目次
パクチーとは
パクチーは地中海沿岸が原産のセリ科の香味野菜です。パクチーの特徴は強い香りです。その香りを生かして薬味に使われるほか、サラダやスープ、炒め物、揚げ物、麺類などさまざまな料理方法で楽しめます。
また、パクチーはその美しい鮮やかなグリーンも魅力の一つです。お料理に添えるだけで彩りと見栄えがぐっと上がります。加熱するとグリーンの美しさは半減してしまいますので、加熱料理で使う時はさっと火を通すのがおすすめです。
パクチーを使った代表的な料理はタイ料理のトムヤムクンやベトナム料理のフォー、生春巻きなどです。メキシコ料理のサルサソースも有名です。スーパーなどでは一年を通して見かけることができますが、最も美味しい旬の時期は春から初夏と言われています。
パクチーの代用品6選
セリ
鍋料理やおひたしに使われる「セリ」はその名の通りセリ科の野菜です。特徴的な香りはセリ科ならではの香りと言われています。実はパクチーも同じセリ科のハーブになります。
セリの茎はしっかりしているため食感もパクチーに近い食感を再現できるでしょう。
セロリ
セロリも同じセリ科になり、さわやかな香りが特徴です。
セリは冬の旬の時期にしか手に入れにくいですが、セロリであれば一年を通してスーパーで売られています。サラダやスープなどの煮込み料理に使われることが多い野菜で、食感も見た目もパクチーと近いです。
パクチーは苦手だけど、エスニック料理風に仕上げたい場合などにも代用品として使いやすいでしょう。
イタリアンパセリ
イタリアンパセリはセリ科のハーブで、葉が縮れている普通のパセリとは異なり葉の形が平たく苦味が少ないのが特徴です。その見た目や食感はパクチーに近いところもある代用品として使われることも多いようです。
大葉
爽やかな風味が特徴の大葉は日本でなじみ深いハーブです。パクチーとの味は異なりますが、香りが楽しめる点では代用品として使うことができるでしょう。
手ごろな価格で手に入りやすいというのも使いやすい点の一つです。
三つ葉
大葉と同じく薬味として使われることが多い三つ葉は、姿かたちが比較的パクチーに似ているため代用品として使われることもあります。
ナンプラーと併せることでさらにエスニック料理に近づく風味が出せるでしょう。
バジル
イタリアン料理には欠かせないハーブのバジルは、独特の強い香りとほろ苦さが特徴です。ハーブの中でもスーパーなどで手に入りやすいため、香りをメインとする際はパクチーの代用品として十分使うことができるでしょう。
パクチーとコリアンダーの違い
同じ植物だけど用途に違いがある
パクチーとコリアンダーは同じ植物で、パクチーはタイ語由来の言葉でコリアンダーは英語由来の言葉です。同じ植物であるのに名前が異なるのは、料理とともに日本に入ってきたためです。
コリアンダーは乾燥させた種や葉をスパイスとして使うことが多く英語圏の料理で多く使用されています。一方でパクチーはタイ料理などのエスニック料理に多く使われ、乾燥させて使うコリアンダーとは違い生で食べるものです。
味と香りも違う
呼び名が違う他にも同じ植物であるパクチーとコリアンダーは味や香りも異なります。パクチーは癖のある独特の青臭い風味で好みが大きく分かれます。
コリアンダーはレモンのような爽やかな香りと甘い香りを併せ持っています。レモンのような爽やかな匂いがすればするほど、完熟している証拠とも言われています。
中国では『香菜(シャンツァイ)』と呼ばれている
パクチー、コリアンダーを中国では香菜(シャンツァイ)と呼ばれています。中華料理では和食で言うネギなどの薬味として使われたり、サラダのように使われたり用途は幅広いそうです。
中でも風味の強い四川料理では、パクチーである香菜(シャンツァイ)は濃い味に負けない強い香りを出すことから多用されているそうです。
パクチーに関するQ&A
A.パクチーの特徴的な香りは好き嫌いが分かれますが、この香りの成分には食欲増進効果が期待できます。また、胃腸の働きを助けると言われているリナロール、ゲラニオール、ボルネオールといった精油成分が含まれているそうです。
さらに体内でビタミンAに変換され、強い抗酸化作用があると言われているβカロチンが豊富です。活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞など生活習慣病を予防に役立つでしょう。他にもビタミンC、鉄、カルシウムなども含まれています。
A.葉は鮮やかな緑色でみずみずしいものを選びましょう。鮮度が落ちてくると葉の色は黄色に変色してきます。茎は太すぎないほうがおすすめです。根元から葉先までシャキッとしているもののほうが新鮮でしっかりとした香りも期待できるでしょう。
サラダやスープなどには生で使いますが、煮込み料理やオーブン料理に使う場合はドライのパクチーを選ぶのがよいでしょう。
A.パクチーは乾燥に弱いためキッチンペーパーや新聞紙などでくるみ保存袋にいれます。冷蔵庫では野菜室に立てて入れましょう。立てて保存することで茎が曲がりやすくなるのを防げます。
香りも薄れていくため、香りを楽しみたい場合はできるだけ早めに食べることがポイントです。根が付いているものは水を入れた容器にさして室内に置くこともできます。
パクチーの使い方
葉は香りとグリーンを楽しむ
パクチーの香りを楽しむのは生のまま使うことと、身上の部分を使うことです。また、刻む場合は包丁で刻むより手で茎から摘み取るほうが葉の形が生かせます。
乾燥にも水気にも弱く、水分が付着していると美味しさが半減します。洗った後はペーパーなどでしっかりと水気を取り除くようにしましょう。
茎は刻んで使うと使いやすい
茎の部分も捨てずに使いましょう。細かく刻むと生でも食感が楽しめると、加熱料理トッピングに使うこともできます。
例えば、卵焼きやスープの具材や炒飯やカレーに入れるのもよいでしょう。サルサソースに使う場合も茎部分がおすすめのようです。
根は料理や風味付けや臭み消しに
パクチーはよく洗い土を落としたら根っこの部分まで使えます。肉や魚の風味付けや臭み消しに効果があるため、肉や魚を茹でる時に一緒に入れて使います。すぐに使わない場合はそのまま冷凍して、凍ったまま使うこともできます。
一緒に茹でたゆで汁には、パクチー特有の香りや風味はあまり移らないため、パクチーが苦手な場合でも気にならないでしょう。
パクチーの食べ方
生のままサラダや生春巻きに入れればいっきにエスニック風に仕上がります。また、フォーやスープのトッピングや炒め物の最後に加えサッと一緒に炒めたりします。
すっきりした味わいは、辛い料理にもあいますので、カレーや中華風炒め等とも相性はよいです。
さいごに
パクチーは手軽にエスニック料理に仕上げることができるので、普段と同じ素材を使った料理もパクチーを足すことで違った楽しみ方ができますね。
パクチーの特有の香りは好き嫌いが分かれますので、苦手は人には代用品を使ってみるのがおすすめです。