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天ぷらを揚げる時は順番を決めておくべき!
天ぷらを美味しく揚げるには、食材ごとに揚げる順番を決めておくことがポイントになります。天ぷらを揚げる順番は、次のように進めていくと美味しくし揚がるようです。
<天ぷらを美味しく揚げるための順番>
最適な温度でカラっと揚げて、天ぷらを美味しくいただくためにベストな揚げ順についてご紹介いたします。
- 葉野菜(大葉など)
- 根菜などの固い野菜
- 柔らかい野菜
- 魚介類や肉
- かき揚げ
このような順番で揚げていけるよう、それぞれの食材を分けて下準備しておきましょう。
天ぷらを揚げる順番
前章では、食材ごとにおすすめの揚げ順についてご紹介いたしました。こちらでは、それぞれの順番の理由や天ぷらで代表的な食材を美味しく揚げるコツなどについてご紹介していきたいと思います。
葉野菜
まずは、葉野菜から揚げていきます。葉野菜の天ぷらといえば大葉が人気定番になります。
最初に揚げる葉野菜は、香りの穏やかなものを選ぶようにすると良いでしょう。においの強い葉物や野菜はなるべく後半で揚げるようにして、他の食材に強いにおいが移らないようにすることもポイントです。
<大葉の天ぷらの揚げ方のコツ>
- 大葉を冷水にくぐらせて、シャキッとさせる。
- キッチンペーパーなどで、しっかり水気をふき取る。
- 天ぷらの衣は、葉の裏面だけつける。※重要ポイントです!
- 180°Cの油でサッと、20秒ほどで短時間で揚げる。
※他の葉野菜もそうですが、しっかり水気を切ることが重要です。水気をしっかりふき取ってから衣にくぐらせることで、天ぷらがべチャッとしてしまうのを防ぎます。
固い野菜
次に、根菜などの火が通りにくい固い野菜を揚げていきます。固い野菜の天ぷらといえば、かぼちゃやさつまいもが人気の天ぷらではないでしょうか。
水分が少ない固い野菜を先に揚げると油が汚れにくいため、この順番がおすすめです。また、固い野菜は低めの温度の油で揚げることもポイントになります。
<かぼちゃの天ぷらを揚げるコツ>
- カットして種を取り出したかぼちゃは、皮ごと5mmほどの厚さに切る。
- 衣にくぐらせたら、160°Cの油で、約3分~4分程揚げる。
- 串や楊枝などをさしてみて、スムーズに通ったら出来上がり。
<さつまいもの天ぷらを揚げるコツ>
- さつまいもは、皮ごと5mmほどの厚さに切る。
- 衣にくぐらせたら、160°Cの油で、約3分~4分程揚げる。
- 串や楊枝などをさしてみて、スムーズに通ったら出来上がり。
また、衣にくぐらせる前に、分量外の小麦粉を軽く振っておくと、衣の付きが綺麗に良くなります。
固い野菜は、火が通りにくいので低めの温度でゆっくり揚げるのがポイントです。レンコンや人参なども同じように、低い温度でじっくり揚げていきます。
また、レンコンは衣をつける前に酢水にさらすとシャキシャキの食感になります。さらした後は、綺麗に水気をふき取るようにしてください。
柔らかい野菜
柔らかい野菜というと、キノコ類やナスなどの天ぷらになります。キノコと言えば、舞茸の天ぷらは定番ではないでしょうか。
なお、きのこ類は洗ってしまうと栄養が流れてしまうので、なるべく洗わないで土や汚れはキッチンペーパーなどでふき取ることをお勧めします。どうしても汚れが落ちにくいときは、サッと流水で洗い流したら、水気はしっかりふき取ってください。
<ナスの天ぷらを揚げるコツ>
- ナスはヘタ終え切り落として、縦に4等分に切る。
- ①をそれぞれ、上から2cmを残して、縦に5mm幅に4本切り込みを入れます。
- ナスの切れ目を軽く広げて、衣にくぐらせる。
- 170°Cの油で約1分、裏返してさらに1分揚げて出来上がり。
<舞茸の天ぷらを揚げるコツ>
- 舞茸は食べやすい大きさに手でちぎる。
- 舞茸の汚れが気になる場合は、キッチンペーパーでふき取っておく。
- ちぎった舞茸をザルに並べて1時間~2時間程度放置し、水分を飛ばしておく。
- 余分な水分をペーパータオルでふき取る。
- 衣にくぐらせ、180°の油で約2分~3分揚げたら、出来上がり。
肉、魚介類
肉・えびやイカなどは独特なにおいがあります。野菜にそれらのにおいが移ってしまわないようにするために、必ず野菜よりも後に揚げていきます。
<鶏むね肉のかしわの天ぷらを揚げるコツ>
- 鶏むね肉は皮は取り除き、肉は1cm幅のそぎ切りにしておく。
- 「①」を、料理酒とすりおろし生姜と塩を合わせたものに漬け込み15分~20分程冷蔵庫で寝かせる。
- ②を取り出したら、余分な水分をキッチンペーパーでふき取る。
- ③を衣にくぐらせ、180°の油で約2分程度揚げたら、出来上がり。
いかの天ぷらを揚げるコツ
- 冷凍いかは解凍した後、または生のいかは、胴体からゲソと内臓を一緒に抜きとり、エンペラを剥がし取る。
