目次
古いお守りを持ち続けるのはいけない?
〈古いお守りを持ち続けるのは問題ない〉
古いお守りを持ち続けるのは良くない、ご利益が無くなる、不幸になる、バチが当たる…というような話を聞きますが、そんなことはありません。
そもそも、お守りとは厄除けや安全や招福を祈願するための縁起物で、神様の力が宿っているものです。古いお守りを大切に持ち続けるのは神様の力を信じていることにもなりますので、神様がバチを与えるなんてことがあるはずありませんよね。
また、旅先の思い出のお守りや大切な人からもらったお守り、心の支えになっているお守りなど、思い入れのあるお守りは手放したくないですよね。
ではなぜ、古いお守りを持ち続けるのは良くないという話があるのでしょうか?
それは、一般的にお守りは1年ごとに返納して、新しいお守りと交換する方が良いと考えられているからです。
お守りの種類よっても変わりますが、基本的にお守りは一年の厄除けや安全や招福を祈願するものなので、1年たったら翌1年のために新しいものに取り換えた方が良いという考えがあります。そして、お守りの効力は1年だから1年ごとに新しいお守りと交換した方が良いという考えもあります。
《 ポイント 》
- 古いお守りを持ち続けるのは問題ない。
- 一般的にお守りは1年ごとに返納し、新しいお守りと交換する方が良いという考えもある。
古いお守りは持ち続けないほうがいい理由
古いお守りを持ち続けるのはやめた方が良いと言われる一般的な理由は「ご利益の効果が失われていく」と考えられているからです。
〈どうしてご利益の効果が失われるのか?〉
古いお守りを持ち続けるとご利益の効果が失われていくと言われる理由は、お守りには神様の力が宿っており、持ち主に変わって厄を受けてくれるため、長い間厄を受け続けると、だんだん厄除けの力が弱くなってくると考えられているからです。
また、厄を受け続けたお守りには厄が溜るので神様が出ていき、悪い気を呼び込んでしまうとも考えられています。
《 ポイント 》
- 古いお守りを持ち続けるのはやめた方がいいと言われる一般的な理由は、ご利益の効果が失われていくと考えられているため。
古いお守りの処分方法
古いお守りを持ち続けるのは決して悪いことではありませんが、古いお守りを処分しようと思った時の方法をご紹介します。古いお守りの処分方法は5つあります。
1.神社やお寺に行って返納する
お守りを授かった神社やお寺に行って返納します。年末年始になると、神社やお寺に「古紙札納め所(こしんさつおさめじょ)」という場所がありますので、こちらに返納しましょう。
返納する際は、「ありがとうございました」と感謝の気持ちを込めて、お賽銭も一緒におさめましょう。
また、旅先の神社やお寺のお守りなど、遠くて返納が難しい場合は、違う神社やお寺に返納しても受けてもらえるようです。
心配な方は自分が返納しようと思っている神社やお寺に確認しましょう。
〈返納の注意点〉
神社で授かったお守りは神社へ返納、お寺で授かったお守りはお寺に返納します。神社とお寺は全く違う宗教です。違う宗教に返すのは神様に失礼だと考えられており、最低限のルールですので守りましょう。
2.神社やお寺に郵送で返納する
基本的に、お守りを授かった神社やお寺に直接行って返納するのがベストです。
ですが、場所が遠くて行けない、または返納しに行けない事情がある場合は、郵送での返納を受けてもらえる神社やお寺があります。
郵送で返納する際は、お守りを授かった神社やお寺に郵送での返納を受けてもらえるかを確認し、許可がおりましたら、お守りを入れた封筒に「お炊き上げ希望」と記載して郵送しましょう。
郵送の場合も、神社で授かったお守りは神社へ返納、お寺で授かったお守りはお寺に返納します。
郵送での返納を受け付けていない神社やお寺もありますので必ず確認・許可をとってから郵送しましょう。確認せずに送るのはとても失礼なことです。
