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はちみつの代用品
はちみつを常備しているご家庭はどのくらいあるでしょうか?料理やお菓子作りのレシピにはちみつが登場しても、肝心なはちみつが無い!そんなときのために、はちみつの代用品は覚えておいて損はないと思います。
はちみつがないときの代用品として使えるもとして、砂糖、メイプルシロップ、みりん、水あめ、ジャム、オリゴ糖などがあります。はちみつは身近にある調味料や甘味料で代用できますので、何をどんなケースの代用として使うのかをご紹介していきます。
メイプルシロップをはちみつの代用
たまに勘違いされている方がいるのですが、「はちみつ」と「メイプルシロップ」はまったくの別物です。
花の蜜で作られているはちみつに対して、メイプルシロップは楓(カエデ)科の木の樹液から作られている甘味料です。はちみつと比べると味はあっさりしていますが、ふたつには似ている栄養価があります。
パンケーキやデザート類を仕上げた後に使うシロップとして、上品な味わいで口当たりが良いメイプルシロップを好まれる方は多いです。メイプルシロップに熱が加わると香りが飛んでしまうのですが、材料に混ぜ込んで焼いたりする事も、もちろん可能です。
水あめをはちみつの代用
穀物や芋類のデンプンから作られる甘味料が水あめです。はちみつのように花の蜜から作られているものではありませんが、トロっとした食感は、はちみつによく似ているので、その性質が必要となる料理の材料にはうってつけです。
水あめはおもにケーキやチョコレートを作るときにはちみつの代用になります。
砂糖をはちみつの代用
はちみつを隠し味に使う料理の場合に代用できます。はちみつは砂糖よりも甘味が強いので、砂糖の1/3の容量で、砂糖と同じ甘さを引き出すことができます。
これはあくまでも「重さ」ではなく「カサ」ですが、ハチミツ小さじ1杯 5ml(7g)21kcalと 砂糖大さじ1杯15ml(9g)35kcalが同じ甘さになると覚えておきましょう。
砂糖を使って、はちみつ大さじ1杯分と同じ甘さにするには、大さじ3杯の砂糖が必要になりますので、はちみつと同じ甘さを出すとしたら、分量の調整に注意が必要です。ちなみに「同じ甘さ」で比較した場合には、ハチミツのカロリーは砂糖の約60%です。
黒糖・三温糖をはちみつの代用
黒糖や三温糖は、白砂糖と比較して多くのミネラルが含まれています。照りやコクを出したい料理にはいいのですが、使う量によっては仕上がりが黒っぽくなってしまいます。
京風料理のような、色味を薄く仕上げたい場合やお菓子には向きません。
黒蜜をはちみつの代用
黒砂糖を水に溶かして煮詰めたものが、あんみつやくず切りなどの和菓子で活躍している黒蜜です。煮物を料理するときに、黒蜜をはちみつの代用として使うと、トロっとした食感とコクがでるところがはちみつと似ているので、代用品として活用できます。こちらも混ぜ込んで使う事が出来ますが、仕上がりが黒っぽく感じますので、作る料理によっては向き不向きがあるようです。
ジャムをはちみつの代用
以外に思われるかもしれませんが、生姜と果物は相性がよいので、ジャムは生姜焼きの隠し味として活躍します。
マーマーレードジャムやアプリコットジャムなどのフルーツジャムの甘みと、酸味が生姜の香りとよく合います。焼く前に、下味を付ける段階のタレに混ぜて浸け込んでおくと、味がよく馴染みます
オリゴ糖をはちみつの代用
低カロリーでビフィズス菌を増やす働きがあるといわれるオリゴ糖は、人工甘味料のひとつです。一般的な砂糖の50%の甘味であり、あっさりとした仕上がりになってしまうので、はちみつの味を求める人には物足りないかもしれません。カロリーを抑えている方や、コクがない甘さでも大丈夫な料理にはオリゴ糖でもはちみつの代用が可能です。
みりんをはちみつの代用
はちみつは魚の臭みを取り除いたり、照りやコクを出す他にも、煮崩れを防いでくれるという効果があります。
