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いちじくの旬は年に2回ある
冒頭でもご紹介しましたが、いちじくの旬は2回存在します。旬がいつか分からないという方のためにも解説しましょう。
いちじくは、夏に実を付ける「夏果専用種(夏果)」と秋に実を付ける「秋果専用種(秋果)」があります。しかし、夏果専用種は梅雨の時期が収穫期なので、どうしても腐りやすく、流通量は秋果専用種より少ないのが現状です。
ちなみに、日本のいちじくの有名なブランドは「とよみつひめ」と「ホワイトゼノア」です。それぞれ九州と山形県で作られています。
とよみつひめは糖度が16〜17度あり、非常に甘味が強いのが特徴。ビネガーなどに加工もされています。ホワイトゼノアも甘い品種です。糖度は16〜22度で、生食やお菓子加工に向いています。
いちじくの旬な食べごろ
ここからはいちじくの旬の食べごろについてご紹介します。3種類あるので間違えないようにしましょう。
6月下旬~8月上旬
6下旬〜8月上旬に収穫されるのが夏果専用種のいちじくです。春先から成長をはじめて6月上旬〜7月上旬に実を付けます。主な品種はビオレドーフィン、ザ・キングです。ビオレドーフィンは甘みが強く酸味が少ない品種として有名。ザ・キングは果実がなめらかでキメが細かく、そのまま食べたり、ドライフルーツにして食べるのがおすすめです。
8月中旬~10月中旬
8月中旬〜10月中旬に収穫されるのが秋果専用種のいちじくです。新梢の下の部分から上へと順番に身をつけていきます。実を付けるのは8月中旬〜10月中旬です。主な品種は以下のとおりです。
品種名 | 特徴 |
早生日本種 | 果肉は柔らかく、酸味が多いのが特徴。 |
ホワイトドリアチック | 果皮が薄いのでまるごと食べられる。 |
アーチペール | 柔らかい果肉と、香りが高いのが特徴。生のままでも食べやすい。 |
セレスト | 革が薄く、ねっとりとした食感が魅力。 |
ドーフィン | 日本人に馴染みやすい味で人気。スーパーで売られているのはこの品種がほとんど。 |
どれもまるごとでも食べやすいのが共通した特徴です。
夏秋果兼用は8月中旬~10月中旬
夏秋果兼用のいちじくもあります。いちじくは1本育てば、そこから挿し木して増やしていくことができます。家庭で育てるのも簡単です。品種によっては収穫時期も違うので自分の好みのものを育てるといいでしょう。
旬のいちじくの選び方
いちじくは普段目にしない果物なので、売られていてもどれを購入すればいいのか分からないですよね。ここからはいちじくの選び方をご紹介していきます。
いちじくを選ぶときはまずは形と色に注目してください。ぽってりと丸みが合ってふっくらしているものを選びましょう。皮に傷がないかもこのときに確認してください。また、先の部分が裂け始めて香りが出ているものも食べごろです。
大きさはいちじくの種類によってまちまちで、サイズでは選ぶのが難しいので気をつけましょう。
旬のいちじくの食べ方
せっかく買ってきたいちじく。どうせなら美味しく食べたいですよね。ここからは生での美味しい食べ方からコンポートにする方法まで詳しくご紹介知します。
皮をむいてまるごと
- ヘタを取る
- 1の部分から皮を剥いていく
皮を剥くきはバナナの皮を剥くようにすると上手に剥くことができます。
4等分にカット
- 縦に4等分にカットする
- 皮を向く
皮はナイフで剥いても手で剥いても大丈夫です。ナイフで剥くときは手を切らないようにしましょう。
いちじくのコンポート
【材料】
- いちじく
- 水
- グラニュー糖
- レモン汁
【作り方】
- いちじくをきれいに洗ってよく水気を切る
- いちじくの皮を剥いて中の軸の部分を切る
- 鍋に水とグラニュー糖を入れてグラニュー糖が溶けるまで中火にかける
- グラニュー糖が溶けたら弱火にして、2を入れて落し蓋をする
- 20分煮込む
- 火を止めてレモン汁を加える
- 粗熱をとって冷やして完成
グラニュー糖は上白糖でも代用することが可能です。代用する場合はグラニュー糖と同じ量で大丈夫です。いちじくを煮るときは、コンポート液に半分以上浸かるように水分量を調整してください。
甘く美味しいコンポートです。いちじくの酸味が苦手なお子さんでもコンポートにすれば美味しく食べてくれますよ。ぜひ試してみてください。
旬のいちじくの保存方法
ここからはいちじくの正しい保存方法についてご紹介します。きちんと保存して長い期間いちじくを楽しみましょう。
傷むのが早いので注意
- いちじくを洗って、水気を拭く
- ペーパータオルで1個ずつ包む
- 2〜3個まとめてビニール袋にいれる
- 冷蔵庫に保存して完了
いちじくはとても傷みやすい果物です。冷蔵で保存しても2〜3日しか保たないので早めに食べるようにしましょう。
冷凍保存もできる
- いちじくを洗って、水気を拭く
- 1つずつラップに包む
- 保存袋に入れる
- 金属トレイの上に載せて冷凍庫に入れて完了
冷凍保存は冷蔵保存と違い保存期間が長くなります。およそ2週間です。すぐに消費するのが難しい場合は早めに冷凍保存するようにしましょう。
いちじくを保存袋に入れるときは必ず中の空気を抜くようにしましょう。中の空気を抜くことによって冷気が伝わりやすくなり、早く冷凍することができます。
また、金属トレイに乗せるのも同様の理由があります。熱伝導に非常に優れており、食材に早く冷気が伝わるので通常の冷凍保存よりも早く冷凍することが可能です。鮮度を落とさないためにも大切な工程なので省かないようにしましょう。
最後に
今回は、いちじくの旬についてご紹介しました。いちじくの旬は年に2回あります。時期によっては美味しく食べられる品種が違うので自分好みの品種を覚えておき、旬の時期になったら購入するというようにすれば美味しく食べることができますよ。
また、スーパーや道の駅などでいちじくを見かけたときは、丸みがあって皮に傷が無いものを選ぶようにしましょう。いちじくは生で食べても、火を通しても美味しい果物です。アレンジを楽しんでみてください。保存期間は冷蔵の場合2〜3日で、冷凍は2週間です。すぐ食べることができない場合は早めに冷凍処理しましょう。
いちじくには食物繊維が豊富に含まれているのでお通じの改善には最適です。しかし、たくさん食べすぎるとお腹の調子が悪くなる危険もあるので気をつけて食べるようにしてください。この記事を参考にして旬のいちじくを味わいましょう。