目次
洗濯できるフェルトと洗濯できないフェルトの違い
洗濯できるフェルトは?
洗濯できるフェルトとは、ポリエステルなどの化学繊維を使って作られているフェルトのことを言います。手洗いでも洗濯機で洗っても縮みにくいという特徴があります。また、色落ちもしにくいので他のものと一緒に洗濯機に入れても色移りしにくくて良いです。洗濯しても縮みにくく色落ちしにくいことから、普段使いのフェルトとして人気です。
洗濯できないフェルトは?
洗濯できないフェルトとは、羊毛を素材として作られているフェルトです。羊毛と聞いただけで、何だかとっても繊細な素材をイメージしませんか?その通りなのですが、羊毛は洗濯することで、縮んでしまったり色落ちしてしまったりなど傷みやすい素材であるため、基本的には洗濯することができないフェルトです。
羊毛は、ほんの少しの摩擦でも絡まり、解けにくい素材です。絡まれば絡まるほど、かたまりになっていきます。そうした羊毛の性質を活かして作られているのがフェルトなんです。
ですので、羊毛で作られたフェルトを洗濯すると、洗濯中の摩擦によって絡まりかたまりになり、型崩れしてしまうんです。
フェルトの正しい洗い方
洗濯できるフェルトも洗濯できないフェルトも正しく洗濯すればキレイな状態を保つことができます。型崩れしてしまったり、縮んでしまったり、穴があいてボロボロになってしまったり。洗濯したことでフェルトが傷んでしまわないよう、優しい手洗いで正しく洗いましょう。
用意するもの
- おしゃれ着用の洗濯洗剤
- 30℃程度のぬるま湯
- バケツや洗面器などの容器
- バスタオル(小さなタオルでもOK)
洗い方の手順
まずは服や小物のタグに書かれている洗濯表示を確認してください。温度が書かれている場合にはその温度のぬるま湯を用意します。ほとんどの場合、30℃と書かれているのではないでしょうか。バケツや洗面器を用意しても良いですし、洗面所にぬるま湯をためて洗濯しても良いです。
- 30℃のぬるま湯に、おしゃれ着用の洗濯洗剤を入れます。
- 洗いたいフェルト製品をゆっくりと浸けていきます。
- フェルト製品を優しく押し洗いをします。(もみ洗いや擦り洗いはNGです。)
- ぬるま湯を何度か交換しながら濯ぎ洗いをします。このときも押し洗いをします。
- バスタオルを広げ、フェルト製品を置きます。
- バスタオルでフェルト製品の水分を吸い取るように押えます。
- しっかり水分を吸い取ることができたら、ポンポンと優しく叩きながらシワを伸ばします。
- 干すときは必ず「平干し」をします。平な場所に置いて干すということです。
脱水機をかけられないだけに乾燥に時間がかかってしまうフェルト素材。最近では高吸収力のタオルも販売されていますので、2~3枚用意しておき、挟むようにして吸水していくのがよいでしょう。
少しお値段がする高吸収力のタオルですが、脱水機をかけられないものの水分除去ではかなり使えますのでもっておいても損はありません。
ある程度の吸水が済んだら干す作業ですが、まずは形を整えてから干すこと。そしてやはり長時間湿っていると雑菌が繁殖する原因にもなりかねないので、素早く乾燥させることが大切です。
扇風機の風を直接あてたり、除湿器があるご家庭なら近くに除湿器を置いたり、エアコンの除湿機能を使うのも効果があります。
フェルトの洗濯・干し方のコツ
やはりフェルトを洗濯する時に気になるのが、色落ちですよね。
フェルトの色落ちを防ぐコツは、上記のようにおしゃれ着用の洗濯洗剤を使って手洗いをするのが鉄則です。普段使いの洗濯洗剤では色落ちしやすいですし、洗濯機で洗うと色落ちしやすく傷みやすいです。
また、干すときは風通しの良い場所で必ず平干しをします。ホームセンターなどで平干しハンガーというものが売られているので、フェルト製品を多くお持ちの方は持っていると便利なアイテムです。
まとめ
フェルトには、洗濯できるフェルトと洗濯できないフェルトがありますが、どちらも洗濯するときには手洗いをするのがおすすめです。そして、必ずおしゃれ着用の洗濯洗剤を使ってください。
洗濯できるフェルトは洗濯ネットに入れて、おしゃれ着用の洗濯洗剤を使って洗濯機で洗っても良いのですが、やはり手洗いと比べると傷みやすくなってしまうでしょう。フェルトも正しく洗えばキレイに気持ちよく使うことができますし、形や色を保ちつつ楽しむことができます。ぜひ試してみてくださいね。
フェルト素材のものも優しく丁寧に洗っていけば美しい状態で長持ちさせることができます。
オシャレ着洗い用の洗剤を使うのは必須として、あとは「擦らず、潰さず、素早く乾燥!」これを覚えておけば大丈夫!
ちょっと難しいかなと思うフェルト素材の洗濯も、やってみると意外と簡単にできるものですよ。是非お試しください。
家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。