初盆のお返し 正しい品物の選び方とマナー

初盆を迎え来ていただいた方々に、失礼のないようにするにはどのようにすればよいのか悩んでしまいますよね?参列者へのお返しにはどのような品を用意しておけば良いのでしょうか、またお返しの品の金額的な相場や品物の種類にも気を使わなくてはなりません。今回はお返しの品の目安、のし、挨拶状の書き方など、初盆のお返しのマナーに関して紹介します。

初盆の流れとお返しを送る時期

僧侶 お経
初盆とは、故人が亡くなってから四十九日が過ぎて喪の期間が明けた後に初めて迎えるお盆のことです。お盆の時期に忌明けが済んでいない場合は、初盆は翌年に繰り越します。

通常のお盆と違って何をするのか一般的な初盆の流れを説明します。

盆の入り13日

「迎え火」を焚いてご先祖の霊を自宅に招き入れます。仏壇の前に盆棚を飾って、精進料理や初物の野菜や果物などを置き故人が好きだった花を飾って白提灯に火を灯します。
※7月の旧暦で行うのか8月の新暦で行うかは地域によって違いますのでご注意ください。

14・15日

遺族が集まりお墓参りをして、自宅に親族や故人と親しかった知人を呼んで、僧侶を招いて法要をします。盆棚のお供えや水は毎日交換してください。

盆明け16日

なるべく遅い時間に送り火を焚いて祖先の霊を見送ります。初盆のときに香典やお供え物や線香代や提灯代などを頂いた場合、または法要やお墓参りに参列してくれた方々に対してお返しをすることを「初盆のお返し」と言います。

初盆のお返しの品はお焼香をするためにお参りに訪れてくれた方々に、手土産や引き出物をお渡しするので前もって準備しておく必要があります。

初盆の時は参列者に対し法要後に会席の場を設けるのが一般的で、精進料理を振るまい、引き出物を初盆のお返しの品としてお渡しするのがマナーです。参列せずに香典のみを頂いた方にも、必ず初盆のお返しの品をお渡ししましょう。

遠方で、初盆の法要には参列できない方から御供物や御供物料をいただく場合もあるので、初盆のお返しの品を忘れないように用意しておかなければなりません。お礼状や挨拶状を添えて引き出物を送ります。なるべく早い時期に送ることが大切で、法要後の二週間以内に先方に届くように手配します。

初盆のお返しは「消え物」

そうめん

初盆のお返しの品は食品や日用品などの食べて無くなる物や使って無くなる物の「消え物」と呼ばれる消耗品を選びます。消耗品ではない日常的に長く使う物ですとその品物を見るたびに故人を思い出してしまい受け取った方を辛い気持ちにさせてしまうためです。

初盆のお返しの品で食品を選択する場合は、そうめん・水羊羹・ゼリー・お菓子・お茶が人気の高い品物になります。お盆は夏の暑い時期ですので身体を冷やしてくれるような冷たい食材が選ばれます。
そうめんに関しては賞味期限も長く重量も軽いので参列者が持ち帰る際の負担の軽減にもなるので人気となっています。また初盆のお返しの品を用意しすぎて余ってしまった場合に、自分で消費しなければならないので賞味期限の長さを考慮すると無駄にせず消費しやすい物として選ばれています。

初盆のお返しの品に日用品を選択する場合は、洗剤・タオルセット・ハンカチなどがどのご家庭でも使えるので選ばれることが多いです。参列者が持ち帰る際の負担を考えて重くてかさばってしまう物を選ばないようにします。

初盆に参列する方には事前に案内状を送るのが一般的ですので、当日どのくらいの人数が参列していただけるかの予測ができますが、想定していなかった方も参列してくれる場合もありますので、初盆のお返しの品は予測よりも少し多めに用意しておく必要があります。

初盆のお返しの品の予算の考え方は、参列者からいただいた香典や御供物料の3分の1から2分の1程度となります。
近所の方や知人の方で法要には出ない参列者の香典の相場は3000円から5000円が多いので、初盆のお返しの品は1500円から2500円くらいのものを選びます。

法要や会食に参列する方の香典の相場は会食費も含めて1万円から3万円ほどが一般的なので、初盆のお返しの品の予算は5000円くらいのものを用意します。

参列者が持参した香典が相場よりも高額だった場合、準備しておいた引き出物を渡した上で、後日初盆のお礼の品を送り対応します。参列者が遠方から公共の交通機関でいらしている場合は、カタログギフトなどを送って対応することもあります。
また、お返しの品を豪華な物にしてしまうと、気を遣わせてしまったと思われてしまうので、相場の範囲内で初盆のお返しの品を選ぶことが重要になります。

