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みかんとコーヒーの食べ合わせが良くない理由
みかんに含まれる「シネフリン」という成分と、コーヒーに含まれる「カフェイン」という成分の相性が悪いため一緒に食べるのはNGとされています。実は「シネフリン」と「カフェイン」が合わさると、心拍数や血圧を上げ、心臓に負担をかける可能性があります。
また、みかんのビタミンCが体内から出てしまうことがあるんです。どうしてそうなるのでしょうか?それはみかんとコーヒーの効果や作用を見ると分かります。
みかんの「シネフリン」の効果
みかんに含まれる「シネフリン」は交換神経を活性化する働きや脂肪を燃焼する効果があり、ダイエットに向いています。
もうちょっと詳しく言いますと、みかんに含まれる「シネフリン」は脂肪を分解するリパリーゼという酵素を活性化して脂肪を燃えやすくさせます。
脂肪の代謝を促進することで脂肪を減少させるということになります。また、「シネフリン」は気管支を拡張させ、のどの風邪にも効果があります。
ただし、「シネフリン」は、心拍数や血圧が上げたり、血流を良くする作用もあります。また、みかんは食物繊維が多く食べ過ぎると下痢になる可能性もあります。
コーヒーの「カフェイン」の効果
コーヒーに含まれる「カフェイン」が脳の眠気をとばす覚醒作用や交換神経を刺激して血管を広げる作用があります。血管が広がると血液量が増加し血流が良くなります。カフェインには利尿作用があるため、飲むタイミングに注意が必要です。
以上のことから、「シネフリン」と「カフェイン」を一緒に食べると相乗効果によって心拍数や血圧を上げ、心臓に負担をかけることになります。
またコーヒーの「カフェイン」には利尿作用があるため、ビタミンCの吸収を阻害する可能性があります。みかんに含まれるビタミンCを利尿作用で排泄してしまうからです。
《 ポイント 》
- みかんに含まれるシネフリンとコーヒーに含まれるカフェインを一緒にとると心臓機能や血圧を上げる。
みかんとコーヒーの食べ合わせで気を付けること
みかんとコーヒーの食べ合わせが悪いからと言って、みかんを大量に食べない限り問題はありません。あくまでもみかんを過剰摂取した場合に、体に悪影響をおよぼします。
みかんを一日に3個程度でしたら大丈夫ですし、脂肪の代謝を促進する作用は変わりませんので安心してください。
一日に3個程度のみかんなら気にすることはありませんが、コーヒーと一緒に食べる場合、3~4個以上だと過剰摂取といえるでしょう。気になるという方は、みかんを食べた後、時間を空けてコーヒーを飲みましょう。
《 ポイント 》
- みかんを過剰摂取しなければコーヒーとの食べ合わせも問題はない。
- みかんは一日3個程度にしておく。
みかん以外にもコーヒーには相性の悪い組み合わせがある
コーヒーのカフェインと相性が悪いシネフリンは、みかんだけでなく他の柑橘類にも含まれています。オレンジ、ダイダイなどもそうですね。また、みかんとの食べ合わせが悪いものはコーヒーだけではありません。
チョコレート
チョコレートにもカフェインがあります。みかんとコーヒーの食べ合わせが悪い理由と同じに、みかんに含まれるシネフリンとチョコレートに含まれるカフェインを一緒に食べると相乗効果によって心臓機能や血圧を上げることになります。
甘いフルーツ
みかんの酸味は、甘いフルーツの消化酵素を下げてしまうため、フルーツの消化が悪くなります。いちじく、プルーン、レーズン、ライチ、柿、メロン、バナナなど甘みが含まれるフルーツと一緒に食べるのは避けましょう。
いも類
さつまいもやじゃがいもなどのいも類に含まれるでんぷんによってみかんの浄化作用がなくなり、みかんの消化が悪くなります。
ゆで卵
みかんに含まれるビタミンCは鉄分の吸収を助けますが、ゆで卵に含まれる硫黄が鉄分の吸収を妨げますので効率良く鉄分を吸収できなくなります。
シネフリンを含むサプリメント
シネフリンの過剰摂取になる可能性があります。シネフリンの過剰摂取により血圧の上昇や下痢や腹痛をおこす可能性がありますので注意しましょう。
みかんと相性が良い食べ物と飲み物
みかんとコーヒーが相性が悪いというお話はしましたが、逆にみかんと相性が良い食べ物や飲み物をご紹介します。
みかんと相性が良い食べ物
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は腸内善玉菌を増やし、腸の働きをスムーズにします。腸が活発になることで、みかんに含まれるビタミンCなどの栄養素の吸収を良くします。
また、乳酸菌とビタミンCを一緒にとることで、ビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンKなどのビタミンの合成に効果的です。
ネギ
ネギに含まれるアリシンは抗酸化作用や抗菌作用、抗ウィルス作用や免疫力を高める効果があります。またみかんに含まれるビタミンCにも抗酸化作用があり、一緒に食べることで免疫力を高めて風邪の予防効果があります。風邪の予防には最強の相乗効果ですね。
ショウガ
ショウガに含まれるジンゲロールは抗菌作用や代謝をアップする作用があるので免疫力が上がり、みかんに含まれるビタミンCの抗酸化作用との相乗効果で風邪の予防に効果があります。
パイナップル・スイカ
パイナップルやスイカにはコレステロールを下げ、高血圧を予防する働きがあります。また一緒に食べることで消化を助けて胃腸の強化にもなります。
リンゴ・イチゴ
みかんに含まれるビタミンCは美肌効果があります。また免疫力アップの作用もありますが、ビタミンCは水に溶けやすい、熱に弱い、酸素や光に弱いなどの性質があります。
しかし、リンゴやイチゴと一緒に食べることでビタミンCを効果的に吸収し、毛細血管を丈夫にする働きがあります。また、みかんとリンゴには高血圧の予防効果があり、良い相乗効果になります。
みかんと相性が良い飲み物
ホットミルク
みかんに含まれるβ-クリプトキサンチンは、骨粗しょう症予防に効果があります。牛乳にはカルシウムがたくさん含まれており、カルシウムは骨を丈夫にする効果があります。
β-クリプトキサンチンは脂溶性のため、牛乳と一緒にとることで吸収が良くなります。また、みかんにたくさん含まれるビタミンCはカルシウムの吸収を良くします。
みかんと牛乳の食べ合わせは相性が悪いという意見もありますが、それは牛乳に含まれるガセインが酸味と混ざると固まる性質があるため、消化に悪いとされていたからですが、みかんと一緒に食べても悪影響が無いことが分かっています。
サイダー
サイダーの炭酸にみかんの酸味が入るとサイダーの甘みがみかんの酸味をおさえて甘さを引き立てますので美味しくなります。
紅茶
レモンティーのように紅茶に柑橘類は相性が良いです。レモンの代わりに紅茶にみかんを一切れ入れるとレモンより甘めで香りのよい紅茶になります。
《 みかんと相性が良いものリスト 》
- ヨーグルト
- ショウガ
- パイナップル・スイカ
- リング・イチゴ
- ホットミルク
- サイダー
- 紅茶
最後に
みかんとコーヒーの相性が悪い理由をご紹介しましたが、みかんを大量に食べ過ぎない限り問題ありませんので、あまり神経質にならなくて大丈夫です。
みかんは美肌効果のあるビタミンCをたくさん含んでおり、一日2個~3個で一日に必要なビタミンCがとれるようです。ダイエット効果や美肌効果が、コーヒーのカフェインで外に出てしまうのは残念過ぎます!コーヒーとみかんを食べるときはみかんの食べ過ぎに注意してくださいね。