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桃が渋い原因
甘くて美味しいはずの桃の中には渋柿ほどの刺激やえぐみはありませんが、渋いと感じてしまう桃も存在します。
渋い桃ができてしまう原因はポリフェノールの一種の「タンニン」です。タンニンは赤ワインやお茶などに含まれている渋みを感じさせる成分です。
渋柿が渋いのもこのタンニンが影響しています。渋みを感じると言ってもポリフェノールなので身体に悪影響を及ぼしてしまうものではありません。
では、このタンニンという渋みを感じる成分が桃に含まれてしまう原因を解説します。
桃が渋い原因①:ストレス
渋い桃になってしまう原因と言われているものの1つはストレスです。
桃のストレスの要因は水分量です。雨が降らずに乾燥した日が続いてしまった後に、大雨が降った場合は高確率で渋い桃ができてしまうと言われています。
また、水が少なく乾燥しすぎていても渋くなると言われています。適正な湿度と温度の適正な気候で育った桃は渋くないので、ストレスがかかった環境下で育った桃が渋いと言われています。
水分が多くても、少なくても桃にとってはストレスの要因になってしまいます。
桃が渋い原因②:完熟していない
渋い桃ができる原因のもうひとつは収穫のタイミングです。
桃は完熟状態が1番美味しいとされているのですが、桃の完熟状態は半日から1日程度しかありません。完熟した桃を出荷すると、一般的な家庭に届くまでには1番美味しい完熟の時期が過ぎてしまっています。
このことから桃農家は完熟する少し前の段階で収穫します。
桃はこの収穫する時期が少しずれてしまった場合は甘みが不足してしまいます。桃の品種によっても異なりますが、完熟前の桃の中には渋みが残ってしまう場合があります。
桃は完熟状態のまま収穫しないで放置してしまうと過熟状態になってしまい、自然に地面に落ちてしまいます。
桃が渋い原因③:元々渋みがある品種
桃にも品種があることをご存知ですか?桃を購入する時には品種を気にしていなかったという方も多いのではないですか?
一般的に桃の旬は夏の盛りの時期になりますが、この時期よりも早く6月下旬から収穫されて出荷されている桃には早生品種の桃があります。
早生品種の桃は甘さが少なく渋いと感じてしまうことがよくあります。ひめこなつ、はつおとめ、ふくおとめ、ちよまると言った品種は早生品種になるので渋みのあることも多くなります。
特にはつおとめという品種は渋みが強いと言われているので、桃を購入する時は品種にも注意するようにしましょう。
《 ポイント 》
- 桃が渋いと感じてしまう原因は大きく分けて3つあります。
- 桃が渋いと感じてしまう原因の、1つ目はストレス、2つ目は収穫時期が早いこと、3つ目は渋みがある収穫時期が早い品種であることです。
- 桃は適正な湿度と温度の適正な気候で育つことで美味しい桃に育ちます。
桃の渋みを抑える対策方法
食べようとしていた桃が渋い場合、できるだけ桃の渋みを抑えて食べたいと考えますよね?桃は他の果物と違い数日待って追熟しても甘くなることはありません。
桃の場合は桃が硬かった場合に柔らかくするという効果しか得ることができないので、渋みを抑えることはできません。
渋い桃はひと手間加えてスイーツやジャムにして美味しく食べるようにするのがおすすめです。
桃のコンポート
コンポートとは果物をフルーツをシロップで煮たものです。
シロップの代わりに水と砂糖にレモン汁を加えて10分ほど煮込めば渋みがかなり抑えれて甘く美味しい桃のコンポートを作ることができます。これを冷蔵庫で冷やすことで美味しいフルーツになります。
そのまま食べても十分美味しいのですが、アレンジしてバニラアイスを追加するとさらに美味しいスイーツとして楽しめます。
桃のジャム
桃のジャムを作る場合はコンポートよりも多くの砂糖を入れて1時間ほど煮込みます。ジャムにはより多くの砂糖が含まれるので、コンポートにするよりも日持ちがするので長い間楽しめます。
ジャムにすることでパンに塗って食べる以外にもヨーグルトにかけたり、炭酸水で割ってジュースを作ったりアレンジの幅も広がります。
桃のスムージー
果物は乳製品と合わせることで、辛味や苦味を和らげてくれる効果があるので、渋みを感じる桃も牛乳やヨーグルトと一緒にミキサーやブレンダーでスムージーにすることで美味しく消費することができます。
桃は加工するとすぐ黄色っぽく変色してしまうので、レモン汁を追加してあげることで、きれいな色のスムージを作ることができます。また、バナナなどの違う果物を追加してアレンジすることで渋みは和らぎ、より美味しく飲むことができます。
《 ポイント 》
- 桃は熟していない場合に常温で数日追熟しても、柔らかくなるだけで甘くはならないので桃を食べようとした時に渋いと感じたら、ひと手間加えて桃のコンポートやジャムにして美味しく食べましょう。
甘い桃の見分け方
桃を購入する時には、どのような基準で選んでいますか?私も渋い桃を食べるまでは、桃はどれを選んでも美味しいものと思い込んで特に何も考えず選んでいました…。
この項では、渋い桃を選ばないために、甘くて美味しい桃の見分け方を詳しく紹介します。
甘い桃を選ぶと言っても触ったり揉んだりする必要はありません。見た目で判断することができるのでおぼえておくと便利です。
色
桃全体に色ムラの無いピンク色に近い桃を選ぶようにしましょう。黄色に近い色をしている場合、鮮度が落ちてしまっていることがあります。赤みが強い桃を選ぶようにしましょう。
形
美味しい桃を選ぶ時は桃の形を見ます。できる限り左右対称の形をした桃を選ぶことで甘い桃を選ぶことができます。
左右対称の形ではないどちらか一方が育ちすぎている場合は、桃が成長する過程で何らかの障害があって味にバラつきが出てしまいます。さらに真ん丸に近い形の桃が味にムラが無いので美味しいとされています。
果点
桃には果点という太陽の光をしっかり浴びた時に出る特徴的な印があります。
果点が出ているということは、その桃は甘いという証拠になるので、果点が桃の表面全体に広がっている場合には、甘い桃であるという証拠になります。
果点は黄色や白っぽい桃の場合は茶色い点で、赤い桃の場合は白い点でそばかすのように広がっていきます。果点は理解していないとそばかす状に広がっていることもあり、桃が傷んでいるのでは?と思ってしまうこともあるかも知れないので注意してください。
《 ポイント 》
- 渋い桃をさけて、美味しい桃を選ぶ時に触ってみたり揉んでみる必要はありません。
- 赤みが強い真ん丸な左右対称で果点が桃の表面全体に広がっている桃を選ぶことで、渋い桃をさけて、甘くて美味しい桃を選ぶことができます。
まとめ:桃は渋くなってしまうことがある
今回は桃には渋いものがあるということの紹介とその原因と渋みが出てしまった桃の美味しい食べ方や桃を購入する時の美味しい桃の選び方に関して詳しく紹介しました。
桃は見ただけで渋みが出て渋いかの判断ができません。また糖度計を使っても渋みに関しては計測することができません。実際に食べてみるまでわからないので渋い桃が市場に出回ってしまう原因と言えます。
桃を購入する時は桃を触らなくても美味しい桃を選ぶことができるので、今回紹介した選び方を参考にしてできるかぎり渋い桃をさけて、美味しい桃を選ぶようにしましょう。