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鍋のひどい焦げ付きを落としたい!
たわしやスポンジでゴシゴシと擦っても全く焦げ付きが取れない場合、そんな時は昔ながらの知恵に頼ってみても良いかもしれません。
玉ねぎの皮を入れて煮る
焦げ付いた鍋に水と玉ねぎの皮を入れて沸騰させ、10分ほど経つとゆで汁が茶色に変色してきます。そのタイミングで割り箸など使って焦げを擦ってみて、簡単に取れそうになれば、ゆで汁と玉ねぎの皮と捨てます。
スポンジなどで鍋を擦ると、頑固な焦げ付きも簡単に取れるようになっています。これは玉ねぎの皮が弱酸性である事を活かした方法で、皮を煮込む事で成分が溶け出して焦げが剥がれやすくなる仕組みになっています。
天日干しする
昔から伝わる知恵で、焦げ付かせた鍋を日当たりの良い場所で1週間ほど干すという方法です。
日光に当て続ける事で焦げ付き部分が完全に乾燥し、割り箸などで擦ると、ゴシゴシと力を入れなくても簡単に焦げが落とせるようになります。天日干しするだけという単純な方法なので、鍋に負担をかける事もありません。
注意点は天気が良い日でないと意味が無い事、また1週間はその鍋を使えなくなるといった事が挙げられます。
鍋の焦げの基本的な落とし方
鍋が焦げ付いた時には試したい、基本的な方法を紹介します。
重曹、または酢
肉料理など酸性の食べ物が焦げ付いた場合は重曹が効果的です。
方法は鍋の焦げが完全に隠れるまで水を入れ、コップ1杯分の水に対して大さじ1の重曹を入れて溶かし、弱火で火にかけ10分ほど沸騰させておきます。
10分が経てば火を止め、半日ぐらい放置した後に柔らかいスポンジで擦っていきます。焦げ付きの程度にもよりますが、もし1回で落とせなければ再度同じ工程を繰り返します。
また野菜などアルカリ性の食べ物を焦げ付かせた際は、酸性の酢かクエン酸が効果的です。方法は重曹と同じで、コップ1杯あたり大さじ1の酢を加え、沸騰させた後にしばらく放置するだけです。
中性洗剤
食器洗いなど普段使っている中性洗剤も焦げ付きを落とす事が出来ます。焦げ付いた鍋に水を張り、少量の中性洗剤を入れて沸騰させるだけです。スポンジで擦ると、驚くほど落としやすくなっています。もし中性洗剤だけでは効果が弱い場合は、ここに酢を混ぜるという方法もあり、洗剤と酢の相乗効果によって頑固な焦げも簡単に落とせます。
セスキ炭酸ナトリウム(セスキ炭酸ソーダ)
セスキ炭酸ナトリウム、またはセスキ炭酸ソーダとも呼ばれます。重曹を使った方法と同じで、適量のセスキを水とともに鍋に入れて沸騰させ、放置した後に軽く擦っていきます。
重曹との違いはアルカリ度が強いといった点で、重曹では落とせないほど汚れが酷い時に試してみる価値があります。
鍋の種類別に意識したい焦げの落とし方
焦げの落とし方も鍋によって違ってきます。効率良く落とすためにも、一番合った方法を探す事が大切です。
ステンレス鍋
最もよく使われている種類の鍋ですが、一番効果的なのは重曹を使った方法です。
重曹で落とせない場合は酢を試してみる事で、重曹では落とし切れなかったアルカリ性の汚れを落とせるようになります。重曹や酢を使っても無理な場合は、塩素系漂白剤を焦げ付きの部分に直接のせ、数分置いておくと焦げが剥がれやすくなります。
アルミ鍋
アルミ鍋の焦げ付きには水と中性洗剤が効果的です。
中性洗剤入りの水を沸騰させて半日ほど放置すると、スポンジで軽く擦るだけでも簡単に落とせるようになります。焦げ付きが酷い場合は酵素系漂白剤を使うという方法もおススメで、鍋にお湯と酵素系漂白剤を入れて数分放置すると、中性洗剤では落とせなかった焦げも落ちやすくなります。
ホーロー鍋
ルクルーゼなどでお馴染みのホーロー鍋は重曹で落とすようにします。
沸騰させてから木べらで優しく擦ると、焦げが楽に落とせます。もし重曹が無い場合は酢で対応する事も可能です。ちなみにホーローは急激な温度変化に弱いため、沸騰させる時はゆっくりと加熱する事がポイントです。
テフロン鍋
フッ素樹脂で表面を加工しているため、基本的には焦げ付きにくいのが特徴です。
対処法も水だけで落とす事が可能で、鍋に水を張り、10分ほど沸騰させた後にゴムべらで擦り落とすと焦げも簡単に落ちていきます。もし水だけでは落とせない場合は、重曹や酢を使った方法を試してみても良いかもしれません。
土鍋
土鍋の場合は焦げ付きの元によって重曹か酢を使い分けるようにします。また頑固な焦げには、水と卵の殻が効果的です。
土鍋に水を張って沸騰させた後に、スポンジを使って砕いた卵の殻で擦っていきます。クレンザーのような役割を果たしますが、デリケートな素材である土鍋も傷がつかず安心です。
その他(鉄鍋・銅鍋)
鉄鍋は空焚きが効果的な方法です。煙が出るまで空焚きし、シンク等に溜めた水に入れて一気に冷却し、冷えた頃にヘラで焦げを擦るようにします。
また銅鍋はとてもデリケートなので、水を沸騰させた方法がベストです。自然に焦げが浮いてくるようになりますが、それでも落ちない場合は酢を使った方法を試してみます。
鍋の外側についた焦げを落とすには?
