鉄玉子にサビがついても使える?お手入れのOK・NGポイント

鉄玉子

鉄玉子はお湯で沸かすだけで手軽に鉄分の補給ができるすぐれものですが、鉄ですので水に触れるとどうしてもサビてしまうのが欠点です。鉄玉子のサビは食べても体に害はありませんので安心ですが、できるなら鉄玉子がサビないことが一番ですよね。鉄玉子がサビない方法やお手入れ方法、サビた時の対処法なども説明しますので参考にしてくださいね。

鉄玉子にサビがついても大丈夫!

南部鉄やかん

鉄玉子は、南部鉄を玉子型にしたもので、やかんや鍋に入れてお湯を沸かすと微量の鉄分がお湯に溶けだします。そのお湯を飲むことで鉄分が補給されるというすぐれものです。

ひとつ残念なのは、鉄玉子は鉄ですので、一度水につけるときれいに洗ってしっかり乾かしていてもサビが出てしまいます。鉄玉子にサビがついていると、気持ち悪いし健康に悪そうで心配になりますよね。

でも大丈夫!鉄玉子にできたサビは食べても健康に害はありません。

鉄玉子のサビは食べても問題なし

鉄サビは身体に害はありませんので、普通に使用している鉄玉子にできたサビは食べても問題はありません。

メーカーによると下記のような説明があります。

「鋳鉄製品につき、水分を残したままにしておくとサビが発生することがありますが、鉄サビは健康に害はございません。安心してそのままお使いください」

とはいえ、長期間放置して一面サビだらけになった鉄玉子をそのまま使うと、お湯がサビ臭くなったり、赤く濁ったりしますのできれいにサビを落としてから使いましょう。

《 ポイント 》

鉄玉子のサビは食べても健康に害は無い。

鉄玉子のサビにしてはいけないこと

鉄玉子を洗剤で洗う

鉄は水に浸けると必ずサビます。鉄玉子は鉄ですのでサビて当たり前なのですが、サビを最小限におさえることはできます。

鉄玉子がサビないためにしてはいけないことをご説明します。

鉄玉子をやかんや鍋に入れっぱなしにしない

鉄玉子を使用した後、お湯から取り出さずに入れっぱなしにしておくと、鉄が酸化してサビてしまいます。鉄玉子は必ず取り出しましょう。

鉄玉子を使いっぱなしで放置しない

鉄玉子に水分がついているとサビてしまいます。鉄玉子を使用後は、必ずやかんや鍋から取り出し、キッチンペーパーや清潔な布でしっかり水分を取って通気性の良い場所で乾燥させましょう。水分がついたままだとすぐサビてしまいます。

鉄玉子をお酢やクエン酸に浸けない

鉄玉子のサビを取るお手入れ方法として、お酢やクエン酸を使うと良いと言う人もいますが、それはやめましょう。

確かに、お酢やクエン酸はサビを溶かす効果がありますが、同時に鉄を酸化させてしまいます。酸化によって鉄玉子の内部がサビる可能性がありますのでお酢やクエン酸を使ったお手入れはやめましょう。

鉄玉子をゴシゴシこすり過ぎない

サビを取る際、ゴシゴシこすり過ぎないよう注意しましょう。こすり過ぎると鉄玉子の表面を傷つけてサビを悪化させる可能性があります。

また、南部鉄器は製造工程でサビを防ぐために被膜をつけています、そのため、強くこすり過ぎると被膜を落としてしまいますので注意しましょう。

鉄玉子を洗剤で洗わない

洗剤を使うとサビてしまいますので、手で汚れを落としながら水洗いをしてください。もし汚れが落ちない場合は、鉄玉子に余熱があるうちに、緑茶を浸したキッチンペーパーで拭きましょう。

誤ったお手入れ方法をしない

鉄玉子をお酢やクエン酸でお手入れするなど、誤った方法を使うとサビを悪化させたり、内部までサビたりしますので自分のお手入れ方法が間違っていないか確認しましょう。

《 ポイント 》

  • 鉄玉子を使用後、やかんや鍋に入れっぱなしにしない。
  • 鉄玉子を使いっぱなしで放置しない。
  • 鉄玉子をお酢やクエン酸に浸けない。
  • 鉄玉子をゴシゴシこすり過ぎない。
  • 鉄玉子を洗剤で洗わない。

鉄玉子の普段のお手入れ方法

お湯が沸騰

鉄玉子のお手入れ方法の基本

  1. お湯が沸騰した後、すぐ鉄玉子をお玉などで取り出します。※鉄玉子は必ず熱いうちに取り出しましょう。
  2. 鉄玉子を手で触ることができるくらいまで冷まします。
  3. 鉄玉子の水分をキッチンペーパーか清潔な布で拭き取ります。
  4. 通気性の良い場所に置いて完全に乾燥させます。

鉄玉子のお手入れ方法で一番大切なのは乾燥させることです。使用した後の鉄玉子の水分は、拭いただけでは完全には取り除けません。

しっかり乾燥させないとカビてしまいますので、通気性の良い場所で水分が無くなるまで乾燥させましょう。ドライヤーを使って乾燥させるのも良いでしょう。

鉄玉子の保管方法

鉄玉子を保管する際は、サビないために酸化に気を付けましょう。空気に触れただけでも酸化しますので、できるだけ空気に触れないよう、鉄玉子をキッチンペーパーでしっかり包み、タッパーや密封できるジッパー付き保存バッグに入れるか、ラップでしっかり包んでから冷蔵庫で保管しましょう。

