目次
シロッコファンの掃除を始める前の準備
シロッコファンの掃除は手順やコツがわかれば苦労せずにきれいにできます。
シロッコファンには頑固な油汚れがベトベトにこびりついていますので、油汚れを分解する油汚れ用洗剤、アルカリ性の洗剤を使用します。
シロッコファンの掃除で効率が良いのはつけおき洗いです。シロッコファンの掃除の手順をご紹介いたします。
用意するもの
- 油汚れ用洗剤(スプレー式レンジ用洗剤)
- スポンジ
- 布または雑巾
- 歯ブラシ
- 割り箸
- ゴム手袋
- マスク
- 新聞紙
- 45リットルの厚手のビニール袋など
- 重曹またはセスキ炭酸ソーダ
掃除前にやること
シロッコファンを掃除する前に、いくつかの大切な準備があります。これらは掃除をスムーズかつ安全に進めるために欠かせません。まずは、掃除に必要な道具を整え、掃除の流れを頭に入れておきましょう。次に、作業中の安全を確保するための準備を忘れずに。
電源を切る
換気扇の電源を切り、完全にファンが止まるまで待ちます。できれば安全のためブレーカーも切ってください。
ガスの元栓を閉める
シロッコファンの掃除で、コンロの上に油汚れがたれる可能性がありますので安全のためガスの元栓を閉めましょう。
新聞紙を敷く
シロッコファンの掃除で、コンロを傷や汚れから守り油や汚れがたれてシンクや調理台がベトベトになるのを防ぐためにシンクや調理台の上に新聞紙を敷きましょう。代用にビニールシートやダンボールなどもOKです。
ゴム手袋とマスクをつける
換気扇の掃除は、換気扇の下から上を向いて作業しますので落ちてくる油汚れやホコリを吸い込まないようマスクをつけてください。
シロッコファンを外す
シロッコファンを掃除するために、シロッコファンや各部品を分解します。分解方法はレンジフードのメーカーやタイプによって異なりますので、お使いのレンジフードの取り扱い説明書を読んでからお掃除を開始しましょう。
手元に取り扱い説明書がない場合は、メーカーのホームページでご確認ください。今回はプロットファンに多いタイプの部品の分解方法をご説明します。
手順1:整流版を外す
「整流版」があるタイプと無いタイプがあります。「整流版」があるタイプの場合、一番手前にある金属の板「整流版」を外します。
外し方は、「整流版」の前側左右にあるロックを押すか、ネジをゆるめるなど、「整流版」を手前にずらしてゆっくり取り外します。「整流版」をずらした際、すべって手を離してしまっても「整流版」にはフックがついていますので急に落ちてくることはありません。
手順2:フィルターを外す
整流版が無く、最初にフィルターがあるタイプもあります。フィルターを外す際、留め金がついている場合は、留め金を外します。フィルターを横に少しずらして取外しましょう。フィルターに油がべっとりついて取れにくい場合は雑巾や新聞紙に挟んでゆっくりおろしましょう。
手順3:ベルマウスを外す
フィルターを外すとベルマウスが出てきます。ベルマウスとはファンの下を押さえているドーナッツ型(リング型)の部品のことです。
ベルマウスの4箇所にねじがついていますのでネジを手で回してベルマウスを外します。ネジの多くは蝶ネジですので指で回しやすいと思います。
手順4:シロッコファンを取り出す
シロッコファンを固定している中央の大きなネジを手で回してゆるめ、外します。回す方向はネジに「ゆるむ」または「LOOSEN」と書かれているほうに回します。
右回りに回すタイプが多いようです。通常のネジの回転とは逆回転なのは、モーターと同じ方向だとネジが緩む危険があるからです。ネジが外れたら、シロッコファンを手前に引っ張って外します。
取り外しのコツ
ネジが回りづらい場合、油汚れが原因かもしれませんので、スプレータイプのアルカリ性洗剤(マジックリンなど)で油をふき取ってみましょう。
《 ポイント 》
- シロッコファンには、油汚れ用洗剤やアルカリ性の洗剤を使用する
- 掃除方法としては、つけおき洗いが効率的
- 掃除を始める前に、落ちてくる油汚れやホコリを防ぐためにマスクを着用する
- シロッコファンを掃除するためには、シロッコファンや各部品を分解する必要がある
- 分解方法はレンジフードのメーカーやタイプによって異なるため、取り扱い説明書を参照するか、メーカーのホームページで確認する。
シロッコファンの掃除方法
シロッコファンの掃除は一見難しそうですが、正しい手順とコツを押さえれば案外簡単です。ここでは、シロッコファンを効率よくピカピカにする掃除方法をご紹介します。この手順で、キッチンの空気を清潔に保つことができますよ!
