目次
トイレのクッションフロアを貼り替える前に
クッションフロアは安くて購入しやすいだけでなく、簡単にトイレの床をアレンジできる優れモノ。まずは貼り替え前に基本情報をおさらいしましょう。
トイレのクッションフロアとは
クッションフロアとは、ポリ塩化ビニルによって作られる床材の一種です。耐水性が高いため、トイレ以外にキッチンや洗面所などでも活躍します。
床材といってもハサミで切れるくらい加工しやすいのが特徴的。価格もリーズナブルであるため、ちょっとしたDIY気分が楽しめるアイテムとして人気が高いです。デザインも豊富でありフローリング、木目調な物からレンガ調なデザインのクッションフロアも販売されています。
汚れを掃除しやすく貼り替えも簡単であるため、トイレマットなどを敷く必要がなくなり日々のお掃除が楽になるメリットも存在します。
クッションフロアのデメリット
クッションフロアのデメリットとして接着剤が劣化することで隙間が発生し、ゴミが溜まりやすい点が挙げられます。耐久性も低いので、何かの拍子に傷がつくこともあります。
また、ポリ塩化ビニルは、通気性が優れた素材ではないため、隙間に水が入り込んだらカビが発生する恐れもあります。こまめに掃除できるのであれば問題にならないケースもありますが、習慣的に掃除できない方は注意しておくべきデメリットといえます。
DIYに活用しやすい点も人によっては、デメリットとなる可能性も存在します。簡単に加工できる分、雑に敷いてしまえば隙間だらけになってしまい、逆に見た目が悪くなるかもしれません。
クッションフロアでトイレ空間をアレンジしたい場合は、必ず定規で採寸・型紙を作成し丁寧に設置しましょう。
失敗・後悔しやすいクッションフロアの使い方
トイレにクッションフロアを設置する際、以下の点を疎かにしてしまうと、結果的に失敗となり後悔する羽目になる恐れがあります。
- 汚れが目立つホワイトカラーを選ぶ
- 収縮色を選ぶ
- 凹凸があるデザインでゴミが溜まりやすい
- 採寸が雑で角や隅に隙間が生じる
クッションフロアの失敗ケースで多いのが色やデザインです。たとえば、白色系のクッションフロアは清潔感を感じますが、汚れやゴミが目立ちやすいというデメリットも抱えています。最初は良くても次第に黒ずみや黄ばみが目立ち、不清潔な印象を感じるようになります。
また意外な落とし穴として収縮色もあります。収縮色とは、空間を狭く感じやすくする色覚のこと。主に黒色系のことを指し、クッションマットの場合は暗めな木目調やダークカラーなどの色合いが該当します。トイレに収縮色を取り入れると窮屈な感覚を覚えてしまうため、広さによっては相性が悪いです。
また、凹凸があるデザインはゴミが溜まりやすい点も気を付けておきたいポイントです。
トイレのクッションフロアを購入する
貼り替え用のトイレのクッションフロアを購入する時は、トイレの床のサイズを計測して少し大きめのサイズを購入しましょう。
例えばトイレが100cm×120cmの場合は縦横の長さとも+10cmから+20cmの長さで購入するようにしておきます。
トイレのクッションフロアを選ぶときは、インターネットで検索して画面上でどのような柄がにすれば良いか調べて比較をすることが多いかと思いますが、画面上では正確な色や柄を確認することは難しく失敗したなと後々感じてしまうこともあります。
通販サイトによってはサンプルとして小さいサイズのクッションフロアの販売もしてくれるので、時間的に余裕がある場合は現物のサンプルをまず購入して実際にトイレの床に置いて確認すれば安心できます。
ちょっと思っていたのと違うと感じても1度貼り替えたら、短期間で再び貼り替えることは無いと思うのでトイレのクッションフロアを選ぶ際にはサンプルを実際に置いて確認してから購入しましょう。
トイレにクッションフロアを貼るために準備しておくもの
トイレにクッションフロアを貼るために準備する道具は以下のものです。
- ハサミ
- 定規
- 両面テープ
- 型紙用の新聞紙
(型紙を作るためなので新聞紙以外でも問題ありません) - ペン
- マスキングテープ、またはセロハンテープ
- タオル
- クッションフロアの継ぎ目処理剤
トイレにクッションフロアを貼り替える前には掃除をしておく
