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入学祝いを贈るときののし袋の選び方
入学祝いののしは「蝶結び(花結び)」の水引きです。入学祝いののしの水引きの色は紅白や金銀、金赤などの華やかな色です。蝶結びは何度でも結びなおせる結び方として、「何度あっても良いお祝い」に使われます。
入学祝いは小学校、中学校、高校、大学など、何度あっても良いお祝いですね。他には出産祝いやお中元、お歳暮に使われます。逆に、何度もあったら困るお祝いは「あわじ結び」という水引きで、結婚や快気祝いなどで使われます。
入学祝いを現金で贈る際ののし袋には「封筒型」と「多当折(たとうおり)」と「風呂敷折(ふろしき)」があり、入学祝いとして贈る金額によってものし袋を変えます。
のし袋の種類
封筒
封筒型はその名の通り、封筒になっていて頭を折り返すのし袋のことです。蝶結びが封筒に印刷されており、略式タイプです。金額は10,000円以内。比較的小額の入学祝いで使用されます。
多当折
多当折型は、のし袋の裏で、上と下を折り返すのし袋のことです。折り返しが上の面よりも下の面のほうがはみ出しています。このデザインは祝い事は上に向く(ばんざい)という意味があります。一般的には多当折が使用されています。金額は20,000円以上です。
風呂敷折
風呂敷で包んだようなデザインの袋で、お金は風呂敷に包むようにして入れます。のし袋を選ぶ際の注意点として、関東と関西での違いです。贈る相手がどちらに住んでいるかは事前に確認しておきましょう。金額は20,000円以上です。
妥当な金額につきましては、市販の封筒のパッケージに書かれていることが多いので確認してみてください。
関東と関西ののし袋の違い
一般的に一番多く使われるのは「封筒型」ですが、関東と関西では違いがあります。のし袋を選ぶ際の注意点として、関東と関西での違いです。贈る相手がどちらに住んでいるかは事前に確認しておきましょう。
関東の場合
- のし袋の種類:多当折
- 水引き:蝶結び
- 渡し方:ふくさを使用しない渡し方が多い
関西の場合
- のし袋の種類:風呂敷折
- 水引き:蝶結びとあわび結び(あわび結びを使う地域もあります)
- 渡し方:ふくさを使用する渡し方が多い
入学祝いを贈るときののし袋の書き方
入学祝いののし袋の書き方(上段に書く)
のし袋の上の段には、スタンダードなのは「祝御入学」「御入学祝」などですが、受験を受けて入学する高校や大学などは「合格御祝」「祝合格」とすることも多いようです。
また、幼稚園などの幼児への入学祝は「御入園御祝」としましょう。但し、4文字なので縁起が悪いと気にされる方は、「祝」の文字の下に一文字分のスペースを空けて「御入学」と書きましょう。これで5文字のイメージになります。
入学祝いののし袋の書き方(下段に書く)
のし袋の下の段には自分(贈り主)の名前を書きます。書く際、上の段の文字より少し小さめに書きましょう。個人の場合、苗字のみかフルネームのいずれかを書きますが、基本的に同じ年または目下には苗字のみで、目上にはフルネームで書くというマナーがあります。
とは言え、どちらにしようか迷ったときはフルネームで書くことをおすすめします。入学祝の場合は、子供に贈ると考えると苗字のみですが、親に贈ると考えればフルネームになりますので、苗字でもフルネームでもどちらでもかまいません。
また、複数で贈る場合、3名までなら横に並べてフルネームを書くことができます。夫婦で贈る場合、のし袋の右側に夫の名前をフルネームで書き、夫の名前の左横に妻の名前のみ書きましょう。この際、気をつけるのは妻の名前を夫の名前の左に書くことです。右に書いている方もいらっしゃいますが気をつけましょう。
3名で書く場合、会社のように上下関係があるようでしたら右から順に地位が高い順に書きましょう。もし同僚や友人の場合は50音順でOKです。ただし、年齢差がある年上の方がいる場合は、右に年齢順に書きましょう。
4名以上からは横並びで名前を書くことはできませんので気をつけましょう。