冷蔵庫の中は乾燥していますので鉄玉子の保管におすすめです。ただし、野菜や果物など水分が多い食材のそばには置かないでください。

鉄玉子のサビを取る方法

煎茶のパック

鉄玉子は鉄の性質上、必ずサビてしまいます。鉄玉子のサビは食べても問題はありませんが、サビ臭いお湯は美味しくありませんのでこまめにサビを取り除きましょう。

軽くついたサビは布で擦り取る

サビ始めの場合、鉄玉子を軽く水で洗い、キッチンペーパーや清潔な布でサビを擦り取ります。それでも取れない場合は、サンドペーパー(紙やすり)でやさしく拭き取りましょう。

基本的に、南部鉄器のサビをサンドペーパーで擦って落とすことはおすすめしませんが、軽く拭くくらいであれば問題ありません。ゴシゴシ強く擦りすぎると鉄玉子に傷が付き、サビの原因になりますので注意しましょう。

頑固なサビの場合、緑茶や煎茶を使う方法があります。

鉄玉子のサビを緑茶や煎茶で取る方法

〈用意するもの〉

  • 緑茶または煎茶のパック
  • キッチンペーパー

〈手順〉

  1. 鍋の中に水、鉄玉子、緑茶または煎茶のパックを入れて火にかけます。
  2. 沸騰したらお湯が泡立つ程度の弱火にし、30分程そのまま煮ます。
  3. 火を止め、すぐにお玉などで鉄玉子を取り出します。
  4. 鉄玉子を手で触ることができるくらいまで冷まします。
  5. キッチンペーパーや清潔な布で水分や残ったサビをしっかり拭き取ります。

鉄玉子のサビを防止する方法

緑茶や煎茶で煮た後、お湯が黒くなった場合は、再度綺麗な水と緑茶や煎茶に取り換えて鉄玉子を煮ます。これをお湯が透明になるまで繰り返します。

水が黒くなるのは、緑茶や煎茶に含まれるタンニンと鉄分が反応しているだけですので心配しなくても大丈夫です。緑茶や煎茶に含まれるタンニンと鉄が結合して被膜が作られますので、サビを防止する効果が期待できます。

この方法は、紅茶やウーロン茶でもOKです。お手入れ方法は全く同じですが、コーティングの完成度は少々差があります。被膜が厚い順で言えば、1番:緑茶、2番:煎茶、3番:ウーロン茶、4番:紅茶です。

鉄玉子をつや出しする方法

鉄玉子は一度使っただけでも色がくすんできますが、鉄玉子の表面につや出しのお手入れをすると、色につやが出てきれいになります。

つや出しのお手入れ方法

〈用意するもの〉

  • 緑茶
  • キッチンペーパー

〈手順〉

  1. 鍋の中に水と鉄玉子を入れて火にかけます。
  2. 沸騰したら火を止め、お玉で鉄玉子を熱湯から取り出します。
  3. 鉄玉子を手で触ることができるくらいまで冷まします。
  4. キッチンペーパーに緑茶を浸します。
  5. 鉄玉子の表面を、緑茶を浸したキッチンペーパーで軽く磨きます。
  6. 鉄玉子の表面に光沢が出たら完了です。

この方法で注意するのはゴシゴシこすりすぎないことです。こすり過ぎると逆にサビの原因になりますので軽く磨きましょう。

最後に

鍋に入れっぱなし

鉄玉子にサビが出るのは避けられませんが、お湯が冷め始めるころがサビが出やすいと言われていますので、使用後は熱いうちに取り出しましょう。

ただし、鉄玉子を入れてお湯を沸騰させた場合、しばらく浸けておくことで溶けだす鉄の量が多くなります。

例えば、サカモト商会の「ザ・鉄玉子」を1リットルの水に入れて沸騰させた時の鉄分量を見ると、沸騰後しばらく浸けておいた方が鉄分が溶け出ることが分かります。

鉄分補給 ザ・鉄玉子(薄型) 卵サイズ 191g

〈沸騰後の鉄分比較〉

  • 沸騰時:0.042㎎
  • 3分後:0.050㎎
  • 10分後:0.069㎎

鉄分不足で貧血気味の方は、鉄玉子で手軽に鉄分を補給してみてはいかがでしょうか。

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よくある質問

  • ステンレスについたサビを落とすには?

    ステンレスのサビを落とすには、酢が最も手っ取り早く簡単な方法です。酢と市販のクレンザーを混ぜたり、重曹と酢を組み合わせるとより効果的です。サビ汚れに重曹をまんべんなく振りかけ、その上から酢を垂らすことで、アルカリ性と酸性による化学反応が起こり、シュワシュワと発泡します。この泡の力で、細かい部分の汚れやサビを落とすことができます。

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  • サビがひどい時の落とし方は?

    頑固なサビは、金属製のワイヤーブラシでこすり落とすことができます。ただし力を入れ過ぎると傷がついてしまうので、ザビがある場所に応じて方法を考えることが大切です。真鍮やステンレスのワイヤーブラシは、鉄のサビを落とすのに使えますが、柔らかいサッシに使うと表面に傷がついてしまうので、注意が必要です。

    >> 詳しくはこちら

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