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浴室で洗濯物を干すことで得られるメリット!
湿気が取れやすい
「浴室で洗濯物を干す」ことの、まず第一のメリットは、「浴室のほうが湿気をとりやすい」という点です。なぜなら、もともと浴室自体が、湿気を取りやすいように換気扇が常備されているからです。
みなさんも、お風呂上りは換気扇を回しますよね。それは、浴室の湿気をできるだけ早く除去して、風呂場がカビないようにするためです。そういう意味では、同じく湿気の問題を抱えている洗濯物を干す場所にはうってつけだと言えるのです。
洗濯物を移動させる手間が減る
「浴室で洗濯物を干す」メリットの二点目は、洗濯機と浴室が近いので手間がかなり削減できるということです。ふつうは、浴室と洗濯機のある洗面所はほぼセットの状態で家が設計されています。
なので、浴室で洗濯物を干すようにすれば、洗濯機から洗濯物を引き上げて、そのまま浴室で干すことが可能なのです。洗濯機にかけて干すまでのプロセスにほぼムダがないことがおわかりいただけるでしょう。
他の部屋で干す場合は、洗濯機から洗濯物を引き上げて、それを洗濯カゴに入れて運びださなければなりませんよね。それに比べたら、浴室で洗濯物を干すほうが、数倍効率がいいことは明らかです。
急な来客でも部屋の見た目が気にならない
第三に、浴室で洗濯物を干すメリットは、来客の目を気にすることがないという点です。先ほども触れたように、リビングなどの生活空間に部屋干しをしていると、急な来客に対応できず、あたふたしてしまうデメリットがあります。
また、せっかく自宅に友人を招いてお茶をしようと思ったのに「そういえば今日は部屋干し状態だった」と思い直して誘いを断念せざるを得ないこともあるでしょう。さらにいえば、子供が友達を家に招くときも、かなり気を遣いますよね。
いくら来客者が子供の友人とはいえ、やはり最低限のプライベートは守りたいでしょうし、少なからず「我が家の恥ずかしいところは見せたくない」と思うはずです。
だから結局は、「今日は洗濯物でいっぱいだから友達を呼んじゃダメ」なんてことを我が子に言わなくてはならないケースもあるかもしれません。こうした部屋干しのデメリットを考えると、浴室で洗濯物を干す方法がいかにメリットがあるか分かりますよね。
来客者にとって浴室ゾーンは縁のない場所なので、干している洗濯物を見られる心配はほとんどありません。しっかりと浴室のドアを閉めきってさえいれば、問題ないはずです。
≪ポイント≫
- 浴室は「湿気を取る」のに最適な空間
- 洗濯機から「移動させる手間が減る」
- 浴槽で干せば部屋干しでも「来客を招くことが出来る」
浴室で洗濯物を干す方法
換気扇を回しっぱなしにする
浴室で洗濯物を「風呂干し」する場合は、当然ですがまずは浴室の換気扇を常時つけておくようにしましょう。
また、「風呂干し」するための「物干し竿」を用意して、壁に“つっかえ棒”のように設置する必要があります。洗濯物を吊るすわけですから、ある程度の重量に耐えられるようにしっかり「物干し竿」を設置してくださいね。
洗濯物を干し竿に吊るすときは、風通しが良くなるようにきちんと間隔をあけておいてください。そうでないと、渇きが悪くなります。この点については、ふだん洗濯物を干すときと変わらない常識ですよね。換気扇があるからといって油断しないようにしましょう。
浴室乾燥機能を使う
浴室に備え付けの換気扇だけでは心もとないという方には、「浴室乾燥機」をオススメします。
「浴室乾燥機」はもともと浴室の湿気を除去するためのアイテムですから、その効果の恩恵は、洗濯物の「風呂干し」も受けられます。
除湿機を使う
もしも自宅に「除湿器」があるなら、それを「浴室乾燥機」の代用にしてもかまいません。「湿気をとる」のが最大のポイントですから、それに貢献できる除湿器グッズであれば、いろいろと試してみるといいでしょう。
扇風機などで空気を循環させる
また、空気を循環させる「サーキュレーター」や送風役の「扇風機」も十分に乾燥を早める効果があるのでオススメです。
≪ポイント≫
- 浴室で洗濯物を乾かす時は、「換気扇を回しっぱなし」にする。
- 「浴槽乾燥機能」や「除湿器」などを併用すると湿気を逃がすと洗濯物が早く乾く。
- 「扇風機」や「サーキュレーター」などで空気を循環させると洗濯物が早く乾く。
浴室の「換気扇」と「乾燥機能」の違い
ところで、「換気扇」と「乾燥機」の違いはどこにあるのでしょうか?
