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クローゼット収納が上手く行かない原因
クローゼットは多くの家に存在する「収納スペース」ですが、上手く活用できていないという悩みがある人は少なくありません。
収納のテクニックやアイデアである程度カバーできますが、実はクローゼットそのものに収納を難しくする原因があります。
まずはクローゼットの特徴を知り、収納が上手くいかない理由を知ることから改善を始めてみましょう。
スペースはあるけど仕切りは少ない
クローゼットを空っぽにしてみるとよくわかりますが、実はクローゼットには仕切りがほとんどありません。押し入れには中段に仕切りがありますが、クローゼットの場合はただの箱であることも珍しくありません。
仕切りがないということは空間を自由に使えるということですが、その反面、上手く使うアイデアを知っていないと整理整頓ができません。
「なんでも詰め込める」と油断してしまう
クローゼットは収納箱と比べれば圧倒的に容量が多いので、いろいろなものを詰め込めてしまいます。ですが、「なんでも入りそうだ」という感覚そのものが、クローゼット収納を難しくしている原因のひとつです。
空間が残っていることばかり意識してしまうと、それだけ混雑していしまいます。上手なクローゼット収納には、空間の使い方がとても重要です。
収納ルールを決めていない
クローゼットは大きな空間なので、洋服だけとか趣味のものだけといった、特定の用途のみに使われることはあまり多くありません。大きなクローゼットになればなおのことです。
大小様々な収納箱を置けてしまううえに、仕切りも少ないことから混雑してしまいがちです。事前に収納ルールを決めて利用すれば、クローゼットの混雑は大幅に改善されます。
クローゼット収納をすっきり見せるアイデア5つ
ごちゃごちゃしたクローゼットの印象を変えるためには、見た目の統一感やちょっとした整理整頓をするだけでも大きく違います。
「収納ルールを決めて整理整頓をする」ことを前提として、これから紹介する5つのアイデアを意識してみるといいでしょう。
①まずは不用品を処分する
クローゼットや押入れなどの収納スペースには、ついつい不用品も入れてしまいがちです。
この「ついつい」という意識が、混雑を生む大きな原因になってしまいます。まずは入っているものを把握し、処分できるものは処分してしまいましょう。
処分しないものでも、クローゼットに入れておく必要のないものは別の場所に移します。この2つを行って、まずはクローゼットの中身をできるだけダウンサイジングしましょう。
クローゼットの中身が洗練されることで、これから紹介するアイデアの効果も大きくなります。
②吊るす収納を使いこなす
クローゼットは収納箱と違い、高さのある空間が特徴です。単に箱を高くまで積み上げるだけでは、空間を上手に活用しているとはいえません。ハンガーなどの吊るす収納を利用すると、一気に空間利用率が上がります。
突っ張り棒は後付けも簡単で、洋服の入る範囲を想定して取りつけられます。「吊るす収納の下」の空間を意識するようになれば、それだけでも収納ルールが定まります。
大きなクローゼットなら、洋服を上下2段で吊るすアイデアも可能です。
③ハンガーを統一する
収納道具の見た目がバラバラだと、それだけで見た目の印象が悪くなります。ハンガーを統一することで、見た目の統一感が増しスッキリ見せる効果があります。
ハンガーはクローゼットや壁の色合いに合わせるといいでしょう。洋服の種類に合わせたハンガーを選んでしまうと、形や色がバラバラになって煩雑な印象を受けてしまいます。
④上段・下段を使い分ける
クローゼットも和室などにある押し入れのように、上段と下段に分けることで使いやすさが一気に増します。引き出しは下段、箱物は上段、といったようにルールを決めてしまいましょう。
段を分けることで収納ルールが作りやすくなり、混雑の原因にもならないため、とても効果の高いアイデアの1つです。
⑤衣装カバーで統一感を出す
ハンガーを揃えるアイデアを紹介しましたが、まだ統一感が少ないと感じる場合、洋服の色合いや丈の違いが影響している可能性があります。
