「息子様」は間違い!正しい敬語と使う時の注意点

会社の親子イメージ

目上の方の息子さんを呼ぶのに「息子様」は正しいのでしょうか?親しい間柄では、呼び方についてそれほど気を遣う必要はありませんが、会社や取引先などビジネスシーンでは、相手家族の敬語での呼び方について注意を払う必要があります。今回は上司の息子をどう呼べば良いのか、正しい敬語と使う時の注意点について紹介します。

「息子様」ではなく「ご子息」が正解

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会社や取引先などビジネスシーンでの「息子」の敬語は「息子様」ではなく「ご子息(ごしそく)」が正解です。

お父さんは「お父様」、お母さんは「お母様」なので息子の敬語は「息子様」でもいいのでは?と思ってしまう方もいるかもしれませんが間違いです。

一般的には「息子さん」や「ご子息」「お子様」「お子さん」という言い方をすれば、失礼にはあたりません。

他にも「ご令息(ごれいそく)」「ご令郎(れいろう)」兄弟がいる場合は「ご長男様」や「ご次男様」なども丁寧な言い方になります。

「息子さん」と「ご子息」の使い分け

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上司の息子の呼び方として会話では「息子さん」

社長クラスなどかなり目上の方には常に「ご子息様」を使った方が無難ですが、身近な上司との会話の場合は「息子さん」でも問題はありません。

手紙では「ご子息様」が基本

上司の息子さんの「入学」や「卒業」「就職」「結婚」などのお祝いで、手紙を贈る場合「ご子息様」とするのがよいでしょう。これはどんなに仲の良い上司であっても同じです。

手紙は書面として手元に残るものなので、失礼のない言葉使いをするよう気を付けましょう。ちなみに、手紙の場合は「ご令息様」「ご長男様」「ご次男様」を使っても大丈夫です。

「ご子息」の意味

「広辞苑 第六版」では「男の子供。息子。他家の息子の敬称」と紹介されています。

もともとの意味としては「他人の息子」なのですが、「身分ある人の息子」という意味から、自分よりも目上の方の子供のことを敬って呼ぶ表現として使われるようになりました。

使う機会はそれほど多くはないのですが、自分が敬わなければならない相手の息子の敬語的な表現として、社会人として知っておきたい言葉遣いでしょう。

目上の人の家族の呼び方

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<目上の人の家族の敬称>

  • 目上の方の奥さんは「奥様」
  • 目上の方のご主人は「ご主人様、旦那様」
  • 目上の方のお父さんは「お父様」
  • 目上の方のお母さんは「お母様」
  • 目上の方のおじいさんは「御祖父様(おじいさま)」
  • 目上の方のおばあさんは「御祖母様(おばあさま)」
  • 目上の方のおじさんは「おじ様」
  • 目上の方のおばさんは「おば様」
  • 目上の方のお兄さんは「お兄様」
  • 目上の方のお姉さんは「お姉様」
  • 目上の方の弟さんは「弟様」
  • 目上の方の妹さんは「妹様」
  • 目上の方の娘さんは「お嬢様」

ちなみに、奥さんのことを「細君(さいくん)」とも呼びますが、これはあくまでもご主人が自分の妻を指していう言葉なので注意してくださいね。

ご子息・ご息女を使う時の注意点

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自分の息子を言う場合

「ご子息」「ご息女」は目上の方の息子や娘の尊敬語で、あくまでも相手方のお子さんの呼び名として使う言葉です。

自分の息子を言い表すときには「息子」「せがれ」、「長男」「次男」と言うのが適切でしょう。

ビジネスの場では自分の子どものことを、普段使っているあだ名や「〇〇ちゃん」「〇〇くん」などは使わないほうがよいでしょう。

ご子息、ご息女は目上の人の子供を丁寧に表現する際に使う言葉

取引先の方との雑談で自分の家族の話や相手方の家族について話しをする場面では、「ご子息」「ご息女」を普段の会話の中に上手に取り入れて、相手を敬う姿勢を表しましょう。

これらの言葉は主に上司や取引先の方など自分より目上の人に対して使う言葉であって、その方のご家族に敬意を表しています。

上司や取引先のお子さんがたとえ自分よりも年下であっても「息子さん」などと呼ばず「ご子息」などの尊敬語を使い、失礼にならないよう注意する必要があります。

「様」を付けると二重敬語になるので避ける

ご子息やご息女の後に「様」をつけて「ご子息様」や「ご息女様」と表現すると二重敬語になってしまうので気をつけましょう。

ただし、上司に送るお礼状や手紙の中では「ご子息様」「ご息女様」を使っても特に失礼にあたることはないでしょう。

家庭事情に深入りしないように注意する

ご子息、ご息女以外にも娘婿(むすめむこ)という立場の方もいます。

相手のお嬢さんの配偶者に当たる方なので、「義理の息子さん」ということになりますが、敬語を使わなければならない目上の人の家庭事情にそこまで踏み込むのは失礼にあたります。

跡を継ぐ長男であることがわかっている場合には、「ご令嗣(ごれいし)」という言葉もありますが、いずれにしても事情を知らないまま曖昧に使わないように気を付けましょう。

対象となるお子さんの年齢に合わせて使う

相手に男女ともお子さんがいらっしゃる場合には、「ご子息とご息女」などという表現をしなくても、「お子様方」「お子さん」と性別を区別せずに一言で表す言葉があります。

ただし「お子様」は幼い印象に感じられますので大学生以上に使うのは不適切でしょう。

小さい子であれば「お坊ちゃん」「お坊ちゃま」「お嬢ちゃん」「お嬢ちゃま」という使い方もできるのですが、人によっては昔っぽい表現に感じられるかもしれませんね。

最後に

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ビジネスシーンで使われる敬語は、コミュニケーションを円滑にするためにも必要不可欠なものなので、敬語のルールに従って人の呼び方も変わります。

普段使わない敬称でも突然必要となる場合がありますので、そういう時に困らないようにきちんとした言葉遣いをするようにしましょう。

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