目次
レモンの旬の時期と産地
通年店頭に並ぶレモンは、国産や輸入物などさまざまです。レモンの旬の時期について、産地別に見ていきましょう。
国産レモンの旬は冬
国産のレモンは、暑さが弱まる10月頃から収穫されます。まだ緑色の状態で収穫されるレモンは「グリーンレモン」ともよばれます。
12月の終りから3月頃までの冬の間に、黄色いレモンの収穫量がもっとも多くなります。この時期が、国産レモンの旬です。
主な産地
国産レモンの主な産地は広島、次に収穫量が多いのが愛媛です。レモンは寒さに弱いので、寒い地域では冬を越すことができません。ですから、国内の比較的温暖な地域で栽培されます。
店頭の多くが輸入レモン
スーパーなどに出回るレモンのほとんどが、アメリカで収穫されたものです。アメリカ以外に、チリ産のレモンも多く輸入されています。
国産のレモンが収穫できない時期には、日本と逆の気候であるチリ産のレモンが多く店頭に並びます。
《 ポイント 》
- 緑色の状態で収穫されたレモン(グリーンレモン)は10月頃収穫される
- 国産レモンの旬は12月~3月
- 国産レモンの主な産地は広島と愛媛
- 店頭に並ぶレモンのほとんどがアメリカ産かチリ産
レモンの品種ごとの旬と特徴
レモンにはいくつかの品種があります。ここで5種類のレモンの品種と、品種ごとの旬や特徴について紹介します。
ユーレカ
ユーレカは、もっともスタンダードなレモンです。カリフォルニアの太平洋沿岸で多く栽培されており、種の量が少ないのが特徴です。国内産ユーレカの収穫時期は、9月~12月頃。
ユーレカと近い品種であるクックユーレカ、アレンユーレカは、家庭菜園用の果樹としても人気が高いです。
《 ポイント 》
- ユーレカの旬:9月~12月
- ユーレカの特徴:種の量が少ない
リスボン
ユーレカと見た目も味もそっくりなのが、リスボンです。ポルトガル原産で、カリフォルニア内陸部で栽培が盛んです。
果汁たっぷりで酸味が強いのが特徴。比較的耐寒性が強いため、日本国内でも栽培されています。国産のリスボンの
《 ポイント 》
- リスボンの旬:9月~12月
- リスボンの特徴:果汁が多く酸味が強い
ビラフランカ
シチリア原産のビラフランカは、1921年に日本に来ました。枝にトゲが無いため扱いやすく、家庭菜園向きです。ラグビーボールのような細長い形をしています。
広島で多く栽培されている品種です。ビラフランカの収穫時期は9月~11月頃です。
《 ポイント 》
- ビラフランカの旬:9月~11月
- ビラフランカの特徴:枝にトゲが無い
マイヤーレモン
オレンジとレモンの自然交配で生まれたといわれているマイヤーレモン。ライムのような丸い形とツルンとしたオレンジ色の果皮が特徴です。
酸味が少なめで甘みが強いので、果肉も食べることができます。独特の甘い香りも魅力です。国産のマイヤーレモンの収穫時期は、12月の終わり~3月頃です。
《 ポイント 》
- マイヤーレモンの旬:12月下旬~3月頃
- マイヤーレモンの特徴:ライムのような丸い形・ツルンとしたオレンジ色の果皮・酸味が弱く甘みがある
ジャンボレモン
ジャンボレモンは、レモンの2倍以上の大きさです。果皮がユズのようにボコボコとしており、お尻のほうが膨らんでいて、洋なしに似た形をしています。
食用としてではなく、主に観賞用として栽培されます。ジャンボレモンの収穫時期は12月~2月頃です。
《 ポイント 》
- ジャンボレモンの旬:12月~2月頃
- ジャンボレモンの特徴:サイズが大きい・ボコボコとした果皮
旬のレモンの選び方
レモンを購入するときには、できれば美味しくて新鮮なものを選びたいですよね。次のポイントに注意して選びましょう。
- 皮にツヤとハリがある
- 皮を触ると弾力がある
- ずっしりとした重みがある
- 香りが良い
- 色がはっきりしている
レモンは皮ごと使うことが多いので、なるべく農薬不使用のものを選びましょう。輸入物のレモンは農薬や防腐剤を多く使用しているため、国産のレモンをおすすめします。
《 ポイント 》
- 新鮮で美味しいレモンはツヤとハリ、弾力、重みがある
- 色が鮮やかで香りのいい、無農薬の国産レモンがおすすめ
レモンの正しい保存方法
レモンは、冷蔵保存と冷凍保存ができます。それぞれの保存方法を紹介します。
冷蔵保存