貼り替え作業をする前には必ず掃除をしてきれいにしましょう。ゴミが落ちていたままでは貼り替え作業が出来ません。
貼り替え後に凹凸が残ってしまい後悔することになってしまいます。貼り替え作業は下処理が重要ということを理解しておきましょう。
元々トイレでクッションフロアが貼ってある場合は、巾木の奥や便器の隙間の部分にもクッションフロアが入り込んでいるの注意してきれいに取り除いてください。
《 ポイント 》
- クッションフロアは水に強くお掃除が簡単なので、トイレの床に適している
- 白色のクッションフロアは汚れが目立ちやすいので注意が必要
- 収縮色のクッションフロアはトイレが狭く感じられるので要注意
- クッションフロアの加工が簡単なので、採寸を雑にすると隙間ができる
- 貼り替え前には掃除をして油分やゴミを取り除く必要がある
トレイに貼るクッションフロアの型紙を作る
トイレのクッションフロアを用意し、貼り替えに必要な道具をそろえてきれいに掃除をした後は、トイレに合わせてクッションフロアの型紙を作ります。
新聞紙やチラシで床全体を型取る
新聞紙やチラシでトイレの床全体の型を取ります。トイレの床に新聞紙やチラシを敷き詰めて、つなぎ目をマスキングテープまたはセロハンテープで固定しながら床一面の型紙を作ります。
便器周りのカーブになっている曲面は新聞紙やチラシを短冊状にハサミでカットしてカーブに合わせて型を取ります。丁寧にカーブに合わせてからテープでしっかり固定してください。
型紙作りは壁などの直線に合わせて作り始めて、最後にカーブ状の曲面の処理をすると作業がしやすくなります。便器の裏あたりの目立たない部分をカットして型紙を取り外しましょう。
元のクッションフロアをはがして型紙にする方法
トイレにすでに貼られているクッションフロアをきれいにはがして型紙にする方法もあります。
元から貼ってあるクッションフロアの上に重ねてクッションフロアを貼るのは凸凹の段差が出来てしまうので、トイレに元から貼ってあるクッションフロアをきれいにはがして型紙として利用しましょう。
すでにトイレに貼られているクッションフロアは、しっかり貼られているのではがすのは大変です。また巾木の奥や便器の隙間の部分にまでクッションフロアが入り込んでいるので、丁寧にきれいにはがしましょう。はがした後はきれいに掃除してゴミなどがおちていない状態にしましょう。
《 ポイント 》
- 新聞紙などでトイレの床全体の型を取る
- 型紙作りはまず直線部から行い、最後にカーブ部分を処理する
- 便器周りのカーブ部分は新聞紙を短冊にしてカーブに合わせる
- 既存のクッションフロアをはがして型紙にできるが丁寧にはがす必要がある
- はがした後はきれいに掃除しておく
トイレ用にクッションフロアをカットする
型紙を用意できたら次は型紙に合わせてクッションフロアをカットします。カットの注意点とコツ、カットする作業の流れをご説明しますので参考にしてください。
型紙の向きに注意!
基本的に頻繁に行う作業ではないので、トイレのクッションフロアの上に型紙を置いてカットするときに裏表を逆にしてしまう間違いが特に多いので注意しましょう。
型紙やクッションフロアの向きを間違えたままカットしてしまうと、クッションフロアを再度購入しなければならなくなってしまいます。
トイレのクッションフロアをカットする時の作業の流れ
- クッションフロアの裏面を上に向けて型紙を裏返しにして重ねます。
- 次に型紙に合わせてペンを使い線を引いていきます。
【コツ】直線の部分は定規を使い、便器周りのカーブの部分は手書きで曲線に合わせて線を引きます。 - 線を引き終えたらクッションフロアをカットします。
【コツ】カットをするときにコツがあります。壁際になる部分は線を切り落とすようにピッタリカットして、便器の周りは1ミリ程度大きめにカットします。大きめにカットする理由は、便器の周りは便器と床の隙間に押し込んで仕上げるためです。便器と床に隙間が無い場合は、型通りにカットしても問題ありません。 - 最後に便器の裏になる部分に縦に切り込みを入れておきます。
【コツ】配管がある場合も目立たない裏側になる部分に切り込みを入れておきましょう。ここで入れた切込みはクッションフロアを貼るとほとんどわからなくなるので心配いりません。
これで型取り完了です!
