目次
砂糖が固まる理由
砂糖が固まる理由は「湿気」と「乾燥」です。砂糖の水分が減って乾燥すると砂糖同士がくっついて固まります。
どうして砂糖が固まるかをもう少し詳しくご説明しますと、砂糖の白い結晶はもともとくっつきやすい性質を持っていますので、砂糖が作られて完成すると仕上げに転化糖というもので結晶をコーティングして砂糖がくっついて固まらないようしています。
つまり砂糖が固まる原因は転化糖にあるということです。砂糖が乾燥すると転化糖から水分が減ってしまい結晶化し、この結晶が砂糖の結晶同士をくっつけて固めてしまいます。
砂糖が固まるポイント
砂糖が固まる原因は転化糖の水分がなくなるため。砂糖が固まるのを防ぐためには「乾燥させない」「湿度を一定に保つ」こと。
固まった砂糖を元に戻す7つの方法
砂糖が固まる前のサラサラ状態に戻す方法を6つご紹介します。
①霧吹きを使う
水を霧吹きでひと吹きするだけの方法です。砂糖が固まる原因は「水分が無くなって乾燥した」ためですので、水分を足せば元に戻るということです。くっついて固まっていた砂糖は霧吹きしてから3時間~4時間くらいで元に戻ってきます。ただし、水をかけすぎると砂糖が溶けてしまいますので注意してください。
使用するもの
・霧吹き
元に戻す手順
- 密封容器に固まった砂糖入れる
- 水を霧吹きでひと吹きする
- 蓋をして3時間~4時間ほど放置する
- 固まっていた砂糖が元に戻ったら終わり
霧吹きが無い場合は、水を1~2滴いれてもOKです。
②食パンを入れる
固まった砂糖と食パンを一緒に密封容器に入れるだけの方法です。パンの中の水分が固まった砂糖を緩めて元に戻します。
使用するもの
・食パン1枚
元に戻す手順
- 密封容器の下に食パンをちぎって入れる
- 食パンの上から固まった砂糖を入れる
- 固まった砂糖の上に食パンをのせて蓋をする
- 5時間~6時間ほど放置する
- 固まっていた砂糖が元に戻ったら食パンを取って終わり
食パンを入れっぱなしにしているとカビが生えますので必ず6時間程度で取り出しましょう。寝る前にセットして朝おきて取り出すのもOKです。
③キャベツの葉を入れる
固まった砂糖とキャベツを一緒に密封容器に入れるだけの方法です。キャベツの水分が固まった砂糖をほぐしてくれます。
使用するもの
・キャベツの葉1枚
元に戻す手順
- 固まった砂糖を密封容器にいれる
- 砂糖1カップにつきキャベツの葉1/2を入れる
- 一晩~二晩放置して、キャベツを取り出して終わり
砂糖がキャベツの皮の水分を吸収しますので、キャベツを入れておく時間の目安はキャベツの水分が減ってしなびてきたらOKです。
④りんごの皮を入れる
固まった砂糖とリンゴの皮を一緒に入れるだけの方法です。りんごの水分が砂糖をさらさらにしてくれます。この方法は黒砂糖におすすめです。
使用するもの
・りんごの皮(りんご1/2程度の皮)
元に戻す手順
- 固まった砂糖の上にりんごの皮を置き、1日~2日放置する
- りんごの皮の水分がなくなってきたら皮を取り出す
- 砂糖がさらさらになったら終わり
りんごの皮は2日以上入れないでください。りんごの皮の水分が減ってしなびできたらOKです。
⑤湿らせたキッチンペーパーを使う
湿らせたキッチンペーパーを容器の蓋の裏(蓋と容器の間)に付けます。結晶同士がくっついて固まっている砂糖にキッチンペーパーの水分が入ってほぐす役目をします。
使用するもの
・キッチンペーパー
元に戻す手順
- キッチンペーパーを水に浸し、水が垂れない程度に軽く絞る
- 固まった砂糖の容器の蓋の裏にピタッと貼る
- 蓋をして3時間~4時間放置する
- 砂糖が元に戻ったらペーパーを取り除いて終わり
⑥電子レンジを使う
電子レンジを使う方法は、グラニュー糖など上白糖以外の砂糖に効果があります。固まった砂糖を電子レンジで加熱すると砂糖同士をくっつけていた微量な水分を飛ばしてサラサラにします。