様々な色合いや大きさの洋服を吊るしながら、統一感があるように収納するのは難しいものです。そういった場合には、衣装カバーをかけて見た目を揃えてしまいましょう。洋服も保護できるので、一石二鳥なアイデアといえるでしょう。
クローゼットの収納の活躍グッズ10選
クローゼット収納で活躍するグッズ10種と使い方のアイデアを紹介します。
クローゼットの収納にはアイデアも重要ですが、収納グッズ選びも同じくらい重要です。突っ張り棒のような機能を付け加える大きなものから、S字フックやバスケットのような小物まで、様々なグッズを活用しましょう。
選ぶ時に気をつけるポイントは、見た目の統一感と用途に合わせた大きさです。色と寸法のメモを片手に買いに行くと間違えにくいです。
メタルラック
クローゼットの中にメタルラックを入れることで、仕切りと収納棚を簡単に作れます。クローゼットの全高を低くすれば、メタルラックの上にも物を置くスペースが作れて効果的です。
製品によっては好きな位置で仕切れるオプションも販売されているので、収納力を求める人はこうしたタイプを購入するとよいでしょう。メタルラックを簡易的なクローゼットとして使うのは、ワンルームのような狭い家で活躍するアイデアです。
突っ張り棒
突っ張り棒で空間を作れば、ハンガーなど吊るす収納をおけるスペースが増やせます。
突っ張り棒全体にハンガーをかけることばかり考えるのではなく、収納箱の上を通すように突っ張らせて、片側は収納箱、もう片方はハンガーにすれば、洋服だけでクローゼットが埋まらない人でも突っ張り棒が邪魔になりません。
たくさん吊るす場合には、突っ張り棒やクローゼットの耐久性(吊るせる重さ)にも気を配りましょう。
ワイヤーネット
ワイヤーネットは、使い方のアイデア次第で幅広い活用ができる収納グッズです。大きなものであれば仕切りとしても使えます。
網目の細かいワイヤーネット(メッシュパネル)であれば、小物を引っ掛けておくにも便利です。使い勝手の良い便利なグッズですが、「ついつい」いろんなも小物を引っ掛けてしまいがちなので、「収納ルールを決める」という前提を忘れないようにしましょう。
S字フック
S字フックは、突っ張り棒やワイヤーネットなどと一緒に使うことで効果を発揮します。
吊るす収納を上手く使えるかどうかは、クローゼットの活用の大きなポイントです。S字フックの活用で最も重要なアイデアは、「どうやって引っ掛けるか」です。
横幅の大きなものも複数のS字フックを使えば安定して吊るせます。そのままではS字フックが引っかからないようなところでも、結束バンドと上手く組み合わせると吊るせるポイントを増やせます。
バスケット
「箱状のものに入れて中身が見えないように収納する」のはクローゼットに限らず収納術の基本ですが、あえてバスケットやカゴといった「見える形で置く」アイデアも考えてみましょう。
見えるということは使いたい時にすぐに取り出せるということですし、あえて「見せる収納」をすることで、おしゃれさを演出できるものもあります。
薄い形状のものを選べば隙間を有効活用できるので、隙間が気になる時にもこのアイデアを考えてみましょう。
引き出しボックス
クローゼットの中に引き出しのような箱状の収納スペースを作ることで、空間を使うルールがある程度定まります。
引き出しボックスを中心にクローゼットの使い方を考えるのか、ハンガーに吊るす洋服を中心にするのかはケースバイケースです。
ボックスを上手く空間にはめ込むには「無駄な空間を無くす」アイデアが重要です。階段のように段違いにして、上の空間を洋服の長さに合わせるようにしてみるといいでしょう。
ブックスタンド
ボックスの中を整理整頓するには、ブックスタンドも有効です。箱の中に簡易的な仕切りができることで、混ざったり倒れたりといった事態を防げます。
ボックス収納が上手くなれば、クローゼットの中もすっきりまとまった収納ができます。見た目や新しいアイデアに気を配る余裕も出てきますし、出し入れもしやすくなるでしょう。
すのこ
クローゼットのような閉じられた空間に物を詰める時に気になるのは「湿気」や「カビ」です。これらは異臭の原因にもなるため、衣類や布団を収納する場合には特に気になります。
すのこをそのまま使うだけでなく、キャスターを付けたり、組み合わせることで通気性のいい収納箱やラックにすることもできます。
