がこもったままになります。カビの大好物「湿気」を取るために、風呂場の換気をこころがけましょう。
換気扇で換気する場合は、2時間以上換気扇を回しておく必要があるといわれています。お風呂場に外気に通じる窓が付いている場合は、窓を開けて換気することもできます。
湿気取りに使う換気扇もカビが発生しやすい場所になるので、お風呂の床掃除の際は一緒に、換気扇も掃除しましょう。
使用後には水分をふき取る
カビの大好物は湿気なので、目に見える水分をふき取っておくのも有効です。湯気や水蒸気はふき取れませんが、床や壁に付いている水滴をふき取っておけば、換気の際に湿気も取れやすくなります。
家族暮らしの場合は、最後にお風呂場を使った人が、カラダを拭き終わったバスタオルを利用して水分をふき取り、換気扇を回しておけば、お風呂場の中をカラカラに保てます。
水滴を拭くためのぞうきんをお風呂場の外に備え付けておくのもおすすめです。水切りワイパーを使ってみるのも効果的な方法といえるでしょう。
椅子や桶などを床に置きっぱなしにしない
カビは湿気があって風通しの悪い場所に繁殖します。お風呂用の椅子や洗面器、桶などが床に置きっぱなしになっていると、接地面には水滴がたまり、換気してもその部分には風が通りません。
椅子や桶などは床に置いたままにせず、お風呂を使い終わったら水分を拭いてしまっておくようにします。
洗面器や桶は、床に置いておくよりは壁にかけておくようにした方が、カビを防げます。お風呂場に置いておく限りは、湿気を避けられないので、お風呂床と一緒にこまめに掃除する必要があります。
高温のお湯をかける
カビは高い温度に弱いので、お風呂からあがるときに50℃以上のお湯をシャワーで床の隅から隅までかけておけば、カビの繁殖を防げます。毎日行う必要はなく、1週間に1度程度でも構いません。お湯をかける際は、1ヶ所90秒程度かけましょう。
カビの発生しやすい壁と床の角や排水溝の近くなどを集中的にケアしましょう。お湯をかけた後、冷水をかけ、さらに水分をふき取っておくと、カビの発生予防に万全となります。
防カビ洗剤などでこまめに掃除
カビ取りや掃除は面倒で時間がかかるし、せっかくカビを取ってもしばらくするとまた発生してしまい、面倒に感じてしまうという方も多いのではないでしょうか。カビ取りや掃除にうんざりしている方は、市販のカビ取り用洗剤を試してみてはいかがでしょうか。
燻煙でお風呂場全体に防カビ効果のあるコーティングを施すタイプや、壁に貼っておけば酵素のはたらきでカビの発生を抑止してくれるタイプのものなどがあります。2~6か月程度効果が持続するので、その間のお風呂場のカビ掃除のへの負担もこれまでより減らせるでしょう。
お風呂の床には色々な種類の汚れがある
お風呂の床が黒ずんでいるからといって、原因が1つとは限りません。むしろ複数の原因によって目に付く黒ずみ汚れとなっていると考えた方がよいでしょう。
ここまで、皮脂や垢が原因で発生する黒ずみと黒カビが原因で発生する黒ずみについて、掃除の方法と対策を紹介してきましたが、ここでは赤カビと水垢について紹介します。
赤カビ
赤カビは酵母菌の一種です。水回りに発生しやすいカビでピンク色や茶色でヌルヌルとしています。お風呂場の黒ずみも、少し赤茶けている場合は赤カビが含まれていると考えられます。
赤カビは菌が根を張るタイプのカビではないので、掃除は比較的簡単です。赤カビが見えている場所を洗い流せばきれいになります。簡単に落とせるものの、根絶とまではいかず、すぐに水回りに再発します。根絶させるのなら、防カビ剤を使ってみましょう。
水垢
水垢はお風呂に限らず水を扱う場所ならどこでも発生する汚れです。水が汚いから垢がたまるというわけではなく、水に含まれるミネラル分が固まってしまうのが水垢です。
水の蒸発によってミネラル分だけが残り、積り、水垢となります。人体に有害ではないといわれていますが、何より見た目に美しくありません。ミネラル分が原因なので、落とすのが難しいということも特徴として挙げられます。
黒ずみを防いでお風呂場を清潔に保とう
お風呂場で黒ずみを発見してしまうと、それだけで少し憂鬱な気分になってしまうのではないでしょうか。お風呂の床に広がる黒ずみは、掃除が大変なのにすぐ発生してしまいます。黒ずみを見つけてしまったら、徹底的に除去掃除をして、再発生を防ぐ対策もしておきましょう。
ピカピカになったお風呂場はすがすがしく、防カビ対策・除菌ができていれば、衛生面でも安心してゆっくりとお風呂に浸かれます。