目次
こんにゃくの正しい茹で方
流水で表面をよく洗いましょう
- こんにゃくの表面についたヌルヌル感
- こんにゃく独特な臭み
この2つは、こんにゃくを茹でる前に流水でスッキリさっぱり洗い流してしまいましょう。
パッケージを確認してみると、“そのまま料理に使えます”と表示されているこんにゃくもありますが、やはり、流水でサッと洗ってから調理されることをおすすめします。
切ってから塩もみをしましょう
表面を流水でサッと洗ったあと、食べやすい大きさや用途に合わせて切ります。
そして、塩もみをし、こんにゃくの余分な水分とヌメリと臭みを取ります。塩の量は、こんにゃく一枚に「小さじ二分の一くらい」です。
塩もみをしておくことで、このあとに行う下茹でのとき、アクが抜けやすくなります。塩もみをしたこんにゃくは、洗い流すことなく、そのままの状態にしておきます。
下茹でし、アク抜きをしましょう
こんにゃくを茹でるまでに2つのステップがありましたが、やっとここから下茹でをします。
今、塩もみをしたままの状態ですね。塩は洗い流さなくてもOKです。お鍋にお湯を沸騰させ、こんにゃくを入れ、3分くらい茹でましょう。
自然に冷ましましょう!
下茹でを終えたこんにゃくは、ザルに上げて水切りをします。このとき、流水や冷水で冷まそうとする方もいらっしゃるようですが、その必要はありません。
茹でたこんにゃくの熱を取り除いてから調理したい場合には、ザルに上げたまま、自然に冷ましてから使います。
下茹でを終えたこんにゃくを流水や冷水で冷ますことなく、ザルに上げた状態のまま水気を切りましたね。この調理方法を「おかあげする」と言います。こんにゃくの余分な水分を切ることができ、この後の調理を行うとき、味が染み込みやすくなります。
今日の献立におすすめのこんにゃくレシピ
こんにゃくと大根のめんつゆ煮
二人前の材料
- こんにゃく:200g
- 大根:200g
- めんつゆ(濃縮):大さじ1杯
- だしの素:小さじ1杯
- 生姜
- かつおぶし
- ごま油
作り方と手順
- こんにゃくと大根をお好みの食べやすい大きさに切ります。
- こんにゃくを下茹でしましょう。
- フライパンにごま油を入れ、中火で熱します。
- 下茹でしたこんにゃくと大根を入れ、大根のフチが透き通るまで炒めます。
- めんつゆ、だしの素、生姜を加え、ひと煮立ちさせます。
- ひと煮立ちさせたあと、落とし蓋をし、10分ほど煮込み、ほとんど水気がなくなったら出来上がりです。
お皿に盛り付け、かつおぶしを加えてお召し上がりください。このとき、刻んだ生姜を加えても美味しいです。
こんにゃくと鶏肉の味噌煮込み
二人前の材料
- こんにゃく:250g
- 鶏肉:300g(モモ肉がおすすめ)
- 酒:大さじ1杯
- オイル:小さじ1杯(お好みのもの、サラダ油やオリーブオイルなど)
- 調味料①:味噌、みりん、酒、各大さじ1杯
- 調味料②:砂糖、醤油、各小さじ1杯
- 水:200cc
作り方と手順
- 調味料①と②と水200ccを混ぜ合わせておきましょう。
- こんにゃくをお好みの食べやすい大きさに切り、下茹でをします。
- 鶏肉をお好みの食べやすい大きさに切り、酒大さじ1杯で揉み込みます。
- フライパンを強火で熱し、こんにゃくを乾煎りします。
- こんにゃくをフライパンの端の方に寄せ、中央にオイルを入れ、鶏肉を焼き色がつくまで炒めます。
- 中火にし、混ぜ合わせておいた調味料を加え、蓋をしてから5分ほど煮ます。
- 蓋を取り、強火にし、水気がなくなるまで煮詰めれば出来上がりです。
※唐辛子の刻んだものや粉末を加えて、ピリ辛味噌煮込みにするのもおすすめです。
低カロリー!噛んで満足感アップの「こんにゃくdeグラタン」
二人前の材料
- こんにゃく:200g
- グラタンの素(二人前用)
- 牛乳(分量は、グラタンの素に表示されています)
- 水(分量は、グラタンの素に表示されています)
- チーズ
- ブロッコリー
- ニンジン
- タマネギ
