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梨は皮ごと食べられる!
梨は皮ごと食べても問題はありません。梨の皮の表面はザラザラしているので食べにくい、飲み込みにくいように思われますが問題なく食べられます。
梨を皮ごと食べるメリット
こちらでは、梨を皮ごと食べることのメリットについてご紹介いたします。皮を食べるという発想はなかった方がほとんどではないでしょうか。
皮をむかない方が梨の甘みがしっかり味わえる
梨の皮のすぐ下の周辺は、糖分が大変多く含まれているそうです。この部分の甘みを逃がさずに美味しく梨をいただくには、梨の皮はむかないで皮ごと食べた方が良いでしょう。
梨の栄養素をまるごと無駄なく摂れる
梨に含まれる栄養素も皮の近くに多く含まれているようです。梨に含まれる栄養素は以下の通りになります。
<アスパラギン酸>
アスパラギン酸はアミノ酸の一種になり、体内の老廃物を体外に排出する働きがあります。また、疲労回復効果のある栄養成分でもあそうです。梨に含まれるカリウム(ミネラル)を細胞に運ぶ働きがあり、体内に蓄積された有毒なアンモニアを体外へ排出する働きをします。
<カリウム>
カリウムはミネラルの一種になり、体内の余分な塩分を体外に排出する働きがあります。血圧を下げたり、むくみを解消する効果のある成分になります。人の細胞の浸透圧を維持する働きがあり、神経の伝達や筋肉の機能を正常に保つ働きもしてくれます。
<クエン酸>
クエン酸は、運動の後やストレスなどで蓄積する疲労物質の乳酸の生成を抑えるだけでなく、乳酸を分解して体内から排出させる働きがあります。疲労回復や、筋肉痛の防止に効果があります。
<ソルビトール>
ソルビトールは糖類の一種になります。砂糖に比べて血糖値の上昇がゆるやかでカロリーが低い糖類になります。また虫歯になりにくく、整腸作用や解熱、咳止めなどの効能があると言われています。
<ビタミンC・ビタミンB群>
ビタミンCは、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必要な要素になり、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用もあります。また抗酸化作用もあるのでがんや動脈硬化の予防や老化防止に有効と言われています。
ビタミンB群は、体内の基礎代謝を高め細胞の生産や再生を助ける働きをします。梨は妊婦の方にもおすすめの果物です。
<ペントザン>
梨を食べた時に感じるザラザラとした梨特有の食感は、ペントザンなどの成分から構成される石細胞によるものだそうです。
ペントザンは胃腸で消化されにくく、腸まで行き渡ると腸の蠕動(ぜんどう)運動をうながすので、便秘解消や腸内環境を整えて肌の調子を改善するなどの効果があるそうです。
<ポリフェノール>
梨には抗酸化作用があるポリフェノールも含まれているそうです。肌荒れや肌の老化の原因となる体内の活性酸素を除去する働きがありますので、アンチエイジングの効果があります。梨は、皮や芯の部分により多くのポリフェノールが含まれているそうです。
皮をむかない方が変色しにくい
皮をむいた梨は、しばらくすると茶色っぽく変色していきます。これは梨の表面が空気に触れることで酸化が進むことが原因です。
また、水分を豊富に含んでいる梨は皮をむくことで水分が蒸発しやすくなり、みずみずしさやシャキシャキした梨ならではの食感が損なわれてしまいますので、梨は皮をむかないことで鮮度を保ったままみずみずしい甘さを味わえます。
《 ポイント 》
- 皮をむかない方が梨の甘みがしっかり味わえる
- 梨の栄養素をまるごと無駄なく摂れる
- 皮をむかない方が変色しにくい
梨を皮ごと食べるデメリットはある?
梨は皮ごと食べることで無駄なく栄養分を摂取出来たり、変色しにくくなるなどの効果があることが分かりましたが梨を皮ごと食べるデメリットはあるのでしょうか?
皮の表面に農薬が残っているのでは?