4名以上は代表者1一人の名を書き、その左横に「他一同」と人数を書きます。もし、会社や部署、団体、サークルや同窓などで贈る場合は、団体名を書き、そのに「一同」の文字を書きます。4名以上で「他一同」と書いた場合、誰から贈られてかが分かりませんので、全員に氏名を書いた紙を中に入れます。
入学祝いののし袋の書き方(中袋表面)
のし袋の中袋の書き方は、金額を入れる中袋のデザインによって違います。
中袋が表も裏も何も印刷されていない場合
贈る金額を書きます。書き方は「金○○○○円」。金額の数字は一般的に大字(旧漢数字)で書きますが、最近は通常の漢字で書く方も多く、大字(旧漢数字)でなくても問題は無いようです。
3,000円 | 三千円 | 参千円 | 参仟円 |
5,000円 | 五千円 | 伍仟円 | 伍阡円 |
10,000円 | 一万円 | 壱万円 | 壱萬円 |
20,000円 | 二万円 | 弐万円 | 弐萬円 |
30,000円 | 三万円 | 参万円 | 参萬円 |
50,000円 | 五万円 | 伍万円 | 伍萬円 |
100,000円 | 十万円 | 拾万円 | 拾萬円 |
200,000円 | 二十万円 | 弐拾万円 | 弐拾萬円 |
300,000円 | 三十万円 | 参拾万円 | 参拾萬円 |
500,000円 | 五十万円 | 伍拾万円 | 伍拾萬円 |
大字(旧文体の漢数字)は難しいので、間違った漢字を書いて相手に失礼になることを考えたら、いつも使い慣れている漢字で書いた方が良いかもしれませんね。
入学祝いののし袋の書き方(裏袋表面)
中袋に金額の記入欄が印刷されている、または名前を書く欄を印刷されて指定している場合は、指定通りの内容を書きましょう。金額欄の場合もあれば、金額欄、住所、氏名、必要事項が全て指定されている場合もあります。指定してくれた方がどこに何を書けばいいか悩まずにすみますね。
お金の入れ方
入学祝いは新札を用意しましょう。入れ方は、中袋の表とお札の表(肖像画が描かれている面)が同じ向き(同じ上下)になるよう入れてください。
上包みの折り方
上包みは重ね方を逆にすると「不祝儀袋」になってしまうため注意が必要です。
ご祝儀袋は袋の上の折返しに下の折返しを重ねますが、不祝儀袋の場合はその逆となります。
おめでたいことは上を向いてバンザイの姿勢と関連づけて覚えると○。
入学祝いの相場とお祝いを入れる時の注意点
小学校の入学祝いの相場
- 友人・知人の子:3,000円~5,000円
- 親戚:10,000円~30,000円
- 孫:10,000円~50,000円
中学校の入学祝いの相場
- 友人・知人の子:3,000円~5,000円
- 親戚:10,000円~30,000円
- 孫:10,000円~50,000円
高校の入学祝いの相場
- 友人・知人の子:3,000円~5,000円
- 親戚:10,000円~30,000円
- 孫:10,000円~50,000円
大学の入学祝いの相場
- 友人・知人の子:3,000円~10,000円
- 親戚:10,000円~50,000円
- 孫:30,000円~300,000円
入学祝いの金額は、兄弟差別が無いよう同じ金額を贈りましょう。また、自分の子供がいただいた場合、同じ金額を贈りましょう。少ないと失礼にあたりますし多いと相手に負担をかけてしまいますので注意しましょう。
入学祝いを渡す時期
入学祝いを渡す時期は入学式の1ヶ月程前までに(3月上旬までに)贈ってください。受験する場合は、合格通知をもらったらすぐ贈りましょう。
まとめ
入学祝いののしや、のし袋の書き方と注意点などのマナーをご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?
のしやのし袋には色々種類があり、お祝の内容によってどののしを使えばいいか悩むかと思いますが、のし袋の種類や書き方、包み方を間違えると失礼になることがありますので軽く考えずに確認してから贈りましょう。
入学祝いののしは一般的には蝶結びの水引きを使うというマナーがありますが、このマナーも地域によって異なることがありますので、近々入学する子供がいる場合は、その家族のお住まいなどをあらかじめ調べておいた方がいいでしょう。