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カレーが酸っぱいのは腐っているから?
カレーは大量に作ることが多いので、全部を食べきらずに鍋に入れたまま常温に置いておくことがありますよね。大好きなカレーがどうしたわけか酸っぱいと感じた場合、その理由や原因は何なのでしょうか。
まずは、カレーが酸っぱい原因のひとつに「腐っている」ことがあげられます。ここではカレーが酸っぱいなど、腐っていた時の見分け方を紹介しますので、その特徴を知っておきましょう。
- カレーからすっぱい臭いがする。
- 水っぽくなっている。
- 水気が糸を引いている。
- カレーを食べた時、すっぱい味がする。
- カビが生えて表面が白っぽくなっている。
ご覧のように、見た目は変わらないのに臭いや味に違和感があったり、さらに傷みが進むと、水気が出て糸を引いたような状態になります。
また、カビや雑菌が増殖すると表面が白っぽくなるので、食べずに捨てるようにしましょう。一方で、カレーが冷めると表面に油分が浮いて白い膜を張る場合があります。
加熱することで白い膜は溶けてしまうので、油分なのかそれともカビなのか判断つかない場合は、一度加熱してみると良いでしょう。
《 ポイント 》
- カレーが酸っぱい原因のひとつに腐っていることがあげられる。
- カレーの油分かカビか判断つかない場合は加熱してみる。
カレーを酸っぱい味にしないポイント
一晩寝かせたカレーは美味しさが増しているとも言われていますが、腐ったカレーや酸味のある食材を入れすぎたりすると美味しいどころか酸っぱいカレーになってしまいます。
では、カレーを腐らせて酸っぱい味にしないためにはどのようにしたらよいのでしょうか。
カレーにじゃがいもを入れると腐りやすい
カレーにじゃがいもを入れると腐りやすく日持ちしないと言われていますが、実際はどうなのでしょうか?結論を言えば、じゃがいもを入れたカレーが腐りやすいと言うのは本当です。
実際にじゃがいも入りのカレーと、じゃがいもが入っていないカレーを比較してみると、じゃがいも入りのカレーの方がカレー全体の腐敗が早く進みます。ということは、カレーを翌日以降も食べるのであれば、カレーにじゃがいもをいれない方が良いということになりますよね。
カレー専門店が調理して提供しているカレーには、煮崩れ防止と品質維持のためにあえてじゃがいもを入れていない店が多いようです。その代わりにフライドポテトを付け合わせとして添えていることもあります。
フタはカレーが冷めてから
カレーは粘り気があるので冷めにくく、常温に置いている間に微生物が活動し腐敗が進みます。香辛料の一部には殺菌作用を持っているものもあるのですが、それでもカレーがしっかりと冷めていることを確認してから冷蔵庫へ入れるようにしましょう。
再加熱は中までしっかり火を通す
食べる前に再加熱するときの注意点として、ぐつぐつ煮立った状態で1分以上かけて中心までしっかりと火を通すようにしてください。当たり前のことですが、徹底するようにしてくださいね。
正しい保存方法で日持ちさせる
作り置きのカレーが傷んで酸っぱいカレーになるのを防ぐためには、正しい保存方法を把握しておく必要があります。カレーは常温で保存すると数時間で雑菌やカビが繁殖して腐り、酸っぱいカレーになってしまいますので、その日に食べ終わらないようでしたら、冷蔵保存や冷凍保存をおすすめします。
ただし、鍋に入ったまま冷蔵保存をしてしまうと密閉度が低く、細菌が繁殖しやすいので、小分けしたものを容器にいれるか、ジップ付きの保存袋に入れるようにしましょう。冷蔵保存であっても、2~3日経過するとカレーが傷み始めてくるので、食べる前に見た目やニオイを必ず確認するようにしてください。
《 ポイント 》
- じゃがいもを入れたカレーは腐りやすい。
- カレーはしっかりと冷めてから冷蔵庫へ入れる。
- カレーを食べる前に1分以上再加熱する。
- その日に食べ終わらないカレーは冷蔵保存か冷凍保存する。
カレーが腐っていないのに酸っぱい理由
当然のことですが、カレーの中に酸っぱい食材を入れすぎたら酸っぱくなってしまいますよね。例えば、「ヨーグルト」「トマト」「酢」などを入れ過ぎた場合がそうです。
ヨーグルトを入れ過ぎた
カレーに入れる隠し味の中で有名なもののひとつが「ヨーグルト」です。ヨーグルトを入れることで、スパイスの辛さが抑えられまろやかな味になり、ヨーグルト本来の酸味がカレーをさっぱりしてさわやかな味わいのものにしてくれるのですが、入れ過ぎには注意してください。
