揚げ物の油の正しい処理の方法!毎回捨てずにろ過して何度か使いましょう!

揚げ物の油の正しい処理の方法

揚げ物料理が面倒だと感じるのは、調理後に残る揚げ物油を処理する手間が大きな原因ではないでしょうか。揚げ物料理を避けている方に、調理後の揚げ物油の処理方法や保存の仕方、保存が可能な期間などをご紹介します。やってみると意外と簡単で、揚げ物作りの回数が増えたり楽しくなったりして、料理の幅が広がっていくでしょう。ぜひ、正しい捨て方をマスターして気持ちよく料理をしてみてください。

揚げ物の油の正しい処理方法

揚げ物の油の正しい処理の方法

揚げ物をした後に残った大量の油を、皆さんはどう処理していますか?まさかとは思いますが、ドロドロの揚げ物油をそのままキッチンの排水溝に流して処理しているという方、いませんよね?そんなことをしたら大変です!

使い終わった揚げ物の油を排水溝に流して処理をした後に、冷たい水道水を流すと油が固まり排水管の内側に付着します。

また、排水管は臭いが上がってこないようにS字カーブ状になっているので、そのS字の部分に油が溜まり、食器用洗剤と合わさることでラードのような粘度の高い塊になってしまうのです。それも排水管が詰まる原因のひとつです。

さらに、下水工事が行き届いていない所では、排水溝から直接川や海に流れ出てしまうので、環境に大きな負担をかけてしまいます。

使い終わった揚げ物の油をなぜ排水溝に流して処理してはいけないのか理由を知らなかったという方は、これを機会に絶対に排水溝に流さないように注意してくださいね。

正しい廃油の捨て方を5つご紹介しましょう。

市販の凝固剤を利用する

テンプル 油処理剤 固めるテンプル 10包入(1包当たり油600ml) 18g×10包

調理後の揚げ物油の処理として、一般的に市販の凝固剤を使う方法が知られています。ガスの火を止めて調理後の熱い状態の油に凝固剤を投入し、凝固剤が溶けるまで何度かかき混ぜます。約1時間程度で油が白く固まり、フライ返しを使ってフライパンから簡単に剥がすことができるので、「燃やせるゴミ」としてそのまま捨てます。

凝固剤は百均にも置いてますし、ホームセンターやドラッグストアで簡単に購入出来ます。価格も10回分で400円前後と、1回当たり40円ほどでかなりリーズナブルです。手間を省きたい人には、手を汚すことなく簡単に調理後の揚げ物油を処理できるうえに安全で、しかも「燃やせるゴミ」として捨てることができるのでおすすめです。

家にあるポリ袋を使う

調理後の揚げ物油の処理として、ポリ袋やビニール袋を利用する方法です。袋を二重にして穴が開いて漏れたりしないようにしっかりと確認してから、その中に冷めた油を注ぎます。袋の口を固く縛り、「燃やせるゴミ」と一緒に捨てます。

この方法は、油を注ぐ時にこぼれてしまう可能性があるので、十分に注意してくださいね。小さめの段ボールの中に袋を広げて入れ、そこに廃油を流し込むと注ぎやすいです。ビニール袋がべたべたするのが嫌だったり、漏れるのが心配な場合は、袋の中に古新聞などを入れて油を吸わせるとよいでしょう。

エンジンオイル用廃油パックを使う

廃油処理 廃油捨J 2パック 冷めた油用 6個入 D-77

ご自分で車のエンジンオイルを交換したことがある方は、知っていると思いますが、その時に使う、便利なエンジンオイル用の廃油パックを使った方法です。

段ボールの中にビニール袋が広げられていて、さらにビニール袋の中には吸油力のあるシートが入っています。造り自体は単純なバックですので、段ボールとビニール袋、新聞紙などを用意して自分で作ることもできますが、ちょっと面倒…という方は市販のものを使えば簡単でより安心です。

廃油パックのサイズは2Lくらいからありますが、家庭で揚げ物をした後の油を処理するにはちょっと大きすぎます。気温が高い夏場は自然発火に注意し、涼しい場所で保管しながら、1つの廃油パックに数回分を捨ててから処分してもよいでしょう。

