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すき焼きに牛脂ないのはダメ?
すき焼きとは切っても切り離せない牛脂についてご紹介いたします。手元に牛脂がない場合はどうすればよいのでしょうか。そもそも、すき焼きは牛脂でないといけないのでしょうか?
牛脂とは?
牛脂とは牛肉の脂肪を精製して固めた食用脂のことを言います。色は、白から淡黄色をしていて、牛脂特有の香りがあります。
- 牛脂のカロリー:100g当たりのカロリーは約940kcalになります。
- 牛脂の栄養素 :牛脂の栄養成分である脂質を構成する脂肪酸は、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などで、活性酸素を抑制して抗酸化作用の働きに期待されていますが、飽和脂肪酸も多く含んでいるので、中性脂肪やコレステロールたまりやすいので、摂り過ぎには注意が必要です。
すき焼きに牛脂を使う理由は?
牛脂で牛肉を焼くことでお肉の旨みを引き出してくれます。また、牛脂から出るコクや脂が割り下(タレ)にも溶けて濃厚な味になります。
すき焼きに牛脂が無くても大丈夫?
牛脂はお肉を買うと、精肉店やスーパーの精肉コーナーで無料で付けてくれますが、もらい忘れたり、自宅に牛脂がない場合でもすき焼きを美味しく作る方法があります。
また、脂がのっている牛肉の場合、牛脂が無くても牛脂と同じに旨味が出てきますし、牛脂に代わるものもありますので、牛脂がなくても大丈夫です。
すき焼きに牛脂がない時の対処法や、どんなものが代用として使えるかは、この記事の「すき焼きに牛脂がない時の対処法」「すき焼きに牛脂がない時の代用品」で説明しています。
牛脂の賞味期限は?
牛脂の賞味期限は長くはありせん。牛脂は冷蔵庫で生肉と同じくらいの期間しか持ちません。古くなると色が変色してしまいます。冷蔵保存の場合は、1~2日以内、チルド室での保存の場合は4~5日以内に使用するようにしましょう。
尚、しっかりラップで包んで密封した後、ジップ付きの冷凍用保存袋に入れて空気を抜いた状態で冷凍保存した場合は1カ月程度保存が可能です。ただし、これらの日数の範囲内であっても以下のような状態の牛脂は使用しないでください。
- カビが発生している。
- 変色している。
- 粘り気が出て、ネバネバ、ベトベトする。
- 牛脂の風味ではない、不快な異臭がする。
すき焼きに牛脂がない時の対処法
すき焼き用のお肉に脂身が多い場合
脂身が多い牛肉でしたら、焼き始めると牛肉から脂が溶けだしてきますので、牛脂を引かずにそのまま焼いて大丈夫です。
特に高級な霜降り牛などは、しっかり脂がお肉にのっていますので、あえて牛脂を使わなくても十分に美味しいすき焼きが食べられます。
買い置き肉の脂身を使う
よくお肉を召し上がるご家庭で、厚めの牛肉や縁にしっかり厚い脂身が付いている牛肉の在庫がある場合は、その肉に付いている脂身を削いで使うことができます。また、削いだ脂身が残った場合は、冷凍保存しておくと牛脂を切らせてしまった時に代用が出来て便利です。
すき焼き用の肉の余分な脂身を使う
すき焼き用の牛肉に余分な脂が結構付いていましたら、その脂身部分を切り削ぎ、鍋に入れて加熱し、牛脂代わりに使用することができます。
すき焼きに牛脂がない時の代用品5つ
自宅で牛脂を切らせてしまっていたら、上記のようにすき焼き用お肉の脂身や買い置きの牛肉の脂身で代用できます。どちらも期待できなかった場合は、自宅にある他の油脂食品で代用が可能です。
こちらでは、牛脂の代用品をご紹介いたします。
サラダ油
さまざまな料理に使えて風味にクセのないサラダ油はおすすめです。牛脂特有の風味や旨味はありませんが、身近な油ですので使いやすいのでお勧めです。
バター
