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窓ガラスにテープ跡が残るのは「粘着剤」が原因
窓ガラスにテープ跡が残ってしまうことがあります。
例えば、台風対策で窓ガラスに貼ったガムテープが、きれいに剥がれなかったときなどです。触るとベタベタするガラスについた跡は、テープの裏側についている粘着剤です。
テープと窓ガラスの粘着力が強いと、テープを剥がしても粘着剤が残ってしまいます。また、テープを長時間貼っておくと、粘着剤が劣化して固くなり、剥がれにくくなります。
テープ跡は「テープで取れる」場合もある
窓ガラスに残ったテープ跡は粘着剤なので、時間が経っていなければベタベタしています。ガムテープの粘着部分で叩くと、粘着剤同士がくっついて窓ガラスからはがれることがあります。テープを使った具体的な剥がし方は、後ほど詳しく紹介しています。
乾燥したテープ跡は落ちにくい
貼ってから時間が経つテープは、粘着剤が乾燥してしまい、剥がしても跡が残りやすくなります。また、剥がしたときはベタベタだったテープ跡でも、跡を残したまま時間が経つと乾いてしまいます。乾燥した粘着剤は劣化して硬くなり、剥がれにくくなります。
身近なもので窓ガラスに残ったテープ跡を落とす方法15選
窓ガラスのテープ跡を落とすには、テープ跡の粘着剤の性質を変化させて剥がしやすくする方法があります。テープ跡の粘着力を弱めるために、温めたり液体を染み込ませたりする方法です。
別の方法は、テープ跡の上手な取り方を考えることです。擦るための道具を工夫して、粘着剤を楽で効果的な方法で剥がします。
ここからは身近なものを使ってできるテープ跡の剥がし方を、具体的な15の方法としてご紹介します。
方法1:ガムテープを使う
貼ってすぐに剥がしたテープ跡で、まだ乾いていないベタベタした状態のときには、ガムテープが有効です。
新しいガムテープでベタベタした跡を叩き、貼ったり剥がしたりすることを繰り返します。ガラス上の粘着剤が新しいテープにくっつきベタベタを剥がしてくれます。粘着力の強い布ガムテープがおすすめです。
方法2:ドライヤーで温める
テープ跡を温めると、固まった粘着剤が柔らかくなり剥がしやすくなります。簡単に温めるには、ドライヤーを使う方法があります。
ドライヤーを使い、テープ跡に温風を20秒から1分程度あてます。粘着剤が温まったら剥がしやすくなるので、こすって剥がします。
方法3:お湯でふやかす
テープ跡を温めて粘着剤を柔らかくする別の方法は、お湯を使うことです。お湯で湿らせたタオルを窓ガラスに当てることで、テープ跡をふやかして剥がしやすくします。
水でぬらしたタオルを電子レンジで温め、蒸しタオルを作れば、より高温でふやかすことができます。高温によるやけどには気をつけて下さい。
方法4:酢を使う
お酢に含まれる酸には、粘着剤を溶かす性質があります。食品ですので安心して使えるのも嬉しいポイントです。
はじめに、テープ跡にお酢を浸透させます。キッチンペーパーにお酢をたっぷり含ませ、テープ跡に貼りつけて10分ほど放置しましょう。その後、貼りつけていたキッチンペーパーを使って、テープ跡をこすって落としていきます。窓ガラスにお酢が残ってしまったら、雑巾で拭いて仕上げれば完了です。
方法5:中性洗剤を使う
中性洗剤にも粘着剤を溶かす効果があります。食器洗い用の洗剤で手軽に試してみるといいでしょう。
テープ跡に中性洗剤をかけて染み込ませ、上からキッチンペーパーを貼り、さらに中性洗剤を染み込ませます。キッチンペーパーをラップで覆い、30分程度放置します。その後、キッチンペーパーを取り上げテープ跡をこすり、剥がしていきます。最後に雑巾で拭いて仕上げて下さい。
方法6:ハンドクリームやワセリンを使う
ハンドクリームやワセリンも窓ガラスのテープ跡を落とすのに使えます。クリームには油分が含まれています。この油が粘着剤に働きかけ、粘着力を弱めて剥がしやすくします。
