目次
ホーロー(琺瑯)がサビる原因
ここからは、ホーローがサビてしまう原因とホーローの仕組みについて紹介。これらを知っていると、サビてしまう原因をより深く理解することができます。
ホーロー製品の仕組み
ホーロー製品とは金属素材の表面にガラス素材を塗って高温で焼き付けたものをいいます。ガラスの保温性の高さと金属の熱伝導の良さをいいとこ取りしたのがホーロー製品です。
ホーロー製品はサビないと思われがちですが、正しい使い方をしていないとすぐに錆びてしまいます。
《 ポイント 》
- 金属素材の表面にガラス素材を塗って高温で焼き付けたもの
- 正しい使い方をしていないとすぐにサビる
原因①:釉薬(コーティング)がはがれてサビる
ホーローの表面は釉薬というガラス質のコーティング剤で守られています。しかし、それらは使っていくうちに徐々に剥がれてしまい、金属の部分がむき出しに。
そこに水が触れてしまうことで、知らないうちにサビてしまいます。
《 ポイント 》
- 使っていくと劣化してコーティングが剥がれてしまう
- 劣化して剥がれたところからサビていく
原因②:釉薬(コーティング)がかかっていない箇所がサビる
釉薬がかかっていない箇所もあります。そこが水にさらされるとサビが発生。
また、厄介なことに1度サビると内部にサビが広がってしまいます。いつの間にか劣化して使えなくなっていた、なんてこともあるので注意しましょう。
原因③:新品の場合は「もらいサビ」の場合も
サビてしまった製品が新しい物の場合はもらいサビであることが考えられます。もらい錆とは、水道水に含まれる鉄分や水道管のサビなどが付着してしまう現象です。
製品自体がサビているわけでは無いのですぐに落とせば問題ありません。しかし、長時間放置すると、製品までもサビてしまうので注意が必要です。
《 ポイント 》
- もらいサビとは水道水の鉄分などが付着してしまう現象
- 放っておくと製品自体もサビる
ホーロー(琺瑯)のサビの落とし方
ここからはホーロー製品のサビの落とし方について紹介します。間違った落し方をしてしまうと、サビを広げてしまう可能性があるので注意しましょう。
調理器具や食器がサビた場合
まずはホーロー製のやかんや鍋の錆落としの方法からです。
- お酢をホーロー製品の底1ミリくらいまで入れる
- 火にかける
- 熱しながらお酢が全体に行き渡るようにホーロー製品を回す
- 沸騰したら弱火にして、2〜3分煮る
- スポンジで擦ってサビが落ちたら完了
熱しているときはお酢の臭いが充満するので、換気をしっかりしてからサビ落としをしましょう。
調理器具がサビたときは、クエン酸でも代用できます。クエン酸の場合は錆びた部分まで水を入れてクエン酸を少量入れます。
1日放置すればキレイに落とすことができるので、熱するのが面倒だと感じる方は試してみてください。ただし、サビがひどすぎる場合は落しきれないこともあります。買い替えを検討しましょう。
《 ポイント 》
- お酢の臭いが充満するので注意
- クエン酸でも代用できる
お風呂や洗面所がサビた場合
お風呂の壁や浴槽、洗面台のシンクがサビてしまったときは以下の手順で落としていきましょう。
- サビにクレンザーを付ける
- スポンジの柔らかい面でこする
- 水で洗い流す
- 水気を拭き取って完了
洗面台やお風呂場がサビてしまう原因のほとんどはもらいサビです。もらいサビは表面の汚れなので、クレンザーでこすればキレイに落とせます。
その際に、力を入れすぎるとキズになってしまうので注意しましょう。排水溝など金属がむき出しになっているところは最後に錆止めを塗っておくと安心です。
また、浴槽や洗面所の大きすぎるサビは補修できることもあります。諦めずにプロに相談してみましょう。
《 ポイント 》
- サビるほとんどの原因はもらいサビ
- 錆止めも効果的
- 大きすぎるサビも修理できることがある
ホーロー製品の正しい使い方
続いては、ホーロー製品の正しい使い方について紹介します。正しく使っていないと劣化を早めてしまうことがあるので気をつけましょう。
傷がつかないように丁寧に扱う
ホーロー製品を使うときには優しく取り扱ってあげることが大切です。ホーローはキズがついてしまうと、キズがついた部分からサビていきます。
