小麦粉の保存に最適なのは冷凍室!カビとダニ発生を防ぐ方法

小麦粉

小麦粉を常温で保存している方は多いと思いますが、小麦粉の保存で一番注意しなければならないのはダニです。小麦粉はダニの大好物ですので目に見えないほどの小さな隙間から入り込みますし袋を食いちぎって入り込むこともあります。今回は小麦粉の保存方法を「冷凍保存」「常温保存」「冷蔵保存」にわけて小麦粉の保存がどうなるかそれぞれどのような特徴があるかなどをご紹介したいと思います。

記事の監修
家事アドバイザー

家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。

調味料やお米の保存など、昔からやっている方法が正解とは限りません。とくに近年の日本の住宅は気密性が高くなったので、昔に比べて風通しが悪く、平均して湿度が高くなっています。
そのため今までの常識は捨てて、今の日本の住環境にあった保存方法を今一度考えてみましょう。

小麦粉の保存に冷凍室が最適な理由3つ

小麦粉

小麦粉は冷凍室で保存しましょう。小麦粉を冷凍室で保存するのは小麦の風味や質を落とさずに保存できる一番効果的な方法です。

小麦粉は冷凍室に入れても凍ってガチガチに固まることはありません。冷凍室からサラサラの状態ですぐ使うことができますので解凍の面倒もありません。小麦粉を冷凍保存する大きいメリットは3つです。

1.賞味期限が常温保存より長い

小麦粉の種類は「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の3種類あります。一般的に小麦粉の賞味期限は未開封で常温保存した場合、薄力粉や中力粉は約12ヶ月、強力粉は約6ヶ月です。

小麦粉の開封済みを常温保存した場合の賞味期限は1ヶ月~2ヶ月です。冷凍保存の場合は約6ヶ月まで保存期間を延ばすことができます。

2.ダニやカビの防止になる

小麦粉はダニの好物です。ダニやカビが繁殖する条件は、温度が20℃~30℃、湿度が60%以上ですので、それより温度も湿度も低い冷凍室はダニの繁殖を防止できます。

冷凍保存の仕方

しっかりとふたが閉まるパッキンつきの密封容器を用意します。密封容器はガラスやプラスチックなどどれでもOKです。ジッパーつきの冷凍保存袋を使用しても良いですがごくわずかな隙間からと湿気が入り込む可能性があります。

例えばジッパーにうっかり小麦粉がついてしまうと完全に密封することができません。小麦粉を50グラムや100グラムなど1回で使い切る量を小分けにして保存します。

3.他の食材の臭い移りの防止になる

小麦粉は水分だけでなく臭いも吸収しますので、冷蔵庫などの保存の場合は小麦粉の近くの食品の臭いが移り風味が変わる可能性があります。

小麦粉を常温で保存した場合にダニやカビが発生しやすい

フードストッカーを整理する女性

小麦粉の袋の注意書きに、直射日光があたらず高温多湿を避けた場所に保存するよう書かれていますので、ほとんどの方が常温で保存しているかと思います。

高温多湿の場所に保存してはいけない理由はダニやカビが発生しやすいからで、空気の流れがない湿度の高くなる場所や温度が20℃以上の場所には保存しないようにしましょう。

でも、高温多湿という基準や、閉まってある場所の温度や湿度は計らないと分かりませんよね?

常温での保存方法

もし常温で保存する場合は、密封した容器の中に乾燥剤を入れ、風通しの良い温度の低い冷暗所で保存しましょう。ただし、密封した容器でも小麦粉を使うたびに容器を開け閉めしますので、完全にダニを防げるわけではありません。

また、梅雨時や夏の暑い時期は湿気がこもり温度が高くなりますのでダニやカビが発生しやすくなります。小麦粉を保存している場所を環境に応じて変えるなど注意しましょう。

小麦粉を1回で使い切る量に分けて、ジッパー付きの保存袋にいれ、さらにそれを密封された容器にいれて保存することをおすすめします。

専門家による補足

最近は小さいサイズのジッパー付き保存袋も販売されています。万が一ダニが入ったりカビが生えたりした場合のリスクを考えて、少量ずつに小分けしてその上で密閉保存容器にいれておくのは最適な方法だと言えます。
少し面倒かなと思っても、最初にひと手間かけておくことで買った小麦粉を最後まで良い状態で使えるのでおすすめです。

家事アドバイザー:矢野きくの

小麦粉の使用頻度が多く一袋を早めに使い切る場合は、袋ごと密閉保存容器(タッパー)の中に入れることで湿気やダニの侵入を防げます。もし大きい密閉保存容器がなければジップ付きの保存袋でもOKです。小麦粉を入れたあとは直射日光の当たらない冷暗所で保存しましょう。

冷凍室で小麦粉を保存する場合は「結露」と「臭い移り」に注意!

