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焼きそばがべちゃべちゃになる原因
自宅で焼きそばを作った時に、麺がべちゃべちゃになってしまうのはなぜでしょうか。
焼きそばには、キャベツ・もやし・玉ねぎなど、炒めると水分が出る野菜を具材として入れるのが一般的ですが、そのへんに鍵があるようです。
野菜の量が多い
焼きそばの具材にはお好みのものを入れて良いのですが、ほとんどの場合、豚肉やいくつかの野菜を入れることが多いのではないでしょうか。
ところが、野菜の量が多すぎると水分がたくさん出てべちゃべちゃになってしまいます。
そもそも野菜自体、炒めたり火を通したりすると、水分がたくさん出てきます。焼きそばに入れる具材の中で特に、もやし・キャベツ・たまねぎ、このあたりは水分が出やすい野菜です。
具材として入れる野菜の量が多かったり、水分がでやすい野菜を入れ過ぎたりすると、焼きそばの麺が水分を吸ってべちゃべちゃになりやすいので注意しましょう。
焼きそばの麺をほぐすための水が多い
スーパーで買ってきた蒸した麺と、粉末ソースまたは液体ソースがセットになったものを調理することがほとんどかと思います。
このパッケージの裏にある作り方には、「水を入れてふたをし、フライパンで麺を蒸し焼きにしましょう」といった説明がありますよね。
そして、麺をほぐすために入れる水の分量が書いてあるのですが、実はこれ、入れなくてもいいぐらいなのです。炒める時に加えるこの水分がクセもので、おいしい焼きそばを作り損なってしまう原因なのです。
水を加えるタイミングや量、麺を焼く時間をうまく調整しないと、ふやけておいしくない焼きそばが出来上がってしまいます。
意外にも、この水を入れて失敗していることが多いのではないでしょうか。
火力が弱い
麺や野菜を弱い火力で炒めていると、水分がたくさん出てきてしまいます。屋台の焼きそばは適当に作っているように見えてもそれなりに美味しいのは、強い火力と熱伝導の良い鉄板があるかなのです。
それを家庭で作る場合、強火でスピーディに炒めずに弱火で作ると野菜からどんどん水分が出てきてしまいます。
麺と具材を同時に入れて炒めている
皆さんは焼きそばを作る時、麺と一緒に野菜や肉を炒めてしまっていませんか?
麺と具材を最初から一緒に炒めると、野菜からでる水分を麺がどんどん吸い取ってしまうことが、べちゃべちゃになる原因なのです。
《 ポイント 》
- もやし、キャベツ、たまねぎは水分が出やすい。
- 焼きそばの麺が水分を吸ってべちゃべちゃになりやすい。
- 炒める時に加える水分がクセもの。
- 麺や野菜を弱い火力で炒めている。
- 麺と具材を同時に炒めると、野菜からでる水分を麺がどんどん吸い取ってしまう。
焼きそばがべちゃべちゃにならないコツ
ご自宅で作る焼きそばがべちゃっとした食感になってしまうのは、麺をほぐすために入れる水や火力、野菜から出る水分を吸いすぎてしまうことが原因でしたね。
そこで、パラリと美味しく仕上げるために、作り方をほんのちょっと工夫してみましょう。
麺と野菜を別々に調理する
焼きそばの具材として定番のキャベツやもやしなどは加熱すると水分が出やすく、その水分を麺がどんどん吸ってしまうことは先にもお伝えしましたね。そうならないためには、麺と野菜を別々にわけて焼くのがおすすめです。
先に麺をほぐさずそのまま焼いて、一旦お皿などに取り出してから野菜を炒めるようにしましょう。そして野菜を炒めて火が通ったら、皿に移し替えておいた麺を入れてソースを加えて全体を混ぜ合わせます。
順番としては、
- 麺を炒める
- 麺を取り出す
- 肉を炒める
- 野菜を炒める
- 麺を加える
- 最後にソースを混ぜ合わせる
「肉」と「野菜」は逆でも問題ありません。この順に進めて、強火で素早く仕上げましょう!
最初は麺をほぐさずそのまま焼く
フライパンの中に油をしいたら、焼きそばの麺を水でほぐさずそのまま入れます。麺の表面が両方とも焦げ目がつくくらいまで強火で5分程度焼いてから、一旦お皿に移し替えます。
その後に具材を炒め、火が通たところで先ほど焼いた麺を戻し、ほぐしながら水分をとばしていきます。麺だけは焦げ目がつくまで焼くことが、焼きそばをべちゃべちゃにさせないための重要なポイントでしょう。
麺を炒める時に水を加えなくてもOK
市販の焼きそばの「作り方」には「水を入れて麺をほぐしてください」と書いてありますが、パラパラとした美味しい焼きそばにするためには、麺を炒める時に水を加えなくてもOK!です。
その代わりに、麺は袋のまま電子レンジで20~30秒ほど軽く温めたものを使い、焦げ目がつくまでしっかりと焼くようにしましょう。
強火で調理する
プロのやきそば屋さんは、熱した鉄板でパラパラといためていますよね。
業務用の鉄板に比べて家庭用のコンロは火力が弱いので、屋台のような焼きそばに仕上げたいなら、大きなフライパンを使って可能な限り「強火」で調理するようにしましょう。
蒸した麺と具材を合わせる前に麺をしっかり焼いて、強火で水分を飛ばすのが美味しく仕上げるポイントです。
《 ポイント 》
- 野菜の水分を麺が吸わないように、麺と野菜を別々に炒める。
- 麺を炒める時にほぐすための水を加えなくても良い。
- 麺の表面に焦げ目がつくくらいまで強火で5分程度焼いて水分を飛ばす。
- 大きなフライパンを使って可能な限り「強火」で調理する。
べちゃべちゃになった焼きそばを美味しく食べるには
焼きそばの麺がべちゃべちゃになってしまったら、どうしたら良いのでしょうか?