軽度の油汚れの場合
- 油汚れ用洗剤をスプレーする
整流版、フィルター、ファンなどのパーツをシンクまたはお風呂場に置き、油汚れ用マジックリンなどの油汚れ用洗剤を全パーツにスプレーします。フィルターにスプレーするときは、まんべんなくたっぷり吹きかけましょう。 - 放置する
洗剤を吹きかけた後、5分放置します。 - 拭き取る
汚れが浮いてきますので、布や雑巾などで軽くふき取ります。 - こすり落とす
スポンジや歯ブラシを使って、汚れが落ちていない箇所をブラシでこすり落とします。 - 水洗いする
水道またはシャワーで水をジャージャーかけて洗剤を洗い流します。 - 乾かす
汚れが落ちましたら乾いた布やぞうきんで水分を拭き取り、風通しがよい場所でよく乾かしましょう。
これでシロッコファン掃除完了です。あとは、取外した手順と逆の手順でシロッコファンを換気扇に戻します。
軽い汚れを落とすポイントは、アルカリ性の洗剤を使うこと。油汚れはアルカリ性洗剤に弱いので、シロッコファンの掃除にはもってこいなのです。
ただし塗装されているシロッコファンの場合は塗装が剥げる場合があるので、中性洗剤を使用しましょう。中性洗剤はアルカリ性の洗剤ほど強力ではないので、水の代わりにお湯を使うなど工夫して洗浄力を上げるのがおすすめです。
分厚い油汚れが取れない場合
- 酷い汚れは事前にこすり落とす
取り外したフィルターやファンや各パーツに、油やホコリがべったり分厚くこびりついている場合、洗剤をつける前にヘラやプラスチックカードまたは割り箸などを使って油汚れをこすり落としておきましょう。 - 洗剤で汚れを浮かせる
汚れを浮かせる方法は「お湯に浸ける方法」と「洗剤を吹きかける方法」の2つあります。※詳細は後述します - 拭き取る
汚れが浮いてきますので、布や雑巾などで軽くふき取ります。
汚れが残っている部分はスポンジや歯ブラシを使って、汚れをこすり落とします。 - 水洗いする
水道またはシャワーで水をジャージャーかけて洗剤を洗い流します。 - 乾かす
汚れが落ちましたら乾いた布やぞうきんで水分を拭き取り、風通しがよい場所でよく乾かしましょう。
分厚い汚れを落とすポイントは、汚れを浮かせる前にある程度の汚れを落としておくことです。最近では100均で専用の「こそげ落とし棒」が売っていることがありますが、なければ割り箸やペットボトルで代用できます。
本格的に汚れを落としたいのであれば、ファン専用の「ファンブラシ」を活用しましょう。
汚れを浮かせる2つの方法
シロッコファンの頑固な油汚れを効果的に浮かせるには、特定の方法が必要です。ここでは、汚れを浮かせるための2つの効果的な方法をご紹介します。これらの方法を使えば、シロッコファンの掃除がぐんと楽になりますよ!