- 胴体に縦に包丁を入れて開き、内面に付いた軟骨と細かい内臓を洗い流し、薄皮を剥ぎ、表の皮も剥ぐ。
- 表に幅5mm程度の鹿の子に切れ目を浅く入れ、。剣先を切り落として縦半分に切り、胴体は縦4分割に切っておく。
- 塩を振ってから5分程度置いて余分な水分を出し、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ってから、衣の分量外の小麦粉を軽く振っておく。
- 衣にくぐらせ、170°の油で約2分揚げたら、出来上がり。
かき揚げは数種類の野菜を細く切り、衣でまとめて揚げるため、油の中でばらけやすいので天かすが散りやすく、そのため油が汚れやすいので最後に揚げることがおすすめです。ですが、においが強めの魚介類や肉を材料に選ぶ場合は、肉や魚よりも先にかき揚げを揚げておいても良いでしょう。
天ぷらを揚げる温度
天ぷらを美味しく上手に揚げるには、食材ごとにそれぞれ分けて下準備しておき、順番に揚げていくことと、食材ごとに揚げ油の温度を調整することが大事なポイントになります。
天ぷらを揚げるのに適した揚げ油の温度は、160℃~180℃の間で、それぞれの食材にあった温度に調整しながら揚げてください。
- 葉物野菜など火が通りやすいもの:180℃の高温でごく短時間で揚げ終える。
- 火が通りにくい、固い野菜:低めの160で、じっくり揚げる。
- 火が通りやすい柔らかい野菜:170℃~180℃で、1分~3分以内で揚げる。
- 肉、魚介類:170℃~180℃で、2分~3分程度で揚げる。
- 野菜のかき揚げ:170℃で、1分~2分で揚げる。
天ぷらとフライを揚げる順番はどっちが先?
作り置きや仕出し用になど状況によっては、天ぷらだけでなく、フライやその他の揚げ物も一気に揚げることがあるかもしれません。
天ぷらやそのほかのフライを揚げる際は、何から先に揚げたら良いのでしょうか?
<揚げ物は油を汚しにくいものからスタート>
「天ぷら → フライ → 唐揚げ」の順番に揚げるのがおすすめです!
極力、油をよごさないものから順に揚げることがポイントになるようです。下味がついたものを先に揚げてしまうと、調味料などで油が汚れてしまいますので、それらを含まないものから先に、順に揚げると良いでしょう。
シンプルな素揚げなどを一番最初に揚げておき、そのあとに天ぷら、フライ、唐揚げと続けていきます。
天ぷらを揚げる時サクサクにするコツ
天ぷらをサクサクに美味しく揚げるためのコツについて、こちらではご紹介していきます。ちょっとした手間をかけることで、サクサクとカラっとした美味しい天ぷらに仕上げることができます。
衣の粘り気はややサラッとした感じにする
天ぷらの衣は薄力粉を使って作りますが、薄力粉は水と熱が加わると粘りが出てしまします。粘り気の強い衣は重たくなり、揚げた時にもっさりと重くなりサクサクになりません。
天ぷらの衣を作る際は、「冷水を使うこと」「混ぜる時は軽く混ぜること」この2点が重要なポイントになります。
衣のタネの固さは、クレープの生地ダネと同じような粘度のドロドロではなく、どちらかというとややサラッとした感じに仕上げるようにしてください。
卵を入れると衣はやや重めになりがちなので、卵の代わりにマヨネーズをいれるとサクサクの衣に仕上げやすくなります。
余分な水分はふき取っておく
全ての材料に共通して言えることですが、キッチンペーパーなどでしっかり水気をふき取って下さい。材料に余分な水分がついたままですと、仕上がりがベチャッとしやすくなりますので、ご注意ください。
また、材料に薄く小麦粉をまぶしておいてから、衣のタネにくぐらせると、衣がはがれにくくなり、カラっと仕上がります。
天ぷらは少量ずつ揚げる
一度にたくさん揚げようとすると、油の温度が一気に下がってしまい、油の温度は適温ではなくなってしまいます。
そうなると衣の温度も比例して下がってしまうことで、揚げあがった時には水っぽくて油を吸いすぎたような、ベチャっとした仕上がりの衣になってしまいます。油の温度はとにかく下げないように少量ずつ揚げるようにしましょう。
たっぷりの油で揚げる
揚げ油は、たっぷりと多い方が材料を入れた際に温度の変化が少なく、比較的一定した温度に保てます。少ない量の油は、温度変化が激しく温度調整が難しくなります。
1回に揚げる油の量は、鍋の1/2~1/3程の位置までになる位の量に保つと温度の調整がしやすいですし、食材ごとの適温に保ちやすいので、カラっとサクサクの天ぷらに仕上げることができます。
最後に
天ぷらを美味しく仕上げるには揚げる順番も大事なポイントですね。天ぷら揚げ上手は、料理上手…というイメージがとても強くあります。
天ぷらをカラっと上手に揚げられるのは筆者の憧れです。今回の内容は、天ぷらを上手にあげるためのコツやポイントが、盛り込まれていると思います。
私もこれらのコツに倣い、カラっとした美味しい天ぷら作りを目指してみたいと思います。ご家庭での天ぷら揚げ、是非トライしてみてください。