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きゅうりの皮はむくべき?
きゅうりの皮を「むく」「むかない」かは、どちらでもかまいません。きゅうりの皮をむく派、むかない派の理由を調べてみました。
きゅうりの皮をむく派の理由
- 皮についた残留農薬が心配
- 皮が苦い
- 皮が青臭い
- 皮のイボイボが気になる
- 皮が硬い
きゅうりの皮をむかない派の理由
- 皮がついていた方が美味しい
- 皮に栄養がある
- 皮の食感が好き
- 皮をむくのが面倒
どちらにも一理ありますね。皮の残留農薬が気になる人は皮をむいた方がいいし、皮の栄養を摂りたい人は、きゅうりの栄養はほとんど皮にあるので、皮をむかずに残しておくべきです。
きゅうりの皮をむくメリット・デメリット
きゅうりの皮をむくメリット
残留農薬の心配がない
残留農薬は果肉よりも皮に多く含まれると言われていますので、皮をむくことで農薬の心配はなくなります。ただし、日本の残留農薬の基準は非常に厳しいので、食べたとしても大丈夫です。
硬さがなくなる
きゅうりの果肉は柔らかく、口当たりが良いので、硬いものが苦手なやや小さなお子様、高齢者の人にも食べやすくなります。
青臭さがなくなる
きゅうりの青臭さなどの臭い成分は、主にきゅうりの皮に含まれますので、皮をむくことで青臭さがなくなります。
苦くなくなる
きゅうりが苦いと感じるのは、きゅうりの皮に含まれる「ククルビタシン」という苦み成分が原因ですので、皮をむくことで苦みがなくなります。
味が染み込みやすくなる
きゅうりの皮は硬く、果肉を守っていますので味が染み込みにくくなっています。皮をむくことで果肉に味が染み込みます。
きゅうりの皮をむくデメリット
栄養が失われる
きゅうりの皮をむく大きなデメリットは皮にふくまれる栄養が失われることです。きゅうりの皮は紫外線や刺激から果肉を守るために抗酸化作用をもつ栄養素を蓄えています。
きゅうりの栄養のほとんどは皮に含まれていますので、皮をむくのは栄養を捨ててしまっていることになります。せっかくの栄養を捨てるなんてもったいないですね。
食感が悪くなる
きゅうりのシャキシャキとした食感が損なわれてしまいます。また、果肉だけでは水っぽくなり、大味になります。
見た目が落ちる
きゅうりの皮の鮮やかな緑は料理の見た目を引き立てます。皮をむいて白くなったきゅうりは鮮やかさがなくなりパッとしません。
きゅうりの皮をむくメリットは、皮をむかない派にとってはデメリットですね。そこで、きゅうりの皮をむく理由を見直してみました。
皮をむく理由の対処法
日本の残留農薬の基準は非常に厳しいので食べても大丈夫ですが、きゅうりの皮についた残留農薬は流水で手でこすりながらしっかり洗えばほぼ落ちます。
それでも気になる場合は、きゅうりをまな板の上に置き、塩を振って両手でコロコロ転がしてから流水で洗い流せばOKです。この方法を「板ずり」と言います。
板ずりは、残留農薬だけでなく、「硬さ」「青臭さ」「苦み」も取り除くことができます。※詳しい板ずりの洗い方はこの記事の「きゅうりの皮の洗い方とむき方」を読んでください。
きゅうりの皮が苦いのは、「ククルビタシン」という苦み成分がほんの少し皮に含まれているため苦く感じるんです。それと、きゅうりについているイボイボは、きゅうりが完熟しているサインでもありますのでスーパーなどで買う時に役立ちます。
きゅうりの皮の洗い方とむき方
きゅうりの皮の洗い方として、「流水」「板ずり」「湯通し」の3つをご紹介します。
流水で洗う方法
きゅうりの皮を手でこすりながら30秒ほど流水で洗います。流水で洗い流すだけでもきゅうりの皮の残留農薬やダイオキシンなどはほとんど落ちます。
板ずりで洗う方法
きゅうりを板ずりすると、きゅうりの皮の残留農薬、青臭さ、苦み、イボイボ、硬さをとることができます。また、皮の色も鮮やかになり見た目も良くなります。
〈板ずりの手順〉
- きゅうりをまな板に置き、きゅうり1本に対して塩を小さじ1杯程度まぶす。
- きゅうりを手でコロコロ転がして全体に塩をなじませる。