置いたり、移動させたりするときには普通の製品よりも注意をはらうようにしましょう。
また、洗うときも注意が必要です。たわしやメラミンスポンジを使ってしまうと、傷がついてしまいます。
《 ポイント 》
- 取り扱いは優しく
- メラミンスポンジなどは使わない
しまう前によく乾かす
ホーローのキズの部分は長時間水に触れていると、金属が酸化してサビていきます。しっかり乾かしてからしまわないと、いざ使おうと思って出したときにはボロボロになっていたなんてことも。
天日干ししてからしまうのがベストですが、難しい場合でもカラカラに乾かしてからしまいましょう。
《 ポイント 》
- ホーローのキズの部分は長時間水に触れていると錆びる
- 天日干ししてからしまうのがベスト
汚れたらこまめに洗う
ホーローに汚れが付着していると雑菌が繁殖したりして、不衛生です。1度使ったらその都度洗って清潔にしておきましょう。洗うときは柔らかいスポンジで優しくこするようにしてください。
《 ポイント 》
- 汚れていると不衛生
- 柔らかいスポンジで洗う
食器用洗剤または酸素系の漂白剤を使う
ホーローの汚れを落とすときには、洗剤選びも重要です。基本的には食器用洗剤を使いましょう。
頑固な汚れの場合は酸素系の漂白剤を使ってください。漂白剤を使うときはつけ置きなどをして洗いましょう。
ちなみに塩素系の漂白剤はサビてしまう原因になるので使わないようにしてください。
《 ポイント 》
- 塩素系の漂白剤はサビる原因になる
ホーロー製品がサビる!NGな使い方
ホーローの使い方によってはすぐにサビてしまうこともあります。以下ではホーローのよくない使い方を紹介。NGな使い方は避けるようにしましょう。
水を貯めたまま放置する
「しまう前によく乾かす」でも触れましたが、ホーロー製品は水をためたまま放置するとサビてしまいます。常に水分に触れた状態にしていると劣化スピードは早まります。
お湯を沸かしたらすぐに使ったり、お茶を沸かしたら別の容器に移したりして、サビないように工夫しましょう。
《 ポイント 》
- お湯を沸かしたらすぐ使うなどして劣化を防ぐ
空焚きする
ホーロー製品の空焚きは、ひび割れや変形をさせてしまう原因になります。目に見えない小さなひび割れができてそこからサビが出てきてしまいます。
万が一空焚きしてしまったときには、火を止めて冷めるまでそのまま放置しておきましょう。
《 ポイント 》
- 空焚きはひび割れや変形をさせてしまう原因になる
- 空焚きしたら、火を止めて冷めるまでそのまま放置する
熱してから急に冷ます
時間がないからと言って、熱していた調理器具をいきなり水で冷やして洗うのはNGです。急に冷やしてしまうと、ガラス部分が温度変化に耐えることができずに割れてしまうことに。
割れてしまったホーローを使い続けると、サビてきてしまいます。
《 ポイント 》
- 熱した後急に冷やすとガラス部分が温度変化に耐えることができずに割れる
ホーロー(琺瑯)に関するQ&A
ここからは、ホーローの錆に関するよくある質問について紹介します。ホーローのサビについてわからないことがあったら、是非参考にしてみてください。
A.結論から言うと人体に害はありません。しかし、使い続けているとサビの成分が溶け出して中の液体が赤く変色してしまうことがあります。気になる方は買い替えたほうがいいでしょう。
A.基本的には錆びることはありません。しかし、衝撃などでヒビが入ってそこから錆びることはあるので、定期的に容器を見る必要があります。
《 ポイント 》
- 内側のサビは人体に影響は無い
- 梅干しやぬか漬けなどをホーロータッパーで保存してもOK
まとめ:ホーローが錆びる原因を理解して、長持ちさせよう!
今回はホーローのサビについて紹介しました。ホーロー製品はキズなどが原因でサビてしまいます。サビを発見したときには、できるだけ早く落とすようにしましょう。
また、ホーロー製品は優しく扱うことが大切です。水気をしっかり拭くなど、正しい使い方をして長く使えるようにしましょう。
この記事を参考にお家のホーロー製品をチェックして、キレイにしてみてくださいね。