1kg紙パック

家庭用の冷蔵庫の一般的な庫内の温度は4℃~5℃以下(野菜室3℃~7℃程度)で湿度は20%~30%程度ですのでダニやカビの発生を防止することはできますが、冷蔵庫で保存すると「結露」と「臭い移り」がする可能性がありますので注意が必要です。

小麦粉は水分を吸収する性質をもっていますので、小麦粉を出し入れする時に冷蔵庫と室内の温度差で結露が生じ、小麦粉に結露ができると固まりやカビが発生する可能性があります。

冷蔵庫から出さなければ結露はつかないと思っている方は多いと思いますが、冷蔵庫の開け閉めで温度差が生じますので庫内とはいえ結露ができる可能性があります。

また、小麦粉は臭いを吸収しますので、小麦粉の近くの食品の臭いが移り、その小麦粉で調理すると料理の匂いが変わる可能性があります。

なお、小麦粉のメーカーでは冷蔵庫での保管はすすめていません。その理由はやはり「結露」と「臭い移り」です。冷蔵庫で保存する際は「結露」と「臭い移り」を防止できる密封容器にいれましょう。

小麦粉の保存で気をつけること

密封容器

密封性の強い容器に入れる

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商品情報
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冷凍室の保存でも冷凍室内の食品や食材の匂が小麦粉に移る可能性があります。そのため、小麦粉は密封容器にいれて保存しましょう。

カビとダニの発生に注意する

小麦粉は湿気・水分を吸収しやすい性質ですのでカビやダニや害虫の発生の原因になります。ダニは0.3mm程度のとても小さいものですのでわずかな隙間から小麦粉の袋の中に入り込みますし、ダニや害虫は小麦粉の袋を食べて中に入りますので未開封だからといって安心できません。

小麦粉にダニが発生しているのを気づかずにうっかり食べてしまうとアレルギーの症状などをおこして危険な状況になる可能性がありますので気をつけましょう。

小麦粉を捨てる判断基準

小麦粉の保存状態は捨てるか捨てないかの判断基準のひとつになります。常温保存で湿気が多い高温の場所に保存していた場合、ダニが発生している可能性が高いので捨てましょう。

冷蔵保存の場合も出したり閉まったりしているうちに小麦粉が湿気を吸い込んでダニやカビが発生している可能性がありますので注意しましょう。

ダニは小麦粉に混ざると見つけられないことが多いですが、カビは見た目でカビだとわかる綿毛のようなものが発生していたりカビ臭がするので確かめやすいです。

カビを取り除ければ食べられると思う方もいると思いますが、一度カビができると小麦粉の内部まで胞子が生えていますので捨てましょう。

使えなくなった小麦粉の利用方法

土鍋

賞味期限げすぎて使えなくなってしまった小麦粉を利用する方法をご紹介いたします。捨てる前に活用できたらやってみてください。

目止めに使う

土鍋は土を原料としていますので、目に見えないような小さな穴が無数に開いています。目止めというのは、土鍋を始めて使う前に土鍋にある小さな穴を塞いでひび割れや水漏れなどを防ぐためにおこないます。

用意するもの

小麦粉・水

手順

  1. 土鍋に水を8分目まで入れ、小麦粉を大さじ2杯入れてかき混ぜます。
  2. 土鍋を弱火でゆっくり沸騰させます。
  3. 10分~20分ほど沸騰させたら火を止めて放置します。
  4. 土鍋が冷めたら中身を捨てて土鍋を綺麗に水洗いしましょう。

掃除で使う

小麦粉は水分や油を吸収しやすい性質ですので、油汚れを掃除する時に使用できます。油汚れでやっかいなのはキッチンの換気扇やコンロですが、小麦粉でこすり落とすことができます。

用意するもの

  • 小麦粉
  • 軍手

手順

  1. 換気扇の油汚れの上に小麦粉をたっぷりふりかけます。
  2. 小麦粉をふりかけてから30分ほど放置します。
  3. 小麦粉が油を吸って茶色くなってきたら、軍手をした手で小麦粉をこすると汚れた小麦粉がぼろぼろ落ちます。
  4. 小麦粉が無くなったら中性洗剤や重曹などを使って掃除しましょう。

まとめ

ガラス容器

小麦粉は冷凍で保存しましょう。小麦粉には薄力粉、中力粉、強力粉の3種類ありますが、それぞれ原料の小麦の種類が違います。

小麦の種類によってたんぱく質の量が違い、パンなどはたんぱく質が多い小麦、クッキーなどはたんぱく質が少ない小麦、中間の小麦はうどんに適しているようです。小麦粉が残ったらその場ですぐ密封容器に入れ替えてダニが侵入する前に冷凍しましょう。

専門家による補足

今回の記事のように常温保存が常識とされていた小麦粉を含め、現代の気密性が高い日本の住宅事情を考えると、お米やパン粉、砂糖なども常温保存よりは冷蔵室や冷凍室で保存するほうが好ましくなっています。

また万が一ダニが入ったりカビが生えたりした場合のことを考えて、小分けして保存しておくほうがリスクを分散することが可能です。

昔の常識にとらわれずに、今の暮らしにあった保存方法をとっていきましょう。

家事アドバイザー:矢野きくの
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