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網戸の汚れとは
網戸の汚れ方は「外側」と「内側」の2パターンあります。それぞれが違った汚れ方をしていますから、まずは汚れの種類が違うことを理解するところからスタートしましょう。網戸の「外側」についている汚れは、ズバリ「外の空気の汚れ」が原因です。
外の空気は、わたしたちが想像しているよりも目に見えない汚れでイッパイです。人が歩いたり車が走るだけでも「土ぼこり」は空中に舞います。もちろん風が吹くたびに土ぼこりは風にのっていろんなところに運ばれていくことになります。
それだけでなく、自宅の近所に公園や学校がある方は、公園の土や学校グランドの土が舞い放題。それが風にのって網戸にベッタリ付着してしまうのです。「排気ガス」は、当然ですが車やバイクが走行するだけで周辺の空気を汚します。
その汚れた空気は風にのって我が家の網戸に付着するわけですね。しかもたいていの場合、「土ぼこり」も含まれているから厄介です。「花粉」や「小さな虫」もまた、網戸を汚す原因です。花が咲き誇るシーズンになれば、風にのった「花粉」が網戸に付着して汚します。
地味にベタベタするんですよね。そして、名前も知らないような「小さな虫」の死骸などが網戸の下にたくさん落ちていたりもしますよね。かなり黒々としてしまうので、非常に見栄えが悪くなってしまいます。
そして近年かなり問題視されているのが「黄砂」です。中国大陸からはるばる季節風にのってやってくる「黄砂」は、これでもかというくらいに網戸を汚していきます。しかも「黄砂」は非常に粒子が細かく、雨水などで水分を含むと「粘性」がでてしまうため、汚れが落としにくくなる始末。
本当に厄介きわまりないです。また、意外に見落とされがちですが、近隣住民の換気扇出口から排気される汚れた空気も自宅網戸の「外側」を汚す原因になります。
近隣住民の換気扇から排気される空気は、「料理中の煙(油を含んだ煙)」や「煙草の煙(ヤニ)」、あるいはまた「部屋のほこり」などです。料理中の煙はとても香ばしくて食欲をそそりますが、「汚れ」という観点からみると、じつはなかなか厄介だったりします。
なぜなら料理中に排出される煙は、たいての場合「油」を多く含んでいるからです。料理では油をよく使いますから、そこからでてくる煙には油分が含まれてしまうわけですね。
同様に、「煙草の煙(ヤニ)」も落としにくい汚れのひとつ。壁などについたら最後、ほぼ落ちないと言われているくらい吸着率がいいので、網戸についた場合も落とすのが一苦労です。こうして、他人の家の汚れた空気が、巡り巡ってわたしたちの網戸に付着してしまうわけですね。
団地や賃貸など、住居が密集している住まいは特にこの汚れ問題と直面します。もちろんこのことは、自分たち自身にも言えることでもあります。自分が換気扇を使うということは、つまり誰かの網戸を汚していることを意味します。これは結局、仕方のないことなのです。
さて最後にもう一つの汚れ、網戸の「内側」はどうでしょうか。こちらはちょうど今説明したように、「料理中の煙(油の含んだ煙)」「タバコの煙」「部屋のほこり」です。我が家の汚れた空気が、自宅の網戸を内側から汚してしまうわけなんです。
網戸を洗う方法
掃除機と新聞紙を使った掃除方法
用意するアイテム
まずはみなさんに、比較的汚れが少ない場合の掃除方法を紹介します。網戸が比較的新しかったり、以前に掃除をしたことがあるというときなどは、わりと汚れの付着率も低いはずです。
それでも「最近汚れが目立ってきたな」「できるものならこまめに掃除しておきたい」と思う方もきっと多いはず。汚れが浅い網戸の掃除は、自宅にある身近なアイテムで対処できます。
必要なものは、「新聞紙」または「ビニール袋」、そして「ガムテープ」です。これらのアイテムを用いて、網戸の汚れを落としていきます。
掃除の手順
- 新聞紙を貼り付ける
ガムテープで網戸の「外側」に「新聞紙(またはビニール袋)」を張り付けます。できるだけ大きめにゆとりをもって張るようにするとよいでしょう。なぜ「新聞紙(またはビニール袋)」を張り付けるのかといいますと、掃除機を網戸にかけるときに吸引力を逃さないためです。網戸に“カベ”代わりになるものがなければ、掃除機の吸引力は外側に発散してしまうのです。 - 掃除機をかける
網戸の外側に「新聞紙(またはビニール袋)」を張り終わったら、網戸の内側に掃除機をかけます。網戸に付着したチリやほこりを吸い取るイメージです。ただし、網戸に掃除機を押し付けないように注意してください。網戸が破れてしまう恐れがあります。網戸の表面に触れないくらいの距離で掃除機をかければ大丈夫です。 - 新聞紙をはがす
網戸の外側に張り付けた「新聞紙(またはビニール袋)」をはがします。 - 網戸にも新聞紙を貼る
続いて、①と同様に、網戸の内側にも「新聞紙(またはビニール袋)」を貼り付けます。 - 掃除機をかける
網戸の外側から掃除機をかけます。そして最後に、網戸の窓枠や網戸の下側(サッシ)に掃除機をかけましょう。おそらくけっこう汚れていると思うので、入念に掃除機でチリほこりやごみを吸い取ってあげましょう。
フロアワイパーを使った掃除方法
用意するアイテム