テープ跡のベタベタ部分に、ハンドクリームやワセリンを指で塗り込んでいきます。馴染んできたら、ボロボロと剥がれてきます。最後に雑巾で拭いて仕上げて下さい。
方法7:消毒用エタノールを使う
エタノールは消毒や掃除に使う液体です。洗浄力が高いので、テープの粘着剤にも効き目があります。消毒用エタノールを窓ガラスのテープ跡に染み込ませます。テープ跡が剥がれやすくなるので、こすって剥がします。
方法8:除光液を使う
マニキュアを使う方なら必ず持っている除光液も、テープの粘着力を弱めるはたらきがあります。
除光液を窓ガラスのテープ跡に染み込ませ、しばらく時間をおいてから剥がします。除光液はにおいがきついので、広範囲のテープ跡で大量に使うときには注意が必要です。換気に気を付けて、窓を開けながら使って下さい。
方法9:シール剥し剤を使う
窓ガラスのテープ跡は、シール剥し剤を使って落とすのもおすすめです。シール剥し剤は100均でも購入できます。スプレータイプのシール剥しを使えば、広範囲にかけられます。
吸い込んだり、窓以外のところにかかってしまわないように、注意しながら使って下さい。粘着剤が緩んできたら、テープ跡を布で拭き取れば、きれいに剥がすことができます。
方法10:メラミンスポンジでこする
お掃除の定番グッズ、メラミンスポンジは、窓ガラスのテープ跡にも使えます。
メラミンスポンジは、メラミン樹脂という硬い樹脂を細かい網目状にして作られています。この細かい網目が汚れにからまることで、汚れを削り取ってくれます。
メラミンスポンジは硬くてつるつるした素材の掃除に適していますので、窓ガラスに向いているお掃除グッズです。使い方は、メラミンスポンジを水で湿らせて、汚れた部分をこするだけです。
窓ガラスのテープ跡を、水をつけたメラミンスポンジでこすって下さい。テープの跡が落ちたら、乾拭きすれば完了です。洗剤を使いたくない方には特におすすめの方法です。
方法11:スクレーパーでこする
スクレーパーとは、金属やプラスチックの薄いヘラ状の刃に柄がついた形状のものです。物質の外面を削ったり、剥がしたりする作業や掃除に使われる道具です。
刃の形状や大きさは、様々な種類がありますので、剥がしたいテープ跡に合わせて選ぶとよいでしょう。力任せに擦ってガラスに傷をつけたり、刃でけがをしたりしないように、ゆっくりと落ち着いて作業しましょう。
上で紹介した洗剤などの液体を使う方法とスクレーパーを併用すれば、こする作業がさらに楽になりますよ。
方法12:プラスチックのカードでこする
窓を擦る道具として、プラスチック製のものをヘラとして使う方法もあります。クレジットカードなどのプラスチック製カードは、家にたくさんあると思いますので、掃除に使っても大丈夫なものを選んで下さい。
窓ガラスのテープ跡を液体で落としやすくした後、プラスチックのカードでテープ跡を擦っていきます。きれいに剥がれたら乾拭きして完了です。
方法13:スチールたわしでこする
スチールたわしは、非常に細い鉄線を円筒形にしたもので、柔らかく弾力性があって扱いやすいのが特徴です。こびりついた頑固な汚れを落とすのに適した道具です。
台所で食器や鍋の洗浄に使う機会も多いかと思います。窓ガラスのテープ跡をこするのに使うと、テープ跡をからめとって、剥がしてくれます。
方法14:消しゴムでこする
消しゴムを使う方法では、消しゴムの摩擦力でテープ跡をとっていきます。字を消すときのように、テープ跡のベタベタ部分をこすっていきます。消しゴムかすと一緒にベタベタが落ちていき、窓ガラスがきれいになっていきます。力を使いますが、時間をかけて根気よく取り組んで下さい。
方法15:カッターでこする
窓ガラスのテープ跡には、カッターも使えます。テープ跡の部分を、カッターの刃で擦り落とすだけです。テープ跡を水で濡らしておくと、カッターの滑りがよくなります。
太い刃のカッターがあれば落としやすいですが、細いものでも使えます。刃物を使いますから、ケガをしないように気をつけて使って下さい。
窓ガラスにテープ跡が残りにくくするには?