酸味の強いトマトを入れた
「トマト」に関して言えば、種類によっては酸味の強弱に大きな違いがあるので、入れ過ぎていないつもりでも酸味が強くなっていることがあります。
トマトを使ったカレーは夏場など特に人気がありますが、酸味が強すぎるトマトを入れすぎるとカレーがすっぱい味になってしまいます。すっぱい味が苦手な方は、購入する際に酸味が少なめのトマトを選ぶと良いでしょう。
酢を入れた
お酢の場合も、商品によって酸味の度合いが違うので、お好みのものを探してその特徴を把握してから加えるようにしましょう。カレーにはワインビネガーを加えることが多いのですが、酸味がけっこう強いので、酸っぱいのが苦手な方にはきつく感じるかもしれません。
すっぱい味が苦手な方は、酸味の強い食材が含まれていないものを選ぶと良いでしょう。
《 ポイント 》
- カレーに「ヨーグルト」「トマト」「酢」などを入れ過ぎると酸っぱくなる。
酸っぱいカレーを美味しくする方法
ここでは酸っぱいカレーの酸味を和らげて美味しくする方法をご紹介します。
砂糖を加える
本場インド風のヨーグルトカレーは、ヨーグルトの酸味がかなりきつめです。レシピに沿って手作りしたカレーが酸っぱ過ぎた時こそ、砂糖などの甘みで調整して酸味を抑えてみましょう。
砂糖などの甘み成分はそんなに多くは必要ありませんので、様子を見ながら少しずつ隠し味程度に足してください。小さじ半分程度の量から砂糖を加えて調整してみてくださいね。
砂糖以外の甘みのある食材や調味料を加える
酸味を抑えるには味に癖にない砂糖が一番おすすめですが、それ以外のものでは「チャツネ」「ドライフルーツ」「蜂蜜」「ジャム」「はちみつ」「生クリーム」などがあります。
このような甘みのある食材や調味料を加えると、酸味がある程度緩和されますので、カレーが酸っぱくなり過ぎた時には試してみてください。
独特の風味を持っているものはカレーの風味や味に影響を与える可能性があるのですが、逆にその独特の風味がカレーをおいしくしてくれるので、お好みで加えて違いを楽しんでみましょう。
長時間煮込む
煮込む時間を長めにすると、ある程度の酸味を飛ばすことができ、味がマイルドになります。ただし、あまりにも煮込む時間が長すぎると肉などの具材からエキスが出すぎて味がなくなり、パサパサになってしまうことがありますので注意しましょう。
《 ポイント 》
- 酸っぱいカレーに、砂糖など甘みのある食材や調味料を加える。
- カレーを長く煮込むとある程度、酸味を飛ばすことができる。
カレーの正しい保存方法
ここでは酸っぱいカレーにならないための、正しい保存方法をご紹介します。
一晩寝かせた方がもっとおいしくなると言われるカレーですが、保存方法を誤ると食中毒を引き起こすこともあるので気をつけなくてはいけません。カレーは想像と違って日持ちしにくい食べ物です。
土や水の中、人や動物の腸内などに幅広く生息している「ウェルシュ菌」という菌が発生しやすく、この菌は特にカレーのような煮込み料理を好みます。
また、ウェルシュ菌は耐熱性があり、100℃で加熱しても6時間は耐えられるので、カレーを常温保存しておくと、どんどん菌が繁殖してしまうことになるのです。
ウェルシュ菌を繁殖させないためには、10℃以下の温度で保存しなくてはいけないので、常温ではなく冷蔵か冷凍で保存するようにしましょう。
先にもお伝えしましたが、冷蔵庫でカレーを保存できる期間は2〜3日です。3日以上経過すると、ウェルシュ菌が繁殖する可能性が高いので、冷蔵保存で3日以上経過したカレーを食べるのは避けましょう。
ちなみに常温に置いたカレーの場合は、1日以上経過したら食べるのを避けた方がよさそうです。
《 ポイント 》
- カレーのような煮込み料理にはウェルシュ菌が発生しやすい。
- 冷蔵保存できる期間は2〜3日、常温で1日以上経過したカレーは食べるのを避ける。
最後に
腐っているはずのないカレーが酸っぱいときや、酸味が強い時の対処法を解説しました。いかがでしたでしょうか?カレーは常温で保存すると、腐りやすく酸っぱい味に変わりやすいので、適切な正しい方法で保存する必要があります。
また、具材の特性や調味料の量によっては、思っていた以上にカレーが酸っぱいと強く感じてしまうことがあります。そんな時には甘みのある食材や調味料を加えたり、長めに煮込むなどして酸味を抑えてみましょう。
せっかく作ったカレーが酸っぱいから食べられない!ということがないように、保存方法や甘みで調整して、美味しいカレー料理を無駄なく食べられたらいいですね。