元に戻す手順
- 耐熱皿に固まった砂糖を入れる
- 砂糖の量に合わせて30秒~1分ほど加熱する※加熱する目安は砂糖200gの場合500Wで1分程度ですが、加熱しすぎると溶けますので、様子見ながら加熱しましょう。
- 加熱後密封容器に砂糖を入れてしっかり蓋をする
⑦冷凍庫に入れる
容器ごと冷凍庫に固まった砂糖入れる方法です。
元に戻す手順
- 固まった砂糖を入れている容器ごと冷凍庫へ入れる
- 2時間~3時間後、冷凍庫から出す
※この時点では砂糖はまだ固まっています。 - 蓋を取り、30分ほど放置する
- 30分後 砂糖が元に戻ったら終わり※塊が残っているように見えますが、砂糖をお皿に移して軽くスプーンで押すとさらさらになります。
砂糖が固まらないように予防する方法
砂糖が固まることが無い保存方法をご紹介いたします。
密封容器に保管
砂糖が固まらないための基本の保管方法です。密閉することで中の水分を保つことができ、外からの湿気も入りませんので砂糖が固まるのを防ぎます。
顆粒砂糖を混ぜる
砂糖に顆粒砂糖(プレーンヨーグルトについている顆粒砂糖・フロストシュガー)を混ぜ合わせるとサラサラを保つことができ砂糖が固まるのを防ぎます。
手順
- 顆粒砂糖を用意する(プレーンヨーグルトについている1袋)
- 固まった砂糖に顆粒等をざっくり混ぜ合わせる※割合の目安は砂糖5に対して顆粒等1ですが、顆粒等を大目に入れても味は変わりませんので気にし過ぎなくても大丈夫です。
- 混ぜ合わせた砂糖を密封容器に入れる
マシュマロを置く
マシュマロを置くだけです。マシュマロは湿度を保つ効果がありますのでさらさらに保つことができ、砂糖が固まるのを防ぎます。
手順
- マシュマロを2個用意する
- 密封容器に砂糖を入れ、砂糖の上にマシュマロを2個ほど置く
珪藻土(けいそうど)のスプーンを入れる
珪藻土(けいそうど)でできたスプーンを砂糖の容器にいれるだけです。珪藻土は吸湿性が高く、湿度を適度にコントロールしてくれるので砂糖が固まるのを防ぎます。珪藻土の容器も販売されているので併せて使用すればより効果が上がります。珪藻土のスプーンの効果が薄れてきた場合は、電子レンジでチンすると復活しますので半永久的に使えるのがうれしいですね。
専用容器を使う
砂糖が固まるのを防ぐ専用ポット(容器)が販売されています。美濃焼という素焼きのポットで保水性、透過性に優れているのでサラサラな状態で保管することができます。
砂糖の正しい保存の方法
砂糖が固まるのを防ぐため湿度が変わりにくく、直射日光が当たらない場所に保管しましょう。砂糖は熱に弱いので(表面が溶けてくっつきやすくなる)冷蔵庫での保管がおすすめです。
密封できる容器に入れ外気からの湿気をシャットアウトすることで砂糖が固まるのを防ぎます。もしスペースなどの問題で袋に入れて保管する場合は、ジップロックのような封ができる袋に砂糖を入れ、さらにそれをジップロックに入れて2重の密封状態を作ります。
砂糖は臭いを吸着しやすいという性質を持っています。シンクの下の湿気の臭い、漬物などの強い臭い、洗剤や漂白剤の臭いなどが移る可能性がありますので注意しましょう。購入した時のポリ袋のまま保存している場合は、密封容器に袋ごと入れて保存することをおすすめします。
まとめ
砂糖の固まる理由が「乾燥」というのが意外だった方も多いと思います。私は料理に砂糖を使うことが滅多にないので、たまに使うたびに砂糖の塊を箸でガリガリやっていましたが、今は砂糖にフロストシュガー(ヨーグルトについてたもの)を混ぜて、ガラスの密封容器で冷蔵庫で保管しているので固まることはなくなりました。
ほんのひと手間加えるだけで砂糖がカチカチに固まるのを予防できますので早速やってみてくださいね。そういえば…砂糖は乾燥で固まりますが、塩は湿気で固まります。砂糖と塩、味と同じに固まる理由も正反対ですね。