どの位べちゃべちゃになったのかその程度にもよりますが、「どうにか食べられるレベル」に手を加える、「違う料理としてアレンジ」してみる、この二つの方法をいくつか紹介しましょう。
乾燥した具材を入れる
焼きそばの麺がべちゃべちゃになってしまった原因のほとんどは水分が多いからなので、乾燥した具材、例えば、桜エビ・かつお節・青のり・刻み海苔など、常備してある乾物を入れてみましょう。
どれも麺の水分を吸ってくれる乾物で、これまた焼きそばのソース味によく合う具材です。加えることでより一層旨味が増しますよ。
強火でパリパリに焼き直す
加える材料を新たに準備する必要のない、一番手軽にできる方法です。べちゃべちゃにしてしまった焼きそばを、強火で焦げ目が付くくらいカリカリに焼き直します。
けれども、火力が弱いと野菜からますます水分が出てしまう可能性がありますので、火力の出るフライパンやコンロがなければ、焼きそばを小分けにして焼き直すと良いでしょう。
また、焼きそばの麺を細かく刻んでから、お好み焼きのようにこんがりと焼けばパリっとした食感に仕上げられます。
レンジで水分を飛ばす
こちらもべちゃべちゃになった焼きそばを復活させられる簡単な方法です。ラップをせずに電子レンジで加熱してみましょう。なるべく水分が蒸発するように、時々かき混ぜるようにします。
多少の水分なら飛ばせるのですが、フライパンを使ってカリカリに焼き直すようにはいきません。よって、麺のべたつきがちょっと気になる程度の時に試してみてはいかがでしょうか?
「そばめし」にする
ここからは、麺がべちゃべちゃになってしまった焼きそばをアレンジするレシピを紹介します。
まずは「そばめし」です。そばめしは麺を細かく刻んでしまうので、べちゃべちゃした食感が気になりません。それにご飯を追加して炒め直すだけなので、手軽に出来ておすすめの一品です。
「あんかけ焼きそば」にする
もやし、キャベツ、人参などが余っていたら、中華風のあんかけ焼きそばにアレンジしてみましょう。べちゃべちゃになった焼きそばに、とろみのついたあんをかけることで美味しくいただけますよ。
卵で包んで「天津焼きそば」
天津飯はご存じですね?その焼きそばバージョンが天津焼きそばです。オムライスなどのように卵でくるむと、べたつき感がそれ程気にならなくなるようです。
卵を2~3個といて焼き、焼きそばに載せるか包むか、お好きなやり方で結構です。さらに上からあんをかけると天津焼きそばの出来上がりです!
パンに挟んで焼きそばパンにする
べちゃべちゃになった焼きそばをそのまま食べると不味く感じますが、パンとの相性は抜群です!
パサパサのパンにはさむと、パンが麺の水分を吸ってくれるので美味しく仕上がります。桜エビやかつお節など乾燥した具材を一緒に挟んでホットサンドにしてみてはいかがでしょうか。
《 ポイント 》
- 桜エビ、鰹節、青のり、刻み海苔などを入れるとより一層旨味が増す。
- 強火で焦げ目が付くくらいカリカリに焼き直す。
- ラップをせずに電子レンジで加熱して水分を蒸発させる。
- 麺を細かく刻み、ご飯を追加して炒め直す「そばめし」
- もやし、キャベツ、人参を加えて「中華風あんかけ焼きそば」
- 天津飯のように卵で包んで「天津焼きそば」
- 天津飯のように卵で包んで「天津焼きそば」
- 桜エビやかつお節などを焼きそばと一緒に挟んだ「ホットサンド」
最後に
いかがでしたか?今回は焼きそばがべちゃべちゃになる原因と、そうならない方法について解説させていただきました。
焼きそばをべちゃべちゃにさせないためには、水分をいかに減らすかが大きなポイントです。もし、麺がべちゃべちゃになってしまっても、簡単に作り直せるアレンジレシピがあります。
パリッとさせるコツさえ知っておけば、少し工夫するだけで美味しく仕上げることができるので、ぜひ美味しい焼きそば作りに挑戦してみてください!