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電気ケトルについたカビのような汚れは何?
電子ケトルの内側に、カビのような黒い斑点がついていることがあります。
この黒い斑点の正体は、カビではなくケトルに入れる水道水に含まれているカルキが固まって変色したためにできる汚れなので、害はありません。
そもそもカルキとは、水に含まれているミネラル分のことですが、このカルキが結晶化し、ケトルの内側に付着してしまいます。
カルキの汚れは白いカビのイメージですが、お湯を何度も高温で沸かしていくと、熱のために変色し黒い斑点が点々と付着するというわけです。使う度にていねいにすすいだとしても、カルキは少しずつ蓄積していきます。
身体に害はないと言っても、気持ちのよいものではありませんので、長く愛用するためにもカルキ汚れを溜め込まないように、正しいお手入れの方法を解説していこうと思います。
《 ポイント 》
- ケトル の内側のカビのような黒い斑点の正体は水道水に含まれているカルキが固まったもの。
- ケトル についた、カルキは熱で変色しカビのように黒い斑点が点々と付着する。
電気ケトルの掃除方法
ケトル の内側のカビのような黒い斑点は、スポンジでこすってもなかなか落とすことができません。
カルキなどの水垢は、アルカリ性の性質を持っていますので、酸性のクエン酸などを使って中和させることで落とすことができます。
用意するもの
- クエン酸(粉末)
- やわらかいスポンジ
- 菜箸
掃除の手順
- 電気ケトルの満水目盛まで水を入れ、その中に粉末のクエン酸を約15g(500mlのお湯に対して大さじ1程度)を入れます。
- 菜箸でかきまぜてから、ふたを閉めて通常どおりに沸騰させます。
- そのまま2時間ほど放置して、お湯の温度を自然に冷ますようにします。
- 電気ケトルの水を捨て、スポンジで黒い斑点部分を優しく擦りましょう。
- 電気ケトルの中を流水ですすいだら、再度水を満水目盛まで入れてお湯を沸騰させます。
- お湯を捨て、内部を乾燥させたら完了です。
ケトル の内側にカビのような黒い斑点が大量についていたり、汚れが付着している状態が長い期間だった場合には、1回の掃除できれいに取り除くことは難しいので、月に2~3回程度の掃除を繰り返すことによって、徐々にきれいになっていきます。
ケトル の内側のカビのような黒い斑点を取り除いた後も、このようにしてクエン酸を使った掃除を定期的に行うことで、電気ケトルの内側に汚れが付着することを防ぐことができます。
クエン酸の代用としてお酢を使う
手元にクエン酸が無い場合には、酸性である料理用のお酢で代用できます。
電気ケトルに満水目盛まで水を入れた中に、スプーン2杯程度のお酢を入れて沸騰させると、クエン酸と同じ効果を得ることができます。ただし、お酢はツーンとする匂いが残りますので、流水でのすすぎの回数を若干増やした方がよいでしょう。
重曹とクエン酸の二つを使って掃除をする
ケトル の内側のカビのような、カルキによる汚れは水垢と同じアルカリ性ですので、酸性のクエン酸で落とすことができますが、長期間掃除せずにサビがついた頑固な汚れになってしまったら、クエン酸だけできれいに落とすことは難しいようです。
そんな時には、クエン酸と重曹の両方の洗浄力を同時に使って落としてみましょう。
また、クエン酸独特の酸っぱい臭いが気になるという方は、消臭効果のある重曹を使うことで臭いを抑えられるメリットも。掃除方法は、先程紹介したクエン酸を使った掃除に、ほんのひと手間プラスするだけです。
空の電気ケトルの中にクエン酸と重曹をそれぞれ3杯ずつ入れ、満水目盛まで水を入れます。入れる時の水流により、クエン酸と重曹が混ざり合うようにするか、菜箸で掻き回す方法のもどちらでも構いません。沸騰後、2時間ほど放置して水を捨ててからスポンジで優しく擦ります。
アルカリ性の重曹と、酸性のクエン酸を一緒にすると中和する働きがありますので、汚れの性質に合わせて使い分けてみるのもいいかもしれませんね。重曹もクエン酸と同じく、口に入れても安全なものなので、心配なく使用できます。
《 ポイント 》
- 電気ケトルの掃除で、クエン酸では落とせない汚れには、クエン酸と重曹の両方を同時に使ってみる。
- 重曹もクエン酸と同じく、安全なので心配なく電気ケトルの掃除に使用できる。
電気ケトルの外側の掃除方法
ケトル の内側にカビのような黒い斑点の正体はカルキでしたが、電化製品である電気ケトルを丸洗いすると、電気系統部分に水分が入り込み、それが故障の原因になってしまいます。
一般的にキッチンに置くことが多い電気ケトルには、調理中に飛び散る油や、手垢などのべたべたした汚れがついてしまいます。
よって、酸性である油汚れは、同じ酸性のクエン酸では落としきれませんので、アルカリ性の重曹を使って汚れを落としてみましょう。
掃除の手順
- 100ccのぬるま湯に、小さじ1杯の重層を溶かして重曹水を作ります。
- 布巾またはキッチンペーパーを重曹水に浸したあと、硬く絞って電気ケトルの表面を拭きます。どうしても汚れが落ちない時には、浸した重曹水を固く絞らずに軽く絞って重曹水を多く含んだ状態の布で拭くと、外側の汚れをきれいに落とせるでしょう。
- 電気ケトルの外側を水拭きして、重曹水を拭き取ったら掃除は完了です。ただし、電気ケトルの種類によっては掃除方法や注意点が異なる場合もありますので、初めて洗浄する場合は、取扱説明書を確認することをおすすめします。