初盆のお返しとして用意する引き出物ののし紙は弔事用で用いられる白黒の結び切りの水切で、掛け方は化粧箱の中に掛け紙を掛ける「内のし」で控えめにします。表書きは「志」「初盆志」「新盆志」「初盆供養」などがありますが、宗教や宗派を問わずに使える「志」にしておくと良いでしょう。表書き下段には施主の名前をフルネームでやや小さい文字で記入します。

初盆のお礼状や手紙の文例

筆ペン 手紙

法要の参列者の方には当日初盆のお返しをお渡ししますが、郵便などで香典やお供え物を送ってくださった方には後日お礼状を添えてお返しを送ることになります。また、法要に参列していただいた方の中に高額の金額を包んでくださった方にも法要後に改めてお礼状を添えお返しの品物を送ることがあります。

お礼状は挨拶状の意味合いで、香典やお供え物をいただいたお礼と、併せて初盆が無事に済んだことのご報告をします。
お盆の時期は地域によって異なりますが、お礼状はなるべく早く出すのが理想です。2週間以内に送り遅くても初盆を行った月内に届くようにします。

お礼状を書くときの決まりごと

  • 故人の名前を必ずフルネームで記入
  • 文中に句読点「、」「。」を使わない
  • 法要の参列に対するお礼や香典やお供物をいただいたお礼の一文を入れる
  • 施主である差出人の名前を必ずフルネームで記入
  • 文面は縦書き

初盆の一般的なお礼状の文例

拝啓
時下ますますご清祥のことと心よりお慶び申し上げます
お陰をもちまして去る○月○日に故(故人の名前)の初盆の法要を滞りなく相済ませました
皆様には大変お世話になり 故人もさぞ感謝していることと思います
本来であれば拝眉の上お礼を申し上げるべきところではございますが略儀ながら書中をもちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます
敬具
平成○○年○○月○○日
(施主の名前)

初盆のお礼状を品物とは別に送る場合の文例

拝啓
このたびの故(故人の名前)の初盆に際しましてはお心のこもったご弔慰を賜り誠に有難うございました
謹んで仏前に供えさせていただきました
故人もさぞかし感謝していることと思います
私からも厚く御礼申し上げます
おかげさまで新盆 (初盆)法要を無事に相済ませることができました
つきましては別便にて ささやかではございますが、心ばかりの品を託送いたしました
お納めいただければ幸いに存じます
敬具
平成○○年○○月○○日
(施主の名前)

地方で行われる初盆の風習

灯籠流し

結婚相手が自分と違う地方の場合、風習がまったく違って驚いてしまう事があるかも知れません。初盆が行われる前にその地域に長く住んでいる方に事前に聞いておくことも重要です。わかりやすい点では地域によって7月に行う地域や8月に行う地域があるということと初盆ではなく新盆と呼ぶ地域があること。

福岡での初盆はお葬式さながらの立派な祭壇を用意してお迎えするという地域もあるので、事前に知らないと驚いてしまうこともあるようです。初盆を立派に行うということは、それだけ故人に対する思いも強く重要な儀式と感じさせてくれます。

長崎では8月15日の精霊流しの際に初盆を迎えたご家庭では精霊船を用意します。精霊船とは故人があの世へ帰るために乗る船になります。船といっても祭りで見られる山車の形状をしていて大勢の人で流し場と呼ばれる終着点まで引いて行きます。流し場は故人の霊があの世に向かって旅立つのを見送る場所です。精霊船の中には故人の遺影や位牌や供物などを多く載せます。

精霊船には個人船と呼ばれる個人やその家庭で用意して出す精霊船と、もやい船と呼ばれる自治会や町内会でお金や資材などを出し合って用意する精霊船があります。該当地域で著名な方の初盆ですと10メートル以上になるものあるそうです。この他に悪霊をはらうとされる爆竹を鳴らし盛大ににぎやかに故人を送り出す地域もあります。

まとめ

菊 数珠

初盆のお返しでいらしてくれた方々に失礼のないようにするためのヒントになればと思い、今回は初盆のお返しに関すること詳しくを紹介しました。初めての地域の法要に参列する際は、ご自身が生まれ育った地域とは違った風習があるかもしれませんので、長くお住まいの方に事前に聞いておくことで失礼のない対応ができます。機会があれば先に聞いておくことをおすすめします。