レバーの焼き加減の見分け方!目安になる温度と時間とは

牛レバー

レバ30は生焼けだと食中毒が心配、でも焼きすぎるとぼそぼそする。レバーのちょうどいい焼き加減は、厚生労働省の公式サイトで紹介しています。レバーを安全に食べるための焼き加減の基本や注意点、生焼けの見分け方や正しい焼き方を紹介します。

レバーの焼き加減の見分け方

生の牛レバー

「生焼け」かどうかを確認する方法

レバーの焼き加減によって、表面が焼けていても中が生の場合があります。もう焼けたかな?と思ったら、レバーの中身を確認するのが一番安全です。

  1. 2つに切り分けて中身を確認する
  2. 竹串などを刺して、出てきた肉汁を確認する

出てきた肉汁が、赤色やピンク色なら「生焼け」、茶色なら中も焼けています。また、加熱したレバーをぐっと押すと弾力があるものは焼けています。

注意点

牛の肝臓でホルモンの一種のレバーの焼き加減で注意するのは殺菌です。生のレバーには新鮮なものでも「O157」などの腸管出血性大腸菌がいることがあります。

レバーに腸管出血性大腸菌が残ると、たとえ少量でも食中毒を引き起こすことがあります。腸管出血性大腸菌はレバーの表面だけでなく、内部にも入っていますので生焼けで食べるのは危険なので内部までしっかり火を通しましょう。

厚生労働省によると腸管出血性大腸菌」は75℃で1分以上加熱することで死滅するようです。

焼き加減の「温度」と「時間」の目安

牛レバー

牛レバーの焼き加減の温度

牛のレバーの焼き加減は、必ずレバーの中心部まで十分に加熱しなければなりません。厚生労働省によると、焼き加減の目安はレバーの中心部を63℃で30分以上加熱するか、または75℃で1分以上加熱します。

焼き加減の色

レバーの焼き加減の目安の色として、レバー全体が「茶色」で、出ている肉汁が「茶色」なら大丈夫です。

厚生労働省によるレバーの目安の焼き時間出典:厚生労働省

レバーの焼き方

網焼き

網焼きでの焼き加減

レバーを網で焼く場合、なるべく火が弱い網の外側に置いて表面が焼けたらひっくり返して全体を丁寧に焼きます。あまり焼きすぎると硬くなりパサパサになるので注意しましょう。

フライパンでの焼き加減

フライパンで焼く場合は弱火でじっくり焼いてください。スーパーなどで購入した加熱用レバーは牛・豚・鳥など必ず芯まで火を通しましょう。

レバーを美味しく食べるための下処理

レバーを美味しくするためのコツは下処理だといわれています。レバーの下処理の方法はいくつかありますが、基本は血抜きです。

レバーの真っ赤な血が臭みになりますので、血抜きをしっかりすることで臭みを取り除くことができます。また血抜きをすることでレバーの焼き加減がわかりやすくなります。

下処理方法

1.牛乳に漬け込む

牛乳がレバーの血生臭さをを吸収してレバーを美味しい状態にしてくれます。

カットしたレバーを水洗いした後、ボウルなどの容器にレバーが浸かるぐらい牛乳を入れて、約2~3時間程漬け込むだけで臭みを取り除くことができます。

牛乳の代用で豆乳を使う方法もありますが、豆乳には独特なニオイがあるので代用には向いていません。

2.氷水にさらす

レバーの血抜きで効果的なのは、氷水に漬けると下処理がうまくできます。ただし、氷水に漬ける時間が長すぎるとレバーに含まれている栄養素が抜けてしまうため、漬け込む時間には注意が必要です。

3.酒と醤油に漬け込む

和食料理で使う場合は、お酒や醤油に漬け込む方法があります。お酒に含まれるアルコール成分と醤油に含まれる大豆成分がレバーの臭みを取り除いてくれます。

お酒大さじ3杯と醤油大さじ2杯に切ったレバーを約30分ほど漬け込むだけで臭みを消してくれるだけではなく、下味までつけることができます。

レバーを焼くときに気を付けること

生のレバー

生のレバーの菌は焼くことで消滅させることができますが、生のレバーを切った包丁、まな板、調理器具、トングなどレバーに触れたものに菌がついている可能性があります。

生野菜や果物などそのまま生で食べるものに触れないようにしましょう。調理後は手や調理器具などをよく洗浄・消毒しましょう。

生野菜や果物などそのまま食べる食材に使用するまな板と、肉や魚などに使用するまな板は使い分けることをおすすめします。

ひとつのまな板を使用する場合は、中性洗剤でしっかり洗い熱湯をゆっくりかける、食器用の漂白剤を使うなどで消毒しましょう。

レバーの栄養素による効果

牛レバー

レバーは栄養の宝庫だといわれています。必須アミノ酸やビタミン、鉄分が豊富に含まれています。レバー50gで成人が一日に必要なビタミンA・B2をとることができると言われています。

  • 抗酸化作用
  • 血液をさらさらにする
  • 動脈硬化の防止
  • 免疫力を高める
  • 細胞の再生
  • 粘膜の新陳代謝を高める

レバーの焼き加による栄養素の増減はありません。

レバーの焼き加減に関するQ&A

生のレバー
Q.なぜ生の牛レバーを食べてはいけないのですか?

A.牛のレバーの内部からは腸管出血性大腸菌が検出されており、衛生管理を行った新鮮なものであっても食中毒が発生することがあるためです。腸管出血性大腸菌は少数の菌だけでも重い病気を引き起こす可能性がある危険な菌です。

Q.新鮮なレバーは冷蔵すれば食べられますか?

A.新鮮なものであっても牛のレバーを生で食べることはやめましょう。牛のレバーの約1割が腸管出血性大腸菌を保菌しているとの報告もあります。鮮度、保存状況、衛生管理等に関わらず食中毒が発生する可能性があり大変危険です。

Q.自宅で調理すれば生のまま食べてもいいのですか?

A.自宅であっても牛レバーの生食はやめましょう。牛のレバー内部から腸管出血性大腸菌が検出されているため、鮮度、保存状況、衛生管理等に関わらず食中毒が発生する可能性があります。

Q.牛レバーだけが危ないのですか?その他の動物の肉等は生で食べてもよいのですか?

A.牛以外の動物の肉も、食中毒をおこす細菌やウイルスが付着している可能性があります。中心部まで十分加熱調理して食べることをおすすめします。

最後に

鳥レバー

レバーの焼き加減のコツや適切な焼き加減について紹介しました。

レバーを安全に美味しく食べるにはしっかり火を通すことが大切です。牛レバーはうま味が特徴のホルモンで鉄分やたんぱく質やビタミンAなど栄養価が高いのでおすすめです。正しく調理しましょう。

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