目次
お見舞いの手土産を選ぶ時に気を付けること
入院中の方や病気のお見舞いに行くときには、手土産を持参して行くことになると思いますが、手土産を選ぶときには注意しなければならない点があります。
一般的には花や果物や日持ちするお菓子などお見舞いの手土産に選ぶと良いとされていますが、それぞれにマナーやタブーがあるのでおぼえておくと便利です。
お見舞いで花を贈る場合の注意点
お見舞いに行くときには花を持っていくのが定番と考えることも多いかと思いますが、花を手土産にするときにも気をつけなくてはならない点があります。
花をお見舞いの手土産にすることは、お見舞いの相手に季節を感じさせてあげることができたり、精神的にも落ち着かせてあげられるといった効果があります。
しかし、入院中のお見舞いの場合には病院に事前に確認しておかなければならないことや、花の種類に注意が必要ということを理解しておきましょう。
事前に花を持っていく事を確認する
まずは花を持って行っても良いか事前に確認する必要があります。
入院中の方へのお見舞いの場合、病院によっては生花の持ち込みを禁止している場合があります。これは感染やアレルギーへの対策としているためなので、何も考えずに持って行ってしまうと病院に迷惑をかけてしまうことになります。
選んではいけない花がある
花の種類によっては迷惑をかけてしまったり、タブーとされているものもあるので確認しておきましょう。
【香りが強い花はNG】
ゆりなどの香りが強い花NGです。病室内で香りが広がりやすく他の入院患者へ迷惑をかけてしまうことがあるのでお見舞いの手土産には向いていません。
【縁起が悪い花はNG】
次のような花はお見舞いの際、タブーとされています。
- シクラメン(死や苦を連想させてしまう)
- 菊(お葬式を連想させてしまう)
- 椿やチューリップ(花が落下してしまうので縁起が悪い)
- バラなどの赤い花(血を連想させてしまう)
- アジサイ(枯れると色が徐々に色あせるため不吉)
【鉢植えの花はNG】
お見舞いに鉢植えの花を手土産にするのはタブーとされています。
鉢植えは花が根付くというイメージがあるため、病院に根付いて長く病にふせてくださいという意味合いになってしまいます。
知らずに持って行ってしまうと見舞い相手に不快な気持ちにさせてしまいます。
≪ポイント≫
- 香りが強い・縁起が悪い花はお見舞いでは贈ってはいけない
お見舞いで「食べ物」を送る際の注意点
お見舞いの手土産には相手の好きな食べ物を持って行こうかと考える場合も多いかと思いますが、食べ物を手土産にする場合にも注意が必要です。
贈る量や相手の病状に注意する
食事制限がある病気で入院している方への手土産に食べ物を持参してしまうと食べることができないので、不快な思いをさせてしまいます。
怪我などで入院している場合には、食事制限は無いので食べ物を手土産にしても問題ありませんが、果物は量が多い場合に食べきれないと冷蔵庫があっても小さいことが多いので保存することができません。適量を持参するようにしましょう。
日持ちする物を選ぶ
さまざまな点から食べ物を手土産にする場合は、常温保存が可能な日持ちするお菓子などをおすすめします。また、食べ物でも生ものや揚げ物は手土産にしてはいけません。
生ものはほとんどの場合、衛生面から病院側で禁止しています。揚げ物は普段、病院食の食事を摂取しているので胃腸に大きな負担を掛けてしまいます。
食べ物をお見舞いの手土産にする場合にも、病院に事前に確認してから持って行くようにしましょう。
ラッピングは「熨斗のない掛け紙のみ」を選ぶ
お見舞いに手土産を持参するときのラッピングは、熨斗のない掛け紙のみを選びます。水引はあっても無くてもどちらでもかまいませんが、水引がある場合には紅白5本の結び切りの物を選びましょう。
結び切りは、ほどいて再度結ぶことができないので1度きりという意味も込められています。これは「病気に再びかからないように」という意味が込められているからです。
表書きは上部に「御見舞」と書いて下部に自分の名前を書きましょう。手土産ではなくお見舞金を渡す場合にも、熨斗のない封筒に入れて表書きには「御見舞」として渡すのがマナーです。
お見舞い金に新札は使わない
