目次
下ごしらえ冷凍とは
下ごしらえ冷凍は「時短料理おかず」の定番です。時間に余裕がある時に、肉や魚などの材料に下味をつけて冷凍保存しておくと、多忙な日でも手間をかけずにご飯の支度ができるすぐれものです。
冷凍したおかずに抵抗がある方でも心配はいりません。下ごしらえしてから冷凍しておくことで、食材に「味がしみ込む」「肉が柔らかくなる」などさらに美味しくなるんです。
週末に作り置きしておいて、食べたいときは凍ったまま野菜などといっしょに加熱すれば、忙しい平日や毎日のお弁当つくりに大活躍間違いなし!あっという間に絶品おかずが完成します。いつでも作りたてのお料理を食べることができ、なおかつ調理時間の短縮や食費の節約にもつながるので、下ごしらえ冷凍を活用している人が年々増えてきています。
下ごしらえ冷凍のメリット
時間が節約できる
味付けをしてあるので、煮炊きするだけでおかずが完成します。
そのまま調理したり、アレンジしたりできる
下味がついているので、そのまま焼いてもいいですし、アレンジもできますので悩まなくていいですね。
より美味しくなる
下ごしらえすることによって、臭みが消え、肉や魚をやわらかくし、味がしみ込んでますます美味しくなります。
下ごしらえ冷凍の方法とコツと注意点
下ごしらえ冷凍は、他の作り置きしたものに比べて準備が簡単です。
下ごしらえ冷凍の作り方
- 調味料を袋に入れる
ジップロックフリーザーバックのような、ファスナーつき冷凍用保存袋に、味つけする調味料を入れます。例えば200gの肉にはMサイズ(189×177mm)の袋がちょうどよいサイズです。 - 肉を加えてもみ込む
調味料を入れた冷凍用保存袋の中に肉を加えて、調味料を食材にまんべんなくからめるように袋の上からもみ込みます。 - 平らにして冷凍
手のひらで平らにならし、空気を抜いてから袋の口を閉じます。金属製のトレーがある場合は、トレーの上に載せてから冷凍庫に入れることで急速に冷凍できます。
大量に作る場合のコツ
大量に作るときや一種類の調味料をいくつかの食材に使用したい場合は、あらかじめボウルに調味料を合わせておいてから、食材を1回分ずつセットした保存袋に分けて入れます。
少量を作る場合のコツ
少量を冷凍する場合は、保存袋に食材と調味料を直接入れて混ぜると、手間がかからず便利です。下ごしらえ冷凍の量にかかわらず調味料を食材にもみ込みながら全体にゆきわたらせて、漬かっていないところがないようにするのが下ごしらえ冷凍が美味しくなるコツです。
下ごしらえ冷凍作りで気をつけること
1回分ずつ下ごしらえ冷凍する
冷凍する時は複数の食材を食べやすい大きさにカットしてから1回(一食)分ずつジップロックに入れます。
漬けだれを活用する
1つの漬けだれで1食材ではなく、いろいろな食材に活用できます。例えばタンドリソースなら「鶏」「鮭」「ぶり」を同じ漬けだれで同時に作っておくと便利ですね。
袋の空気を抜く
できるだけ冷凍用保存袋の中の空気を抜いてから袋を閉じ、冷凍庫へ入れます。
下ごしらえ冷凍の食材と日付を書く
作った日付と材料、そして作り方をあらかじめ袋に書いておくと、冷凍庫から出した時にわかりやすく、手際よく調理できます。
下ごしらえ冷凍を作るときのポイント
新鮮なうちに冷凍する
下味冷凍は食材が新鮮なうち、できるだけその日のうちに冷凍するようにします。
余分な水分をふき取る
洗った野菜の余分な水分はしっかり拭き取ってからジップロックに入れ、空気はできるだけ抜くようにします。
臭い対策をする
魚の臭いが気になる時は、熱湯をかけて臭いを落とし冷ましてから下ごしらえして冷凍しましょう。
金属製のトレーを使う
冷凍する時は、金属製のトレーを使うことで急速冷凍できます。
小さくカットする
野菜は食感が変わりやすいので、炒め物用にする時には小さめにカットしておきます。
下ごしらえ冷凍した場合の保存期間
下ごしらえ冷凍は素材や味付けの違いにもよりますが、殆どの場合、1か月ほど保存が可能と言われています。おいしいものはおいしいうちに、風味や食感を楽しむためにもなるべく早めに食べきりたいですね。
冷凍したら、腐敗や食中毒の心配がなくずっと食べられると思いがちですが、それは間違いです。菌やウィルスは冷凍している間は眠っているだけの状態ですので、解凍すると再び活性化してしまいます。
特にご家庭でお使いの冷凍庫は、開け閉めするたびに温度が上がって完璧な冷凍状態をキープしつづけることは難しい為、販売されている冷凍食品よりも日持ちしないということを頭にいれておかなくてはいけません。
フリーザーバッグに食品名、下味の種類、冷凍した日にちを記載してから冷凍庫に入れるようにして、1カ月を目安に食べきるように心がけましょう。
下ごしらえ冷凍をした食材の解凍の方法
下ごしらえ冷凍は、食材によって解凍の必要がなくそのまま調理できるものもありとても便利です。解凍にかかる時間を節約できますし、解凍中に食材が傷む心配もありません。でも、食材やおかずの種類によっては解凍が必要なものもありますので、解凍してから調理する場合の方法をお知らせします。