濃厚な旨味を持つバターは、すき焼きに独特の旨味や風味を加えることができます。ただし、バターならではの風味が合わないと感じる方もいらっしゃいますので、その場合は別の油脂を使用したほうが良いでしょう。
マーガリン
マーガリンはバターと同じように、旨みや風味を足すことができますが、マーガリン独特の風味が料理に強く移ってしまいます。素材の美味しさが重要なすき焼きには、代用は控えた方は良いかもしれません。
オリーブオイル
オリーブオイルは植物性の油ですが、牛脂の代わりに使用できます。オリーブの爽やかな風味がプラスされます。
どちらかというとステーキとの相性の方が良さそうですが、意外とすき焼きでの牛脂の代用使用でも悪くはありません。味が濃い目のすき焼きお肉をあっさりといただけます。
また、オリーブオイルは、お肉の中に浸透しない性質がありますので、油っこくなりにくいそうです。この場合、風味の強いエクストラバージンオイルよりもスタンダードタイプのオリーブオイルの方が独特な風味が強すぎずに良いかもしれません。
ラード
豚の背脂を精製したもので、牛脂と同じように白色で固形。スーパーの精肉コーナーに置いてありますし、市販品としてチューブ状でも販売されています。
こちらは豚肉の脂になり、牛脂とは異なりますが、同じ動物性の脂なので代用は可能ですが、ラードは牛脂と味わいが少し異なります。
牛脂は比較的さっぱりとした味わいで、独特なコクはありますが、においは少ないのが特徴です。ラードの方はコクもありますが、牛脂と比べるとコッテリとしていて少し甘みがあります。脂の旨みをプラスできるため、代用に向いていると言えます。ただし、お好みによっては豚の独特な脂臭さを感じるかもしれません。
なお、牛脂は自宅で作ることもできます。その作り方をご紹介しますので、よくお肉料理を作るご家庭であれば、自家製牛脂を冷蔵庫でストックしておくのもおすすめです。
自家製牛脂の作り方
購入した牛肉から牛脂を作ります。牛肉の余分な脂身を切り落として自家製の牛脂を作る場合、牛肉の脂身部分だけを細かく刻み、鍋にいれます。
そこにひたひたに浸るくらいの水を加えて蓋をし、弱火で煮込みます。煮立ってきたら、蓋を開けて水分を飛ばしながら脂を溶かしていきます。この時、この脂が焦げないように、弱火で注意しながら火を通してください。
焦げないように火加減に注意しながらかき混ぜ、だいたい1時間程度で水分が飛び、牛脂が抽出されます。鍋をそのまま常温で冷まし、粗熱が十分に取れたら、この牛脂を清潔な保存用の容器に詰め、冷蔵庫で冷やして出来上がりです。
牛脂は必ず粗熱を取って冷ましてから、保存用の容器に入れ替え、冷蔵庫に入れてください。
すき焼きに牛脂の代用品を使う際の注意点
すき焼きに牛脂がない場合の代用品をご紹介しました。
一番の注意点は代用品によって、すき焼きの味が変わる可能性がありますので、代用品の味や特徴をしっかり確認してから使いましょう。
すき焼きは、和風料理ですしお肉そのもの、素材の味を活かした風味を味わうお料理になりますので、牛脂の代用品としておすすめしたいのは、サラダ油かラードになります。
その他の代用油脂は、風味が強く、洋食とは相性が良さそうですが、すき焼きでこれらを牛脂の代用した場合は、風味がお肉やその他の具材に移ってしまいますので味は悪くないかもしれません。
すき焼きとは違った何か…な料理になってしまう事もありますので、どうぞご注意ください。
最後に
すき焼きは、牛肉の風味や柔らかさ、牛肉が主役の一品です。すき焼きに使うお肉は、その歯ざわりや柔らかさを味わうため、比較的脂身が多いものが使われます。
牛脂があればベストですが、なくても牛肉の脂身でしっかりコクがでます。もの足りないから代用品が欲しいと思う場合は、この記事を参考にして美味しいすき焼きを作ってくださいね。