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洗濯物を外で干したときに乾くまでの時間
外に干した洗濯物が乾くのに、どれくらいの時間がかかるのでしょうか?
天気がよい日に洗濯物を外に出して天日干しをした場合、乾くまでの時間はおおよそ次の通りになります。
季節別の乾燥時間
- 春:5時間前後
- 夏:2〜3時間
- 秋:5時間前後
- 冬:6時間
所要時間はまちまちですが、外で干す場合、日光にあてることで紫外線による殺菌効果を得ることができるという大きな特徴があります。
ところで、季節やその日の天候によって乾くまでの時間が一定ではないので、同じような種類のものを洗ったはずなのに、洗濯物の乾きが早い日と、なかなか乾かない日があったりと、いったい何が違うのだろう?と疑問に感じたりしたことありませんか。
一日の時間を有意義に使いたい!そんな方のためにも洗濯物が乾く時間は、どのように決まるのか、外干しと部屋干しでどれくらい差があるのかなどを、いろんな観点から紹介したいと思います。
実は、洗濯物の乾きやすさにいくつかの理由があります。洗濯物を乾かすには、「気温」「湿度」「風」この三つが特に重要です。
まずは「気温」
夏場のように気温が高いほど早く乾きやすいです。夏は冬と違って太陽の効果で気温が上昇しますので、洗濯物を短時間でカラッと気持ちよく乾かすことが可能です。
次に「湿度」
湿度は高ければ高いほど空気中の水分が多いことを表すので、当然乾きが遅くなります。夏の晴れた日に洗濯物が乾きやすいのは、湿度が低く空気がカラっとしているためで、反対にジメジメとした梅雨時期は、湿度が高く乾きが遅くなります。
そして「気温」「湿度」と並んで洗濯物の乾きに関係するのが「風」です。
ある程度の気温と低めの湿度であれば風がなくても乾きますが、多少曇っていても風が強ければ、洗濯物の間に風が入り込み、洗濯物が乾きやすくなります。
このように、日が当たりやすい方角や、干す場所の温度を意識するように心がけたり、風通しをよくして乾きやすく工夫するなどして、効率よく洗濯物を乾かすためのコツを把握しておきましょう。
洗濯物を室内で干したときに乾くまでの時間
外干しの2倍の時間
室内干しは、外干しにかかる時間の約2倍の時間がかかるって知っていましたか?
これはエアコンや除湿機などの道具を使わずに比較した場合です。空間が区切られているので、天候や季節に左右されることなく、一定の環境をキープしやすいことが室内干しの特徴としてあげられます。
部屋干しのデメリットとしては、洗濯物を長時間かけておくことで部屋の見栄えが悪くなったり、行動範囲が狭まったりする他、洗濯物を室内に干すことで湿度が一気に上昇し、部屋に湿気がたまりカビが生えやすい環境になってしまうことでしょう。
このように、室内干しは、花粉がつかない、強風やにわか雨の心配がないなどのメリットがある反面、時間をかけて乾いていく過程で、部屋の中のホコリや臭い、雑菌などを取り込んでしまいます。
水分を含んだままの状態が長くなることにより、洗濯で落としきれなかった洗剤の残りカスや汚れで雑菌が繁殖しやすい環境になり、室内干し特有の嫌なにおいが発生してしまうといわれています。よって、いかに早く乾かすかが生乾きのニオイをなくすポイントなのです。
それらの防止策として、エアコンの除湿機能を利用したり、除湿機を室内に設置して使用するという方法があります。他にも扇風機を使って空気を循環させる手軽な方法もあります。そうすることで、室内の湿気対策にもなりますし、乾かすスピードを上げることも可能です。
梅雨の時期は特に注意が必要です。雨期による湿度の上昇で乾きにくいだけではなく、雑菌も普段以上に繁殖しやすい環境になります。このため、梅雨の時期にはなかなか洗濯物が乾かず、乾いた後も洗濯物から嫌な臭いを発してしまいます。
梅雨は2ヶ月くらい続きますので、家電の力を借りてラクして乗り切ることも場合によっては必要になるでしょう。まずは実践できそうだと思うことから始めてみて、部屋干しと上手に付き合っていきましょう。
最近では部屋干しの臭いが出にくい「部屋干し専用の洗剤」や除菌・抗菌効果が持続する優れた商品も市販されていますので、試してみるのもいいでしょう。
目安となる時間を把握したうえで、乾きの早い「外干し」と乾かす環境を調節できる「室内干し」を使い分けることをおすすします。
乾くまでの時間は洗濯指数を参考
毎日の天気は日常生活と密接な関係があります。民間企業の気象会社では、天気予報に付加価値をつけ、日常生活に役立つ様々な指数を私たちに提供してくれます。その中のサービスのうちのひとつとして、例えば、ある民間の気象会社では、綿素材の長袖のシャツの乾き具合を「洗濯指数」として表現しています。