解凍する二つの方法
下ごしらえ冷凍した食材を解凍するには二つの方法があります。
- 食べる予定の日の前日に冷凍庫から出して冷蔵庫へ移して解凍する。
- 調理する直前に冷凍庫から取り出して電子レンジを使って解凍する。
どちらの場合も解凍後はなるべく早く加熱調理するようにしましょう。
下ごしらえ冷凍を解凍する時の注意点
常温解凍には特に注意が必要
先述したように、菌やウィルスは食材の中で眠っている状態なので、常温で解凍すると、菌にとって増殖しやすい環境を作ってしまうことになり、食中毒の原因菌が活発になります。おいしくて節約と時間短縮もできる下ごしらえ冷凍ですが、解凍方法の注意点を意識しながら毎日の料理にぜひ活用してみてください。
野菜は食感が変わってしまうこともある
カレーや肉野菜炒めの仕込みでは野菜も一緒に冷凍をすることがあります。ですが、水分の多い野菜は下ごしらえ冷凍することで、どうしても食感が悪くなったり、加熱した時に水分が出てべちゃべちゃになってしまいます。煮込み料理は水分が出てもそれほど問題はありまんが、炒め物には不向きのようです。
野菜を入れる場合は、あらかじめどんな調理をするかを想定し、それから下ごしらえ冷凍にするようにしましょう。
下ごしらえ冷凍に向いているおかずと下ごしらえ手順
豚肉の生姜焼き用下ごしらえ
豚薄切り肉はリーズナブルで、お弁当や晩ごはんなどに幅広く応用できる使いやすさナンバー1の食材です。大人用にたっぷり使用するとガツンと食べ応えがある生姜の量は、お好みに合わせて増減してくださいね。
材料
- 豚薄切り肉:160〜200g
- 醤油:大さじ2と1/2
- 酒:大さじ1
- みりん:大さじ1と1/2
- 砂糖:小さじ1~1と1/2
- すりおろした生姜:大さじ1
- 冷凍用密封保存袋Lサイズ:1枚
作り方
- 冷凍用密封保存袋(ジップロックなど)に豚薄切り肉を重ならないように薄く広げて入れる。
- 混ぜ合わせた醤油を、1の肉全体にかけるようにして少量ずつ流し入れる。
- 2の空気を抜いて肉を平らにし密封する。
- 平らな状態のまま冷凍する。
鶏肉の香味野菜漬けの下ごしらえ
シンプルな味付けで、野菜の香りが染み込んだジューシーな肉料理です。大きいままで加熱してもいいですし、小さくカットして調理もできます。
材料(1回分・約3〜4人分)
- 鶏のもも肉:2枚
- 長ねぎの青い部分:1本分
- 生姜:1片分
- 酒:1/4カップ
- 塩 :小さじ1/4
- 冷凍用密封保存袋 Lサイズ:1枚
作り方
- 鶏のもも肉は余分な脂と皮を取り除いて半分に切る。
- 厚みのある部分に包丁を入れて開き、均一な厚さにする。
- 長ねぎは5㎝の長さのぶつ切りに、生姜は千切りにする。
- Lサイズの冷凍用密封保存袋に1、2の順番に入れ、混ぜ合わせた調味料を全体にかかるように少量ずつ流し入れる。
- 3の空気を抜いて密封し、平らな状態にして冷凍する。
サワラの西京焼きの下ごしらえ
ふっくらと柔らかなサワラはご飯に良く合いますので、お弁当に入れてもいいですよね。ご家庭にある合わせみそで他の白身魚や、卵黄を漬けておくこともできます。
材料
- サワラ:4切れ
- 塩:少々
- サラダ油:少々
- 合わせみそ
西京味噌:200g
酒:大さじ3~4
みりん:大さじ1~1.5
木の芽:適量
作り方
- 合わせみその材料を混ぜ合わせます。
- サワラは塩を振って10分置き、水気を拭き取ってから半分に切っておく。
- ラップに合わせみそを少しぬって、サワラを1/2切れをのせる。
- その上に合わせみそをぬって包む。
- これを8個作ったら、密封できる袋に入れて冷凍する。
調理方法
- 解凍したサワラのみそを洗い流してから水気を拭きとる。
- フライパンにサラダ油をぬったクッキングペーパー、またはアルミホイルを敷き、サワラをのせて中火にかける。
- 弱火~中火で様子を見ながら薄く焼き色がつくまで焼く。
- サワラを返してフライパンに蓋をし、反対側を弱火で3分程蒸し焼きにする。
- 木の芽を添えたらできあがり。
タラのハーブガーリックの下ごしらえ
材料
- タラ:2切れ
- 塩:少々
- あわせ調味料
にんにくの薄切り:1かけ分
ドライハーブミックス:少々
白ワイン:大さじ1/2
オリーブ油:大さじ1/2
こしょう:少々
作り方
- タラに塩を少々ふって、10分ほどおいてから余分な水分をふき取ります。
- ジップロックフリーザーバッグMサイズに「あわせ調味料」を入れ、バッグの上からもみ込んで混ぜ合わせます。
- 2に1を入れてなじませ、できるだけ空気を抜いてジッパーを閉め、平らにしてから冷凍庫へ入れます。
最後に
常備菜と下ごしらえ冷凍の作り置きは、ごはん作りの頼もしい味方になってくれますので、毎日の暮らしにゆとりと安心感を与えてくれます。今回ご紹介した下ごしらえ冷凍とその解凍方法を活用することで、自由にアレンジを楽しみながら時短や節約ができます。
下ごしらえ冷凍のレシピやアイデアを日常に取り入れて、暮らし上手な奥様になってみてはいかがでしょうか。