古雑誌や古新聞紙を使う

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最近は少量の油で揚げ焼きにして調理しているご家庭が増えています。揚げ焼きなら、本格的な揚げ物よりも少ない量で済みますので、調理後の揚げ物油は紙や古新聞を使って捨てることが可能です。

ビニール袋に丸めた新聞紙を入れて、そこに廃油を注ぎ入れ新聞紙に油を吸収させるだけです。着なくなった洋服や不要なボロ布などに吸わせてもよいのですが、気温が高い夏場などは自然発火を防ぐために、新聞紙や布を軽く水で濡らしておくといいでしょう。最後に袋の口を閉じれば、「燃やせるゴミ」として捨てることができます。

牛乳パックを使う

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空になった牛乳パックを使って捨てることもできます。牛乳パックに新聞紙やキッチンペーパーを詰めて、冷ました油を注いで吸収させます。先に述べた新聞紙を使う時と同じ様に、自然発火の防止用として新聞紙は軽く濡らしておきましょう。

調理後の揚げ物油を注いだ後は、牛乳パックの口をガムテープでしっかり閉じて、「燃やせるゴミ」として処理します。牛乳や紙パック飲料は飲み終わったらきれいに洗って保管しておくと、こういう時に使えて便利ですね。

使い終わった油容器の捨て方

揚げ物の油の正しい処理の方法

食用油の容器は、プラスチック容器とガラス瓶の2種類があります。自治体ルールによっては、中身をきれいに洗ってから、プラスチック容器なら「プラスチックゴミ」として、ガラス瓶であれば「資源ごみ」として捨てるようになっているところが多いようです。

ですが、自治体によっては、同じプラスチック容器でも油残りが少し残っていても、「燃やせるゴミ」として捨てられるところや、きれいに油を洗い流していない容器は「燃やせるゴミ」には捨てられないところなど、決められている捨て方が異なります。

自分が住んでいる自治体の回収方法を確認して処分するようにしましょう。また、インターネットで検索して調べることもできます。

自分の自治体名と「食用油 容器 捨て方」というワードを入力して検索すると、自治体のページで確認できることも。わからない場合は、電話などで直接問い合わせてみるといいですね。

容器の捨て方がよく分からないまま、毎回曖昧にしているという人も、これを機会に正しい方法を確認しておくことをおすすめします。

揚げ物の油を処理するときの注意点

揚げ物の油の正しい処理の方法

早めに処理する

油を吸わせた新聞紙や布を、気温の高い場所で放置しておくと自然発火の恐れがあります。室内でも気温が上がる夏は特に注意が必要です。牛乳パックや新聞紙などで調理後の揚げ物油を処理したら、できるだけ早く燃やせるゴミとして捨てるようにしましょう。

流しに捨てるのは厳禁

使用済みの油を流しに捨てるのは厳禁です。排水管のつまりを引き起こすだけでなく、油が川や海に流れると環境汚染の原因にもなりますし、川や海の水に油が混じると、生息している魚や生物にとっては大きな負担です。これ以上、環境汚染が進まないよう、油の捨て方に気をつけましょう。

揚げ物の油の正しい保存方法

揚げ物の油の正しい処理の方法

家で揚げ物をしたあとの処理で、揚げ物油を毎回処理しているという方もいらっしゃるでしょうが、毎回捨てていたらもったいないと思いませんか?だからと言って、どうやって保存したら良いのかわからないという方に、調理後の揚げ物油を保存する際に必要な物と、正しい手順をご紹介します。

必要な物

  • 「油こし紙」 コーヒーフィルター、キッチンペーパーでも代用可
  • 「円錐の濾し器」 すくい網でも代用可
  • 「保存容器」

天かすは比較的大きいので網ですくえますが、パン粉など小さな揚げカスは沈殿してしまっています。そのまま保存するのではなく、揚げ物が終わったら、油が熱いうちに油濾し器で必ずろ過し、冷まして保存容器に入れるようにします。

油こし紙は、細かい揚げカスもきれいに取り除いてくれます。専用の油こし紙が無くても、キッチンペーパーで代用可能です。汚れが少ない場合は、揚げカスがある程度沈んだあと、上澄みだけをじょうずに保存容器に入れて保存してもよいでしょう。

