目次
ワインの染み抜き方法
ワインの染みはアントシアニン
染み抜きのワースト3に入るのが赤ワインの染み抜き。赤ワインのきれいな「赤色」はアントシアニンという色素成分です。やっかいなことにアントシアニンは繊維に付くと吸着されて一度染み込んだらなかなか取れません。赤ワインの染み抜きはアントシアニンの落し方が分かれば染み抜きできるということですね。
ワインは「水溶性」のシミですのでこぼしてすぐでしたら水洗いをするか、濡れたティッシュでワインを拭き取り、乾いたティッシュや布などでギュっと押さえて水分を吸い取ります。これでほぼ落ちますが、ワインの染みが残ってしまった場合は家に戻り次第、ワインの染み抜きをしましょう。
ワインの染み抜き前にすること
洗濯表示のチェック
ワインを染み抜きする前に、洗濯したい洋服などが水洗いできるかをチェックしましょう。
洋服や布製品などの裏に洗濯表示のタグがついていますが、おけのマークがついていたら水洗いOKです。
色落ちのテスト
ワインの染み抜きをする前に、色柄ものの洋服の場合は必ず色落ちテストをしましょう。
用意するもの
- 台所用の中性洗剤
- 綿棒または白い布
手順
- 綿棒または白い布に台所用の中性洗剤を付ける
- 服の目立たない場所に綿棒や白い布につけた洗剤をこすり付ける ※生地の裏の縫い代あたりがテストしやすい
- 洗剤をこすり付けた綿棒や白い布に服の色が付いていないか確認する
綿棒や白い布に色が付いていない場合は洗剤を使用してワインの染み抜きができますが、色が付いていた場合は、家で洗剤を使ってワインの染み抜きをすると色落ちする可能性がありますので止めてください。クリーニング店など専門の方に相談しましょう。
ワインの染み抜き方法は、ワインの染みの状態によってさまざな方法があります。
時間が経ってしまったワインの染み抜き方法
ワインをつけてから時間が経った染み抜き方法を上位4つご紹介します。
酸素系漂白剤でワインの染み抜き
用意するもの
- 色柄もの用の酸素系漂白剤(液体ワイドハイターなど)
- 洗面器
染み抜きの手順
洗面器に水を張り。酸素系漂白剤を入れてよく混ぜます。ワインの染みの部分を洗面器の中に浸して10分ほど放置した後、最後は通常に洗濯機で洗濯すれば完了です。たいがいのワインの染みはこれで落ちます。
焼酎でワインの染み抜き
焼酎で染み抜き?!と意外かもしれませんが、実は、ワインの赤い色素のアントシアニンは、アルコールに溶けやすい性質なんです。つまり、アルコールをつけることで染みが溶けてくるわけですね。
用意するもの
- 焼酎(アルコール度数が高ければ高いほど良い)
- 布(またはタオル)2枚
染み抜きの手順
- 染みの裏側に乾いた布を当てる
- 焼酎を赤ワインの染みの部分にたっぷり染み込ませる
- 新しい布で上からとんとんたたき、下の布にワインの染みを移す
- なかなか移せない場合は、歯ブラシで上からやさしくとんとんたたき、下の布にワインの染みを移す。
※歯ブラシでたたく時は、シミの周りから中心に向かってたたきましょう。中心からたたくと汚れが外に広がって輪ジミになります。 - シミが薄くなればOK。あとは通常通り洗濯機で洗う
エタノールと漂白剤とクエン酸でワインの染み抜き
汚れ落しの代表のアイテム3つ「エタノール」「酸素系漂白剤」「クエン酸」を使用する最強染み抜きです。
用意するもの
- 無水エタノール
- 色柄もの用の酸素系漂白剤(液体ワイドハイターなど)
- クエン酸
- 洗面器
- お湯(50℃~60℃くらい)
- 歯ブラシ
- 布、またはタオル2枚
染み抜きの手順
- 染みの裏側に乾いた布を当てる
- 無水エタノールを赤ワインの染み全体にしっかり染み込ませる
- 新しい布で上からとんとんたたき、下の布にワインの染みを移す
- シミをチェックする。この時点ですでに染みを落せた場合、ここで終了!