丸のままのレモンをキッチンペーパーなどで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すれば2週間~1ヶ月ほどもちます。
使いかけのレモンは乾燥しやすいので、切り口をぴっちりとラップで包み、冷蔵庫の野菜室に入れて早めに使い切りましょう。
《 ポイント 》
- 丸ごとのレモンを冷凍した場合、保存期間は2週間~1ヶ月
- 使いかけのレモンはラップで包み、野菜室に入れて保存する
冷凍保存
レモンを冷凍保存したい場合、以下の方法があります。
- 丸ごと1個ずつラップで包み、フリーザーパックに入れて冷凍する
- 果汁を絞って製氷皿に入れて冷凍する
- スライスしたレモンを1枚ずつラップではさんで包み、フリーザーパックに入れて冷凍する
- くし型にカットし、タッパーに入れて冷凍する
- 皮だけをスライスorみじん切りにしてラップで包み、フリーザーパックに入れて冷凍する
冷凍庫に入れて保存すれば、約1ヶ月もちます。カットしてから冷凍したレモンは3週間以内に使い切りましょう。冷凍レモンには、使い道がたくさんあります。
冷凍レモンの使い方
- 丸ごとの冷凍レモンを皮ごとすりおろす
- 冷凍したレモン果汁を凍ったまま使う
- カットしたレモンや皮を凍ったままor自然解凍して使う
レモンを冷凍することで酸味がまろやかになり、使いやすくなります。すりおろしレモンにすると、皮に含まれる香り成分を存分に発揮できるので、とくにおすすめですよ。
《 ポイント 》
- レモンは丸ごと冷凍できる
- レモンを冷凍すれば3週間~1ヶ月もつ
- 冷凍したレモンを皮ごとすりおろすと香りが立つ!
レモンに関するQ&A
レモンに関する質問にお答えします。
A.レモンに含まれるクエン酸が、酸味の主成分です。レモンはクエン酸の含有量が非常に多いため、水垢などの汚れを落とすためのアイテムとしても利用されます。
A.レモン1個に含まれるビタミンC量は、およそ20mgです。
A.レモンに含まれるビタミンCやクエン酸の働きにより、風邪予防や美肌、疲労回復などの効果が期待できます。さわやかなレモンの香りには、ストレス解消やリラックス効果も期待できます。
レモンを絞ったときの香りは、気分をリフレッシュさせてくれます。
《 ポイント 》
- レモンの酸味はクエン酸によるもの
- レモン1個には20mgのビタミンCが含まれる
- レモンには、風邪予防や疲労回復、美肌、リラックス効果が期待できる
レモンの美味しい食べ方と使い方
レモンにはさまざまな活用法があります。レモンの美味しい食べ方と使い方をまとめました。
塩レモンを作り調味料として使う
フタ付きの瓶に、スライスしたレモンと塩を重ねて保存すれば、果汁や果肉を調味料として利用できます。つぶした塩レモンにオリーブオイル、塩、コショウ、蜂蜜、酢などを加えれば、ドレッシングの完成です。
レモンたっぷりの塩レモン鍋にする
薄味のダシで煮込んだ、鶏肉と野菜たっぷりのお鍋にレモンを加えることで、いつもと違った味を楽しめます。すべての具材に火が通ったら、レモン果汁とレモンのスライスを表面に敷きつめるだけ。とっても美味しいので、ぜひ試してくださいね。
レモンの皮をデザートの香り付けに使う
レモンの皮には香り成分のリモネンが含まれます。手作りデザートにレモンの皮を少し加えるだけで、デザートがグッとさわやかに仕上がりますよ。
レモン果汁で野菜や果物の変色を防ぐ
レモンに含まれるクエン酸の働きにより、果物や野菜の変色を抑えることができます。果物や野菜の皮をむいた後に、レモン果汁をかけておくといいでしょう。
レモンにはペクチンという成分が含まれるので、手作りジャムを作るときにレモン果汁を加えるとトロミをつけることもできます。レモンには、いろいろな用途がありますね。
《 ポイント 》
- 塩レモンを作っておけば、調味料として活用できる
- レモンの皮に含まれるリモネンは香料として活用できる
- レモン果汁には野菜や果物の変色を防ぐ働きがある
最後に
レモンには、ビタミンCやクエン酸がたっぷり。付け合わせにするだけはもったいないほど、さまざまな使い道があります。
レモンの旬は冬ですが、輸入物のレモンならスーパーなどで通年購入できます。できれば旬の時期にレモンをたくさん購入し、どんどん活用してみてくださいね。