《 ポイント 》
- 型紙の向きに注意し、裏表を間違えない
- 直線部は定規でカットし、カーブ部は手書きで曲線に沿って
- 壁際はピッタリカット、便器周りは少し大きめに
- 便器との接続部分にスキマがないように切り込みを入れておく
- 作業の流れは、
①型紙の裏面とフロアの表面を合わせる
②型紙に沿って線を引く
③線に沿ってカットする
④便器との接続部分に切り込みを入れる
トイレにクッションフロアを貼り付けていく
クッションフロアを型紙に合わせてカットしたらいよいよ貼り付けの作業に入ります。注意点とコツを挙げるので参考にしてください。
手順1.両面テープを貼る
まずは両面テープをトイレの床に貼り、クッションフロアの貼り付けの準備をしていきます。
- 最初に便器の裏の切り込みを入れた部分に両面テープを貼ります。
- 次に便器の周りのカーブの部分に短冊状に細かく両面テープをぐるっと両面テープを貼ります。
- 最後に外周となる壁と床の直線になる部分に両面テープを貼ります。
- 便器からトイレの扉までの距離が長い場合は、クッションフロアが浮いてしまわないように横に両面テープを追加して貼っておきます。
手順2.テープはがす前にクッションフロアを置く
- 両面テープをはがす前に1度カットしたクッションフロアを置いて隙間が無いか確認します。
- 調整して壁や便器に合わせぴったりきれいに敷けたらテープを剥がして貼っていきます。
手順3.テープをはがして貼っていく
ぴったり仮敷きできたら、一部をめくりトイレ全体の中心から両面テープをはがして貼っていきます。
- まずは便器周りから便器に向かってタオルを押し当てクッションフロアを貼ります。
【コツ】便器の下の部分には少し隙間があるので押し込むように貼ります。 - 次に壁際とつなぎ目の両面テープをはがして、トイレの中心から壁に向かって空気を押し出すイメージでタオルを押し当てクッションフロアを貼ります。
手順4.継ぎ目の処理をする
きれいに貼り終えたら、最後に継ぎ目を整えます。
- 便器裏のつなぎ目にクッションフロアの継ぎ目処理剤を塗ります。
- 1時間乾かして完成です。
《 ポイント 》
- 両面テープを便器裏、カーブ部、外周の直線部に貼る
- テープをはがす前に一度クッションフロアを置いて調整する
- 中心から両面テープをはがし、タオルを当てて空気を押し出すように貼る
- 便器周りから順に貼り、最後は壁際を貼る
- 継ぎ目には処理剤を塗布して1時間乾燥させる
トイレのクッションフロアに関するQ&A
A.業者にトイレのクッションフロアの貼り替えを依頼した場合の費用の相場は20,000円から40,000円で、作業時間的には数時間程度です。費用に関しては依頼する業者によって異なるので、数軒の業者に問い合わせて見積もりをしてもらい、納得のできる金額と内容の業者に依頼するようにしましょう。
A.トイレのクッションフロアにはヘリンボーン柄、フローリング柄、タイル調の柄、石柄などさまざまな柄が用意されています。汚れが目立ちにくく飽きがこないシンプルなものを好む方が多いです。クッションフロアは色や柄が豊富に用意されているので壁紙とのバランスを考えてコーディネートしましょう。
クッションフロアを貼り替える時に便利なアイテム
上記の作業時に準備しておくものと紹介したアイテムに加え、あればさらに作業がしやすくなるという便利なアイテムを紹介します。
壁紙用両面テープ
壁紙用の両面テープには貼り直しができてきれいにはがせるものがあります。位置決めをしてからしっかり圧着することで強粘着に変わるので、ちょっとずれてしまったという失敗が無くなります。
アサヒペン 貼り道具セット
壁紙を貼るときに便利な道具4点がセットになっています。おさえヘラは、壁紙の広い面のシワを伸ばしながら圧着させるのに使うと便利です。
ステンレスカット定規は、不要な部分をカットするときに使用するとまっすぐきれいにカット出来ます。おさえローラーは、壁紙の繋ぎ目を目立たなくさせて密着させるときに使用します。
カベ紙用カッターナイフは、のり面があっても切りやすい設計のカッターとなっています。
最後に
今回はトイレのクッションフロアの貼り替えの方法を詳しく紹介しました。
床面の貼り替えと考えると、大がかりですごく大変と考えてしまいますが、難しいことはありません。業者に依頼するよりも自分で好みのクッションフロアをインターネットで購入すればとても安く貼り替えができます。
トイレの床は衛生面を考慮すれば数年に1度貼り替えがおすすめです。DIYを楽しみながらプチリフォームにチャレンジしてみてはいかがですか?