3.お炊き上げに出す
お炊き上げとは、神社やお寺がおこなう儀式で、お守り、遺品、仏具、神棚、写真、人形など、供養してから処分したいものを、供養したあと焼いて炊き上げます。
お炊き上げの時期は、神社やお寺によって大晦日に行われたりお正月明けに行われたりさまざまで、時期に厳密な決まりはありませんので、返納する予定の神社やお寺に確認しましょう。
4.どんど焼きに出す
どんど焼きとは、基本的にお正月のしめ縄やお飾りなどを焼く行事です。どんど焼きとお炊き上げの違いは、お炊き上げは神社やお寺がお清めや供養をしてくれますが、どんど焼きは自分でお清めする必要があります。
〈用意するもの〉
- 白い和紙、または半紙
- 塩
〈手順〉
- 白い和紙または半紙を平らに敷き、上にお守りを置きます。
- 塩を一つかみほど持ち、お守りの左に1回、右に1回、最後に左に1回まわしかけます。
- 下に敷いた和紙や半紙にお守りを包みます。
どんと焼きの日程は、神社やお寺に確認しましょう。ホームページにも記載されていると思います。
5.自分で処分する
自分で処分する方法として、「自分でお炊き上げをする」「可燃ごみに出す」などがあります。
〈自分でお炊き上げをする〉
自分でお炊き上げをする場合は、火をおこせる広さがある・火をおこしても安全な場所があるのが条件です。
お炊き上げをする際は、お守りをお清めして和紙や半紙で包み、火をおこして塩を一つまみ入れてから、お守りを火に入れて焼きます。
お守りのお清めの方法は、神社やお寺のどんど焼きに出すお清めの方法と同じです。白い和紙または半紙の上にお守りを置き、塩をひとつかみほど持ち、お守りの左に1回、右に1回、最後に左に1回まわしかけたら、下に敷いた和紙または半紙で包みましょう。
お守りのお炊き上げは「ありがとうございました」と感謝の気持ちで行いましょう。また、安全にお炊き上げをするために、バケツに水をいれてそばに置いておきましょう。
〈可燃ごみに出す〉
可燃ごみに出す場合は、お守りをお清めし、和紙や半紙に包んで出しましょう。ただし、可燃ごみに出すのは縁起が悪い、神様に申し訳ない、という考え方もあります。できれば、お守りは神社やお寺に返納しましょう。
《 古いお守りを処分する方法5つ 》
- 神社やお寺に行って返納する。
- 神社やお寺に郵送で返納する。
- お炊き上げに出す。
- どんど焼きに出す。
- 自分で処分する。
お守りの起源やご利益
お守りのご利益を信じているからこそ、古いお守りを大切に持ち続けていると思いますが、お守りの起源をご存じでしょうか?
お守りの起源
お守りの起源はいくつか説があります。縄文時代に魔除けとして勾玉を身につけたのが始まりだという説、仏教の道教のまじない符が始まりだという説などがありますが、人々の間にお守りが定着したのは平安時代のようです。
お守りにはさまざまな種類のご利益があります。
お守りのご利益の種類
- 安全 :家内安全、交通安全など
- 健康 :健康、長寿など
- 縁結び:恋愛や結婚の成就、新しい出会いとの縁結びなど
- 金運 :商売繁盛、金運上昇、先客万来など
- 出産 :安産、子授けなど
- 学業 :合格、学業成就など
神社やお寺によってご利益の種類が異なりますので、自分が望むご利益の神社やお寺でお守りをいただきましょう。
最後に
思い出の詰まったお守りや記念のお守りはどうしても手放したくないですよね。
古いお守りを大切に持ち続けるのは決して悪いことではありませんが、買ったのを忘れてしまいっぱなしにしていたり、放置していたりするので、お守りは神社やお寺に返納することをおすすめします。
ご利益の種類はさまざまですので、お守りはいくつ持っても差し支えありませんが、宗教や宗派にこだわる方は、神社のお守りとお寺のお守りを一緒に持つことは避けた方が良いという考えもあるようです。