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部屋干しでの扇風機を効果的に使うコツ
洗濯物を乾かすために重要なのは「温度」「湿度」そして「風」です。
無風状態で部屋干しをしても乾くまでにかなりの時間が必要になってしまいます。扇風機を使うことによって風を当てれば洗濯物が乾くまでの時間が大きく変わります。
雨が降っているからと窓を閉め切った部屋で部屋干しをすると室内の湿度は上昇してしまい、洗濯物はほとんど乾きません。部屋干しをする時は窓を少し開けて換気扇を回して空気の流れを作ります。
換気扇は部屋の中に充満した湿度を強制排出してくれますので洗濯物は乾きやすくなります。その準備をした上で扇風機を使用します。
扇風機は洗濯物の近くに置く
洗濯物に風を当て空気を動かすことで洗濯物が含んでいる水分を蒸発させて乾かしますので、扇風機は洗濯物の近くに設置して、まんべんなく洗濯物に風があたるように首振りをさせて使います。
洗濯物の間を通る風の流れを作る
洗濯物を早く乾かすためには干してある洗濯物と洗濯物の間を通る風の流れを作ります。扇風機の風向きと洗濯物の向きを考えて扇風機の風向きが洗濯物とできるだけ平行になるように調整します。
扇風機もサーキュレーターも風を送るものなので部屋干しに使用することは可能ですが、サーキュレーターは風量が多く直線的に遠くまで風を送る物なので部屋全体の空気を動かすことに適していますが、洗濯物に直接風を当てる場合にはあまり適しているとは言えません。サーキュレーターの風量は弱にしても強いのでピンチハンガーに干した物が落ちてしまう場合があります。
洗濯物に雑菌が付きづらい環境を作ることが大前提。洗濯槽の裏側がカビだらけではどれだけ洗剤を使っても洗濯物に雑菌がついてしまいます。まずは洗濯槽をクリーナーで定期的に洗うようにしましょう。
そして洗濯する際に洗剤と一緒に酵素系漂白剤を入れることも効果的です。雑菌の繁殖をおさえてくれます。部屋干し用洗剤であればはじめからその役割をするものが入っています。
そして洗濯が終わって脱水したらすぐに洗濯槽から取り出すことも重要です。ここで何分も洗濯槽に入れておくとあっと言う間に臭いの素となる菌がついてしまいます。
部屋干しで臭くならない扇風機の使い方のコツ
洗濯物が臭くならないようにする前にまず洗濯物が臭くなる原因を知っておきましょう。臭いの原因は雑菌の繁殖によるものです。しっかりと洗濯をしても雑菌は繊維の中に残っています。日光干しには殺菌効果があるのですが、部屋干しは濡れたまま長時間放置されて高温多湿の状態になるので雑菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
臭いを防ぐためには洗濯物の汚れをしっかり落として早く乾かすことが重要になります。部屋干しで少しでも早く乾かす為には扇風機で風を当てるときに洗濯物に風が良く当たるように設置した上でエアコンの除湿機能を使用します。エアコンの除湿機能を使うことで扇風機のみで乾かすよりも1時間ほど早く乾かすことができます。
乾燥までの時間が短ければ短いほど雑菌の増えるのを防げるので効果的です。エアコンの除湿機能だけでは洗濯物に直接風を当てたり送り込むことが出来ないので扇風機と併用することが重要になります。
エアコンの除湿機能を使用する場合は、換気扇を止め、窓やドアを閉めます。湿度は多い場所から少ない場所へ広がっていきます。窓やドアを開けたまま部屋の除湿をして湿度をさげても外から湿度を呼び込んでしまいます。
エアコンを使用すると電気代もその分掛かってしまいますが、扇風機と併用することで時間を短縮する事が出来ますし、1回ついてしまった洗濯物の嫌な臭いを取り除くために何度も何度も洗濯機を使うことを考えればエアコンの併用は効果的なので高く感じる気はしないでしょう。
洗濯物の雑菌を減らすには洗濯の際に洗剤に漂白剤を入れて洗濯すると漂白剤が菌の増殖を抑えてくれるので臭いも防げます。また、香りの強い柔軟剤を使用することで臭いを防ぐことができますが、香りには好みがありますし、強い香りで臭いを消しているので雑菌に対しての根本的な解決にはなりません。
部屋干しで扇風機を使って早く乾かすコツ
扇風機を使った部屋干しでも干し方を少し工夫するだけで効果的に早く乾かせます。
間隔を空けて干す
洗濯物は風が当たる面積が大きいほど早く乾かすことができます。部屋干しの場合はスペース的に難しくなると思いますが、できるかぎり洗濯物どうしの間隔を空け隙間を作って風の通りを良くしましょう。