湯通しして洗う方法
きゅうりの皮の残留農薬、青臭さ、苦み、イボイボ、硬さをしっかり取ることができます。また、きゅうりの皮の細菌も取り除くことができます。
〈きゅうりを湯通しする手順〉
- きゅうりをまな板の上に置き、きゅうり1本に対して塩を小さじ1杯程度まぶす。
- きゅうりを手でコロコロ転がして全体に塩をなじませる。
- ざるにきゅうりを入れ、上から熱湯をかける。または、お鍋にお湯を沸かしきゅうりを5秒~10秒ほどくぐらせる。
- ボールに入れた氷水や流水で冷やす。
湯通しした後、すぐに氷水や流水でしっかり冷やすことできゅうりのシャキシャキした食感は残ります。また、きゅうりの皮が色鮮やかになり見た目もきれいになります。
もし、青臭さが強い場合は、30秒~1分ほど熱湯で茹でましょう。カットしたきゅうりを茹でるのは食感が変わりますので、シャキシャキ感を残したい場合は茹でずに湯通ししましょう。心配な方はざるにのせてお湯をかけましょう。
きゅうりの皮のむき方
きゅうりの皮のむき方として「基本のむき方」「縦じまのむき方」「横じまのむき方」の3つをご紹介します。
基本のむき方
きゅうりの皮をむくときはピーラーを使うのがおすすめです。ピーラーできゅうりの皮を縦むきにスーッと引いてむきましょう。
きゅうりの皮を縦じまにするむき方
縦方向に一定の間隔を開けながらピーラーで皮をむきます。
- ピーラーで縦方向にスーッと引いて皮をむく。
- 間隔を少しあけて、同じようにピーラーで縦方向に皮をむく。
きゅうりの皮を横じまにするむき方
きゅうりにピーラーをあてたまま、きゅうりを回しながら皮をむきます。
- きゅうりの先端部分にピーラーをあてる。
- ピーラーは動かさず、きゅうりを回して皮をむく。
きゅうりの皮をしましまにむくと「見た目がきれいになる」「均等に味が染み込む」などのメリットがあります。
きゅうりの皮の栄養
きゅうりの皮には栄養がたっぷり含まれています。
βカロテン
βカロテンは体内でビタミンAに変化し、強力な抗酸化力作用があり、アンチエイジングや美肌効果があります。また、目や皮膚や粘膜を健康に維持する効果もあると言われています。
- 夜盲症の予防・改善
- アンチエイジング
- 美肌効果
- 粘膜を健康に保つ
- 体の成長を促進させる
カリウム
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出し、塩分の摂り過ぎを防ぎ、むくみや高血圧の予防になります。
- 高血圧を予防する
- むくみを予防・改善する
- 筋肉を健康に保つ
ビタミンK
ビタミンKは脂溶性のビタミンで、骨の成長や健康を保つ効果があります。また、出血を止める働きがあることから「止血のビタミン」とも呼ばれています。
- 血液を止血する
- 骨の健康を保つ
ビタミンC
ビタミンCの抗酸化作用には、シミの予防や美肌効果、免疫力を高める、ストレスを和らげる効果もあります。
- 老化防止
- 美肌
- 免疫力アップ
- 白内障の予防
- 貧血の予防
- ストレスをやわらげる
食物繊維
きゅうりの皮に含まれる食物繊維は、便秘解消に役立ちます。また、腸内環境を整えて食べ過ぎ防止の効果もあります。
- 便秘防止・解消
- 腸内環境の改善
きゅうりの皮を捨てずに食べよう!
料理によってはきゅうりの皮をむくことがありますが、きゅうりの皮を捨てるはもったいないですよね。実は、きゅうりの皮だけを食べるレシピもありますので1つご紹介します。
きゅうりの皮のきんぴら
〈材料〉
- きゅうりの皮:3~4本分
- ごま油:小さじ1
- ごま:小さじ1
- しょうゆ:こさじ1
- 砂糖:こさじ1
- 七味
- ピーラーでむいたきゅうりを、縦3cm程度に切る。
- フライパンを熱し、ごま油ときゅうりの皮を入れる。
- 中火できゅうりを2分ほど炒める。
- しょうゆと砂糖をフライパンに入れてきゅうりの皮と和える。
- 汁けがなくなるまで煮る。
- ゴマと七味をかけたら完成!
これできゅりの皮の栄養を捨てることなくしっかり食べることができますよ。