日本の農薬の基準は他国に比べて非常に厳しいため、皮ごと食べても健康に害を及ぼす可能性は非常に低いそうです。
また、梨農家では害虫や鳥対策として梨を栽培する際に、梨の実にそれぞれ個別に袋をかぶせる方法が取られていることが多い為、農薬の心配は殆どありません。
どうしても農薬使用が気になる方は、低農薬や有機肥料を使用して栽培された梨も販売されていますのでチェックしてみてはいかがでしょう。
皮ごと食べる梨の切り方
梨を皮ごと食べることのデメリットはあまりなさそうです。健康上のデメリットはなくても、皮ごとでは皮が口の中に残って食べにくそう!という方はいるでしょう。梨を皮ごと食べやすくするような切り方があるかどうかについて調べて行きたいと思います。
梨は皮付近やお尻付近が甘みが強いそうですので、これらの部分の甘みを無駄なく食べられる切り方をご紹介いたします。
皮ごと美味しく食べられる梨の切り方
- 梨をしっかり洗う
※梨の皮には、極わずかの農薬や虫がついていることもあるので、流水で良く洗いましょう。梨の皮のざらっとした食感が苦手な方は、塩を少量手に取り、塩で梨をこすり洗いをすると食感がよくなります。 - 洗った梨を、包丁で真上から下に向かって約1~1.5cm幅ごとに切る。
- ②の薄い丸型になった梨を1~1.5cmのスティック状になるように、1~1.5cm程度の幅で、たてながに切っていく。
- 種の部分はのぞいて、たてながのスティック状の梨に、たてに向かって楊枝で刺す。
皮つきの梨はスティック状に切ると甘い部分が上下にあるので、より美味しく食べることができるようです。
梨の皮を使ったおすすめレシピ
皮つきの梨をより美味しく食べられるレシピをご紹介いたします。
皮ごと梨のコンポート
<材料(2人分)>
- 梨 :1個
- 砂糖 :大さじ2 (お好みで加減を)
- レモン果汁:大さじ1
<作り方>
- 梨の芯と種部分は除き、一口大に切りお皿に移し、砂糖をかけてラップを被せたら、電子レンジに入れて、3~5分程度加熱する。
- ①を電子レンジから取り出し、ラップを外したら、レモン汁をまんべんなく振りかける。
- ②の粗熱を冷ましてから、お皿にラップを被せて冷蔵庫で3時間~4時間程度冷やして出来上がり!
梨と白菜のサラダ
<材料 (4人分)>
- 梨 :1/2個(150g程度になるような量)
- 白菜 :4枚(200g前後になるような量)
- 玉ねぎ :1/4個
- 塩小さじ:1/4杯程度(※1)
- 酢 :小さじ1杯
- しょうゆ:小さじ1/2杯
(※1.梨を洗うさいの塩、玉ねぎを水にさらす際の塩、白菜の塩もみ分とは別)
<作り方>
- 玉ねぎを薄切りにし、20分程、少量の塩を入れた水にさらしておき、梨を流水で洗う。梨の皮のザラザラが気になる場合は、塩を皮にこすりつけるようにして洗う。
- 白菜を縦半分に切り、その後横向きに5mm程度の厚さに切り、塩もみする。
- 皮つきの梨1/2個を断面をまな板面にのせて、5mm~1㎝程度の幅になるように切り、その後小さな短冊形になるように切る。
- 水気を軽く絞った玉ねぎ、白菜、梨を混ぜ合わせ、塩、酢、しょう油で味付けしたら出来上がり!
最後に
今回、梨は皮ごと食べられるという内容をご紹介いたしました。皮ごと食べやすい梨の切り方や、梨の皮の洗い方などがあることが分かりました。
皮をむく面倒もなくなりますし、甘みも強く栄養価も皮つきの梨の方が高いのであれば、梨を皮ごと食べない理由はなさそうです。まずは一度、是非ご家庭で試していただきたいと思います。