木の見た目や色合いもインテリア向きのアイテムですので、DIYが好きで通気性を重視したい人はぜひ活用してみましょう。
木目テープ、木目シート
収納スペースの使い方は決まったけれど、収納ボックスのプラスチック素材が統一感を妨げてしまうことは多々あります。とはいえ木のボックスを買うというのも億劫ですし、コスト的でも現実的ではありません。
そういった方には、木目テープや木目シートを使うアイデアをおすすめします。見える範囲に貼ることで、機能性を大きく変えずに見た目を一変させることができます。
布団袋、布団箱
布団袋や布団箱に収納できるのは、布団だけではありません。これらはコンパクトさが売りなので、スペースの活用にも有効なアイデアです。
掃除機で空気を吸引して圧縮できるようなタイプのものはスペースの軽減にもなります。使える場面では有効なアイデアでしょう。
布団箱は大きさや耐久性で優れる反面、頻繁な出し入れは考慮されていないので、時期外れな衣服を入れるようにするといいでしょう。
衣類を断捨離するポイント
クローゼット内の不要なものを探す時、洋服をどうするのか迷うことは多いでしょう。
着ることのない洋服をクローゼットから取り除いて効率よくダウンサイジングができれば、収納の手間が減るだけでなく、スペースの有効活用もできます。
洋服を断捨離するのには勇気が必要と考える人は少なくありませんが、これから紹介する考え方のポイントを理解すれば、納得して断捨離できるでしょう。
衣類をどれだけ持っているか把握する
衣類の断捨離のためには、シーズンオフでケースに収納しているものもいったんすべて引き出してみるなど、まずは今現在持っている服を全て把握することが大切です。
時間と体力と衣類を広げる空間がある時に、収納してあるものも含めてすべて引き出してメモなどを活用して把握しましょう。衣類を把握して不要なものを排除したあと、引き出す前よりも綺麗に収納できれば完璧です。
似ている衣類は減らせないか
同じような服がいくつもある場合、1つ2つ減らせないか考えてみるといいでしょう。
いつも同じ服ばかり着ていて忘れられているような服や、近いうちに新品を新しく買う予定の服などは、優先的に減らす対象としてみましょう。
今すぐに捨てることばかり考えずに、近いうちに捨てることになる服をチェックしておくことも断捨離のテクニックの1つです。
今でも着れるサイズか
若い頃に買った服や体型が変わる前の服のように、今では着る機会のない服を持っていても仕方ありません。
着る服のサイズが時間と共に変わってきた経緯がある人は、こういった着れない衣類が眠っている可能性が高いため、一度広げてみたり着てみたりしてチェックしましょう。
古い服は洗濯などを経てサイズが変わってしまっている可能性もあるので、重点的に調べてみるといいでしょう。
流行が終わっていないか
ファッションには流行のサイクルがあります。定番アイテムはともかく、既にトレンドから外れた服を着続けていても、おしゃれに見られることはありません。
最近着ているかどうかを思い出したり、ファッション誌などで最新情報を収集したりしながら今のトレンドを確認して、捨てるかどうかの決意をしましょう。
迷ったら「1年以上着ていない」を基準にする
断捨離の時に一番困るのは「捨てるかどうか迷う」状態のものです。捨てる理由もありながら残す理由もあり、どちらとも決めきれないといったことは多々ありません。
特に洋服は見ているだけでも色々なイメージが浮かんでくるので、「とりあえずとっておこうかな」となりがちです。こうした優柔不断さは服の断捨離に限らず、物の整理整頓の大きな敵になります。
捨てるべきか判断に迷う服は、1年以上着ていないかどうかを基準にしてみましょう。新品の服も増える中、1年以上着なかった服をもう一度着る可能性はほとんどありません。スパッと切り捨ててしまっても、大した影響はないでしょう。
スッキリ収納のクローゼットを目指そう!
クローゼット収納は「整理整頓」と「統一感」の2つのポイントが重要です。
スッキリとした収納のためにはまず、不要なものを取り除くことから始めましょう。必要なものだけをピックアップして収納ルールの定めた通りにしまうことで、納得できるクローゼットになります。
グッズを様々なアイデアで使い分け、必要ならばDIYでぴったりな形に作り変えて活用しながら、きれいなクローゼットを目指しましょう。