鍋の外側についた焦げもなかなか頑固で、特にフライパンは焦げ付きが酷く、落としにくいのが難点です。
落とし方はいくつかありますが、まず重曹を使った方法は、大きな鍋に水と重曹を入れ、そこに焦げ付いた鍋やフライパンを入れて10~20分煮込んでいきます。煮込んだ後はしばらく放置し、お湯が冷めた頃にスポンジで擦ると、焦げも落としやすくなっています。
また小麦粉と水を3対1の割合で混ぜた小麦粉ペーストを焦げが目立つ箇所に塗り、乾燥するまで放置します。その後に乾いたスポンジでペーストを擦ると、焦げも一緒に落ちていきます。小麦粉ペーストを使った方法は、アルミ鍋や銅鍋でも試す事が可能です。
鍋の焦げ落としに使えるおすすめアイテム
効率良く鍋の焦げ落としが出来るアイテムを紹介します。
コゲ落としシート
研磨力のあるシートで頑固な焦げを落としていきます。ロール状のアイテムですが、ミシン目になっているので切り取りやすく、必要な分だけ調節しながら使う事が出来ます。
広げた状態、折り曲げた状態と用途によって形も自由自在で、コンロの掃除にも活用出来ます。それほど力を入れなくてもピカピカに仕上げられると評判で、洗剤を使いたくない人にもおススメです。
コゲ取り名人
コゲ落としの専用クリーナーで、頑固な焦げ付きに塗りこんで放置し、洗い流すという3ステップで完了します。
ジェルタイプなので細かい隙間まで入り込む事ができ、また研磨剤が含まれていないので鍋に傷をつける心配もありません。何よりゴシゴシと擦る手間が無いため、面倒くさがり屋の人からは重宝されているアイテムです。
鍋の焦げ付きにNGな落とし方とは?
鍋を長持ちさせるためにも、 NGな方法で焦げ付きを落とす事は避けたいものです。
ゴシゴシこする
頑固な焦げ付きがあると、力任せにゴシゴシと擦りたくなりますが、この方法では鍋に傷をつけてしまいます。
実は傷が出来る事で、そこから錆びたり変色する原因にもなるため、鍋自体の寿命も短くなってしまうのです。特にテフロン加工の鍋は、傷が入る事で一気にテフロンの良さも消してしまうため、注意が必要です。
鍋の種類に合った方法で焦げ付きを落とす
鍋の種類によって向き・不向きがあります。例えば重宝されている重曹は、アルミ鍋に使うと黒ずみが目立つようになります。また鉄鍋は空焚きが効果的ですが、他の鍋で行うと鍋の寿命を縮めてしまいます。
間違った方法で行うと、焦げ付き以上に使えなくなる可能性もあるため、焦げ付き落としをする際は、一番良い方法を探してから実行するようにしなければいけません。
まとめ
焦げ付きが酷いと、スポンジと洗剤だけでは落としにくくなります。つい面倒で新しい鍋を購入したくなるかもしれませんが、少し工夫する事で驚くほど簡単に落とせるようになるのです。
しかも重曹や酢、玉ねぎの皮など、身近にある物で対処できます。一度試して効果が感じられたら、焦げ付き落としも楽しい作業になっていくかもしれません。