目次
珪藻土スプーンとは
珪藻土スプーンが砂糖にはNGな理由の前に、ここでは、珪藻土スプーンとはどのような物なのかについて詳しく紹介します。
珪藻土(けいそうど)スプーンとは、調湿効果が高い「珪藻土」という素材で作られたスプーンのことです。そもそも「珪藻土」とは何かご存知ですか?
水中に漂っている植物性プランクトを「珪藻」といいますが、その珪藻の殻が長い年月と共に水底に沈殿し積み重なって化石になります。
そうして固くなったものが「珪藻土」で、ガラスと同じ二酸化珪素が主な成分です。
珪藻土は湿気を吸い取る効果が高い素材
この珪藻土の吸湿、吸水の性質を利用して容器の中を乾燥させる役目を担っているのが「珪藻土スプーン」です。
この珪藻土で作られたスプーンを保存容器に入れておくと、中の湿気を吸い取って食材が固まるのを防いでサラサラをキープしてくれます。
湿気で固まりがちな塩などの調味料、そしてお茶の葉やコーヒー豆などの保存にもおすすめの材質ですが、珪藻土スプーンは砂糖の使用には適していません。
珪藻土スプーンはシンプルで可愛らしいフォルムがキッチンのテイストに合わせやすく、最近ではニトリや100均でも続々と発売されているようです。
アイデア次第でいろいろな使い方が楽しめるコースターも珪藻土グッツの定番品として、人気が高まってきています。
珪藻土のバスマットが人気
珪藻土の名前を最近よく目にするのは、スプーン以外にも足についた水分をスーッと吸収するバスマットがあります。
二酸化珪素を主成分とした石のような固まりの珪藻土は、「吸水」「乾燥」「清潔」「ニオイ吸着」などの効果があるため、バスマットにピッタリの素材なのでしょう。
また、速乾性に優れ、汚れても水で洗って繰り返し使うことができるので、売り上げは年々伸びているようです。
注意点は割れやすいこと
珪藻土スプーンはデリケートな素材でできているため、扱い方に注意しないと割れてしまいます。
また、洗った後にしっかり乾燥させないとカビが生えてしまうこともありますので、風通しのいいところで陰干しするなどして定期的に乾燥させるようにしましょう。
《 ポイント 》
- 調湿効果が高い「珪藻土」という素材で作られたスプーンのこと。
- コースターやバスマットなど、珪藻土グッツの定番品として人気が高まっている。
- 珪藻土は扱い方に注意しないと割れたりカビが生えたりする。
珪藻土スプーンが砂糖にはNGな理由
塩などの調味調と同じく、固まりやすいのが砂糖です。
珪藻土スプーンを入れておけば、中の湿気をとってくれるからと砂糖に使ってみた結果、カチカチに固まってしまっていた、なんて経験ありませんか?
この珪藻土スプーンは、塩やだしの素などの調味料には効果を発揮しますが、固まる理由が異なる砂糖には使えないことあるので注意が必要です。
湿気が原因で固まってしまう塩と違って、砂糖には適度な湿気が必要であり、砂糖から水分が奪われて乾燥することによって結晶同士が結びつき、固まっています。
つまり、吸湿力の優れた珪藻土スプーンを砂糖に入れると、乾燥しすぎてかえって砂糖が固まるという逆効果になってしまうわけなのです。
結果、乾燥を促す珪藻土のスプーンは、塩に使えても砂糖の保存には不向きと言えるでしょう。
《 ポイント 》
- 乾燥が原因で固まる砂糖の保存には向いていない
珪藻土スプーンで砂糖が固まった時の対処法
開封した砂糖は、密封できる容器に移して湿度の変化がおきにくい状態で保存するようにしても、開封時の環境によりどうしても湿度の変化は避けられません。
固くなった砂糖は珪藻土スプーンなどで固まりをつぶしたり削ったりしがちですが、実は水分を再び砂糖に移すことにより、固まりを解消することができるのです。
霧吹きで水をかける
珪藻土スプーンで固まった砂糖をつぶしたり、ガリガリ削ったりするのは面倒ですよね。
実は昔から伝わるやり方で、砂糖に霧吹きで水を吹きかけるという方法があります。乾燥して固まった砂糖に再び水分を与えると、固まりが解けて元のさらさらの状態に戻せるのです。
なぜ、そうなるのか不思議ですよね。
そもそも上白糖には、しっとりとした感触を持続させるために吸湿性のある転化糖が加えられています。
乾燥して転化糖の水分が減ってくると、水に溶けていた糖分が結晶化したもの同士がくっついて、大きな固まりとなってしまいます。
したがって乾燥により固まってしまった上白糖の転化糖に、再び水分を取り入れサラサラの状態に戻すというわけです。
砂糖に他の食品の水分を移す
珪藻土スプーンで固まった砂糖が入っている容器の中に、食パンを入れて5~6時間放置するというやり方もあります。
水分を多く含んだ食パンの水気が砂糖に移りさらさらの粉状に戻すことができます。
水分を移せるのであれば食パンでなくても、皮をむいたりんごや、グレープフルーツやオレンジの皮を一緒に入れるといった方法もあります。
どちらも直接砂糖に触れさせるのではなく、砂糖と食材との間にアルミホイルやお皿などをはさんで入れるようにしましょう。
水で濡らしたキッチンペーパーを入れる
食品の匂いが付くのが心配でしたら、水で濡らしたキッチンペーパーを軽く絞って皿の上に置いておくのもよいでしょう。
