目次
なすの旬の時期と産地
なすの旬
なすの旬は6月頃~9月頃です。ちょど初夏から初秋にかけてが一番おいしい時期を迎えます。
なお、ハウス栽培もおこなわれているため、産地を変えながら1年を通して生産され、スーパーではいつでも手に入れることができます。
なすは秋にも旬がある
なすは夏野菜でもありますが、「秋なすは・・・」という諺にあるよう秋に収穫されるなすを「秋なす」とも呼ばれています。
秋なすの特徴は、種が少なくて皮が薄く柔らかいことです。夏の間は成長に栄養を使っていますが、夏の終わりから成熟した実に栄養が届き、アミノ酸や糖が増えると言われています。
栄養もたっぷりと実に回り、昼と夜の気温差で実が引き締まることで秋なすは美味しく感じられるのです。秋に収穫と言っても、夏の終わりから初秋にかけてであって本来の秋ではなく9月ごろをさしています。
なすの主な産地
一般的ななすは全国的に栽培されています。中でも高知県が最も多く、熊本県や福岡県でも多く栽培・出荷されています。また、群馬、茨城、栃木などの関東地方でも栽培は盛んです。
産地によっては冬から春に収穫される場合も
初秋までの旬の時期を過ぎてからスーパーなどで見かけるなすは、ハウス栽培によって生産されたものです。
春になる徐々に各地から出荷されますが、冬から春に収穫されるなすは年間の出荷量が最も多い高知県産のなすになります。高知県で栽培されているなすは通年を通して市場に出回っています。
旬のなすの美味しい選び方
≪美味しいなすのチェックポイント≫
- 「色」を見る
- 「重さ」を比べる
- 「ヘタやとげ」を見る
濃い色が良い
夏の日差しをたっぷりと浴びた美味しいなすは色が深く黒々してハリがあります。この黒い皮はポリフェノールの一種でもあるナスニンと呼ばれているものです。ナスニンには血液をキレイにする働きや癌の原因の一つとも言われている活性炭素の働きを抑える効果が期待できるそうです。
ずっしりと重いほうが新鮮
ナスの実はほとんとが水分のため、収穫後は切り口から水分がどんどん抜けてしまいます。水分が抜けたなすはハリが無くなり、しぼんだ状態になります。さらに首元が細くなっているなすは未熟のなすのため、首元までしっかりと太さがあるものを選びましょう。
持った時にずっしりとした重みを感じ、指で触った感触は抵抗があるくらい弾力のあるほうが新鮮です。軽く柔らかいなすは中がスカスカの状態が考えられ美味しくなはいでしょう。
ヘタのトゲにも注目
なすにはヘタがありますが、ここについているトゲの部分もチェックしましょう。このトゲがしっかりと立っていて、触ると痛いようなもののほうが新鮮です。全体的に傷が多かったりヒビが目立つものは傷みも早いため選ばないほうが良いでしょう。
旬のなすの美味しい食べ方
料理するときのポイント
なすの中でも水なすは生で食べれますが、一般的ななすは収穫したてでも生では食べません。加熱をしてから食べますが、切った後は黒く変色するため、加熱する前に真水か塩水に浸けてあく抜きをして下さい。
煮物に使う場合なども、一度高温でさっと揚げてから使うと変色やナスニンの流出が抑えられます。油との相性が良いため油の吸い過ぎには気をつけましょう。
生でそのまま食べることはできませんが、加熱しない食べ方としては漬物にする食べ方は人気です。その他定番の、焼いたり煮たり、炒めたり、などして幅広い料理に使えます
焼きなすで味わう
- ヘタの部分を手で取ります。
- 蒸気が抜けるようなすの中心に細めのお箸などをお尻から首元へ向かって刺し穴を開けます。
- または、縦に浅く切り込みを入れておくのでも良いです。
- オーブンやグリルで皮が真っ黒になるまで焼きます。
- 皮がしなしなになって、開けた穴から水蒸気が出ていきます。
- 皮が真っ黒になったら取り出して、手を水につけながら皮だけをむいて完成です。