手順

  1. 油こし紙のセット
    円錐型の濾し器に、油こし紙をセットします。
  2. ろ過器のセット
    保存容器(または別の鍋)に、ろ過器をセットします。
  3. そそぐ
    揚げ油を「2」の保存容器に注ぎ込みます。やけどをしないようにおたまですくって注ぐとよいでしょう。
  4. 保存
    冷めるのを待ってそのまま保存します。

揚げ物が終わったら、熱いうちにろ過しましょう。冷めてからもできますが、ろ過に時間がかかってしまうため、熱いうちがおすすめです。やけどには十分注意してくださいね。

専用の保存容器が無い場合は瓶でも代用できるのですが、光が当たって酸化しないよう、アルミホイルを巻いて遮光しておかなくてはいけません。ペットボトルでの保管もできますが、その際は必ず冷ましてから保存してくだい。

保存期間

適切に保存した場合でも、保存期間は2~3週間、使用回数は3~4回を目安にしましょう。とはいえ、作った料理や量、気温、保存状態によって期間が異なるため、あくまで期間や回数は目安だと思ってください。

酸化した油は体にも良くないですし、せっかく揚げたての料理を作っても、おいしい揚げ物になりません。よりサクサクの食感を味わうためにも、保存期間はなるだけ短く!がポイントです。

油の廃棄の目安

残った揚げ油はもちろん、一般的に開封後の油は光・熱・酸素などによってどんどん劣化していきます。酸化した油は、調理時に不快な臭いがするだけでなく、色が濃く濁ったり、泡が消えないなどのサインでわかります。

他にも、180度程度で煙が出たり、温度が下がったときに粘りがあったら、油が劣化している証拠です。このような状態になったら、思い切って残った揚げ油や使いかけの油は捨てて、新しいものに取り換えましょう。

食用油処理剤の使用はおすすめできません

揚げ物の油の正しい処理の方法

処理する揚げ物油に、食用油処理剤をまぜてかき混ぜると、洗剤のようになるのでそのまま排水口に流して処分できるという商品があります。一見洗剤になるなら掃除も出来て簡単で便利と勘違いしてしまいますが、これはよくありません。

薬品を使うと洗剤のように見えるけれども、時間が経つと再び食用油だけに分離してしまうこともあるのです。混ぜてから30分以上経過すると、再び「油」と「水」と「薬品」に分かれてしまうので、排水管を詰まらせてしまう原因になってしまいます。

簡単に処理できるからと、使用を考えてる人は注意してください。この種類の商品については、下水道局や生活文化局でも注意を促しています。

最後に

揚げ物の油の正しい処理の方法

揚げ物で使用した油を捨てるための正しい処理の方法を紹介しました。油の捨て方が分からずに、面倒に感じていた揚げ物料理も、正しい捨て方を知ることで、今までより気軽にできるのではないでしょうか。どうしても面倒という方は市販の凝固剤を使えば大丈夫です。

やってみると意外と簡単に感じて、揚げ物の回数が増えたり料理の幅が広がっていくでしょう。ぜひ、正しい捨て方で気持ちよく料理をしてくださいね。

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よくある質問

  • 物を捨てられない人はなぜ?

    ・「後で使うかもしれない」と思ってしまう
    ・物を捨てることは悪いと感じてしまう
    ・物が近くにあると満足する

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  • 断捨離のやり方は?

    1、物を分類する:必要な物・不要な物・保留する物、と3つに分類していきます。
    2、捨てるルールを作る:「〇年以内に使わなかったら捨てる!」「壊れたものは捨てる」などのルールを自分で作り、そのルールを守る意思を持ちましょう。断捨離では手放す基準は「1年間使わなかったもの」だそうです。
    3、意識を変える:物を捨てることは「物への執着を減らすことになり心が自由になる」、不要な物を捨てることは「大切なものだけが残る」などと、捨てることに対する意識を変えていくのもおすすめです。
    4、一度に全部捨てようとしない:一度に物を減らそうとすると挫折しやすくなります。少しずつ片付けて、小さな目標から達成させていきましょう。

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