意識しなければなかなか気づかないこの両者の違いですが、それらの特性を理解すれば、「風呂干し」を深く理解できるはずです。以下ではそれについて整理してみましょう。
換気扇の役割
換気扇には、室内の空気を「室外に吸い上げる」機能があります。料理をしているときに換気扇を回すのはそのためです。料理をしているときにみなさんも換気扇をつけると思いますが、それは料理中に発生する匂いを換気扇で空気ごと吸い上げて外に排出するためです。
もくもくと立ち上るケムリや湯気が、換気扇に吸い込まれていくのをふだんから目の当たりにしているはずです。その換気扇の原理は、浴室であっても変わりありません。浴室換気扇は、浴室内の湿った空気を吸い上げて外に出す働きがあるのです。
だから「風呂干し」するときに換気扇をつけるのは、洗濯物によって生ずる湿気を吸い上げて除去する意味があるのです。
では、湿気が除去されていくにつれて浴室内の状態はどうなるのでしょうか? 湿気が減っていくわけですから、必然的に室内は「乾燥」していきます。
浴室内が乾燥すれば、洗濯物が含んでいる水分も次々に飛んでいきます。だから最終的には無事に洗濯物が乾燥するわけなのです。この原理は「除湿器」も同じなので、ぜひ参考にしてください。
浴室乾燥機の役割
「浴室乾燥機」の役割は、浴室内の温度を高めて乾燥状態を意図的に作りだすことにあります。この機能は、換気扇とは全く異なることがわかるでしょう。換気扇は湿気を含んだ空気を吸い上げ、相対的に乾燥状態を生み出す働きがありました。
一方で「浴室乾燥機」は、浴室内の温度そのものを上昇させ、水分の多い空気(湿気を多く含んだ空気)を強制的に「蒸発」させることで乾燥状態を実現するわけです。なんだか理科っぽい話になってしまいましが、原理としてはとても大切な違いです。
換気扇は、湿気の多い空気を「吸い上げる」。浴室乾燥機は、湿気の多い空気を「蒸発させる」。このように覚えておけば間違いないでしょう。乾燥する効率で考えると、やはり「浴室乾燥機」に軍配があがります。
サーキュレーターや扇風機の役割
ここで、ちょっとした補足をしておきましょう。「浴室乾燥機」が手元にない場合は、サーキュレーターや扇風機を使うことをオススメします。その理由は、これらのアイテムもまた、乾燥を早める効果があるからです。
サーキュレーターは、空気を「循環させる」のが大きな役割となっています。クーラーの近くでサーキュレーターを使うと、そこまでクーラーの設定温度を下げなくても涼しく感じるのですが、それはサーキュレーターが効率よく冷たい風を部屋中に循環させているからです。
同様に温かい風も、サーキュレーターで循環させることができるため、ヒーターやストーブと併用すると、暖房費を節約できます。
それゆえ、サーキュレーターを浴室に使用すれば、換気扇の湿った空気を吸い上げる働きを手伝うことが出来るため、乾燥効率が高まることになります。かなりオススメです。一方で扇風機は、空気を循環させるのではなく、風を送り込むのがメインの役割になります。
ですから、「風呂干し」している湿った洗濯物に風が当たるように扇風機を配置すれば、渇く速度もかなり上がるのです。やや上向きに扇風機の首をあげておけば、換気扇の空気吸い上げ効率も高まるので、一石二鳥です。
≪ポイント≫
- 換気扇の役割・・・湿気の多い空気を室外に「吸い上げる」効果がある
- 浴室乾燥機の役割・・・湿気の多い空気から水分を「蒸発させる」効果がある
- サーキュレーターや扇風機の役割・・・浴室の空気を「循環させる」効果がある
最後に
さて、みなさんいかがでしょうか。「部屋干し」ではなく、浴室で洗濯物を干す「風呂干し」のメリットが少しでも分かっていただければ幸いです。部屋干し特有のイヤな臭いを心配することもありませんので、かなりオススメです。ぜひ試してみてくださいね。