- 熱くて出てむけない場合は、ナイフの刃を立てながらこするように皮をそいでいきましょう。
鰹節をふりかけ、おろしショウガと醤油やポン酢でさっぱりと食べるのが一般的です。出汁やコンソメに張ってからしを添えて食べる食べ方もおすすめです。
蒸しなすで味わう
- なす(2個)は手でヘタをとり、3箇所くらい皮をむいておきます。
- 変色を防ぐため水にさっとくぐらせ、表面に水の膜をつけておきます。
- 耐熱皿になすを乗せて、ラップをふんわりとかけます。
- 電子レンジ500Wで約4分加熱します。
- 粗熱を取ったら、好きな大きさに切ったら完成です。
シンプルに味わうのであれば、鰹節をふりかけ適量の醤油やポン酢で食べましょう。
旬のなすの保存方法と保存期間
冷蔵保存する
なすは夏野菜のため暑さや湿度には強いですが、寒さや乾燥には弱いです。
そのため、家庭の冷蔵庫に入れると温度が低すぎて「低温障害」を起こしやすくなりますので、冷蔵庫で保存する場合は野菜室に入れましょう。
また、そのまま野菜室に入れておくと乾燥が進み表皮がしなびてひび割れなど起こってきます。温度が管理されている野菜室でも、むき出しのままではどんどん水分が奪われてしまうため、保存の際は水気をふき取りラップで包み密閉してから入れて下さい。
この方法で冷蔵保存した場合、1週間くらいたっても皮のハリも保て変色したりすることはないでしょう。買ったまま保存する場合は3~4日以内に使い切りましょう。
冷凍保存する
なすは冷凍保存もできます。消費できない場合や使いかけのなすは冷凍保存が良いでしょう。
冷凍保存の手順
- なすはヘタを取り使う時に便利な大きさにカットしておきましょう。乱切りや輪切りがおすすめです。
- 5分ほど水にさらしてあく抜きをします。
- あく抜きが終わったら水気をしっかりとふき取ってください。
- フリーザーバッグになすが重ならないように入れましょう。
- 出来るだけ空気を抜いて冷凍庫に入れます。
アルミトレイの上で冷凍すると急速冷凍の効果があり、より鮮度を保って冷凍できます。
保存期間
冷凍保存の場合の保存期間は1カ月程度が目安です。なるべく早目に使い切るよう心がけましょう。
調理方法
おすすめの調理方法は、凍ったまま炒め物やスープにいれたり、煮物に入れる方法です。手軽で簡単になすを具に加えることが出来ます。
火の通りも早く味の浸み込みも早いのですが、なすには水分が多く含まれているため、解凍後はやはり水っぽくなります。そのまま使うよりしんなりとした食感となるでしょう。
なすの種類と向いてる調理法
千両なす
・おすすめの調理方法「煮物、揚げ物」
よく出回っている13~15㎝位の長さで、濃い紫色の皮をしているなすを千両なすといいます。皮も実も適度な柔らかさがあるため、焼く以外にも煮る、揚げるなど幅広い料理に使えます。
水なす
・おすすめの調理方法「浅漬け」
卵型のなすで少しごつごつした感じが特徴の水なす。灰汁が少ないため、一般的ななすと違って生のまま食べられます。名前の通り水分が多く、薄い皮も口に残らずそのまま食べるとほんのりとした甘味も感じられます。浅漬けにして食べるのもおすすめです。
米なす
・おすすめの調理方法「煮込み料理、なすのステーキ」
アメリカの品種を日本で品種改良されたものを米なすと言います。特徴は大きくて丸いカタチと濃い紫色のややかための皮です。
また、普通のなすはヘタの色が濃い紫色ですが、米なすはヘタが緑色をしています。果肉もかたいため煮崩れしにくく煮込み料理や焼きなす、ステーキなどに向いています。
最後に
なすには色々な切り方があります。斜め薄切りはヘタを落したら、縦半分に切り端から斜めに薄く切りましょう。
半月切はヘタを落とし縦半分に切ったら、切り口を下にして同じ幅で切ります。乱切りはヘタを切り落としたら、なすを回しながら端から切っていくと形のそろった乱切りができます。