ただし、これはあくまで上白糖に限ったやり方であって、グラニュー糖などが固まった場合はガリガリと削るしか方法はないようです。
《 ポイント 》
- 昔から砂糖に霧吹きで水を吹きかけるという方法がある
- 食パンや皮をむいたりんご、グレープフルーツ、オレンジの皮を一緒に入れる
- 水で濡らしたキッチンペーパーを入れる
砂糖におすすめのスプーンや保存容器
ここでは珪藻土スプーンではなく砂糖の保存に適した容器を紹介します。
砂糖を上手に保存しておくためには、固まりにくいものを選ぶことが大切です。それではどんなポイントに気をつければいいのか見ていきましょう。
砂糖が固まらないよう蓋がある製品を選ぶ
湿気にも、乾燥にも弱い砂糖は扱いが難しいのですが、密閉できる容器なら、湿気を中に入れずに水分が外に出てしまうのを防ぐことができます。
なるべく砂糖が固まらないようにしたい人は、密閉性のある蓋つきのシュガーポットを活用してください。
気密性を重視するならパッキンつきの蓋
気密性重視なら、パッキンがついた蓋を選びましょう。ぐっと力を入れて蓋をしなければいけませんが、外気や湿気から砂糖をしっかり守ってくれるでしょう。
砂糖は固まりやすい調味料なので、湿気から守ることで、時間が経っても固まりにくく、使いやすい状態で保つことができます。
密閉性の高さに定評がある陶器製
気密性が高く砂糖と相性のいい「陶器」は、つるつるの触感で洗いやすいため、メンテナンスもしやすく衛生的です。
密閉性能に優れているものが多いので、外気の影響を受けにくく、湿気や乾燥などからしっかりと砂糖を守ってくれますので、砂糖の保存にはうってつけと言えます。
陶器だけを使ったものや、蓋だけが木製のものなど、好みや他のインテリアとのバランスを考えながら選ぶのもいいですね。
統一感が出せるスプーンつきポット
角砂糖ならスプーンを使用する必要がありませんが、粉砂糖の場合はスプーンですくって使います。
スプーンがついているシュガーポットなら、計量スプーンで砂糖を測り入れる手間も省け、デザインが統一されているので見た目もおしゃれ!
さらに、ポット本体に即座に収納でき、なくす心配がないので安心です。
加湿に優れた不思議なスプーン
加湿性に優れたスプーン「とこさじ」という名前の商品は、容器の中に入れてスプーンとして使うだけで、砂糖が固まらずにサラサラに保てるスプーンです。
常滑焼(とこなめやき)と呼ばれる陶器で作られているコロッとした丸みをおびた形をしています。
砂糖に使用する際は、一度スプーンを濡らしてから容器の中へ入れておきます。
しばらく放置した後は、力を入れずにツンツンするだけで、砂糖の塊が簡単につぶれるので、固まりを避けてわきに寄せる必要がなくなり助かります。
保存容器に合ったサイズを選ぶ
珪藻土スプーンをどの保存容器に入れて使うか決まっている場合は、保存容器に適した大きさのものを選ぶようにしましょう。
塩や茶葉など、使う食材によってもそれぞれ必要な大きさは変わってきます。
容器に対してサイズが小さすぎると珪藻土スプーンが埋もれてしまいますので、持ち手の長さや形状などを確認し、スムーズに出し入れできるサイズのスプーンを選びましょう。
《 ポイント 》
- 気密性を高めるパッキンつきのフタ
- 砂糖との相性が良い陶器素材
- ザインが統一されているスプーンつきポット
- スプーンを濡らしてから容器の中へ入れる「とこさじ」
- スムーズに出し入れできるサイズのスプーンを選ぶ
珪藻土スプーンは塩におすすめ
珪藻土スプーンは砂糖の使用には向いていませんが、塩の使用には最適です。ここでは珪藻土スプーンが砂糖ではなくなぜ塩の使用に向いているのか、その理由を紹介します。
塩は湿気によっていつの間にか固まってしまいます。そこでおすすめなのが、ご存知「珪藻土スプーン」。
この珪藻土スプーンは、湿気を吸収する効果がありますので、塩や茶葉など湿気に弱いものと一緒に容器の中に入れておくと、それだけで固まることなくサラサラに保つことができる優れた製品です。
珪藻土という材質には、見えない無数の孔が空いていて、これが容器の中の湿気を吸いとる役割を担ってくれるんです。
計量スプーンと除湿剤の一人二役をこなしてくれる、とてもありがたいのが珪藻土スプーンなのです。
《 ポイント 》
- 珪藻土スプーンは塩が入った容器の中の湿気を吸収する。
最後に
今話題の珪藻土グッズの主な製品に珪藻土スプーンがありますが、まだ使ったことがないにしても気にはなっていたという方は多いのではないでしょうか?
この記事では、珪藻土スプーンは塩など湿気を嫌う調味料や茶葉にはありがたい存在ですが、砂糖には使えないというその理由をいくつかご紹介してみました。
既に、砂糖の容器の中に入れて使っているとしたら、砂糖を叩いても割れないくらいカチカチンになっていると思われますが、いかがでしょうか?
砂糖は乾燥しすぎるとすると固まってしまう性質を持っていますので、ある程度の湿気は必要です。
その固まってしまった砂糖を戻す方法もいくつか紹介してありますので、気になる方は早速、試してみてくださいね。
砂糖に入れてあったスプーンを取り出して、茶葉やお塩などの調味料に入れて使ってみてはいかがでしょうか?