手前と奥をずらして干す
バスタオルなどの大きな物は、半分に二つ折りにしてハンガーに掛けてしまいがちですが、二つ折りにするよりも手前と奥で長さを均等にしないで出来る限りずらして干すと空気に触れる面が増えるので早く乾かすことができます。
厚手の生地と薄手の生地の物を交互に干す
乾きにくい厚手の生地の物と乾きやすい薄手の生地の物を交互に掛けることによって風通しが良くなるので早く乾かすことができます。
ジーンズなどパンツ系は筒状にして干す
ジーンズなどのパンツ系の服は、ピンチハンガーに掛けるとき平行に左右1箇所ずつピンチ止めずに、筒状に立体的に広げて空気を入れて風通しが良くなるように広げて計4箇所で止めて干すと早く乾かすことができます。
厚手の生地の服はハンガーを2本使って干す
厚手の生地の服はハンガーを2本使って干します。通常通り2本のハンガーを首から出して前後に広げて掛けると服の中に空洞ができるので風が通るので早く乾かすことができます。袖の部分も垂らしておかずに持ち上げて干します。
パーカーはフードを別に固定して干す
パーカーは厚手の生地の上に、フードが重なってしまうので乾きづらい物です。本体部分はハンガー2本を使って空洞を作って干し、さらにもう1本ハンガーを用意してフードのみを掛けるようにして干すと早く乾かすことができます。
裏返しや逆さにして干す
洗濯を干して一番乾きにくい部分は服の裏側にある縫い目です。裏返しにして干すことによって縫い目にもしっかり風があたるので早く乾かすことができます。長袖の服を干すときは裏返しにして逆さに干すと風の当たる面積も増えてより早く乾かすことができます。
少しでも早く乾かすには干すときに洗濯物に出来るだけ空気に触れさせて風通しを良くするようにしましょう。
部屋干しで扇風機を使う時の注意点
適度な風量に設定する
より多くの風を当てれば乾くのが早くなると考えて強い風を当てて放置してしまうと、洗濯物が風で揺れて床に落ちてしまい、干していない状態のままになってしまうことがあります。扇風機を使用するときは干した洗濯物が揺れすぎない適度な風量で乾かしましょう。
カーテンレールに干さない
引っ掛けやすいからとカーテンレールにハンガーで洗濯物を干している場合に扇風機を使用してしまうと、乾いていない洗濯物はカーテンと比較しても重量が重くなっています。それをいくつか掛けた上で扇風機で風を送り動くとカーテンレールへの負担は大きくなり破損して曲がったりすることがあるのでカーテンレールに干した物に扇風機を使用するのはやめましょう。
乾き具合にムラができる
扇風機の風は首振りをしても片側からしか風を当てることができません。乾き具合に風が直接当たる側と反対の当たらない側では乾き具合にムラができてしまいます。適当なタイミングで干してある洗濯物を触って確認し洗濯物の向きを変えてまんべんなく風が当たるようにすると早くムラなく乾かすことができます。
乾いた物から取り込む
洗濯物の素材によって乾くまでの時間が変わります。乾いた物から取り込むことによって扇風機の風が通る隙間が増えるので早く乾かすことができます。触ってみて乾いたなと思った洗濯物はどんどん取りこんでしまいましょう。
まとめ
悪天候が続いて部屋干しをするときに扇風機を使って効果的に早く乾かすコツを紹介しました。お子さんがいる家庭では1日洗濯をしないととんでもない量になってしまうので天気が悪くても洗濯をしないわけにはいきませんよね?部屋干しで少しでも早く洗濯物を乾かす方法をいろいろと試してください。
扇風機の威力は意外と大きく同じタオルを扇風機ありと無しで実験すると、ありのほうは1時間で完全に乾くところ、扇風機を使わないほうが5時間経っても湿っているという実験結果もあります。
エアコンや乾燥機に比べると消費電力が少ない扇風機なので気軽に使えるという点でもおすすめです。
洗濯物を部屋干しするなら扇風機は必需品というくらいに思って、シーズン問わずいつでも使いやすい場所に置いておくことをおすすめします。たかが扇風機されど扇風機なのです。
家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。
洗濯物の臭いの原因は長時間濡れている間に繁殖した雑菌です。そのため部屋干しの洗濯物を臭わせないためには、雑菌が付きづらい環境を作ることと、干したら短時間で乾く環境を作ることです。