中に入れるお金は弔事と同じく新札を入れてはいけません。これは前もって準備していた=病気になることや怪我をすることを待っていたという意味になってしまいます。
とはいえ汚れているお札でも失礼になってしまうので、程よく折り目がついた程度のお札を入れましょう。新札しかない場合には何度か折って折り目をつけましょう。
≪ポイント≫
- 相手の病状に合った食べ物を選ぶ
- 日持ちする物がおすすめ
- ラッピングやお見舞い金を包む際は「縁起が悪い事」を避ける
お見舞いの手土産の相場
お見舞いの手土産を選ぶ際の相場は贈る相手との関係によって異なります。
お見舞いの相場
ほとんどの場合、手土産は3,000円~10,000円の範囲が適正な価格となります。あまり高額のものを贈ると相手に気を使わせてしまうことになってしまうので、一般的な相場の範囲で贈ります。
連名で贈る場合は合計金額に注意
会社などの職場関係や友人数名で連名で贈るときにそれぞれが相場の額を出し合ってしまうと高額になってしまうので、快方したときにお見舞いのお返しを選ぶときに相手を困らせる結果になるので、合計金額が相場の範囲内に収まるようにしましょう。
関係性から考えるお見舞いの手土産の相場
- 両親:10,000円~30,000円
- 家族、親戚:5,000円~10,000円
- 友人、知人:3,000円~5,000円
- 上司、同僚:3,000円~5,000円
お見舞い手土産におすすめのアイテム
タオル
タオルは入院中に必要になるものですし、退院後でも日常的に使用する物なので利便性が高く、お見舞いの手土産におすすめです。素材が良いふわふわしたものや高級なブランド物のタオルを選んだ場合でも、タオルですのであまり高額にならずに用意することができます。
浅野撚糸 エアーかおる ダディボーイ エニータイム
本や雑誌
入院中は体調が回復してくると特にやる事が無く暇で時間を持て余してしまうことが多いので、相手が興味のあるジャンルの本や雑誌をお見舞いの手土産にすることはおすすめできます。
相手の趣味がわからない場合には、話題の小説などもおすすめです。読み終わるまでに時間が掛かりますし、読むことで話題づくりもできるので自分のためになる知識も増えます。
東大教授がおしえる やばい日本史
お菓子やフルーツや飲み物
病気で入院している場合に食べ物を手土産として持参しても食べることができないのでおすすめできませんが、怪我で入院している場合には食事制限は無いのでお菓子やフルーツは病院食だけの入院生活をしている相手には喜ばれます。
果物をそのまま持って行くのは保管の方法が難しくなってしまうので、フルーツゼリーや日持ちのするお菓子の詰め合わせがおすすめです。また飲み物でストレートのジュースやお茶なども喜ばれます。
【九州旬食館】 日本の果実 フルーツゼリー 6種 8個入り
ハーバリウムやプリザーブドフラワー
生花は花粉のアレルギーや香りが人によっては合わないこともあり、病院への持ち込みが禁止されている場合がありますが、ハーバリウムやブリザードフラワーでしたら持ち込みが病院はあります。水替えも不要で色鮮やかで殺風景な病室を華やかにしてくれるので、病気で伏せてしまった気持ちを高揚させてくれます。
手土産として病院に持って行く場合には事前に問い合わせて、持って行っても問題ないか確認してから購入しましょう。
TEATSIGHT プリザーブドフラワー
ブランケットや靴下
入院中の病室の室温は一定に管理されています。温度の感じ方は人ぞれぞれで、夏の時期は冷房が効きすぎて寒く感じてしまったり、冬の時期は暖房の効きが悪く手足まで寒く感じてしまうことがあります。
洗濯が可能なブランケットや冷え性の方には靴下を手土産にすると、入院時の準備のしおりなどには記載されていないので喜ばれます。
sledar(スレダー) 毛布 掛け毛布
アイピローやネックピロー
リラックスアイテムのアイピローやネックピローもおすすめです。個室で入院している方には大きなストレスになることは少ないかと思いますが、他の患者さんと同室で入院している方はストレスを感じることも多いかと思います。そんなストレスを少しでも緩和させてくれるリラックスアイテムも手土産としておすすめできます。
アイピローは安眠につながり、ネックピローは首元を温めリラックスさせてくれるのでストレスの緩和に役立ちます。
ネックピロー GUAPO
