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親の言葉は子どもの思考や生き方に影響を与える
身近な親の言葉や環境は子供が自己イメージを形成するうえで重要であると考えられています。自分はこんな人間というイメージが肯定的であれば「できる」「頑張る」という前向きな気持ちが自然と生まれます。
逆に、自分のイメージが否定的であるとダメな人間という思い込みが強くなっていくそうです。身近にいる大人がマイナスのイメージばかり子どもに与えたり、人格を否定的ないい方で表現すると、子どもは否定的な思考形態となりダメな人間という思いが強くなるでしょう。
プラスイメージの言い方が定着している両親に育てられた子は、自然に肯定的な思考や表現が身につきやすいそうです。このように、親や周りの大人の言葉は子供の思考や生き方に影響を与えるため、子供にかけるべきではない言葉を把握しておくことは大切でしょう。
子どもにかけるべきではない『言葉』6選
1.「できるわけがない、失敗するに決まっている」
親からの「大丈夫、きっとうまくいく」などの言葉は子どもにとっては魔法の言葉と言われているくらい、安心感や勇気を持つことができるそうです。
そして、その逆である「できるわけがない、失敗するに決まっている」などの言葉はNGです。これらの言葉によって、子どもは「できない、できるわけない」が口癖になり、失敗を恐れるようになってしまうそうです。
2.「〇〇ちゃん(君)と比べてあなたは・・・」
親はよくないと分かっていても、感情的になるとつい他の子どもと比較して、「〇〇ちゃんは」「〇〇君だったら」などと言ってしまうこともあります。子供はとても複雑で一人ひとり違い、成長の仕方や速さもさまざまです。
子供を他の子と比較して叱りつけると自尊感情が低くなり、自己肯定感が持てなくなると言われています。子どものできていないところではなく、成長したと感じる部分に目を向ける習慣を付けましょう。
3.「なにやってんの、早くしなさい」
「なにやってんの、早くしなさい」などのキツイ口調で発する言葉は子どもの成長を阻害させるとも言われています。特に小さな子供は、時間に追われている大人の都合で早くするよう言われても理解できません。
また、好奇心が別に向きやすいのも子どもの特徴です。大人も、いけないと分かっていながら使ってしまう言葉ですが、使わないように努力しましょう。
4.「〇〇しないと△△するよ」
「早く寝ないとお化けが出るよ」や「言うこと聞かないと怒るからね」などの警告はかえって良くないとされています。怒られている子どもは何に叱られるのか本質が分からないため、改善につながらず同じことを繰り返すことが多いそうです。
5.「子供だから無理」
好奇心で挑戦したい子どもの気持ちを、ただ頭ごなしに「無理、ダメ」と言うのもよくないでしょう。もちろん子どもには無理なことがたくさんあります。ですが、やってみたいことや未知なるものへの挑戦は、身をもって失敗したり成功することで大きく成長できることもあります。
親心から「無理」と判断したとしても、言い方によっては子どもの好奇心や成長の可能性を抑えてしまうかもしれません。本当に無理な場合は、きちんと「〇〇だから無理だよ」と子どもが納得できるように説明してあげると良いでしょう。
6.「出ていきなさい、勝手にしなさい」
子どもを叱った時に口論となったりカッとなっても「出ていきなさい、勝手にしなさい」などの言葉はNGです。突き放すような言葉は子どもによっては心に深い傷となって残ることもあるそうです。
また、子供が額面通りを受けとって、本当に出て行ってしまうかもしれません。そして、取り返しのつかない事故や事件に巻き込まれる可能性もあります。感情的になっても、使わないようにしてください。
親の言葉遣いにも注意!
子どもは親の言葉が標準語となります。成長の段階で子どもはどんな言葉もどんどん吸収していくため、親の言葉遣いや話し方が大きく影響します。子どもにかける言葉も重要ですが、普段の言葉遣いや話し方が親の立場で適切かどうか見直してみるのも大切でしょう。