お湯に浸ける(汚れが酷い場合に有効)
- バケツまたは大きいゴミ袋にぬるま湯(40℃程度)を5L程度(ゴミ袋の半分程度)入れます。
- ぬるま湯に油用洗剤(ワイドマジックリンなど)を入れ、よくかき混ぜて溶かします。
- 洗剤を溶かしたぬるま湯にフィルター、ファンなどのパーツを浸けます。この時、汚れが酷い部分を下に向けてつけると洗剤がたっぷりついて汚れが浮き出しやすくなりますよ。
- 1時間ほど浸けておきます。浸ける時間の目安としては、汚れが浮き出てきたらOKです。
洗剤を吹きかける
- フィルター、ファンなどのパーツをシンクまたはお風呂場に置きます。
- 油汚れ用洗剤を全パーツにスプレーします。フィルターにスプレーするときは、まんべんなくたっぷり吹きかけましょう。
- 30分ほど放置します。放置する目安としては、汚れが浮き出てきたらOKです。
《 ポイント 》
- ネジが回りづらい場合は油汚れが原因の可能性があるため、アルカリ性洗剤で油を拭き取る
- 頑固な汚れがある場合、一度に落とそうとせずに何度かに分けて掃除する
- 掃除の所要時間はおよそ2~3時間
- 新聞紙をシンクや調理台の上に敷き、油や汚れの落下を防ぐ
- 掃除前には換気扇の電源を切り、完全にファンが止まるまで待つ。
- 安全のためにブレーカーも切り、ガスの元栓を閉める。
レンジフードの外側の掃除方法
レンジフードの外側も、キッチンの清潔さを保つ上で重要な部分です。ここでは、レンジフードの外側の油汚れを効果的に落とすための掃除方法をご紹介します。
正しい手順で行えば、見違えるほどの清潔さを取り戻すことができます!
- 洗剤を吹きかける
レンジフードにマジックリンなどの油汚れ用洗剤を吹きかけます。 - こすり落とす
汚れが酷い時はスポンジや歯ブラシを使って汚れをこすり落とします。 - 拭き取る
乾いた布またはキッチンペーパーで汚れを拭き取ります。 - 水拭きする
水を浸して固く絞った布で洗剤や汚れを拭き取ります。
スイッチなどの細かい箇所や隙間に入った汚れは歯ブラシやつまようじを使って落としましょう。最後に、フィルター、ファン、各パーツを扇風機に戻して、レンジフードの内側の掃除は完了です。
シロッコファンの掃除の注意点
シロッコファンの掃除を始める前に、いくつか注意すべき点があります。安全かつ効果的に掃除を行うために、これらのポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、シロッコファンの掃除で気をつけるべき主な注意点をご紹介します。
足場をしっかり作る
シロッコファンの掃除でパーツを分解する際、高いところの作業ですのでしっかり足場を作ってください。キッチンのレンジ付近に登って掃除をすると体重でレンジや調理代がへこんだり壊れたりする可能性がありますので登らないでください。
汚れを浮かせたあとは素早く拭く
浸け置きをして汚れを浮かせたあとは、素早く拭き取りましょう。時間がたつとお湯が冷め、汚れが固まってしまいます。温かいうちに拭き取る方がスムーズに汚れを落とせるので、なるべく時間を置かないように気をつけてください。
万が一掃除途中でお湯が冷めてしまった場合は、シロッコファンにもう一度お湯をかけると汚れがふやけます。
ひどい汚れを一度に落とそうとしない
数年シロッコファンを掃除していない場合、かなり頑固な汚れがこびりついていると思います。この場合は前述した方法で掃除しますが、汚れがひどいからといって無理やり一度に落とさないようにしましょう。シロッコファンの素材が傷つき、破損につながります。頑固な汚れは、「浸け置きして拭き取る」という工程を何度か繰り返して落としましょう。
アルミ製は中性洗剤を使う
シロッコファンにはアルミ製のものがありますが、この場合は使う洗剤を変えるのがおすすめです。というのも、アルカリ性の洗剤はアルミを傷つけてしまうから。
アルミ製のシロッコファンの掃除でアルカリ性の洗剤・重曹や酸性の洗剤・クエン酸などは使用できないので、台所用の中性洗剤を使用しましょう。
ちなみに弱アルカリ性の洗剤であれば使えないことはないですが、長時間にわたる浸け置きは素材が傷む場合があるので控えた方がいいです。
《 ポイント 》
- 掃除時には足場をしっかり作ることが重要
- アルミ製のシロッコファンはアルカリ性や酸性の洗剤、重曹、クエン酸を使用せず、台所用の中性洗剤を使用する
- 頑固な汚れは「浸け置きして拭き取る」工程を何度か繰り返して落とす