- ベーコン
作り方と手順
- こんにゃくをお好みの食べやすい大きさに切り、下茹でをしておきましょう。
- 生のブロッコリーは茹で、冷凍のブロッコリーは解凍しておきましょう。
- ニンジン、タマネギ、ベーコンをお好みの食べやすい大きさに切ります。
- フライパンを熱し、ニンジンを入れ、火が通るまで炒めます。
- タマネギとベーコンを加え、炒めます。
- こんにゃくとブロッコリーを加え、炒めます。
- 火を止め、グラタンの素(ホワイトソースの素)、牛乳、水を加えてから中火で煮込みます。
- ホワイトソースにとろみがついてきたら火を止め、グラタン皿や耐熱皿に入れ、チーズを乗せます。
- オーブンや電子レンジのグラタン機能を使って、チーズに焦げ目がつくまで焼いたら出来上がりです。
グラタンの素には、マカロニやパスタが入っています。これを、こんにゃくに置き換えることで、低カロリーなグラタンを作ることができます。こんにゃくは、マカロニやパスタよりも歯ごたえがあり、よく噛むことで満足感をアップさせることができます。
白いこんにゃくを使うと、見栄えも良く作ることができておすすめです。また、板こんにゃくだけではなく、糸こんにゃくを使うことで、パスタのようにもできます。
こんにゃくの豆知識
こんにゃくは何から作られている?
こんにゃくがどのように作られているかご存知でしょうか。海藻のように、こんにゃくとして海に生えている!?畑からポンッと出てきて、パカッと割ると、こんにゃくが出てくる!?まさか…木に実る!?
正解は、こんにゃくは、こんにゃく芋と呼ばれるサトイモ科の植物の球根を加工して作られています。
こんにゃく芋が成長するまでには、3年もの長い時間が必要です。春に種芋を植え、新芋ができ、茎が伸び、秋になると生子(きご)と呼ばれる赤ちゃんになります。
この生芋を収獲し、次の春に再び植え、秋に収獲したものが子供になります。そして、この子供をまた次の春に植え、成長し、秋に収獲したものが大人のこんにゃく芋です。スーパーに売られているこんにゃくになるまでには、こんなにもたくさんの過程と時間を経ているのです。
こんにゃくは医薬品だった
こんにゃくは、医薬品や間食用として重宝され、貴族や僧侶だけが食べることができた食品だったそうです。
一般的に知られ、食生活に取り入れられるようになったのは、鎌倉時代以降なのではないかとされています。
そして、室町時代には、都の路上で売られるようになり、味噌煮込みやおでんのようにして食べられるようになったそうです。
こんにゃくにはどんな栄養素が含まれている?
自宅にあった糸こんにゃくを元に調べてみました。
原材料
- こんにゃく粉
- 水酸化カルシウム
- 海藻粉末
栄養成分(100gあたり)
- エネルギー :6kcal
- 水分:96.5g
- タンパク質:0.2g
- 炭水化物:3g(うち、食物繊維2.9g)
とにかく低カロリーであることと、ほとんどが水分であることがわかりますね。この水分によって、便秘の予防や解消に役立つとされています。
また、炭水化物の内訳のほとんどが食物繊維で、グルコマンナンという水溶性の食物繊維です。食事に取り入れることによって、満腹感が得られ、カロリーの摂りすぎや食べ過ぎの予防にも良いとされています。
- こんにゃくの原料は「こんにゃく芋の球根」。
- かつては医薬品として重宝されていた食材。
- 低カロリーで満腹感が得られるうえに、便秘改善にも効果がある食材。
最後に
こんにゃくの正しい茹で方のポイントは、
- 流水で表面をよく洗うこと
- 塩もみをすること
- 下茹でをし、アク抜きをすること
- ザルに上げて自然に冷ますこと
この4つです。この4つのポイントさえ押さえておけば、こんにゃく独特な臭みを取り除くことができ、より美味しく調理することができます。こんにゃくを袋から取り出し、サッと洗って、切って、そのまま調理していませんでしたか?
今日はぜひ、塩もみと下茹でを加えてから、美味しくお召し上がりくださいね。