続いて、掃除機がけだけでは綺麗にしきれていない場合の掃除方法を紹介します。まず用意するものは、みなさんがふだん使っている「フロアワイパー(フローリングワイパー)」と「フロアワイパー用ウェットシート」です。メーカーや種類は問いません。自宅にある「フロアワイパー」で十分です。ただし、ワイパーシートは必ず「ウェットタイプ」であることが前提です。
掃除の手順
- フロアワイパーの取っ手を収縮する
フロアワイパーを短く持つように取っ手を最小の長さに収縮させます。これからこの道具で網戸を拭くことになるので、作業しやすいようにするためです。くれぐれも、取っ手が長い状態で作業に入らないでください。フロアワイパーが長いままだと、当然作業はしにくいですし、余計な力が入ってしまって、場合によっては網戸を破ってしまうかもしれません。 - ウェットシートで網戸を拭く
ウェットシートをつけたワイパーで網戸の「内側」を拭きます。上から下にサッと撫でるようにするのがコツです。そうすれば余計な力が入らずに拭くことができます。上下左右に動かすのはあまりオススメしません。あくまでも、「上から下」へ一方向に力を入れていくことを心がけましょう。このとき、「いっそウェットシートを直接手で持って拭いてもいいのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。たしかに、それでなにか問題があるというわけでもないのですが、フロアワイパーにシートを取りつけておくとメリットがあります。それは、フロアワイパーにシートが張り付いたまま網戸を拭くと、手で持つよりも「力の入り方が均一」になって掃除がしやすいということです。それに、ワイパーの表面積を存分に活かせるので、無駄なくシートを有効活用できます。やはりワイパーにシートをつけて掃除する方法をオススメしたいですね。
- 網戸や窓枠などを拭く
続けて網戸の外側を同様に拭きます。網戸の外側を拭き終わったらワイパーからシートを外し、手で窓枠やサッシ部分を掃除します。 - 掃除機をかける
最後に、掃除機で網戸周辺のごみを吸い取って完了です。
ストッキング・靴下を使った掃除方法
用意するアイテム
続いて、お掃除グッズの定番「使い古したストッキング」や「靴下」を使った網戸の掃除方法を紹介しましょう。まずはみなさんのお手元にあるもう不要になった「ストッキング」や「靴下」を用意してください。それから、「新聞紙」と「掃除機」。これで必要な掃除アイテムは揃います。
掃除の手順
- 新聞紙を貼り付ける
網戸の内側に「新聞紙」(またはビニール袋)を貼り付けます。これは汚れが室内に落ちないようにするためですので、広めにゆとりをもって張り付けてください。 - ボール状のストッキングで網戸の外側を拭く
靴下をストッキングの中にいれて、ストッキングを丸めます。ボールのような形にしてください。ボール状にしたストッキングで網戸の外側を拭きます。このとき、上から下に撫でるようにしてください。ストッキングは静電気が発生するので、網戸に付着している汚れを引き付けてくれます。なので、くれぐれもストッキングを濡らさないに注意してください。 - 内側も拭く
新聞紙を外して内側も拭きます。このとき、外側に新聞紙を張り付ける必要はありません。汚れは外に落ちるので問題ないからです。 - 掃除機をかける
最後に、窓周辺のごみを掃除機で吸い出して完了です。
網戸掃除のお役立ちグッズ
網戸掃除で役立つ便利グッズはいろいろありますが、これといって特別な道具はなく、100均でも揃うような身近なものばかりです。専用洗剤などなくても問題ありません。
たとえば、「激おちくん」などのメラミンスポンジや重曹は、網戸の表面を綺麗にするのにたいへん重宝します。網戸を取り外して本格的に掃除をするときなどは、風呂場洗剤などで代用できます。
酷い汚れがついた網戸の対処法
ずっと掃除してこなかった網戸の汚れはとても厄介です。上記に紹介した掃除方法では太刀打ちできないことが多いので、その場合の対処法を以下に整理していきたいと思います。
用意するアイテム
中性洗剤、スポンジ、ホースあるいはバケツ、掃除機、ドライバー
掃除の手順
- まずはドライバーを使って網戸を外しましょう。ひとりでは大変かもしれないので、家族の人に手伝ってもらうのがよいかと思います。
- 外した網戸の表面の大まかな汚れを掃除機で吸い取ります。
- 網戸全体を水で濡らします。これはスポンジ拭きの下準備です。
- 濡らしたスポンジに中性洗剤を含ませ、網戸をこすります。
- 水で網戸を洗い流します。これで掃除は終わりです。
- 最後に網戸を乾かして設置し直せば完了です。天日干しがてっとり早く乾くので、できるならそうしましょう。
網戸のお掃除頻度
網戸の掃除頻度は、できるなら週イチや月イチがいいでしょう。というのも、汚れを放置して頑固な汚れになってしまうまえに、定期的に汚れを取り除くことで結果的に綺麗な状態を保てるからです。
定期的に掃除するなら、わざわざ網戸を外す必要はありません。掃除機で表面の汚れを吸ったり、フロアワイパーでサッと軽く拭くだけのお手入れで大丈夫です。
最後に
さてみなさん、いかがでしょうか。網戸の掃除は、じつはそこまで難しくありません。ただし、汚れの具合によっては網戸を取り外して掃除するケースもあります。それを毎回やるのは面倒なので、やはり日頃から手入れをするのがよいでしょう。
コツは、部屋を掃除するついでに網戸を掃除することです。「網戸の掃除は今度やろう」ではなく、「掃除のついでに網戸も拭いてあげようかな」という考え方が大切です。