みりんもそれと同じ働きをするので代用が可能なのですが、はちみつと同じ甘さを出すには砂糖を適量、加える必要があります。実は料理だけでなく、和菓子の定番である「どら焼き」は、しっとり感を出すために、みりんを使っています。意外な組み合わせですよね。
はちみつの代用として使うときの注意点
分量の違いに注意
メプルシロップをはちみつの代用品として使用する際は、レシピの中のはちみつの量と同量と思って大丈夫です。ですが、先に述べたように砂糖の場合は分量が違います。
大さじ1杯のはちみつの重さは約21グラムですが、同じく大さじ1杯の砂糖は約9グラムですので、同じ甘さにするには、大さじ3杯の砂糖が必要なのです。
大さじ約1杯20グラムを砂糖で代用する場合には、20×1.3=26で砂糖は26グラム必要という計算になりますので、大さじにすると約3杯必要ということです。
ボツリヌス菌に注意
はちみつには土壌の中に存在している細菌である「ボツリヌス菌」が含まれています。
大人の腸内は腸内細菌が多いので、ボツリヌス菌の方が負けてしまい、何も起こりませんが、1歳未満の子供は腸内細菌が少ない為、この菌を処理できる能力が備わっていません。なので、ハチミツを食べてしまうと「乳児ボツリヌス症」という病気にかかるリスクが高くなってしまいます。
熱に強いボツリヌス菌は、通常の加熱調理では死滅することがないので、1歳未満の小さいお子さんにはハチミツを与えないようにしてください。メイプルシロップにはボツリヌス菌が含まれていませんので、もしはちみつが手元にあったとしても、1歳未満の小さいお子さんの場合はあえてメイプルシロップを使用するのが得策でしょう。
はちみつの代用品でカロリーや糖質は違う?
はちみつを他の食品で代用するにあたり、そのカロリーや糖質も把握しておきましょう。
砂糖のカロリーは100グラムあたり、384キロカロリーで、糖質は99.2グラム。大さじ1杯の場合は35キロカロリーで糖質が8.9グラムとなります。
はちみつのカロリーは100グラムあたり、294キロカロリーで、大さじ1杯あたり、62キロカロリー、糖質は16.7グラムなのでこうしてみると、はちみつのは砂糖より低カロリーであり、、逆にメイプルシロップよりも高カロリーで糖質も高いといことがわかります。
メイプルシロップのカロリーは100グラムあたり257キロカロリーで、糖質は66.3グラム。大さじ1杯に換算すると54キロカロリー、糖質は13.9グラムです。同じ量のはちみつと比較すれば、メイプルシロップの方が低カロリーということになります。
ジャムの定番であるイチゴジャムのカロリーは100グラムあたり256キロカロリーで、糖質は66グラム。大さじ1杯に換算すると54キロカロリー、糖質は13グラムで、メイプルシロップと大差ありません。
はちみつの代用ができない料理
ここまで、代用品としてメイプルシロップや砂糖など8パターンを紹介しましたが、どうしても代用品で作れない料理もあります。
それは、名前の一部に「はちみつ」という名前が入っている料理です。たとえば、「大根のはちみつ漬け」などは、はちみつの甘さだけではなく、風邪の時や喉の痛みに効くとされているはちみつの効能に期待して調理したものです。
薬のように様々な症状に効くとされてきた、長い歴史をもつはちみつですので、はちみつ自体を使用しないと意味をなしません。
はちみつは健康食品!
そもそもはちみつとはなにかご存知でしょうか?
世界中で、健康づくりや効率的なエネルギー補給のために昔から用いられている「はちみつ」は名前の通り、ミツバチがいろいろな花から集めて来て巣に溜めこんだ蜜です。巣に運んだり貯蔵したりしているうちに、濃縮され、その分水分量が減り、糖分の非常に高い蜜になっていきます。
はちみつは糖類の他に、ビタミン類、酵素、ミネラル、アミノ酸、ポリフェノールなどの成分を含む、とても栄養価に優れた食品です。同じ甘味料でも、白砂糖はほとんどが糖類だけで構成されるので、それと比べると、栄養価の高さは際立っているのがおわかりでしょう。
健康志向の方だけでなく、ダイエット中の方にもカロリーが砂糖の3分の2程度のはちみつはおすすめの食品です!