- 弱アルカリ性の洗剤を使用する場合、長時間の浸け置きは素材の傷みを招くため控える。
シロッコファンの掃除の頻度と時期
シロッコファンの掃除頻度はどれくらいが適切でしょうか?定期的な掃除は、油汚れを最小限に抑え、清潔なキッチンを維持するのに重要です。ここでは、理想的な掃除の頻度と最適な時期についてご紹介します。
半年に1回が理想
シロッコファンの掃除の理想は4ヶ月~半年おきに掃除すると油汚れのこびりつきも少ないので簡単に掃除できますが、お忙しい方は難しいと思いますので年に一回は掃除することをおすすめします。
揚げ物が多い家庭は毎月でも
半年に1回が理想の掃除頻度ですが、当然のことながら各家庭で環境が違います。シロッコファン周辺の設備の違いはもちろん、それ以上に差が出るのが揚げ物が多い家庭です。
頻繁に揚げ物を作っている家庭では、シロッコファンも汚れやすい傾向があります。ですので半年に1回という目安に拘らず、毎月掃除するのがいいでしょう。
気温の高い時期に掃除しよう
シロッコファンに限らず、レンジまわりの掃除は気温の高い時期、真夏にするのが適しています。シロッコファンの一番の汚れは油汚れですので、寒い冬だと油が固まっていますが、真夏などの温度が高いと油がドロッと溶けてきますので油を落としやすくなります。
《 ポイント 》
- シロッコファンの掃除は4ヶ月から半年に1回が理想で、定期的な掃除により油汚れのこびりつきが少なくなり、掃除が簡単になる
- 揚げ物が多い家庭では、半年に1回の目安に拘らず、毎月掃除することが望ましい
- 気温が高い時期、特に真夏に掃除すると油汚れが溶けやすくなり、油を落としやすくなる
- 冬は油が固まっているため、油汚れを落としにくい
- 掃除の理想的な頻度は、シロッコファンの使用頻度や汚れの度合いによって異なる。
シロッコファンの掃除を業者に依頼する
自分でのシロッコファンの掃除が難しい場合、ハウスクリーニングの業者に依頼することも一つの選択肢です。特に、ファンの取り外しや再設置が困難な場合や、汚れがひどい場合にはプロの手を借りるのが良いでしょう。
ハウスクリーニングに依頼する
シロッコファンがどうしても外せない、元に戻す自信がない、汚れすぎて自分できれいにするのが無理な場合はハウスクリーニングの業者に依頼するのも良いと思います。
シロッコファンの掃除の価格はハウスクリーニングの業者によって異なりますが、12,000円~20,000円程度のようです。
シロッコファンのタイプや掃除内容によっても価格が変わる業者もありますので、依頼する前に必ず作業内容と見積もりを取りましょう。見積もりを出してくれない業者は止めた方がいいと思います。
業者を選ぶポイント
損害賠償責任保険に加入しているか
万が一のときに、損害賠償を受けられるかどうかは非常に重要です。ハウスクリーニングを依頼するときは、損害賠償責任保険に加入しているか必ず確認しましょう。また条件が付いている場合もあるので、スタッフに聞くだけでなく、公式サイトなどで詳細を調べておくのがおすすめです。
取り扱う洗剤をチェック
ハウスクリーニングが掃除の際に使う洗剤は、公式サイトで公表されていることがほとんどです。依頼する前に、どんな洗剤を使うのかチェックしておくといいでしょう。稀に特定の洗剤に対してアレルギーを持っている方もいますし、ペットを飼っている場合も安全性を確認しておくことが大切です。
家族やペットへの影響、環境汚染などが気になる方は、「エコ洗剤」を使っている業者を選んでみてください。エコ洗剤は、洗浄力は保ちつつ、環境に配慮された原料を使っています。中にはトウモロコシなど天然素材を使っている洗剤もあります。
《 ポイント 》
- シロッコファンが外せない、元に戻せない、または汚れがひどい場合はハウスクリーニング業者へ依頼
- 掃除の価格は業者により異なり、一般的に12,000円~20,000円程度
- タイプや掃除内容により価格変動あり。依頼前に作業内容と見積もりを確認
- 業者が使用する洗剤は公式サイトで確認可能。安全性を考慮してチェック推奨。
まとめ
シロッコファンの掃除をご説明いたしましたが、読むのと実際にやってみるのとでは違うと思います。実際にやってみると簡単にすんなり掃除ができると思います。
シロッコファンの掃除は汚れ具合にもよりますが、2時間~3時間程度で終わると思います。早速シロッコファンの掃除にチャレンジしてみてください。清潔なキッチンでお料理しましょう。