目次
空気清浄機にカビが発生する原因
フィルターが汚れてカビが発生する
空気清浄機の内部は、プレフィルター・集じんフィルター、脱臭フィルターと三層構造になっているのが一般的です。
フィルターは部屋の空気中にある菌や花粉など細かいものや、目に見えないチリやゴミ、ホコリなどを除去したり、タバコやペットの臭いの脱臭効果もありますが、吸い取った菌やホコリなどを分解する役割はありません。
空気中には、多かれ少なかれ常にカビの胞子、カビ菌が浮遊していると言われています。ホコリなどと一緒にカビ菌も吸い取られると、フィルター内にカビ菌が付着することになり、汚れたフィルターをそのままにしておくことで、カビ胞子が発芽してカビが発生してしまうのです。
フィルターのホコリが栄養源となってさらに繁殖する
カビ菌は、温度・湿度の条件のほかに、ホコリや人のアカ、髪の毛などの栄養でどんどんと繁殖をしていくものです。空気清浄機内のフィルターに付着したカビ菌は、フィルターが吸い取ったホコリを栄養源にして繁殖をすすめ、フィルターをカビだらけにしてしまいます。
加湿空気清浄機のタンクもカビ発生の原因
加湿空気清浄機は、水を入れるタンクがついています。加湿機能があるため、内部は高い湿度はもちろん、高い温度も加わることになり、カビ発生の条件である、温度と湿度もそろってしまい、ますますカビが発生しやすくなります。
タンクの中に水がいつも溜まっていると、空気清浄機の内部全体が湿っていることになり、フィルターのカビ菌の繁殖もどんどん進みます。
空気清浄機のカビ対策
1.室内を加湿し過ぎないようにする
カビが活発に繁殖する湿度は70%前後からと言われていますので、部屋の湿度を60%までにしておきましょう。部屋の湿度が高くなると、部屋の中のカビ菌も増え、空気清浄機にカビ菌がより繁殖しやすくなります。こまめに部屋の換気を行ったり、梅雨の時期は除湿機を活用するなどして、部屋の湿度を上げすぎないようにして下さい。
2.フィルターを定期的に掃除する
3つのフィルターは、吸い取った菌やホコリをただ吸収しているだけなので、定期的にフィルターを掃除しないと、内部にはどんどんゴミやホコリがたまり、カビが繁殖していきます。
また、雑菌の繁殖は、嫌な臭いの元となりますので、ホコリを取り除く掃除だけでなく、定期的にしっかりと汚れや菌を落とし、フィルターを清潔に保つようにしましょう。
一般的に、フィルターの掃除は2週間に1回程度が推奨されているようですが、家族構成や人数、ペットがいるかいないか、など環境によって汚れ方は変わってきます。
また、日ごろのお手入れとは別に、交換が必要なフィルターは交換サイクルが決められています。取扱説明書で確認をしながら、時期が来たら交換を行いましょう。
3.タンク内の水は毎日取り換える
加湿空気清浄機のタンクに水が溜まっている状態にしておくと、湿度が上がり、タンク内をはじめ加湿器全体の雑菌が増えていきます。
使わない時はタンクの水を出しておくことと、給水をするたびに、タンク内を水洗いしてゴミやホコリを取り除いて下さい。キレイな水で給水したら、タンクの外側に水滴が残らないよう、キレイに拭いてから本体に戻しましょう。
4.加湿トレーや加湿フィルターも掃除をする
加湿機能付の場合は、タンク内の掃除のほかに、加湿トレーや加湿フィルターも定期的に掃除をしましょう。
少なくとも1ヶ月に1度は掃除をして、臭いや汚れが気になったり、ぬめりやカビが発生した場合はキレイに洗ってください。水はカビが繁殖する原因の1つとなりますので、洗った後のトレーの外側に水滴が残らないことにも注意しましょう。
空気清浄機のフィルターのカビを取る掃除方法
フィルターのカビの取り方
準備する物
- クエン酸(または塩素系漂白剤)
- 歯ブラシ
- 消毒用エタノール
- フィルターが入る容器と40度くらいのお湯
- ゴム手袋、マスク
- 熱湯消毒用のお湯
手順
- 1取り外せるフィルターを外します。集じんフィルターは取り外しできないタイプもありますので、無理に外さないでください。プレフィルターと脱臭フィルターは取り外せるものが多いです。
- 容器にクエン酸大さじ1と40度くらいの2リットルのお湯を入れよくまぜます。その中に取り外したフィルターを浸して、4時間ほどそのまま放置しましょう。
※もしクエン酸ではなく塩素系漂白剤を使う場合は、換気を行い、浸す時間は2時間程度とします。また、クエン酸と塩素系漂白剤は混ぜると危険ですので、絶対に混ぜて使わないでください。 - 放置していても落ちない汚れやカビは、歯ブラシなどでこすって落とします。汚れやカビが落ちたら流水でよく洗い流し、60度以上のお湯をかけて熱湯消毒をしましょう。
- 水気を切ったら、消毒用エタノールで殺菌して、風通しの良い日陰で完全に乾くまで陰干しします。
加湿機能のタンクやトレーの掃除方法
準備する物
- 中性洗剤
- 歯ブラシ
- 布
- 40度くらいのお湯
手順
- タンクに入っている水を捨て、新しい水を入れたらキャップを閉めて上下に振ります。表面にぬめりや汚れがあるときは、中性洗剤を少量含ませた布で拭きましょう。洗剤の残りが無くなるまで水拭きをして、最後は乾拭きでしっかりと水気を拭き取って下さい。
- 加湿トレーは、簡単に水洗いをしたあと、歯ブラシや布を使って汚れを落とします。水滴が残っていると、カビの発生の原因になりますので、水気はしっかり拭き取ります。
- 加湿フィルターは、中性洗剤をいれた40度くらいのお湯に1時間ほど浸け置きして、その後は洗剤を十分すすいでください。加湿フィルターは一定の期間を過ぎたら交換が必要なものですので、取扱説明書で確認をして交換の時期がきたら、速やかに交換してください。
空気清浄機におすすめのカビ取りアイテム
シャープ 加湿空気清浄機 プラズマクラスター
臭いやカビを抑える「梅雨モード」が搭載されています。また加湿フィルターは防カビ・抗菌仕様で、湿度が高い時は回転を停止して加湿をストップする機能もあります。加湿をしていない時は、加湿フィルターが水につからない位置で停止され、送風で乾燥されるため、清潔に使えるのでカビの発生が気になる人にはおすすめです。
ダイキン MCK70V-W 加湿ストリーマー空気清浄機
吸い込んでつかまえて分解するストリーマー空気清浄機のため、脱臭能力が続くのが特徴です。タバコの有害物質までは分解できませんが、空気中に浮遊しているウィルスやカビ菌などを抑制する効果が期待できます。
パナソニック 空気清浄機 ナノイー・エコナビ搭載
しっかり吸引してくれますが、スマートな薄型モデルでお部屋を広く使え、インテリアに溶け込むデザインです。集じんフィルター、脱臭フィルターは約10年交換不要で、プレフィルターは掃除機で簡単に吸い取るだけの簡単お手入れで大丈夫です。
まとめ
空気清浄機を置いていても、部屋がカビ臭いという場合は、空気清浄機内部のフィルターの汚れをチェックしましょう。また、加湿機能付きの空気清浄機は湿度と温度があるため、よりカビが発生しやすいので、フィルターの掃除に加え、加湿用のタンクやトレーも定期的にお手入れをしてカビを繁殖させないようにしましょう。