《 ポイント 》
- 電気ケトルを丸洗いすると故障の原因になってしまう。
- 電気ケトルの外側に付いた油汚れは、アルカリ性の重曹を使って落とす。
- 電気ケトルの掃除は重曹水を作って外側を拭く。
電気ケトルを掃除する時に気を付けること
クエン酸と重曹を入れると炭酸ガスが発生する
電気ケトル内側のカビのようなカルキを洗う際、ケトル内に水とクエン酸と重曹を入れると炭酸ガスが発生し、水があふれ出ることがありますので注意が必要です。
メーカーによっては、電気ケトルに重曹を使う掃除方法をおすすめしていないこともあるので、お持ちの取扱説明書を確認してからとりかかりましょう。
コンセントを抜いてから作業にとりかかる
スポンジで電気ケトルの汚れを擦る時は、感電しないために必ずコンセントを抜いてから行ってください。
硬いたわしは使わない
電気ケトルの内側を擦る時には、金属たわしやナイロンたわしの硬い面、または科学雑巾を使って擦ると傷がつき、コーティングが剥がれてサビやすくなりますので、スポンジの柔らかい面を使うようにして下さい。
他にも磨き粉や漂白剤などを使ったお手入れは厳禁ですので注意しましょう。
電気ケトルを丸洗いしない
電気ケトルの外側の底の部分や電気プレートを水で濡らし過ぎると故障の原因になってしまいますので、丸洗いしたり水に浸したりするのは避けてください。
《 ポイント 》
- 電気ケトル内に、クエン酸と重曹を入れると炭酸ガスが発生する。
- 電気ケトルの掃除は硬いもので擦らない。
- 電気ケトルの掃除は磨き粉や漂白剤の使用は厳禁。
- 電気ケトルの外側を水で濡らし過ぎると故障の原因になる。
電気ケトルの掃除の頻度とキレイを保つコツ
掃除の頻度
電気ケトルのお掃除は1~3ヶ月に1度くらいを目安に掃除するのがおすすめです。
中の汚れをそのままにしておくと、徐々に頑固な汚れとなり固くなり落としにくくなりますので、長期間清潔に使用するためにも、定期的に洗浄するとよいでしょう。
また、電気ケトルの内側のカビのような、カルキやサビがこびりついたままの状態で使用すると、熱伝導率が悪くなりお湯が沸くまで時間がかかってしまいます。
結果、内側に汚れがない電気ケトルだと、効率よくお湯を沸かすことができるので電気代の節約にも繋がります。
電気ケトルをキレイに保つコツ
沸かしたお湯を必要なだけ使って、残りをそのまま放置してしまうことってありますよね?そのうえ、放置した残り水に新たに水を継ぎ足して、お湯を沸かしていることもあるのではないでしょうか。
電気ケトルの中に水を残しておくことは、湿気の原因になりカビが繁殖する原因にもなりますし、カルキが沈殿し、その汚れが付着しやすくなってしまいます。
また、水が濁って異臭が放たれることも無いとは言えません。使い終わったら必ず残った水を捨て、ケトル内を除湿乾燥させることを習慣づけるようにしましょう。
こうして、日頃から清潔を心がけることで、現在お使いの電気ケトルを少しでも長く使い続けることができます。
また、電気ケトルの内側を1~3ヶ月に1度の割合でキレイに掃除をしたら、再びカルキ汚れやサビによる黒い斑点が発生しないように、正しいお手入れを継続することが大切です。
《 ポイント 》
- 電気ケトルは1~3ヶ月に1度くらいを目安に掃除する。
- 電気ケトルの内側がキレイだと熱伝導率がよくなり気代の節約になる。
- 電気ケトルの使用後はケトルの内側を除湿乾燥させることを習慣づける。
ケトルに関するのQ&A
A.機能性の違い
一般に電気ケトルは保温機能が備わってないのに対して、電気ポットは保温機能があります。
容量の違い
電気ケトルの容量が1リットル以下のものが多いのに対して、電気ポットは2リットル、多いもので3~4リットルあります。
電気代の違い
電気ポットで沸騰させたお湯を長時間保温しておくよりも、電気ケトルでその都度沸かした方が、経済的です。沸かしたらすぐに使い切ってしまうことが多く、保温機能が必要ない環境下では、電気ケトルが適しています。
A.寿命を長くするためにも定期的な掃除は必要ですが、それでも寿命はあります。
コードの断線で電源が入らなかったり、温度センサーの故障などでお湯が正確な温度まで達しなくなった時が買い替えの時期でしょう。
電気ケトルは、それほど高額なものではありませんので、修理を依頼するよりは買い替えをする人の方が多いようです。少しでも寿命を伸ばすためには、定期的にお手入れをすることが、何よりも大切なことです。
《 ポイント 》
- 保温機能の必要性がない場合は電気ケトルの方が経済的。
- 電気ケトルの電源が入らなかったり、温度センサーが故障したら買い替えの時期。
- 電気ケトルの寿命を伸ばすには、定期的なお手入れが大切。
最後に
電気ケトルのカビのような黒い斑点の正体と、お手入れ方法についていかがでしたか?
クエン酸と重曹があれば、電気ケトルの内側だけでなく外側も、簡単にお掃除できることがおわかりいただけたと思います。クエン酸、重曹ともに、身体に害のない安全な材質ですので安心して使うことができます。
手軽な大きさと、短い時間でお湯を沸かすことができる便利な電気ケトルは、毎日使うものなので長持ちさせるためにも定期的なお手入れが必要です。
日々のお手入れと正しい使い方をマスターして気持ちよく使うように心がけましょう。