- まだ染みが残っている場合
酸素系漂白剤を赤ワインの染み全体にしっかり染み込ませる - 薄い青に変色してくるのを待つ。
※酸性のワインにアルカリ性の漂白剤が反応して青くなる - 新しい布、または歯ブラシで上から軽くとんとんたたき、下の布にワインの染みを移す
※熱を与えると落ちやすくなるので、時々お湯を少しかける - ワインの染みが薄くなったら、水を張った洗面器の中で布を左右にゆらしたり、上から押したりしてすすぐ
- クエン酸水をつくる※水1:クエン酸5の割合で、クエン酸を水にしっかり溶かす
- クエン酸水を赤ワインの染みにたっぷりかけて染み込ませて10分程放置
- 軽くすすぎ、シミが落ちていたら終了
もしシミがまだ残っている場合は、再度、⑤~⑪の作業を繰り返してください。通常2回ほど繰り返せばきれいに落せると思います。歯ブラシでたたく時は、シミの周りから中心に向かってたたきましょう。中心からたたくと汚れが外に広がって輪ジミになります。
牛乳でワインの染み抜き
牛乳でワインの染み抜きと聞くとびっくりしますよね。ワインの赤い色素のアントシアニンは、牛乳などの脂肪を含むものに吸収される性質があるそうです。
用意するもの
- 牛乳
- 鍋
- ボール
染み抜きの手順
鍋に牛にを入れぐつぐつ沸騰させ、火を止めて牛乳をボールに移します。ボールにワインの染みの部分を浸して30分~40分ほど放置します。水道水で洗いたあとは通常に洗濯機で洗濯すれば完了です。
外出先でワインの染みを付けてしまった時の応急処置
ワインをこぼしたら時間をおかずにすぐ応急処置をしましょう!時間がたてばたつほど落ちにくくなります。
用意するもの
- ティッシュ
- 水
染み抜きの応急処置手順
ワインの染みを水で洗ぎます。すすぐ場所がない時は、ティッシュでワインを吸い取ってください。ハンカチなど乾いた布を下に当てて、ティッシュで上からとんとんたたき、下の布にワインの染みを移すします。染みが下のティッシュに移ったら完了です。
服以外のワインの染み抜き方法
カーペットにこぼしたワインの染み抜き
用意するもの
- 食器用中性洗剤または水拭きが不要なリビング用スプレー洗剤
- スプレーボトル
- タオル
- ブラシ、またはたわし
染み抜きの手順
- ワインで濡れている場合は、乾いた布やキッチンペーパーなどをギュっと押さえて水分を吸い取る
- コップ1杯のお湯に中性洗剤を溶かして洗剤水をつくり、スプレーボトルに入れる
- ワインの染みに洗剤水をたっぷりスプレーする
- ワインの染みの上に乾いたタオルを乗せ、その上にブラシ又はたわしを押し付けるようにおく
- ブラシまたはたわしを押し付けたまま軽く前後左右にゆらしてワインの染みをタオルに移す
- 濡れたタオルで洗剤を軽く拭き取る。一回で洗剤が落ちない場合は、タオルをきれいに洗って落ちるまで拭き取りを繰り返す
- 最後に、乾いたタオルをのせてとんとんたたきながら水分をタオルに吸い取る
カーペット専用の洗剤がある場合は、食器用中性洗剤の代わりにご使用することをおすすめします。
壁に飛んだワインの染み抜き
用意するもの
- 食器用中性洗剤
- 歯ブラシ
- タオル
染み抜きの手順
- 濡れてるタオルで水拭きする ※水拭きだけで落ちるケースが多い
- 布に食器用中性洗剤をつけ、壁に塗る
- 壁につけた洗剤の上にラップをかけ、10分程放置する
- ラップを取り、歯ブラシでやさしくたたくようにワインの染みをこすり落す
- 最後に水で濡らしたタオルで拭き取れば完了
ソファーのワインの染み抜き
用意するもの
- 食器用中性洗剤
- お湯:コップ1杯
- タオルまたは布
- キッチンペーパー
染み抜きの手順
- ワインで濡れている場合は、乾いた布やキッチンペーパーなどをギュっと押さえて水分を吸い取る
- コップ1杯のお湯に中性洗剤を溶かして洗剤水をつくり、綺麗な布に洗剤水をたっぷり浸す
- 洗剤水を浸した布でワインの染みを軽くポンポンたたいて布に移す
- 布にワインの染みが移ったら乾いた布やキッチンペーパーで上からぎゅっと押さえて残りの水分を吸い取る
ワイン専用しみ落としスプレーも販売されてます。
まとめ
ワインの染み抜きの方法をご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?ワインの染み抜きに限らずどんな染み抜きもスピードが重要です。また、ワインの染み抜きでは、温度もポイントになります。60℃くらいの高めのお湯を使うと落しやすくなりますよ。時間がたってしまったワインの染みは酸化します。酸化すると染み抜きが難しくなりますので時間をあけずにすぐ洗いましょう。