「洗濯指数」は、気温・湿度・日射量・風速・などを基に計算し、その日に洗濯した物を干した場合に「よく乾く」「乾きにくい」などをわかりやすく知らせてくれます。
このほか、布団干しについては「布団干し指数」外出するのに適した天気かどうかについては「お出かけ指数」など、生活に密着した気象状況に関連した指数は、とてもわかりやすく重宝する情報ですね。ただし、計算方法などの詳細は各会社の秘密事項のようで、そのノウハウはほとんど公開されていません。ひとつの例として、とある民間の気象会社の指数をご紹介します。
気温・湿度・風の状態を独自の方法で計算し、綿100%のTシャツが3時間でどのくらい乾くかの目安を洗濯指数として表現しています。もっとも乾いた状態を「100」全く乾かないのを「0」と表現します。
- 「100~80」完全に乾く
- 「70~60」よく乾く
- 「50~40」湿っぽさが残る
- 「30以下」乾かない
とされています。上記のことを踏まえると、朝・昼・夜の中では一番気温が上がる昼が最も乾きやすいということになります。
ご家庭の生活サイクルによって、洗濯を朝のうちにする人や、夜になってから洗濯をする人などさまざまですが、共働きのご家庭や大家族のご家庭の方は一日のスケジュールを立てやすくなりますので、ぜひ参考にしてくださいね。
洗濯物が乾くまでの時間を短縮させるコツ
洗濯物が乾く時間を少しでも早くするにはどんな方法があるのかご存じですか?
- 洋服を一度にたくさん洗わないようにする
- 洗濯時の脱水時間を長くする。ただし服を傷める可能性がある。
- 脱水後の洋服にアイロンを軽くかけてから干す
- ハンガーに洋服をかけてドライヤーで風を当てる
- 洗い終えたバスタオルとフェイスタオルをずらして長さを変えてかける
- ピンチハンガーのスペースを広くあけて干す。
- 厚みのあるハンガーで空気の通り道を作り「風」があたるように洗濯物の表面積を広げて干す
- 家電の力を借りてお部屋の湿度を調節したり、乾燥機を利用して一気に乾かす
- 平干し ネット、8の字ハンガー、 ズボンハンガー、パーカー対応ハンガーなどの、速乾性を期待できる便利グッズを上手に活用する。
外干しであっても部屋干しであっても、洗濯物は干し方が乾くまでの時間に大きく影響してきます。
意識するのはとにかく風が当たる面積を増やすこと。そのため1つ1つの洗濯物の間隔は可能な限り開けるようにします。
そしてバスタオルであれば中心で2つ折りにするのではなく、片側を長くすることで重なる部分が減り風が当たる面積が増えます。ジーンズやトレーナーなども中の部分に風通しがよくなるような干し方が必要です。
フードがついているパーカーであれば、フードの部分を持ち上げて首元に風が当たるようにするだけで随分と早く乾くようになります。
最近は100円ショップでもそれぞれ専用のハンガーが売られているので、そのような便利グッズを利用するのも良いでしょう。
近頃では次から次へと便利グッツが登場し、工夫次第でデメリットを解消できるようになっているのも特徴ですね。いろんな方法で時短できるので、ぜひ取り入れてみてださいね。
便利グッズをいくつかご紹介します。
まとめ
ご家庭によって、洗濯して乾かすという過程は毎日のことです。乾燥機がないご家庭の場合、天気が悪い日が続くと、室内に洗濯物があふれてイライラしてしまいます。効率よく洗濯物を乾かすことができれば、お気に入りの洋服をすぐに着られたり、菌の繁殖が抑えられて生乾きのいやなニオイがなくなったりと生活の質が上がりますよね。
気持よく過ごすためにも、各ご家庭の生活スタイルに合った方法を見つけて、実践しながら快適な暮らしを楽しんでくださいね。
洗濯物は湿っている時間が長くなれば長くなるほど臭いの素となる雑菌が繁殖してしまいます。そのために早く乾かすことが必要。
前述のように洗濯物一つ一つが風に当たるような干し方をし、室内干しの場合は是非扇風機を利用してください。
エアコンの除湿機能や浴室乾燥機と比べると運転費用は格安。扇風機の風を洗濯物に当てるだけで一気に乾燥時間を短くすることができます。
扇風機一つで時短でき、洗濯物の臭いも部屋の見栄えの悪さも解決できるので是非お試しください。
家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。
洗濯物が長時間湿った状態だと残っていた汚れが雑菌となって繁殖し臭いの素となってしまうので、洗濯物はとにかく早く乾かすことが重要です。
そのため外干しでも室内干しでも洗濯物の間隔を開け、できる限り1つの洗濯物に対して風通しがよくなるようにして干すようにしましょう。