お見舞い手土産の「Q&A」
A.避けるべき会話は病気が悪化したらどうなるなどの相手を不安にさせてしまう会話です。また回復を焦らせてしまうような仕事の話で相手の負担になってしまう話も避けましょう。
A.相手が元気になるような励ましの言葉やいない寂しさを語り、元気で退院したら何しようなどの未来に向けた前向きな会話をするのがおすすめです。
A.遠方の場合や時間の都合がつかずに、お見舞いに行けない場合は手土産の代わりにお見舞いの品やお見舞金を送りましょう。その際は相手を気遣う手紙を添えましょう。
お見舞いの手土産を持っていくときのマナー
家族や友人が病気や怪我で入院したと聞いたときには、すぐ駆けつけたいという気持ちになることが多いかと思いますがマナーを守って訪問しましょう。
何点か気をつけなくてはいけない点があるので覚えておきましょう。
訪問する前に確認すること
相手の病状が悪い場合
病気や怪我の具合が悪く、衰弱している状態のときや怪我の痛みが激しいときに訪問しても対応できる状態ではありません。
対応できる状態ではないときの訪問は迷惑を掛けてしまうだけの結果になってしまいますので訪問は避けましょう。
そのような状態では病院側でお見舞いの規制をしている場合もあるので、事前に確認しましょう。
手術前や直後は避ける
相手が手術を受ける場合には手術前の2~3日、手術後の2~3日はお見舞いに行くのを避けましょう。手術の前後は相手の体調がすぐれない場合や容態が安定するまでに時間が必要です。
相手の体調を重視して負担になることはせず、快方に向かっているタイミングで訪問するようにしましょう。
相手が会いたくないと意思表示をしている場合
相手が病気や怪我で弱っている姿を見せたくないという意思表示をしている場合にはお見舞いに行くのはやめましょう。相手に気遣い騒ぎ立てず静かにそっとしておいてあげることも優しさのひとつになります。
短期間の入院とわかっている場合
入院期間が数日の短期間と事前にわかっている場合はお見舞いは避けましょう。
入院期間が短い場合は大きな病気や怪我ではないので一般的にお見舞いの必要がありません。お見舞いの手土産よりも退院後の退院祝いをプレゼントしましょう。
事前に相手の状態を確認して対応できそうな場合のみ訪問するようにしましょう。入院中のお見舞いが難しい場合には退院したときに退院祝いをしてあげるということもできます。
面会時間内に行き長居はしない
入院中のお見舞いは病院で決められた面会時間を守るように訪問して、滞在時間も相手の体調を考慮して負担を掛けないよう15~20分程度にして長居しないようにしましょう。
相手からまだ帰らずに残ってもっと話がしたいと要望があった場合には、体調などの様子を見ながら滞在してあげましょう。
睡眠中は起こさない
お見舞いに行ったときに相手が睡眠中の場合は無理に起こしたり、目が覚めるのを待つこともせずに手土産を相手の家族に預けましょう。
相手の家族が不在の場合にはナースステーションに寄り看護師さんに説明して手土産を預けて帰るのがマナーとなっています。
入院中は体調が悪い状態なので相手を疲れさせない配慮が重要です。入院中の相手だけではなく同じ病室の方にも迷惑にならないように行動しましょう。
派手な装いや大人数では行かない
1度に大勢ででお見舞いに行くのはやめましょう。多くても人数は3~4名までにして相手の都合を聞いてから訪問しましょう。また派手な服装や香りの強い香水をつけていくことは周りの患者さんに迷惑となってしまいます。
また、小さな子供を連れてのお見舞いも避けましょう。元気の良い子供の場合、はしゃいだり廊下を走ってしまうと他の患者さんや看護師さんに迷惑を掛けてしまいます。
小さなお子さんは病院は病気でかかる場所なので風邪などのウイルスが蔓延していると考えると感染のリスクもありますし、知らず知らずのうちにウイルスを病室に持ち込んでしまう可能性もあります。
病院によって違いもありますが、小学生以下の子供は病室へ入室を断られてしまう場合もあります。
最後に
入院している方へのお見舞いに行くときは手土産を持参することが多いと思いますが、お見舞いに持参する品には相手に不快な思いをさせないようにマナーを守って、タブーとなるものは避けましょう。今後お見舞いに行くときに参考に相手に合ったものを選んでください。