テープ跡を剥がす方法をご紹介してきましたが、掃除の苦労をなくすには、はじめからテープの跡を残さないことを考えるのも重要です。
テープを貼る前に、どのテープを貼るか考えたり、用済みになったテープは忘れないうちに剥がすなど、少しの注意で掃除の手間を省きましょう。
テープ跡の残りにくいテープを使う
貼っても剥がしやすいテープには、養生テープやマスキングテープと呼ばれるものがあります。ガムテープよりも粘着力は弱めですが、剥がしやすく跡が残らないように作られているので便利です。
養生テープは、引っ越しのときにドアなどに傷がつかないように貼ったり、仮止めに使ったりするテープです。ポリエチレン繊維の表面がツルツルしたテープです。
マスキングテープは、塗装のときに塗装部分以外を汚さないために貼る保護テープで、紙製や布製など様々なものがあります。
最近では「マステ」とも呼ばれる装飾用テープが、文具としてもよく使われており、100均などでたくさん売られています。
窓ガラスのテープはなるべく短時間で剥す
テープの粘着剤は、貼ってから時間が経つと粘着剤が劣化して固くなります。固くなった粘着剤は窓ガラスから剥がれにくくなり、テープを剥がすときにテープの上面と一緒に粘着剤が取れず、テープ跡が残ってしまいます。貼ったテープは用が済んだら、忘れずに早めに剥がした方がいいでしょう。
窓ガラスに残ったテープ跡を落とす際の注意点6つ
窓ガラスのテープ跡を剥がすときに注意すべきことは、まずは窓ガラスに損傷を与えないことです。ガラス自体の素材を確認し、傷つけたり破損したりしないよう注意する必要があります。また、窓枠など周囲にも薬品で悪影響を与えないように気をつけてから作業します。
作業する人に害がおよばないことも重要です。道具の刃物やガラスによるケガや、薬品の吸い込みなどの害には、十分注意して下さい。ここからは、窓ガラスのテープ跡を落とす際の6つの注意点を紹介します。
注意点1:目立たないところで試すこと
テープ跡に何かを塗る場合には、目立たないところで試してみて、変色などがないことを確認してから使って下さい。
もしテープ剥がしに成功しなかった場合に、余計に目立つことにならないように注意しましょう。また、ガラスを擦る際も、目立たないところで傷がつかないことを確認してからにしましょう。
注意点2:窓ガラスは温度変化で割れることがある
ガラスは温度差によって割れたり、ひびが入ったりします。ガラスの一部を急に温めるとその部分が膨張し、全体のバランスが崩れてガラスが割れてしまいます。また、急に冷やしたときにも、その部分が収縮しようとする力により割れることがあります。
ガラスのコップにお湯を入れると割れてしまうことがあります。これはもとのガラスの表面温度とお湯の温度の差による現象なので、冷たいコップにお湯を入れると割れやすいのです。
お湯やドライヤーで窓ガラスを温めるときには、冬など窓ガラスが冷えているときは特に注意が必要です。また、温度の高い窓ガラスを急速に冷やすことも避けて下さい。
注意点3:ガラスに傷がつく場合も
ガラスは硬くて傷つきにくい物質ですが、刃物を乱暴に使うと傷ついてしまうこともあります。スクレーパーやカッターを使用するときには、注意して下さい。
カッターを使うときは、刃を寝かせて、ガラスに沿って擦るように動かしていくとよいでしょう。刃先のとがった部分を立てて繰り返しひっかく方法は、ガラスを傷つけやすくなります。
注意点4:窓ガラスの種類にも注意
すりガラスのでこぼこの面についたテープ跡は、剥がれにくいです。すりガラスは強度が低く割れやすい性質がありますので、テープ跡を落とすときには扱いに注意して下さい。
窓ガラスにUVカットなどの特殊フィルムを貼っている場合には、テープ跡と一緒にフィルムも剥がれてしまうことがあります。透明のフィルムに気づかずに傷つけてしまわないように、気をつけましょう。
注意点5:他のものに試す際の注意
ご紹介した窓ガラスのテープ跡を落とす方法は、窓ガラス以外のテープ跡やシール跡を剥がすときにも応用できます。ただし、ガラスは硬くて比較的扱いやすい物質ですが、他のものでは同じ方法が適さないこともあります。
プラスチックは熱で変形することがあるので、温める際には注意が必要となります。床や家具など木の製品は、液体を使うと変色してしまうというリスクも考えられます。素材に合わせて方法を選んで下さい。
注意点6:薬品や道具でのケガに注意
窓ガラスのテープ跡を落とす際には、薬剤のトラブルや刃物による負傷などのケガをしないように、十分注意しながら作業して下さい。
ご紹介した方法には、洗剤やエタノールなどの液体を使う方法があります。これらを使うときには、直接肌に触れるとトラブルの原因となることもありますので、使用上の注意をよく読んでから作業して下さい。
また、カッターやスクレイパーなど、刃物の扱いに気をつけましょう。ガラス上で刃が滑ったり、一生懸命に力を入れて擦るあまり、手が滑ってしまうことがあります。手を負傷しないように気をつけて下さい。
窓ガラスに残ったテープ跡を落とそう
窓ガラスに貼ったテープを剥がしたら、ベタベタの跡が残って剥がれないことがあります。そんなときの対策として、身近なものを使ったテープ跡の剥がし方を15個紹介しました。
ドライヤーで温める方法や洗剤や酢を使う方法、ハンドクリームや除光液を使う方法、消しゴムやカッターで落とす方法など、家にあるものを使ってテープ跡を落とすことができますので、試してみて下さい。
また作業前には、窓ガラスのテープ跡を落とす際の注意点についてもしっかり確認しておきましょう。