高齢ドライバーが『事故後でもペダルを踏み続けてしまう』理由とは?できる対策も

高齢ドライバーによる事故の多くは、安全不確認と操作不適が原因です。中でペダルの踏み間違えや、その後の暴走が非常に多く、周囲を巻き込んでしまうことも。本記事では、高齢ドライバーがペダルを踏み間違える原因や事故後もペダルを踏み続けてしまう理由を紹介します。

高齢ドライバのー事故原因 上位に「操作不適」

高齢ドライバーによる事故がニュースなどで取り上げられる頻度が増えたように感じる人は多いでしょう。高齢化社会となった日本にとって、高齢ドライバーによる車の事故は深刻な社会問題の1つです。

高齢ドライバーが事故を起こす原因は様々ですが、中でも事故原因の上位に挙がるのが「操作不適」です。操作不適とは、運転操作を間違えてしまうことを指します。

実際、高齢ドライバーはなんらかの原因によって操作ミスを起こし、その結果、車の事故を発生させるケースが多く、ときには周囲の人を巻き込んでしまうこともあるので大変危険です。

特にハンドル操作ミスとペダルの踏み間違いが最多

高齢ドライバーの事故原因に多い「操作不適」の中でも、特にハンドル操作ミスとペダルの踏み間違いは多くみられます。

ペダルの踏み間違えは、アクセルペダルとブレーキペダルを踏み間違えてしまう事例です。例えば、「車を停車させようと思ったのに誤ってアクセルを踏んでしまい、そのまま暴走してしまった」という事故は全国各地で発生しています。

本来、アクセルを踏むべきではないタイミングで急発進してしまい、前方にいる歩行者や車に衝突してしまえば、大事故に発展するでしょう。非常に恐ろしい操作ミスなので、高齢ドライバーは特に注意が必要です。

高齢ドライバーのペダルの踏み間違いはなぜ起こるの?

なぜ高齢ドライバーによるペダルを踏み間違えるケースが多発しているのでしょうか。その理由を解説します。

認知機能の低下が主な原因

まずは加齢に伴い認知機能が低下していることが主な原因として考えられます。若い頃に比べて認知機能が低下していることで、本来あるはずのペダルの位置を正確に把握することができなくなっている高齢者は多いです。

また、周囲の状況を把握する能力が衰えているため、咄嗟に正しく臨機応変な対応をとることができず、焦ってしまったがゆえにペダルを踏み間違えてしまうケースも多く見受けられます。

加齢による視力低下や注意力・集中力の低下

加齢による視力低下は、周囲の状況を瞬時に正確に把握する能力を低下させます。すると、ペダルを焦って踏む状況に陥りやすく、ペダルを踏み間違えるリスクも高くなりがちです。

また、注意力散漫や集中力の低下も影響します。以前は落ち着いて自然に対応できていた些細なトラブルにも焦ってしまうことが増えるでしょう。

運転姿勢の崩れが誤ったペダルを踏む要因に

年齢を重ねるにつれて、体の筋力が衰えて姿勢が崩れる人は多くいます。これは歩くとき、座っているときのみならず、運転姿勢にも影響するため、運転姿勢が崩れることで誤ったペダルを踏む要因になりがちです。

本来、ブレーキを踏むはずの位置を正確に足の感覚だけで探すことができず、誤ってアクセルペダルを踏んでしまい事故に発展する事例はたくさん報告されています。

高齢ドライバーが『事故後でもペダルを踏み続けてしまう』理由

高齢ドライバーの事故原因として多いペダルの踏み間違え。事故事例を見てみると、中には事故を起こした後もアクセルを踏み続けてしまったケースが多く見受けられます。

高齢ドライバーが事故後でもペダルを踏み続けてしまう大きな理由の1つに、パニックに陥っていることが挙げられます。ペダルを踏み間違えたこと、事故を起こしてしまったことにパニックになってしまい、現状を正確に把握することができなくなっているのです。

その結果、「もっとブレーキペダルを踏まなければ」と焦ってしまい、自分がアクセルペダルを踏み続けていることに気づけないケースが多々あります。

全国各地で度々見られる「暴走老人」と呼ばれる高齢ドライバーの恐ろしい事故は、こうした原因により起こされている事例が多いと考えられます。

高齢ドライバーがペダルを踏み間違えないための対策は?

高齢ドライバーがペダルを踏み間違えないようにするためには、本人の意識改善が重要です。

  • 姿勢を正して運転することを心がける
  • シートのポジショニングを正しく調整する
  • ブレーキ制御機能の導入を検討する
  • 気が散る車内の要因は全て排除する
  • 家族などを同乗させ、幾度ペダルを踏み間違えないよう意識させる

本人が強い意識を持って運転する姿勢を改めることはもちろん、それだけでは改善が難しいため、高齢者が運転する際は家族を同乗させて、発進・停車前に「ペダルを踏み間違えないでね」などと声をかけると抑止につながります。

高齢ドライバーは事故を起こす前に自主的な免許返納を

高齢ドライバーがペダルを踏み続けてしまう理由は、パニックに陥りブレーキペダルを踏んでいると思い込んでアクセルペダルを踏み続けてしまうことが原因です。基本的に75歳を超えたドライバーは自主的に免許を返納することが望ましいでしょう。

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