目次
松茸の虫食いとは
松茸は人工栽培ができないため山で採れるものに限られることになるので高価なものとなってしまいます。
松茸をいざ食べようと調理を始める際に、半分にしたとき軸の部分に線のような物が入っていたら、それは松茸についていた虫によるものの可能性が高くなります。
松茸の内部に虫がいるのか調理前に判断したいときは、軸をつまんでみると判断することができます。虫がついた松茸の軸は中を食われているので空洞ができていて柔らかくなっています。
あまり虫に食われていない松茸は気づきにくいのですが、下処理で石づきをカットするときに無数の穴が開いていたら虫に食われてしまっていると判断することができます。
松茸についてしまう虫はキノコバエの仲間で、松茸に卵を産み付けてそれが卵から孵った幼虫が、松茸を食べて成長するため虫に食われているということになります。
ハエと聞くと不潔なものをイメージしてしまうかもしれませんが、キノコバエはキノコ類のみを餌にして成長するハエなので不潔な虫ではありません。
山で採れる松茸なので自然の中で育つので虫がついてしまうことは、ある意味仕方のないことです。
万が一この虫を食べてしまったとしても健康に対して影響が出るなどの問題はないのですが、虫を食べてしまうということに抵抗がある方が多いと思います。
次項では虫の出し方について紹介します。
《 ポイント 》
- 松茸を半分にしたときに軸の部分に線のような物が入っていることがあります。
- 松茸の軸の部分にある線のようなものはキノコバエの仲間の幼虫が食べた跡で、松茸の中に虫が残っているかも知れません。
- 山で採れる松茸は自然の中で育つので虫がついてしまうことは、ある意味仕方のないことです。
- 万が一松茸についていた虫を食べてしまったとしても健康に対して影響が出るなどの問題はありません。
松茸の虫出し方法
虫食いの跡がある松茸は虫だしを行ってから調理します。
松茸につくキノコバエの幼虫は数cmの細い虫です。虫がついたままの状態では食べる気が起きなくなってしまいますよね?
ここでは虫だしの方法を紹介します。
虫食い松茸の虫だしの手順
- 下処理
石づきをカットして処理をしている段階で、虫に食われていることが判明した場合は、その松茸を半分または1/4にカットします。 - 塩水の用意
ボウルなどの容器を用意して水と塩を入れて塩水を作ります。塩水は水1Lに対して塩大さじ1杯の量を入れて溶かしてください。 - 塩水に松茸を入れる
塩水の中に松茸を入れるのですが、松茸は軽く浮きやすいので皿などを置いて重しにしましょう。 - そのまま15分ほど浸ける
浸けておく時間はあまり長くない方が、松茸の風味が飛ばずに済むのですが、虫を追い出さなくてはならないので、ある程度の時間浸けておく必要があります。絶対に虫を松茸に残したくないと考える場合は30分程度浸けておきましょう。 - すすぐ
浸け時間が経過したら塩水を全て捨てて松茸を軽くすすいで虫だし完了です。万が一虫が残ってしまっていても毒がある虫ではないので、加熱調理すればもんだいありません。
《 ポイント 》
- 松茸の虫だしは下処理をして塩水に浸けておくだけで簡単に実施することができます。
- 虫に食べられていない松茸でも数日保存している内に虫に食べられてしまうこともあるので、松茸は購入したらすぐ調理して食べるようにしましょう。
松茸に虫がいない見分けるコツ
松茸に虫がいるのかいないのか購入時に見分けるときのコツは、松茸の軸の部分をつまんでみましょう。
虫に食われている松茸は虫が食べ進んだ部分が線のように空洞になってしまうため、スカスカになってしまい柔らかくなっています。
軸が柔らかい松茸は虫に食われている可能性が高いので購入時は避けましょう。
また根本やかさの部分に小さな穴が開いていないことも重要な確認方法です。小さな穴があった場合はその穴から虫が侵入していると考えて差し支えありません。
美味しい松茸を選ぶときは、かさの開き具合や香りや乾燥具合で判断します。松茸はかさの開き具合で美味しいものか判断することができます。
かさが開ききっていないもので、少しだけかさが開いた松茸を選ぶのがおすすめです。
少し開いたかさの内側も確認して、汚れていないもの、白いもの、ヒダが均等に揃っているものが良いとされています。
香りは強すぎるものは避けましょう。松茸はかさが開ききった時に香りのピークを迎えて、それから2日ほどすると香りが飛んでしまいます。
松茸の表面が乾燥していないことも新鮮さを見極める重要なポイントです。乾燥してしまった松茸は香りが弱くなってしまいます。
《 ポイント 》
- 松茸を購入するときに虫がいるのかいないのかを見極めるときのコツは松茸の軸の部分をつまんでみましょう。
- 松茸が虫に食われている場合、軸は空洞になってスカスカな状態になるため柔らかくなっています。
- 購入時に美味しい松茸を選ぶときにはかさが開ききっていないもので、少しだけ傘が開いているもの、香りが強すぎないもの、乾燥していないものを選ぶようにしましょう。
下処理した虫食い松茸の食べ方
松茸は虫食いの跡があった場合でも、虫だしをすることで食べることができます。ただし、虫食いの跡が残ってしまっているので、見た目が悪くなってしまっています。
虫だししたとしても、スライスして焼き松茸にすると虫が残っていたらと考えるとちょっと引いてしまう方もいらっしゃるかと思います。
虫だしした松茸は焼き松茸にはしないで、細かく切ってから食べる方法がベターな選択と言えるのではないでしょうか?
よって、炊き込みご飯を作るか炒め物にして食べると虫食いの跡は目立たなくなり、気にもならなくなるのでおすすめの食べ方になります。
《 ポイント 》
- 虫食いのあった松茸は、そのままスライスすると空洞になってしまった部分がわかってしまうので、細かく切ってから使うようにしましょう。
- 松茸を細かく切ることで虫食いの跡の空洞になってしまった部分が分からなくなります。
松茸の保存方法
松茸は卵や虫がついていた場合には、幼虫が孵化して数日でボロボロの状態になってしまうこともあります。
卵や虫がついていない状態の良い松茸を入手した場合には、基本的にその日の内に調理してしまうことをおすすめします。
その日の内に調理できない場合は正しい保存の方法で保存しましょう。
保存の手順
松茸をすぐ食べることができない場合は、松茸を1本ずつ新聞紙やキッチンぺーパーで包んでからラップをして、さらに密閉可能な保存袋の中に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
また松茸の風味が落ちてしまうことがありますが、冷凍保存をすることもできます。
石づきを落とした松茸を1本ずつラップで包んでから密閉可能な保存袋の中に入れて冷凍保存します。
冷凍保存した松茸は、半解凍の状態で調理して炊き込みご飯やお吸い物にして食べると美味しく食べることができます。
《 ポイント 》
- 松茸は基本的に入手したら、その日の内に食べてしまうことをおすすめしますが、すぐ食べることができない場合は冷蔵または冷凍して保存しましょう。
- 松茸を冷凍した場合は半解凍の状態で調理しましょう。
最後に
今回は松茸の中に虫がついてしまった場合の対処の方法について詳しく紹介しました。
松茸を購入し切ったときに軸の部分に線のような虫食いの跡があれば松茸に虫がついています。松茸につく虫はキノコバエの仲間の幼虫です。
ハエといってもキノコにしかいない虫なので、不潔な虫ではありません。虫が付いた松茸は虫だしをしてから調理して食べましょう。
松茸は人工栽培ができず、山の中で採れるものなので絶対に虫がついていないということはありません。正しい処理をして美味しい松茸を食べるようにしましょう。